カテゴリ:着尺・帯( 272 )
最新作の吉野格子九寸帯地は、ハーシーズの板チョコのような・・・。
シックな濃い茶がベースです。
タテにもヨコにも。ちょっぴりピスタチオや、ソーダの香りも・・・。
銀紙をめくって・・・パキンと折って食べたくなって!?いやいや、銀紙の部分はシルバーグレー。
この他に、フランボワーズの入ったタイプと2種制作しました。

クニヒサがこの帯地に取り掛かったのは、3月初め。
我が家の遅咲きの梅の木に、ひとつふたつ花が咲き始めたころ。
その前に制作した、440シリーズの丸紋の吉野格子九寸帯地が、明るい色目のベースだったので。
今度は春色のお着物に映える、シックなタイプにしようと・・・二人で決まったのですが。
以前にもチョコレートシリーズの吉野格子をつくりまして。その時には同系色のみの格子でしたので。
今回は少し違うタイプにしてみました。

29日から新宿伊勢丹で始まります『日本の手わざカルテット~染・織・繍・組~』に出品いたします。
カカオ成分高め(!?)な大人の、新作チョコレート吉野格子九寸帯地もぜひ!ご覧ください。

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☆『日本の手わざカルテット~染・織・繍・組~』
3月29日(水)~4月4日(火) 伊勢丹新宿店本館7階=呉服・特選きもの

久保紀波/アトリエkinami 染色
岩崎訓久・岩崎悦子/染織iwasaki 染織
飯島桃子 日本刺繡
峯史仁/工房野の人 高尾野草染め組紐


by senshoku-iwasaki | 2017-03-24 22:13 | 着尺・帯
Hさまの薄墨桜が咲きました。
濃淡3色でサンプルを織りましたところ・・・Hさま、今回はイイ意味で悩んでくださいまして。
ヨコ色は濃いグレーに決まり。(実は私が一番イイなぁ~と思っていた組み合わせで!)
嬉しいなぁ。。。
なんといっても、ピンクなんだけれど、グレーのイメージという難しいテーマだったので。
やっとHさまのイメージに辿り着けた喜びと、お色味の優しさと織物ならではの奥行きと。
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タテがさくら色のような淡いピンク。
ヨコに若干赤味を帯びたグレー。
杉綾織りなのでより、見る角度によって見え方が変わります。
グレーのようにも、藤色のようにも、さくら色も!
日没後の満開の桜の木の下のような着尺になりました。

こちらの着尺も、ヨコ糸は玉糸で細めでしたから・・・織るのに時間がかかりまして。
こういった無地は、ほぼ全身運動でして・・・。
一日がんばっても約5尺弱。(2メートルは織れないのが哀しいところ・涙)
翌日に響くので残業は出来ず。中2の息子より早く寝床に入り、小6娘より先に寝入る・・・(笑)。
よーく眠れる杉綾織りの、薄墨桜が織り上がりました。




by senshoku-iwasaki | 2017-03-13 21:54 | 着尺・帯
新宿伊勢丹・呉服で開催中の『帯楽会~帯の博覧会』にiwasakiも2点出品しています。
本日3月1日(水)より14日(火)まで。
新宿伊勢丹本館7階・呉服 特選きものコーナーで開催の『帯楽会~帯の博覧会~』にて。
iwasakiもこちらの最新作の440シリーズを出品しております。

ミミに髭(!?)があるのは、この丸紋の絣がずらし絣と呼ばれる技法だからでして。
この髭一越は、iwasaki夫婦の呼吸のようなもの。
息を止めて絣を括りまして、息を殺して絣糸をぼかしながら染めまして、息をのんで織り込みます。
写真のアイボリーベースに茶の絣のタイプのほかに、ライトグレーベースにダークグレーの絣のタイプ
の2品を制作いたしました。

『帯楽会』は、伊勢丹呉服の伝統的な催事とのことで。
フォーマルからカジュアルなものまで、まさに博覧会のごとく様々な帯が並びます。
よろしければぜひ!お出かけくださいませ。

