カテゴリ:着尺・帯( 293 )
Iさまの『絹と麻と科の緯吉野八寸帯地』。
Iさまにご注文いただいていた・・・自然布のような八寸帯地は、無地ライクで。
タテに赤城の節糸、銀河シルク、リネン。ヨコにはキビソ糸に銀河シルク、苧麻、科と。
真夏に締められるよう、透け感を持たせて。
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自然布とか原糸布とか呼ばれるものには、芭蕉、藤や葛、科・・といったものがありますが。
どれもまず糸を績むのが大変時間のかかるものなので、糸として殆ど流通していないものたちです。
今回Iさまは、最初にお話しを伺ったときに「科布のような・・・」とおっしゃっていたので。
僅かに手に入った科の糸を散らして。
「iwasakiらしく」となると、やはり絹との交織かと。
科だけよりもしなやかで、糸感がさまざまに見えると・・・複雑な光も見えてきまして。
緯吉野で、赤城の節糸を使ったボコボコとした八寸は、『アカギブシノコブシ』や『brown sugar』
といったシリーズを作ってきましたが。今回はまたひと味違う質感です。。。

今回の『絹と麻と科の緯吉野八寸帯地』、Iさまのこの帯ともうひとつ。
段を入れたより・・iwasakiっぽいタイプをクニヒサ、制作いたしました。
素材感たっぷりの夏向け八寸、梅雨は明けてしまいましたが・・・。
Iさまのイメージにピッタリだとイイなぁ・・・。

by senshoku-iwasaki | 2017-07-24 21:30 | 着尺・帯
Rさまの杉綾織りの着尺。
昨年、染織こうげい・神戸店さんで、iwasakiの銀河絹の山形斜文八寸帯地と、
この杉綾織りの着尺をご注文くださったRさま。

春に先に八寸帯地を制作させていただいて。
その際には「先日こうげいさんでいただきました。とても嬉しいです・・・着尺もお待ちしております」と、
ほんとうに。恐縮してしまうほどうれしいお便りを頂戴いたしまして。
先週からRさまの着尺を、クニヒサと機にセットしておりました。
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タテが渋めの紺で、ヨコは玉糸のシルバーグレーなので、光沢感があります。

実はこの着尺。
クニヒサが綜絖通し、筬通しがほぼ終わるころ・・・私(エツコ)は中学生の子供たちの三者面談で。
『三代目豆象』と呼んでるサンバーで、ご近所で不注意な自損事故を起こしてしまいまして(涙)。
電柱にぶつかり、豆象は廃車になってしまったものの。私は軽い打ち身で済みまして・・・。
駆け付けたクニヒサの第一声が、「とりあえず手が無事でヨカッタ!!」
まったく何てことだ・・と、これ以上落ち込めないくらい自分自身に対して落ち込みまして・・・。
でも。有り難いことに手が無事でしたから、翌日からこの着尺に取り掛かることが出来まして。
一週間が経ち、ひしひしと。
Rさまの着尺を織ることが出来る喜びで、立ち直っていることに気づきました。

この着尺に助けられましたから、精一杯心を込めて(打ち込んで)織り上げたいと思います!!
あ・・でも、これからは更に運転には気をつけて(汗)。




by senshoku-iwasaki | 2017-07-19 21:35 | 着尺・帯
両耳つきの、織り半襟『小弁慶』。
春に、染織こうげい・浜松店さんで『帯揚げにもなるストール・小弁慶』を出品させていただいたのですが。
展覧会直前で6枚しか作れなかったこともあって、浜松店のお客様に好評をいただいて・・・。

「この感じで半襟をつくりませんか?大変なら広幅で織ってミシンがけでもアリですよ。」社長さん。
「ゼッタイにイイですよ。欲しいです。カワイイです!」店長さん。

すごくカワイイとかイイとか言われると・・・すぐ嬉しくなっちゃう(笑)単純な私(エツコ)。
ご注文の杉綾織りの着尺のタテ糸が、お天気が悪くてナカナカ染められないのと。
それにかかると、しばらく集中が続くので・・・その前に、一枚110㎝ほどの妄想旅行に出かけていました。
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社長さんはミシンでも・・・とおっしゃってくれたけど。
どーにも手織りの人間には、織り布を縦に切るというコトが出来ませんで。。。
実は以前にも。iwasakiでは織り半襟を作ったことがありましたが、その時もそして今回も。
やっぱり結局、両耳で!僅か16㎝ほどの幅の中に、弁慶格子になるストライプと無地の部分と。

