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織りあがったばかりの最新の440シリーズ。
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今回も大師匠、故・宗廣力三のずらし緯絣の技法から。
『練り上げ文様』と名付けられた、春の雲のようなモチーフがありまして。

2センチほど残して括り、そこを染めたヨコ糸を、ずらしながら三日月の
ようなマルを作ってゆきます。
地に対して、絣の部分が濃い色になることを「逆括り」と呼びまして・・・。
それだけ括る量が増える、厄介(!?)なタイプではあるのですが。
たぶん、この場合は逆になるから・・・地の部分の四角四面な吉野格子
まで!まろやかに流水のような動きを見せるのだと思うのです。

大師匠の作品展で、『練り上げ文様』を実際目にしたのは、もう10年以上
も昔のことですし、作品集で見ているだけではワカラナイ。
あーでもない、こーでもないと・・・二人して無い知恵を振り絞って(涙)。
四苦八苦しながら、想像を膨らませて、再構築するコトでしか体感できない
悦びは・・・。自分たちがバカで不器用だからこそ、もしかしたら誰よりも
感じ入ることの出来るものかもしれないと思えてきまして。
もはや・・・柄を作っているとか、技術の継承とか、そんな意識は毛頭も
無くなってしまって。ものすごくアナログな技法を重ねたあとに見えてくる、
飛び出してくるような『織物力』に、私たちが突き動かられてしまうのです。

デザインを描いてから、色味を決めて、実際に実寸大で設計をしてみて。
絣の量を計算して、絣糸を作るために糸を括っては染めて、ほどいて。
ずらしながら織り込む。色を刷り込むのではなく、手結いで絣にする。
そうすることで『手間をかけて不確かなものをつくる』、その不確かさこそが
柄だけじゃない、手織物の魅力であり、魔力なのだと・・・。

440シリーズは、二人掛かりでもやっとやっと。
仕事は分業で挑んでおります。
今回も絣のコカセを作って、絣を括ったのは私(エツコ)。染めて織ったのは
クニヒサ。こちらの帯地、織り上がったばかりで湯のしまで間に合いません
でしたが、30日からの伊勢丹での展覧会に出品いたします。
ご覧いただけたら嬉しいです。
by senshoku-iwasaki | 2016-03-27 22:32 | 着尺・帯
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