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今年の締めくくりに・・・。
お能を観て(あ、いや・・感じて・笑)きました。
観世流シテ方能楽師の鈴木啓吾は、研究公演として97年から『一乃会』を主宰しておりまして。
毎年公演しており、今年は『融』でした。
鈴木啓吾は、私(エツコ)の6歳上の次兄です。
学生の頃から能に魅せられて、そのままお能の世界へ旅立ち30余年・・・。
お能はさっぱりワカラナイ(涙)残念な私ですが、そんな私でも凄味を感じる舞台でした。
兄も私も。18、9の頃に好きになってしまったモノに取りつかれてしまった半生。。。
無知な私にとってお能は、格式と形式と決まり事と、とても窮屈な世界に思っていたのですが。
古文を、演じ手の読み解きと見解で・・厳しい制約の中での自由がある奥深さなのかも!?
だとすると、織物とも通じるなぁ。。。なんて思いながら。
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制約の中での自由といえば。
3月に国立能楽堂で、兄が特別公演いたします『復曲能・鈴木三郎重家』。

全国の鈴木姓のルーツとされる紀州藤白の鈴木本家は、昭和17年に第122代といわれる鈴木氏が
亡くなられてから途絶えまして。
その鈴木氏が住んでいた鈴木屋敷はその後、藤白神社が管理をしてきましたが。大規模な修復が
必要となり、藤白神社・海南市を挙げて復元プロジェクトに取り組んでいるそうです。
また、鈴木屋敷の存在とその現状を広く知ってもらえるよう平成10年から「全国鈴木サミット」と
称した開催して・・・支援の輪を広げることに尽力されていることを知って兄は。。。
能楽に携わる「鈴木」として何か出来ることはないか・・。の思いから藤白鈴木氏出身の、
鈴木三郎重家、亀井六郎重清兄弟の事績を扱った古曲『語鈴木』を、『鈴木三郎重家』として
復曲。全国200万人の鈴木さんに、また一人でも多くの方々に興味関心を持っていただいて、ご支援
を仰ぐ「勧進能」として上演をすることになったそうです。

この『鈴木三郎重家』の元となる能『語鈴木』は、室町時代後期に作られて江戸時代まで上演記録
が残っているものの、現在は廃曲となっているそうで。
時代の落ち葉に隠れてしまった演目のひとつ。
屋島の合戦、壇ノ浦の合戦で活躍しながらも『平家物語』に語られることがなかったために、
ほとんど知られていない鈴木三郎重家と亀井六郎重清の兄弟。
もちろん(!?)私も全く知りませんでした~(笑)。

普段見聞きしているものや、生活する現実からフワッと・・・別の世界に。
鈴木啓吾が出演・節付・演出いたします『鈴木三郎重家』。皆様に興味関心を持っていただけたら
元鈴木姓を名乗っていた私も嬉しいです。

◆第19回一乃会特別公演 『復曲能 鈴木三郎重家』
   平成30年3月29日(木) 午後6時半開演
   千駄ヶ谷・国立能楽堂

お問い合わせ・チケットの申し込みは一乃会・鈴木啓吾まで。


by senshoku-iwasaki | 2017-12-25 22:15 | いわさきのつながり
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