カテゴリ:纏う布・暮らしの布( 98 )
2014summer sunrise。
f0177373_19582293.jpg

一昨日やっと織り上げて、昨日は房をヨリヨリと。そして湯通し・・・。
今回のショール『sunrise』、真夏でもベタッとしないように・・・
生紬で使った、セリシンを残した細い生糸と、練った生糸、
そしてまわたのつむぎ糸・・・と、絹糸なんだけど風合いの違う絹を
タテ糸にも、ヨコ糸はほぼ一越ずつでグラデーションをつくっているものです。
ふわっと、さらっと、ちょっとシャリっとひんやり・・・。艶やかだったり、艶消ししたり。
絹って、いろんな顔があります。
もちろん、iwasakiの織物も。同じようでもみんな違います。
それは今日という、はじまりの朝のように。
昨日の続きのようであり、続きじゃない、曇ったり、ときには土砂降りのキモチだって
あるけれど・・・。必ず明るい朝日が昇ってくるように。
おととしから、もう30枚は織ってるけれど。その都度糸も、色も、風合いも。
1枚だって同じものはありません。
今回は3枚のsunrise。どんな朝日に見えるかは、見る人のキモチで違うかも。
今週末(になってしまった!・汗)の三渓園での『日本の夏じたく』で。
最新のiwasakiのsunrise、ぜひ纏ってご覧になってくださーい!!
by senshoku-iwasaki | 2014-05-19 20:48 | 纏う布・暮らしの布
古袱紗のような小さな敷物。
f0177373_1849433.jpg

今年のお正月は、チクチク手縫いをしております。
昨年の『日本の夏じたく』展に、iwasakiの生地見本のように・・・
チョットだけ出品したこれらの小さな敷物は、主に帯地などにかかったときに
コレ用に、少し長めに織って・・・。
仕立ては素人の(笑)、私(エツコ)がチクチク・・・と手縫いしたもので。
古袱紗と同じ寸法です。・・・ですが。
でもですね・・・。「茶道でお使いください」とは思っておりません(笑)。
そもそも。
古袱紗などのお茶道具における織物とは、『上等な布が良いでしょう。主に
金襴や緞子、間道など』・・・と言われるのですけれど。
金襴や緞子が上等なのはその組成、金糸などの糸量からもわかりますが。
間道といったら、縞や格子を指すものでして・・・。うーん・・・となるわけなのです。
利休格子と呼ばれる、間道などは艶の無い木綿のような質素な平織りの格子で。
およそ金襴とは対極にあるようなものです。
だけにきっと、奥が超深いのがお茶の道・・・なのだと思うわけですが。
布の断ち方も、無駄の無いようにとってあるので、『本式ではない』といえば
iwasakiの織物全てが『本式ではない』のかもしれない・・・と。

『本式とは何ぞや。』というギモンは、『茶道とは何ぞや。』というギモンとなり・・・
『着物とは何ぞや。』いや、そうなると『文化』とは??なーんてなっちゃうのだけれど。
流派やしきたりに関係なく、茶の湯の心は誰にでも持てるハズ。

夏じたく展で、この小さな敷物をお選びいただきましたギャラリー空箱さんに
今回お声をかけていただきまして。

1月9日~15日までギャラリー空箱ソラノハコ さんでの器の二人展に
ひっそりと数点出品いたします。
美しいうつわの敷物として、お使いいただけたら大変嬉しいです。


f0177373_18493677.jpg

ギャラリーソラノハコ
漆×木展

城崎月甫(漆)×河村寿昌(木)

2014.1.9thu - 1.15wed

12:00 - 19:00(最終日:17:00まで)
 
by senshoku-iwasaki | 2014-01-03 20:53 | 纏う布・暮らしの布
今年のラストは特大のsunrise。
f0177373_1934945.jpg

なのです。
浜松でいただいた特注サイズ。
なんせ90センチ巾、広いっ!ので、思いっきり・・・疲れます(笑)。
この際なので、エクササイズも兼ねて(!?)肩甲骨を意識してぇ・・・なんて
思ったりもするものの。ムリっ!(涙)。
杼(シャトル)は4~6丁使うのと、何種類かの糸が2、3本引き合わせて使ったり
しているので・・・糸がこんがらがったり、ミミがつれたり・・・
その度に私(エツコ)の背中も・・・つりそうになります(笑)。
一越一越・・・時間の流れのように少しずつ変化する、sunrise
一日機にへばりついて・・・1メートルも織れないのですが(トホホ)
2013年の感謝のキモチを、たっくさーん詰め込んで・・・
2014年も、元気で明るくって大きな太陽が昇ってくるよう・・・祈りながらの制作です。
by senshoku-iwasaki | 2013-12-04 19:42 | 纏う布・暮らしの布
新しいparade、織っています。
f0177373_20361912.jpg

