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鳥取民藝家具のお盆。
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21歳になる頃だったかしら!?クニヒサは郡上の学校から、京都の川島テキスタイルスクール
の別科に進みまして。ずーっと着尺用の規格サンプルばかり織っていたようです。なんせ、天下の
川島織物の学校ですから、竹筬も金筬も、ものすごーく種類豊富!
個人で買おうと思うと・・・竹筬なんて超手作りの工芸品で、安いモノでは決して無いものだから・・
糸の太さや密度を変えて、規格を変えたいと思っても『使うかもしれないけど使わないかも!?』
くらいのキモチの筬はナカナカ買えないのが実情でして。(なんとそれは未だに・・・溜息)
学生の特権を活かしきった、クニヒサの当時のそのサンプルが今日のiwasakiを支えております。
その頃京都に遊びに行って。
京都のやまと民藝店の分館(だったと思う)で、鳥取民藝家具を取り扱っていて。
松本民藝家具より通っぽいといいますか、拭き漆仕上げの質実剛健な感じがとってもよくって。
座り机のビューローが、まるで文豪の机みたいでカッチョよくって(笑)。嫁入り道具にしたくて。
バイトに勤しむも・・・でも翌年結婚するときには、機道具でお互いすっからかん。
それから10年近く経って・・・南部町に移り住んでから、どうしても気になって・・・。
当時お店でいただいて大切にしていた、手描きのカタログを広げて・・・まだ扱っているか京都に
電話をしたのが15年前の今頃。
「せっかくお電話いただきましたのに、残念なんですが・・・現在作っておられないんですよ~。
今、こちらに一つだけ・・・お盆が残っているのですが・・・」
もう無い、作っていない、に打ちのめされた私、「そのお盆、いただきたいのですが・・・。」と
見もせず送っていただいたのがこのお盆。家でも工房でも使い込みまして、工房展のときなどは大活躍。

先日。
クニヒサと小津安二郎の『お茶漬けの味』という映画のDVDを観まして。
1950年代の昭和がたっぷりの、住宅、パチンコ、競輪、野球、とんかつ、ラーメン・・・。
60年前の、小津の丁寧に描写のなか、クライマックスの『お茶漬け』の重要なシーンにこのお盆と同じ
ものが登場しておりました。お盆だけじゃなくて、鳥取民藝家具と思われるスタンドライトや、李朝っぽい
八角のテーブル・・・。おぉ~っ!!と二人、ミョーに盛り上がってしまったものの。
横に居た子供たちは、退屈そうにそれぞれゲームをしておりました・・・(笑)。

2週間ほど前から、どういうわけか毎晩私の枕元に『進撃の巨人』が一冊ずつ置かれていて。
どうやら小6の息子、私を巻き込ませて新刊を買わせる作戦?と感じつつ。
どんなものか読み始めたら・・・展開が早い早い・・・(涙)。おばはん、飲み込みが悪いので(笑)
息子のように速読は出来ず・・・昨晩やっと13巻を読み終えて。
(隣のおっさんは、更に読むのが遅く・・・近日中なのかなぁ・・・笑)。
まんまと息子の思惑通りの45歳。

小津ワールドのゆっくりさ、障子越しに消えてゆく印象的な背中・・・。
30年サイクルで時代は大きく変わるけど、変わっていないものもまだまだあって。
60年前のその映画の中でも、変わらないものを好む兵隊帰りの主人を、垢抜けない田舎者と
受け入れられないお嬢様育ちのマダム。
新しい時代の象徴のように、銀座和光だったりナイター観戦だったり・・・・。
でも、最後はお茶漬けで。
この映画で平和の象徴のように、家族の愛がお盆にのるお茶漬けの具材・・糠漬けとご飯。

iwasaki夫婦もこのお盆で、準備しましょうか・・・。

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by senshoku-iwasaki | 2014-07-07 22:54 | iwasakiの持ち物
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