古今東西今回も。
私の妄想の旅は、空飛ぶ弁慶の高下駄に乗って・・・(!?)まだ旅から戻れなくなりまして(笑)。
第2弾の経糸が、織り上がったすぐの機に今日かかりまして。
生紬の残糸、九寸帯地の残糸、着尺の残糸、残り糸に福来る。
小品なのに、意外と時間のかかるものだけど。手が慣れてきましたから・・・第2弾は少しテンポを上げて。
妄想旅行から戻る頃には・・・。
クニヒサが綾織りの着尺の糸染めと、糊付けから糸巻き、整経まで。Iさまの八寸帯地と並行しながら。
お日様を縫うように進んで(・・・くれていないとヒジョーに困る!)いるハズ。



by senshoku-iwasaki | 2017-07-04 21:59 | 着尺・帯
秋冬に向けて、綾織りの八寸帯地『色硝子』も2017バージョンです。
あぁぁ。6月もとうとう最終日の今日。
なんてスピードで月日が進んでしまうのかしら~!と、泣きそうになりながら。。。
ジメジメの(笑)iwasaki工房ではやっと・・・。秋冬カラーの織物に切り替わってきております。
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クニヒサが織っているのは、この綾織りの八寸帯地『色硝子』。
ピスタチオとオレンジが、ちょっと懐かしいキモチになる・・・とイイなぁ、とか思いながら。
秋には。
春の浜松店に引き続き・・・お世話になっている「染織こうげい・神戸店」さんでの展覧会もありまして。
iwasaki、シフトをしっかり秋冬に切り替えて。
私(エツコ)もこれからご注文をいただいている、杉綾織りの着尺に次々と取り掛かる予定でして。
この6月は、ブルーベリーをたくさん食べて(笑)万端の準備をしながら・・・。
その前にチョット気分転換の、織り半襟に取り掛かり。

秋冬一色。
と今朝まで思っていた私たちでしたが。
午後に打ち合わせさせて頂いたIさま。昨年からお話しは伺っていたものの、今日決定稿となったので。
お納めは来年と思った、真夏けの八寸帯地・・・。
「えぇっ~!今年の夏じゃなきゃ!!」のIさまに、・・・う~ん。・・・わ、わかりました。(汗)
「藤布や、科布のような原糸布を彷彿させる質感で、絹との交織でiwasakiさんらしい感じでしたら、
どうにでも。お任せします。ただ、この夏締めたいの。」とのことで(汗・汗・汗)。
そうなると。
糸染めも糊付けも困る、雨の季節だけれど。今回ばかりは梅雨明けは、少し先延ばしになることを・・・
願ってしまうiwasaki夫婦だったりして。





by senshoku-iwasaki | 2017-06-30 22:58 | 着尺・帯
最新作の八寸帯地の、『アカギブシノコブシ』も『阿波藍とアイボリー』です。
森くみ子さんに染めて頂いた阿波藍の絹糸を散らして。
赤城の節糸に、宮坂製糸所さんの生糸、玉糸、銀河シルク・・・。濃い茶は、野生の蚕のタッサーナーシ。
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赤城の節糸の節と、緯吉野の凹凸感に、銀河シルクの白。ベースはヤマモモで染めた白茶。
阿波藍の、花浅葱と紺と褐色(かちいろ)が、さざ波のようです。
5月に、同じ感じでまず・・・半巾帯を制作しましたが、今回はその八寸バージョン。

同じ絹糸でも・・・。
質感の違うさまざまな絹が、それぞれに地味に(!?)存在感を出しているように感じるのは・・・
iwasaki夫婦だけではないとイイなぁ・・・と希いながら。

