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利休 カンドウ
先日工房にいらしてくれたMさん。
iwasakiの着尺のサンプルから、豆格子や微塵格子などを手にとられ・・・。
「利休間道みたいな感じ、お作りになられますか?」
「・・・・利休間道!?お恥ずかしい・・・。ゴメンナサイ。どんなんデスカ?」
なんて聞いてしまいました。
間道、というと、どうしても高密度な帯地のようなものを勝手に想像してしまい・・・。
Mさんは、おだやかに・・・
「もともとは、木綿だそうです。縹色の木綿地に白のちいさな格子なんですが・・・。」
格子と聞き・・工房にある載っていそうな本をパラパラとめくったものの判らず。後にMさんが
メールに写真を添付して送ってくださり・・・それはどこかで見た記憶。
ありました。ありました。
「名物裂」という、(古本でしか買えなかった!?)我が家の豪華本のなかに。
ウチにあるのは、昭和41年に淡交新社から出版されたもの。解説は、守田公夫さんという方。

う~ん。なんかスゴイことが書いてある・・・。
なんでも、天下の大名物といわれた松屋肩衝茶入に、珠光は緞子、織部も遠州も緞子裂を
選んで袋に仕立てたが、利休は木綿の格子を選んだと・・・。
(細かい解説が続いたあとに)
当時の木綿は大変貴重なもので、もちろん舶載品であるが、この間道裂は16世紀ころの制作で、南方産であろう。
とあり・・・・。更にしめくくりは、
茶道の大成者といわれる千利休、それだけに「利休好み」と称されるものは多い。そのいずれも
なんらかの形において利休の茶道理念の具体化したものといえよう。この間道裂もその一つで
くらさのない渋み誇示性をもたぬこの裂に、侘びの風体の表現を見出したのかもしれない。 
     
・・・なるほどぉ~。
日本ではまだ、木綿はつくられていなかったから貴重品とはいえ、金襴緞子じゃなくて
「なんてことはない」格子だったのか・・・。もしかしたら、舶来品のなにかお宝を保護のために
くるんできた布だったりして・・・。と思うくらい、なんてことないなかに、なんともいえない
なんてことを感じる、自家織物にピッタシの織物です。
利休・・・。感動。
by senshoku-iwasaki | 2008-09-04 20:44 | 骨子・背景
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