昨年末・・・たしかクリスマスから今年の始まりにかけて織り始めた一作目のparade
コットンとシルクの、iwasakiでは珍しいタイプのストールのシリーズです。
春を告げる、小さな村の小さなパレードがテーマのこちらのシリーズ。
今回は昨年のものよりも・・・チョットだけ明るくなりました。
明るい春が来てくれるとイイなぁ。
年のせいでしょうか・・・。それともずっと不安定なiwasakiの暮らしのせいかも!?(笑)。
来年も何事も無く・・・フツーに暮らせるかどうかなんて全くわからないので(涙)。
『平穏無事』『生涯現役』・・・そればっかりを希いながら(・・なんとも婆臭い・・)
の今年も終盤の仕事に入ってきております。

「そういうエツコさんって、どこかの国のどこかの街外れの・・・パレードというより、
なんか・・・どこかの町のだるま市みたいになってきてませんか?」クニヒサ。

だるま市、ちょっとイイかも。
富士のだるま、東京だるま、三春だるまに高崎だるま・・・ホントはイロイロ欲しいだるまたち。
来年は・・・転んでもゴロンと起き上がる、縁起のイイだるまを目指すべく・・・。
明るい春を呼ぶparade、制作中。
by senshoku-iwasaki | 2013-11-20 21:20 | 纏う布・暮らしの布
ブランケットの季節。
f0177373_2021228.jpg

iwasakiの冬の定番織物、といえばやっぱりブランケットでしょうか。
ジャコブウールがメインのヘリングボーンに、絹を散して。
『織物』じゃなきゃ!こうはいかない!・・・と勝手に思い込んで。(笑)
もう15年位前から・・・気がつくとコンスタントに作っています。
たくさんは作れないけれど、右から左に売れるモノでもないので(iwasakiはそればっか。トホホ・・・)
バランス的にはちょうどイイ感じに(!?)在庫がなくなると作る、といった具合ですが
iwasakiにおける『ド定番』って、こんな感じの『変わらない』だと思っております。
ヘリングボーンに代表される、綾織りの良さって。
タテ糸の密度が平織りに比べて・・・約1.5倍くらいあって、更にヨコ糸もたっぷり入るので
生地に厚みが出来て、空気を孕んで・・・だから丈夫で暖か。
・・・というのが解説になるのだけれど。
やきものなどの造形美術にはウルサイオジサマがたでも、織物となるととたんに
「布は女のもので、私にはワカラナイ」とおっしゃいますが・・・。
理屈なんて、解説なんてなんにも必要ないのだと私(エツコ)は思っておりまして。
肝心なのは、眼で、手で、ココロで感じるコトなのだと。
なーんて自負している私ですが。
土曜日の兄の『砧』」の舞台・・・。
うーん・・・。ひたすら『ココロで感じる』に徹した私でしたが(笑)。
なんだか体中がガチゴチで・・・(笑)。能楽堂は気がひけるぅ・・(涙)。
お気に入りの椅子でブランケット掛けて昼寝の、幸せな小春日和の午後。
by senshoku-iwasaki | 2013-11-18 21:43 | 纏う布・暮らしの布
2013・秋冬バージョン、『sunrise』。
f0177373_19435731.jpg

私(エツコ)は取り掛かっていた、模紗のマフラーがひと段落して。
秋冬バージョンのシルクショール、『sunrise』に掛かっております。

春夏バージョンのときには、さらっと薄手にしたかったので・・・セリシンを少し残した
細めの生糸を用いておりましたが。
秋冬タイプはふわっとボリーム感も出したいので、まわたのつむぎ糸と生糸を2,3本
合わせて使っています。

『sunnrise』は、昨年から作っている大きなぼかしのショールですが、初めはもう少し
作り方が違いまして。どちらかというとデザインが先行のものでした。
このショールにちょうど良いと思われる、ちょっと太めのつむぎ糸をデザインイメージ
のカラーに染めて・・・それをデザイン通りの寸法でぼかしながら織ったのです。
それはそれで悪くはなかったのだけれど、作っていて何か物足りなく思えて・・・。
もともとは日の出の頃の、刻一刻と変わる日差しや木々の色の移ろいから発想した
シリーズだったので、グレーだって、赤だってグリーンだって一色じゃないなぁ・・・と。
つむぎ糸には太い細いがあるけれど、それだけじゃなくて一越しごとに糸質の違う
ものを入れると、凸凹感のあるテクスチャーが生まれるし。

