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宝物といえば・・・の供米袋。
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前回の古袱紗を、小母さんから戴く数ヶ月前・・・。
出会ってスグの26年前の春のこと。
当時通っていた学校は、バウハウスをお手本とした工芸の専門学校でして。
私(エツコ)は第1期生ということもあって、学校は何もかもピカピカのおNEW。
本校は飛騨高山にありまして、染織学科だけ郡上八幡にあったのですが。
春休み中に郡上入りをしまして、2日目にして齋藤さんと出会った私。
入学式は、本校のほうで・・・。
1週間のオリエンテーションは、本校の学生寮に泊まらせて貰うというコトで。
郡上八幡も初めてだったけど、飛騨高山も初めての街。心踊りました、ハイ。

「えっちゃん、高山はどうやった?」小母さん。
「楽しかったですぅ~!!古道具屋さんがイッパイあって。」私。
「古道具屋!?下手物なんか好きなんかん?」小母さん。
「カワイイのがあったんですよ~。ほら、パッチワークなんです。カワイイなぁ。」私。
「おまん、まさかそれ買うたんか?しかもカワイイって!?」小母さん。
「そーですよー。あ、でも結構迷ったんですよ・・・」私。
「買うか買わなんだでやろ?」チョット入れ食い気味に・・・小母さん。
「いやいや、もう一つだけ似たような巾着があって・・・。」私。
小母さん、急に立ち上がって。仏間の引き出しから何やら持って・・・。
「あっ!!同じだ!」私。
「えっちゃん、コレはな、お寺さんにお米持って行くときに使った袋やん。」小母さん。
「それでか!だから絹の着物の端切れをパッチ したんですねっ!
うぁっ!齋藤家のは流石ですね。虫喰ってますけどココ更紗だし、ココなんて帯地ですね~。
やっぱり敬意を込めて、端切れの中でもハレのものを組み合わせたんですね~。感動ですぅ。」繁々と私。
「それ、欲しかったらおまんにあげる。」小母さん。
「えっ!?でも齋藤家のが無くなる・・・」私。
「お寺さんに米持って行く時代じゃないわなぁ・笑。
えっちゃんが大事にかわいがってくれるなら、この袋縫ったご先祖様も喜ばれるわな。」小母さん。
「・・・。」
「でもな、えっちゃん、おまんはご両親から仕送ってもろてるんやで。無駄遣いは、だしかんで!」小母さん。

『だしかん』は、郡上弁で『ダメダメ』の意味。(笑)
これから始まった2年半の学生生活・・・。小母さんにどれだけ『だしかん!』を連呼されたことか・・・。
ただ小母さんには申し訳ない・・・。ビョーキはとうとう治らず今日に至っておりますが(笑)。

それにしても、齋藤家の供米袋。
文政八年・・・って、調べたら190年くらい前!!裏地の晒しは木綿ではなく上布のような麻。
ビョーキはとうとう治りませんでしたが、
二つの供米袋に出会っていなければ、あまり糸を繋げて繋げて・・・の着尺なんてゼッタイ作らなかった
だろうから。この袋にはよく・・・切り糸をどっさり入れた缶を入れて、リビングでチョットの時間に繋ぎ糸。
200年後、カワイイ!なんて言われたら嬉しいなぁ・・・。

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by senshoku-iwasaki | 2014-01-07 20:59 | iwasakiの持ち物
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