この度、新作の緯吉野の八寸帯地と半巾帯に入りました。
宮坂製糸所の銀河シルクと、赤城の節糸、カバーリングされたキビソ糸などなど。 今まで八寸帯地で使ったタテ糸たち。 織り上がって切り落とされた20センチほどの糸、織りつけの10センチほどの糸を 『はた結び』した糸です。 繋ぎ糸は結び先が、チョンチョンと出るのがカワイイ(!?)のですが。 今回の使い方だと、チョンチョンは切ってしまったほうが仕上がりがキレイなので。 クニヒサが織ったこの半巾の、チョンチョンカット(笑)をしながら検品中。 緯吉野の、くねくねとした波のような畝の微妙な色糸。 途切れたり、始まったり。 まるで生きてるみたいに。 私たちが学生のころ、大師匠は「ひとすじの糸のいのちを大切に」ということと、 「一日に(絣や格子など)一デザインを考える」とおっしゃっておられましたが。 あれから27年ほど経った今も、バカみたいに私が続けているのが糸繋ぎ。 デザインは後回し(笑)。大師匠ゴメンナサイ。 こんな脈略の無いような(実は脈略だけは考えて繋げていますが・笑) 繋ぎ糸を入れた織物が見せる、『思いもかけない』面白さを超えたデザインを、 私には描くことは出来ないから。 昼間、ひたすらに織るコトができる悦びから生まれた切り糸が、夜に繋いでまた ひとすじの糸に蘇り、そしてまた『思いもかけない』悦びをくれます。 ちっちゃいちっちゃいリサイクルなんだけれど、私(エツコ)にとっちゃ大宇宙。 糸繋ぎをしていたら、イヤなコトも忘れちゃう。喧嘩も面倒くさくなっちゃう(笑)。 この糸繋ぎ、阿倍さんにも教えてあげたいなぁ。 そんなちっちゃなLOVE&PEACEなこの半巾帯も。 23日からの増孝商店・夏場所に並びます!
by senshoku-iwasaki
| 2015-07-20 21:44
| 増孝商店 KM
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