結局・・・。
当初考えていたよりもずっと時間のかかるモノになってしまいましたが(笑)。
iwasakiならではの、『無二の日の出』になったと思っています。

着尺も帯もショールもの、よろず織物iwasaki。しかもクニヒサは、規格を変えた着尺や帯
やショールを考えるのが好きな人なので・・・。つむぎ糸だって、7匁6匁5匁・・・と太さ
もイロイロ半端に残ったものもありますし、生糸も玉糸も太さはイロイロ。
二人で仕事をしているので、着尺を織りながら次にかかる帯のタテ巻きをして・・・
といった順序立てをしているので、着尺を午前中に織り上げて午後から隣の機に移って
帯にかかる・・・といったコトもしばしばでして。
どーゆーわけかクニヒサ、小管(こくだ)にヨコ糸を巻いたまま・・・というケースが多々。
そういう少しの糸たちもこの『sunrise』には重要な戦士たちです。
まずは大まかに色と糸の目星をつけて。決めるのはそれだけ。
木枠にチョット残った、タテ用の生糸も。
最高の箇所に使い切るコトを念頭に、一期一会の『sunrise』。日々刻々と変化しております。
f0177373_2192277.jpg

こちらは紬を織ったときの、ヨコ糸のまわたつむぎ糸。
紬はヨコ糸が足りないとアウトなので(笑)多めに用意するため半端が出ます。大管に巻いてスタンバイ。
by senshoku-iwasaki | 2013-10-22 21:14 | 纏う布・暮らしの布
模紗織りのマフラー。
f0177373_20211543.jpg

クニヒサが神戸に出かけている間から・・・取り掛かっているのがこのマフラー。
模紗(もしゃ)織りというのは、紗を模している透ける織り方で主に夏の和モノなどにも使いますが。
そうそう、iwasakiでは最近だと・・・
昨年作った八寸のシリーズ、『キビソノアミカサ』なんてのがありましたが。
そういえば、マフラーでは作ったコトが無かったかも!?・・・というわけでもなかったのですが(笑)。
タテ糸に・・着尺に使う、赤城の節糸と生糸を。
ヨコ糸には、ウールカシミヤや、リャマ、アルパカ・・・といった獣毛に絹のつむぎ糸を挟み込んで。
幅はあるのだけれど、軽くてふんわり、しっとりなめらかなマフラーになりました。
絹らしさもあるハズなのに、ゴージャスって感じじゃなくて。
新品のくせして、イイ感じにユーズド感というか、洗い晒したコットンみたいな風情。
どうしても似た感じになっちゃうのだけれど(芸風なもので・笑)。
しつこいのも芸風なiwasaki。
6枚分ずつクニヒサがかけたタテ糸・・・なんと3種類目で、ただ今14枚目に突入。
11月中旬からの、御前崎市・静岡カントリー浜岡コース&ホテルでの染織iwasaki展に向けて・・
楽しく進行中です。
by senshoku-iwasaki | 2013-10-12 22:52 | 纏う布・暮らしの布
港町parade
f0177373_20431996.jpg「次のparadeは、海な感じにし
たいと思って・・・。」クニヒサ。
コットンと絹のショールparade
は、どこかの国のどこかの街の
外れの小さな村の小さなお祭り
がテーマ。
「んー。イイねぇ!西海岸かな
地中海もイイねぇ・・」私。
クニヒサが経てたタテ糸は、超長
綿のスーピマ綿に絹糸の、爽や
かなブルーのストライプ。なので
生成りの色と、ブルーのチェック
で織りはじめたところ・・・。「そ
う!そんなイメージ。」クニヒサ。
「『港町』って感じでいくね。」私。
「おおぉ・・。『どこかの港町』って
のがイイねぇ!」クニヒサ。
「そーお?『海猫』でもイイかなって思ったり・・・。」アタマの中では八代亜紀さんの『おんな港町』が回り始めた私。
「ん!?「『海猫』って、なんか演歌っぽくないですか?」クニヒサ。
「~♪忘れたいのに忘れられない・・・・♪ってバレちゃった?笑」私。
「違いますっ!全然爽やかじゃなくなってるっ!!私はですね・・・」クニヒサ。
「うん、うん、大丈夫っ!これからちゃーんと、白くて青くてちょっとグレーで小さな海辺の村に向かうから・・・笑」私。
八代亜紀さんの『おんな港町』が、八代さんの声でポルトガル語だったら・・・なーんて想像しながら工房展の最中なんだ
けど(仕事がはかどってる!?笑)、新作『港町parade』出来上がりました!!
by senshoku-iwasaki | 2013-05-04 21:51 | 纏う布・暮らしの布
織り上がったばかりの『sunrise』・2013サマーバージョン。
f0177373_19344360.jpg南部町でも桜が満開。ご近所のレンギョウもツツジも山吹も。
いろんな色が、山の中にもあふれ出しました。
まだ4月になっていないのに、このままじゃ夏がやってきちゃう
んじゃないかしら!?と思うくらい。
なのに、なんでかいつまでも寒い(笑)iwasaki工房。