『阿波藍とアイボリー』シリーズ、実はiwasakiお馴染みの「楊柳のストール」にもなって!
・・・といっても、今日のお昼過ぎまでギリギリ織って・・・今回は3本のみの限定ですが。
増孝商店・梅雨場所で、皆さまにご覧頂けましたら・・・嬉しいです。



by senshoku-iwasaki | 2017-06-16 22:26 | 着尺・帯
織り上がったばかりの『御柱太織り』。
今回は三つ崩しで。
糸が太いからこそ見える、この感じ。
フワッとしてるのに、キュッとして。とにかく気持ちイイ、絹らしい絹織物に。
だけどとにかく織り難い、節だらけのこの糸味。
細めの生糸で織る、杉綾織りの着尺よりも時間がかかって。
一越一越・・・。織るのは大変、だけど織れていくそばから愛おしさが・・・。
こんなにもストレートに、ダイレクトに『素材』をメインに出来るコトがやっと・・・。
25年かかって(!?)出来るようになりました。
iwasakiの節目の年にふさわしい、節だらけ味わいだらけ(笑)の新シリーズです。
どうにかこうにか・・・18日から3日間の『増孝商店・梅雨場所』に間に合いました。
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この原糸は、上州式と呼ばれる横挽きで。双子の繭、玉繭から生まれた絹糸。
宮坂製糸所さんで以前作られた糸で、大ベテランのある方が挽くとより、節が出たとか・・・。
その方はもう引退されて。
現在は使わないそうなのですが、糸を挽く際の助剤も節が出やすくなったのでは・・。とのことで。

どっしりと重い、一反約1キロの贅沢な着尺。
素朴で質素な見た目とは、かなりギャップのある・・・ある意味、都会的で現代的な太織りかもしれません。



by senshoku-iwasaki | 2017-06-15 22:29 | 着尺・帯
Mさまの銀河絹の山形斜文八寸帯地は、
Mさまのご希望で、『ガリガリ君ソーダ』色です。
昨年の『日本の夏じたく』展でご注文いただきまして。
今年の夏じたく展で、何色かサンプルをご覧頂き、「あんまりキレイ過ぎるのも照れるかな・・・」と。
すこーしヨコ糸は、グレーっぽくなりました。
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そういえば。
タテにシルバーグレーやアイボリーで、ヨコに水色。といった組み合わせは今までに制作しましたが。
写真より、このタテ色はガリガリ君ソーダにかなり近い明るい水色でして。
何度も制作している山形斜文八寸帯地ですが、初めてのカラーで新鮮でした。
今回Mさまのこの帯地のほかに、ヨコに濃いグリーンを入れた秋に向けた新色も制作しました。

今年は。
なんだかんだと慌ただしいiwasakiで。
仕事以外にもやらなきゃならないコトがいっぱいあるハズなのですが。。。
本業の仕事のほうがナカナカ進みませんで(涙)。
いろんなコトを後回しにしていたら、あわわ・・上半期が終わりそう。。。
中3息子の学校関係とか、一応保護者として参加せねばならない系(!?)のイベントも多々で(汗)。
私(エツコ)の苦手なアウトドアだったりすると・・・。暑いわ、眩しいわで、すぐさまぐったり(笑)。
日ごろの引きこもりが、こんなにもダメダメになっていたのか!と自身を罵りたくなりながら・・・。
あぁぁ。滞った分は、夜業で進めるしかないか・・・と。
この夏は、益々・・・ヒネモグラ化してしまいそう(笑)。

by senshoku-iwasaki | 2017-06-12 22:21 | 着尺・帯
Tさまの吉野格子九寸帯地。
昨年の増孝商店で、iwasakiでは珍しく(!?)ピンクの縞の入った吉野格子九寸帯地
CANDY LEI』をご覧になったTさまは、美しいボルドーカラーのバッグをお持ちで。
「こんな赤紫と、もうひとつ。好きなブルーがありまして。その二色を入れて頂くことはできますか?」
ということで。
クニヒサが織り上げましたのは、こちらの帯地。
私にはすでに・・・Tさまのお召し姿が目に浮かびます。
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吉野格子はこの高密度になる縞と、段の幅とその色で・・・印象がかなり変わります。
カラフルなタイプ、シックなタイプ、ストイックなタイプ・・・。
今までに色々なタイプを制作してきました。
息子の5歳の祝い着に、クニヒサが織ってから・・・早いものでちょうど10年が経ちました。

当時は娘も3歳で、今ほど制作に打ち込める時間も無く・・・保育園に預けている貴重な昼の時間に、
自家用の吉野格子を織るなんて!今から思えばチャレンジャーでした・・・(笑)。
その間仕事は止まるわ、仕立てに、着付け、お参り、写真撮影・・・と当然かかりまして。
親のほうの格好は、そりゃヒドイもので・・・(笑)。
でもそのお陰で。
iwasakiのアイティムのひとつに吉野間道が追加となり、今日に至っております。
あの時に、榊神社の神様が気の毒に思ってくれたのかも!?

