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三つの夏を乗り越えて・・・Kさまの生紬。
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川の流れのイメージの、『サヤサヤルルル・・』の生紬を、
「私ね、暑がりだから夏はキモノを着ないのよ。」とずっとおっしゃっておられたKさまが
「なんだかね、コレなら着てみたいかも。」ってお選びいただいてから3年が過ぎ・・・。
「5月から9月まで、本当に夏のお茶のお稽古に随分と着ているの。
エツコさんみたいに、お風呂場で水洗いもしてサッパリと愛用させていただいてるのよ。
でも、ずっとお稽古で正座したり立ったりでしょ・・・どうしても背縫いの、お尻とふくらはぎ
のところの縫い目が割れてきたので、古藤さんに直していただこうと思って・・・。」と。
先日の『日本の夏じたく』のときにお持ちくださったので、お預かりして。iwasakiとは
永ーいおつきあいの、郡上八幡の仕立士さんの古藤さんより戻ってきました。

「イワサキさんのは丈夫なもんでぇ。生地が切れるようなことは無いでぇ、今回は縫込みを
深くして見えんように押さえ込んだんやけども、これからもいくらでも補修できるもんでぇ・・
いつでもまた言っておくんなれたら有難いわー。それにしても新品のときとはまた違う、
ええ風合いになっとるねぇ」と、いつも穏やかな郡上弁で。

iwasakiの紬は、規格を変えるコトで春秋向き、夏用、冬向けヘヴィーデューティーな綾織りと。
一年を通して単衣でも大丈夫なように制作しています。
なんでかというと、私(エツコ)は単衣が好きだから!(笑)。自分で水洗いして、出来るお手入れ
は自分でして。私における紬は、デニムなのです。
愛すべき・・良いデニムって、ユーズド感しかりユーザーが自分で育ててゆくもの。
大事に着たければ、毎日連続では着ないとか、ユーザーのほうで自分のルールでおしゃれを
楽しんでいると思うのです。
iwasakiの紬は、デニムに比べたら高価だけれど。そんなふうに、なんでもないフツーの日を
存分に楽しむ衣になってほしいなぁ・・・と。

『風合い』は、着ることで生まれるユーズド感のひとつだとiwasakiは考えます。
新反のうちからフワフワの風合いでは、手つむぎや手織り感があるように見えるかもしれませんが。
お尻や膝がぬけて、永くは着れません。
袷にして、仕立てで丈夫にするなんていうのも・・ビンボー症のiwasakiには無理な考えです(笑)。
『民藝』の根本には、堅牢さがありますから~。

それにしても、久々に手にした『サヤサヤルルル』。
Kさまに大切に着ていただいて、空気を孕んでホントにイイ感じ。
日舞でキモノを着る方は、腰巻をギュギュッ~と締めるというけど。
夏は暑いからなぁ・・・。
私も夏は、綿楊柳のステテコで(笑)。キモノもゆったり、キモノの中もゆったりだから。
私の生紬は自分で、見よう見まねでお直しをやってみようと思います!
by senshoku-iwasaki | 2014-06-09 21:19 | 着尺・帯
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