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by senshoku-iwasaki | 2017-03-01 21:50 | 着尺・帯
2017・440シリーズは。
吉野格子の中に、ぼわーんと丸ひとつ。
今回マルは、前とお太鼓にひとつずつのリクエストがありまして。
ひとつずつだから、絣括りの量は少なくて済みますが。。。
自称ククラー(括らー)の私(エツコ)にとっては、なんか物足りなくもありますが(笑)。
少ないからこそ、お互いそれぞれ掛かっている・・・帯地を織りながら、合間に小カセに分けて。
合間に括って、合間に染めて、こうして合間に括りを解きまして。
解き終わったらすぐ、クニヒサにバトンじゃなかった、絣をタッチ。
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ぼわーんとした、春の月のようなマルは
絣足をばわーんとぼかした絣と、ぼかさない絣を1越しずつ入れるコトで生まれます。
大師匠が生み出した丸紋の技法。
故・宗廣力三先生へのオマージュとして、iwasakiのカラーで制作しております。
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3月29日~4月4日まで開催される、伊勢丹新宿店でのグループ展でのお知らせも込めて(!?)
3月1日から伊勢丹新宿店呉服での伝統催事でもあります『帯楽展』に、出品いたします。
一昨日どうにか織り上げまして・・・。超特急で検品をして。
iwasaki、いつもお願いしている郡上の湯のし屋さんに送りまして。。。
間に合うとイイんですが(汗)。




by senshoku-iwasaki | 2017-02-23 21:42 | 着尺・帯
無地といえば・・・の、銀河絹山形斜文八寸帯地。
タテヨコ同色のタイプも制作しました。
山形斜文は、タテとヨコの色のコントラストが強いほうが菱がよく見えまして。
(そのぶん、織りやすかったりもするのですが・笑)
今回はあえて無地のものも。
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『銀鼠』は、シルバーグレーに染めた銀河シルクの光沢が美しく。
降り注ぐ光の加減で・・・菱の大小が見えたり隠れたり。
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『紺』は、深い海のよう。
セリシンの残った銀河シルクは、濃い色に染めると柔らかくなってしまう確率が高く。
となると、この八寸のタテに向かなくなってしまうのですが。
以前、墨色を制作したときにもその辺り・・・かなり気を付けて取り組みまして。今回も。
糸染めにクニヒサ、かなり注意を払って掛かりました。
銀河シルクに限らず、絹糸全般にいえることなのですが・・・。
光沢は淡い色のほうがあるように思いますが、濃い色の輝きもキレイです。
こちらも。見る角度や、日差しの加減で菱が見え隠れします。

先染めの織物は、無地といっても無地では無い、奥行きがあると思っています。
その奥行きが愛おしくて。
愛おしさ余って(!?)織っているときにも格子に見えてしまいます(笑)。

無地も格子も縞も。
織物力たっぷりで。
一越一越、今日も織り進めております!




by senshoku-iwasaki | 2017-02-14 21:46 | 着尺・帯
無地の着尺色々。
昨年末から今年にかけて・・・。織りも織ったり!(・・・と思っていたのは私だけ?笑)
あらためて、手織りは時間がかかるものなんだなぁ・・・と痛感(涙)。今更!?なんだけど、今更。
なんだかずっと。同じような景色を眺めながら、それでも少しずつ前へ前へ。。。
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増孝商店・冬場所でとりあえず織りたてのはやほやの杉綾織りの着尺、『灰』シリーズを並べましたが。
『乳灰色』『灰色』に続き、『青灰色』と淡い灰の3姉妹が出来ました。
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杉綾織りの着尺、そのほかにヨコ糸に新橋色ともいえるようなブルーを入れた『西方の玉』。
同じくタテに明るめの紺に、ヨコにサンドベージュ色のまわたつむぎ糸を入れた『砂とラピス』。
地紋のある着尺の新作は、『紅消鼠』と『千歳緑』の二色が。
綾織りも地紋も、見る角度のよって見える色や柄が変わる・・・織物らしい織物たちですが。
無地なので、合わせる帯や、シーンにも!そっと融けこむモノになるとイイなぁ・・・と。