新作の『sunrise』は、サラッとシャリッとフワリンコ。
日差しを避けて風を孕んで。

蚕が吐いた絹糸は、約25パーセントのセリシンという蛋白質
で覆われています。そのままではゴワゴワですが、灰汁や石
鹸のアルカリで煮ると、柔らかで艶やかな絹らしい絹になりま
す。そのセリシンを少しだけ落とした糸、10パーセントくらいま
で落とした糸、20パーセントくらい落とした糸、よく練った柔ら
かい糸・・・。色だけじゃなくて、肌触りや、糸のとり方も違う・・
いろんな絹糸の入った『sunrise』。
このサマーバージョンには、極細の苧麻も散らしてみました。

今度の『sunrise』も、織物力!?織物魂!?全開で制作中
です(笑)。
by senshoku-iwasaki | 2013-03-28 21:12 | 纏う布・暮らしの布
sunrise 2013 spring
f0177373_20192263.jpg昨年登場した『sunrise』のシリーズは、たくさんの色の絹糸
を挿しながら全体をぼかしたように織る、織りでないと出来な
い『ボワーンと感』を、日の出の頃の一刻一刻の光や影を
イメージしながら出したものです。

秋から冬にかけては、何色かのつむぎ糸を合わせてほっこり
させた風情のものを織っていましたが。年明けからサラッと
させるために、糸使いを変えてみました。
ヨコ糸には、細めの生糸、セリシンを少し残した生糸、そして
つむぎ糸・・。こう見えて、7丁もの杼を使って無地の部分を
形成していたりするのです。

本来えらく時間がかかるのだけど、娘が入院していたときの
私(エツコ)の集中力は自分でもビックリ(笑)。
なんせ、時間が経つとグラデーションの流れが止まってしま
う気がするのです。一日クニヒサと替わってもらった日には
トイレにも食事にも(この私が!笑)機からほとんど立つコト無
く・・・ひたすら一筆書きのように織りまして。
エスキースもない、設計図なんてもちろん作らない、思いの
ままの『sunrise』。新しく出来たサラッとした5本と、ほっこり
した数本を、来週からの新宿伊勢丹での『春のクラフト展』に
出品いたします。


f0177373_20202647.jpg色柄は当然全部違うのだけど、それだけじゃない・・・
同じ絹でも風合い、質感の違い。ぜひ触って、纏って感じ
ていただきたいです。

今回の伊勢丹には、この『sunrise』のほかに、新作の
『parade』のシリーズ、楊柳のストールも新作が加わり
ます。

集中集中!・・・と、全部違うショールやストールを織って
いた私(エツコ)でしたが。一昨日から取り掛かっているの
は一転、かなりストイックな白い帯地。
なんだか・・・
手と目が慣れるまでにもう少しかかりそう(笑)。
iwasakiのショールやストールは、イロイロな色が入ること
でアクセサリーのように使ってもらいたい・・・との思いが
ありますが・・着尺や帯は逆でして。帯などは特に色味を
抑えて(息を潜めることで)本体のキモノを引き立てながら
存在感を織りで出したい・・・と思い制作しております。
どちらもiwasaki。
帯、着尺は関東では5月の『日本の夏じたく』展で。

2月27日~3月12日までiwasakiは出展しております。
伊勢丹新宿店本館5階=ザ・ステージ#5にて。
『春のクラフトフェア~暮らしの中のメイドインニッポン~』
by senshoku-iwasaki | 2013-02-22 22:08 | 纏う布・暮らしの布