榊神社脇の『増孝商店』、梅雨場所と題しまして6月18日(日)~20日(火)の3日間オープンします。
Tさまのこの帯地と姉妹の、同じタテだけどヨコ糸の色柄違いの帯地も1点だけ制作しました。
森くみ子さんに染めて頂いた、阿波藍染めの絹糸を使った新シリーズ『阿波藍とアイボリー』の
第一弾とともに、iwasakiの最新作をご覧頂きたく・・・まだまだ制作中です!




by senshoku-iwasaki | 2017-06-07 22:26 | 着尺・帯
御柱糸祭り。
只今iwasaki工房では・・・。
クニヒサは、Tさまにご注文いただいている吉野格子の九寸帯地を。
私(エツコ)は、Mさまの銀河絹の山形斜文八寸帯地を織りながら・・・。
次に掛かるのは、いよいよ『御柱』です。
とにかく節、節、節。節がスゴイです!
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昨年宮坂製糸所さんに伺った際に、デットストックされていた玉糸。
それも『御柱』と名付けられ、大切に保管されていて。見せて頂いた瞬間に、これは!・・・と。
今まで作ってきた着尺の規格とは違う、糸感たっぷりの、質素で贅沢な最高の普段着を作りたい。

糸感、一本の糸味を魅せるために。
iwasakiの着尺の平均的なタテ糸の太さの約4倍近くの太さに撚糸してもらって。
一反にこんなに使うのかぁ~!!と、ビンボー症のイワサキ夫婦はドッキドキ(笑)。
なんといっても。素材費が倍です(涙)。ずっと作りたかった。でも作れなかったのは高価だから。

阿波藍の森くみ子さんとのコラボ企画もですが。
理由があってお値段が高い、ということを説明できることが25年やってきてようやく・・出来そうな
のと。この機会を逃したら、もう二度と作れないんじゃないかと直感したから。
でもiwasakiで作る限り。
やっぱり『使える価格』を意識して。

糸が太くても。
この節ですから、サクサク仕事が進むわけではありませんで。
整経中も、経巻き中も、綜絖、筬通し中も。絡む絡む・・・。
当然のことながら、これから始まる織りの作業もきっと。
でも今日、織りつけが済んで。
あぁ、やっぱり。
どこまでも愛おしい、たぶん私が織物の中で最も好きな・・・ど真ん中の太織りとなりそうです。

iwasakiの御柱祭が始まります。



by senshoku-iwasaki | 2017-06-04 22:44 | 着尺・帯
『阿波藍にアイボリー』の半巾帯。
花浅葱と紺と褐色と。
森さんの阿波藍を、掻き消しながら強調しながら。
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私(エツコ)が大好きな半巾帯は、楽しい試行錯誤の連続です。
今回ヨコ糸にはキビソ糸のほかに、宮坂製糸さんで新しく生まれた糸も入っています。

キビソ糸は、繭から糸をとる際に最初に糸口を探す時に出る繊維を、再生して糸にした
もので。現在は中国で作られているものの・・・先行きの見通しは悪そうなのです。

今回宮坂さんで作られた糸は、繭から糸をとった際に最後に残る、蛹の周りの繊維(ビス)
と呼ばれる部分からの再生糸。
社長さん自ら・・・5,6年ほど前から操糸機を考案して開発されたそうなのです。

iwasakiとしては、キビソもビスも!お蚕さんが放った絹糸を、出来れば丸ごと味わいたい
のです。もちろん、それぞれに長所短所あるのも人と一緒だから・・・。
良い所を最大限に引き出せたら!!と願って作ってゆきたいのです。。。
とても良い感じの糸だけに。
今後、どんな規格なら一番相性が良さそうなのか・・・試しに使ってみては考えて。

阿波藍の色、アイボリーのヤマモモの色も、糸によって光り方もさまざま。
今回はまず2本だけ・・・。
変わり結びも楽しめる、長めのサイズ(4.4m)と、iwasakiの通常サイズ(4m)を作りました。
明日から3日間の、『日本の夏じたく』展で。
新作の『阿波藍とアイボリー』生紬とともにご覧頂けましたら嬉しいです。




by senshoku-iwasaki | 2017-05-25 17:08 | 着尺・帯