iwasaki、結成当初から・・・一見どうってコト無いような織物ばかりを作ってきていますが。
着尺は特に、主張は控えめ!?でもでもしっかり意図は、糸味で。
つるつるの生糸は、密度によって太さも撚りも合わせる原糸の本数も違います。
赤城の節糸は、ごつごつとワイルドなタイプと、ごつごつ少なめの品のいいタイプと。
国産の繭、ブラジル産の繭、中国の繭。
どれがイイもどれがよくないも無い(と、iwasaki夫婦は信じてる・笑)それぞれのシルク力を。
ぱっと見では見えてこない、じわじわ感を。
じっと見と、手触りで。
それぞれの違いと良さを感じていただけたら・・・ウレシイです。








by senshoku-iwasaki | 2017-02-11 22:28 | 着尺・帯
最新の八寸帯地は、味わいたっぷりです。
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あじろのようにも見えるのは、タテヨコともに地色と隣り合わせの色が対照的な色だからなのですが。
今回はタテ糸に赤城の節糸を濃い茶に染めて。隣り合わせは、カラフルな生糸を。
ヨコ糸にはキビソ糸と1対1で、銀河シルクを中心にした繋ぎ糸を。
そうです。
今までに銀河絹の山形斜文八寸帯地を制作する度、織りつけと織り上げ時に出る切り糸を。
せっせせっせと暇を見つけては繋げておりました。
繋ぎ糸は、色がイロイロ入っているので。タテの影のカラフルな色の効果もあってか・・・。
光の加減で、グラデーションに織っているわけではないのに、機から下すときにこんな感じに見えまして。
ナカナカ面白い、自家織物チックな八寸になりました。

iwasakiの八寸帯地のヨコ糸に使用するコトの多いキビソ糸は、自動操糸機で生糸をとる際に繭から糸口を
見つけるときに取り出す、最初のジョリジョリっとした繊維の束を再生して糸にしたもので。
以前はB級とされていた糸でしたが、手間がかかるので今は国産のものは無く、絹紡糸などの加工用になるそうで。
中国産のものでもB級価格では無いのですけど、それすら今後の生産の見通しは悪いのが現状です。
20年ほど前に、初めて宮坂製糸さんをお訪ねした時。
宮坂社長さんが、ご自宅のお母さまのお部屋を案内してくださって・・・。
日当たりの良い、明るい暖かなお部屋のベッドに腰を掛けて、お母さまが繋げてらしたのはあのジョリジョリで!
「おばば様の糸と呼んでるんですよ。」と宮坂さんがおっしゃっていたのが一番印象的でした。
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iwasaki版、ババァの糸(!?)じゃありません(笑)。iwasakiならではのiwasaki yarn(糸)、えつ糸です。
iwasakiのMOTTINAI(もったいない)は、コンセプト重視のものではなくて。ガチでもありますから(笑)。
さり気なく、何気なく、当然のごとくいつの間にか(!?)に・・・また元に戻って次に繋がってゆくモノに
したいと思っておりまして。今までも何度か八寸帯地に入ってきました。
今回は、タテの節糸に負けない、味わいたっぷりの結び目も見どころのひとつになりました。



by senshoku-iwasaki | 2017-02-05 22:50 | 着尺・帯
新作の着尺は、地紋のあるシリーズです。
タテに濃いチャコールグレーを経てまして。
ヨコに赤味の強いグレーを入れたタイプと、濃いグリーンを入れたタイプの2反制作しました。
このシリーズは、ヨコ糸の越し数を数えながら杼(シャトル)を入れるので・・・無口になります(笑)。
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グレーのほうはクニヒサが先に1反織りまして、そりゃぁもう!無口。
私(エツコ)は、そのとき杉綾織りの着尺を織っていたのですが。
いつもの机上ならぬ機上会議は、一切ナシ(笑)。
お互い仕事が捗ります。。。
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グリーンのほうは、今朝織り上がりました。
この地紋のシリーズは、正面で見るとマルがぼーわんぼわーんと。
斜めから見るとウネがぼわーんぼわーんと。
こちらはヨコ糸に赤城の節糸を使ったので、節と太い細いが激しくて。
越し数で入れるから、マルの大きさが大小さまざまになりまして。それが面白い感じになります。。。
クニヒサ、自分がこの地紋から離れると・・・。
「エツコさん、次なんですけどね。・・・あ、ごめんなさい。」
しばらくして・・・今度は糸染めの途中で、窓の外から。
「このくらいの色(の濃さ)でイイですかね?・・・あ、すいません。」
わざとかも!?とも思うものの。
わかっていても。
何か別のコトを考えたり始めたりするとスグ・・・ちょっと前のコトを忘れちゃうのは、私も同じ。
いや、私のほうが重症かも。
ナカナカ越し数が覚えられずに、毎回チェックしながらの自分が一番信じられない日々(涙)。




