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変化する道具!?砧。
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今週土曜日に矢来能楽堂『砧』を演じる兄が、「砧って、今どう使っているものなのかな?」
って電話をくれたのはまだ・・・蝉が鳴いていた頃だったような・・・?
織物を作っている人たちの中での『砧打ち』とは、主に苧麻や木綿、絹でもかなり太織りの強靭
な織物の最後の仕上げとして・・・トントンと砧で叩くことで、タテ糸とヨコ糸を馴染ませ柔らかく
また、繊維がつぶれることで生まれる光沢などを目的としています。
今でも京都の機料店などでは、布用砧としてもっとスマートでシュッとした新品のものを扱っています。

我が家にあるものは、稲藁用でしょうか。
郡上八幡の古道具屋さんで、25年前にクニヒサが見つけたもの。
手前の風化寸前の砧は、築130年のこの家の床下から出てきたもの。
きっとこの砧だって、日々使われて手油でテカテカだった時代もあるんだろうなぁ・・・。
道具も使われなくなると・・・こうしてひっそりと土に還ろうとしてしまうのかしら・・・?と
なんでかウルウルきてしまうのは、44にして老境の私の心模様かも!?

こんなに味わい深い砧を持ってるくせして(笑)、iwasakiではあんまり使いません。
といいますのも、柔らかさやツヤは使い込むコトで日増しに出てきますから。
iwasaki紬は、どちらかというと一番最初から風合いを求めておりませんで・・・。
ふわっととろんと柔らかな風合いは、ユーザーが着るコトで育てていただくものだというのが
自家織物好きなiwasakiの信条でもあるからです。

「見本に当日、入り口に置いておきたいから貸してくれるかな?」と兄に言われて今日送ったものの。
お能のなかでの砧って、棒のようなものでトントントン・・・。
当時はきっと・・・アイロンの代わり!?たぶん、濡れた状態で着物をたたんで巻きつけて・・・
シワをのばしていたのでしょうか・・・。

だとすると私、なんだか的外れな農耕道具を兄に送ってしまいました(笑)。
by senshoku-iwasaki | 2013-11-14 20:50 | iwasakiの持ち物
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