今回の展覧会では、私達のテーマカラーとなりつつ あるグレーを、織りで表現してみたのですが。 先染め(生地ではなく、糸を染めて織る)の特徴と 植物染料の、不思議な気配感が一番表れたのが この紬かもしれません。 グレーに見えるのに、 実はグレーの糸は使っていません。 経糸は濃紺のような、黒に近い色。 緯糸は、矢車附子の煮出したそのままの 黄色っぽい白茶。 綾なので、経糸の本数が多く密度があるぶん 平織りより、織り上げまでに時間はかかりますが、 しなやかで丈夫な織物になりました。 日常着として 私もよく紬を着て仕事をします。 着れば着るほど、紬が好きになって・・・そうなると 単衣が一番!と思えてならなくなりました。 だって、自分で洗えるし。何度も着て洗ってトロトロに なってゆくのは、絹織物ならでは。 仕舞い込む前に洗えば、カビも心配いらないし・・。 袷にしてオシャレに着てもよし。 単衣でガンガン着てもよし。 そんな反物になりました。 変則的にならべた斜めの線が 7寸ほどで右に左に変わることで 無地のなかに 縦長の格子のような 縞のような 角度で見える感じが変わる・・・ そんな無地を作ってみました。 『岩崎 訓久・悦子 染織展 墨灰色から乳灰色へ』 2009年3月26日(木) ~ 4月5日(日) ※月曜定休 11:00~20:00 (最終日は18:00まで) 伊と忠GINZA にて
by senshoku-iwasaki
| 2009-03-22 10:14
| 着尺・帯
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