by senshoku-iwasaki | 2017-01-25 21:35 | 着尺・帯
昨年末最後に織りあげた、杉綾織の紬は・・・。
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ちょっぴりエキゾチックなトルコブルーです。
タテ糸は宮坂製糸さんの生糸、ヨコ糸に赤城の節糸を。
昨年秋以降・・・杉綾織のシリーズに取り掛かり、乳灰色に白金色と。
ノーブルでフォーマルな感じのものでしたので、少しだけクセのある(!?)一品にしてみました。

生まれてこのかた・・・あらあら50年近くも!ずっと鎖国中の私(エツコ)ですが。
実はものすごく。
海の彼方に憧れがありまして。それも厄介なコトに(笑)、恐ろしく辺鄙な所ばかり興味がありまして。
ちょっとやそっとじゃ行けそうもない所ばかり。
秘境と言われるような不便な所ほど・・・自家織物のイイ匂いがしてきます(笑)。
生きるコトに精一杯な、過酷な地であればあるほど力強い、生命の花のような織物が。

手織りをしていると、ふと天のチカラを感じる瞬間がありまして。
それがココロと通じていると思えてならない不思議な感覚が、この掌にやってきます。
それはランナーズハイなキモチにも似ていて、アタマの中が空っぽになって織り進めているとき。
あぁ、なるほど。これは幸福感なのだと。。。
秘境といわれるような場所で作られた、生きるための織物たちからも・・・。
ちいさな幸福がいっぱい溢れ出して見えるから。
この幸福感を知らない、大きな国の誰かの利益のために・・・
暮らす場所が戦場になって、織物どころじゃない土地がどれだけあるのだろうと思うと。
なんとも切ないキモチになりまして。

何のチカラも無い私だけど・・・生命の花を感じるような織物力ある織物を、一見なるべく
どーってコトの無い、カタチの無いモノを!信じて作りたいと思っております。








by senshoku-iwasaki | 2017-01-04 21:40 | 着尺・帯
久々に、白い銀河絹の山形斜文八寸帯地を織っています。
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今ではiwasaki定番の、銀河絹の山形斜文八寸帯地ですが。
すべてはこの乳白色の、シロから始まりました。

当時宮坂製糸さんで新たに取り組んだ、銀河シルクがとにかくキレイだったから。
このテープ状のキラキラの絹糸を、そのままに近い淡い色に染めて使った半巾帯が始まりでした。
その後にお客さまのリクエストから八寸に・・・。

いまだにだけど、初めは特に。
白いって、やっぱりドキドキ。
だって『糸を染めて織る』のが仕事なので。
染めているといっても白茶なのでわかりづらいし(笑)。

いつでも素材のチカラを信じているし、それが一番引き出せる仕事がしたいと希っていますが。
ただ『白っぽい合わせやすい帯』じゃなくて、チカラのあるシロでありたいと思って制作しております。

銀河絹の山形斜文八寸帯地は、それから幾度となく制作させていただいて。
すっかり定番となって(とはいっても少量生産ですが・笑)。
おかげさまで密かに(!?かもですが)一部のお客様方にご愛用頂いている・・・iwasakiでは一番制作
している八寸帯地に成長いたしました。

一番最初にリクエストして下さったHさまに、心から感謝をして・・・。
時々、この乳白色の山形斜文に取り掛かって・・・キモチを新たにしています。




by senshoku-iwasaki | 2016-12-01 22:17 | 着尺・帯