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Hさまの杉綾織り紬。
Hさまの杉綾織り紬。_f0177373_20311285.jpg

昨年の、染織こうげい・神戸店さんでの展覧会で。
iwasakiの杉綾織りの紬をご覧になって、『デニムのような感じ』でご注文くださったHさま。
本日ようやく織り上がりまして、機から下しました。
写真ではグレーのようにも見えますが。ヨコが紺で、いつもよりチョット太めのつむぎ糸。
小さな菱は、大きくなったり小さくなったり・・・私(エツコ)の心のまま(!?)に。

綾織りの紬は、iwasakiの定番でして。
タテ糸の密度もiwasakiの基準的な平織りよりも1.4倍あるし、ヨコ糸も1・4倍くらい入るので冬の単衣にも
向くように作ったのがきっかけです。
もちろん、袷ならより暖かいし。何よりしっかりしているのに、身体に馴染むしなやかなドレープがキレイです。
私(エツコ)にとって紬は、カジュアルなストリート系であり、仕事着でもあり、無地ならたまーにフォーマルに
も使ってしまいます(笑)。そんなとき、綾織りは織物力を一番感じます。垂れモノの着物より光ります。

平織りの場合もそうですが、綾織りの着尺はヨコ糸に玉糸を使うと、シャキッとした織物になります。
そして今回のように・・・まわたのつむぎ糸を使うとふっくらとした質感に。
着初めのうちは・・・
まわたの毛羽が少し出てくるのですが、そのうちにそれらが摩擦で落ちると光沢が生まれます。

質実剛健でロングライフ。なのに、キモチを揚げてくれるお洒落も楽しめる・・・。まさにデニムのよう!
そんなiwasaki秘蔵っ子(!?)の杉綾織り紬に、最高のイメージでのリクエストですからね。
毎日楽しく織らせていただきました。Hさまありがとうございますっ!
これから糊ぬき、湯のしを経て・・・完成いたします。

今年も。
染織こうげい・神戸店さんでは、10月に展覧会をさせて頂くことになっておりまして。
iwasaki工房では、機が空くタイミングも無いくらい(織り手は二人なのに、機は4台・笑)フル回転してます!
by senshoku-iwasaki | 2016-08-21 22:31 | 着尺・帯
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