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ゆきかうものⅩⅣに出品する『大きな襟のマント』と『綾織の紬』
f0177373_2036722.jpgキモノの上にも、洋服のときでも羽織れるマント。
ekkaではじめて登場したのは3年前のこと。

素材は、ジャコブウールと絹。タテ糸にジャコブの黒、
ナチュラルカラーのチャコールに野蚕系の生糸。ヨコにも
野蚕系の節糸を散らしてあるので、光沢のある生地です。

単仕立てなのだけど、iwasakiのブランケットとほぼ同じ
規格のこの生地は、ちゃ~んと暖かいのです。
特に(サカタのデザインには大きな襟は多いのだけど)
この大きな襟まわりの暖かさと、カーブの美しさに惚れ惚れ
してしまいます・・。

冬のキモノには、大判のブランケットを羽織るのがそれまで
の私(エツコ)のスタイルになっていましたが、
なんてったって両手がフリーになるマントは、便利だなぁと。
洋装のときには、大きく開いた首周りにグルグルストールを
巻いてくださいね。

贅沢だけど、綾織の紬を単衣仕立てで着るのが真冬仕様の
iwasakiのオススメ。軽くて暖かくて、自分で洗えて。
今回の工さんには、このマントと新作の綾織の紬も
出品します。


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by senshoku-iwasaki | 2011-11-30 21:23 | ekka
長野・岡谷の宮坂製糸所さんに行ってきました。
f0177373_20414528.jpg宮坂製糸さんで作られる糸は、以前からiwasakiでも使わせ
ていただいております。
これは上州式座繰り糸をとっているところ。
宮坂さんではこのほかに、諏訪式で生糸を。
自動操糸機も稼動させて国産の絹糸を作っています。
また、宮坂さんで何度も機械の調整を繰り返しながら作られ
た『銀河シルク』もとても美しい糸で、iwasakiの八寸の帯地
にはこれまた宮坂さんのキビソ糸とともに、無くてはならない
存在の絹糸なのです。
ギャラリー工さんでの展覧会が今週末に迫っているのだけど
どうしても自分たちのなかでの確認もあって本日、お伺いさ
せていただくことに。
おかげ様で、来年のiwasakiの作りたいモノがハッキリと見
えた一日となりました。
国内の製糸所が、どんどん少なくなっているなかで、特殊と
呼ばれるような手作りの糸を作っておられる宮坂製糸所さん
ですが。
iwasakiとしては、宮坂さんでスタンダードに少量生産される
糸を余すところ無く、表情豊かな織物に出来たらと・・・。
帰りに『きつつき工房』さんに寄って、古い織り機のゆがんだ
筬づかを直してもらうために預けてきまして。
これでストレスなく織るコトができます(笑)
2012年に向けて・・・。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-29 21:21 | 素材
ゆきかうものⅩⅣに出品する『フタタビノフクロ』つづき。
f0177373_2029227.jpg持ち手が布バージョン。
この持ち手の巾が広いのと、これはグレーだけど、グリーンと
かブルーだったりするのが、サカタ流。
サカタとコラボをしていていつも思うのは、面白いってコト。
サカタとiwasakiは全然違うから、iwasakiがやんわりと・・・
イメージした通りになんてなったためしが無いっ!(笑)
だけど、サカタにカタチにしてもらって残念だった、といった
ためしが今までに一度も無いっ!のです。
ベースの裂き織りの色に合わせて、サカタがその都度考えて
くれてあるワケだもの。
「ひとつずつ柄の出方が違うように織った生地に、たとえば
こげ茶一色の持ち手だけだったりじゃ、つまんないじゃん。」
サカタ。
『つまんない』が一番つまんない。サカタとは20年来の親友
でもあるけれど、そういうサカタがホントに面白いのです。

地味で単調、に見えるこもしれない織りの仕事。これでも
作っている私たちは毎回・・『面白い』試みをしています。

そんな『面白さ』がサカタの『面白さ』とで倍増していたら
これは・・・面白い、と思うんだけどなぁ・・・。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-26 21:36 | 纏う布・暮らしの布
ゆきかうものⅩⅣに出品する『フタタビノフクロ』
f0177373_19334094.jpgフタタビノフクロは、今年はじめてクラフト部門(!?)で
iwasakiが手がけた裂き織りのシリーズ。

iwasakiは、もともと・・何が好きってどっぷりの民藝派。
ティーンネイジャーの頃よりですから(笑)
裂き織りとなると、チョットやソットじゃ・・逆に作れない・・
だってだって、古いものの中に実に、ソウルフルで美しい
モノをいっぱい知っているから・・・。

そうなんだけど。

新しく作るんだから、昔と同じモノを作るワケにはいかない
ので。現代版丈夫で長持ち、その上軽いかごのような袋。

バッグというより、フクロにしたかったのです。
昔はなんでもフクロ。端切れを丁寧に縫い合わせた、銭袋
だったり、大小さまざまな巾着袋、供米袋・・・。

軽く仕上げたかったので、タテ糸にシルクを密度をたてて。
ヨコには、綿や麻の新反の服地を裂いて織り込んで。


f0177373_19342130.jpg縫製は、ekkaのサカタが担当してくれました。
『布のまんま』にしたかったから、敢えてひとえ仕立てを
お願いしました。

「裏をつけたほうが、雑に処理してもバレないから、
そのほうがずっと楽だし、内ポッケとかも付けられるから
気は利くんだけど、そうじゃない方にしたいのね?」サカタ。

「ハイ。そうじゃない方でお願いします。気の利いたバッグ
は、世の中いっぱいありますから」クニヒサ。

この『フタタビノフクロ』のシリーズ、クニヒサの企画。
フクロのサイズは、織り幅の違いで大中小さまざま。
持ち手の部分は、布タイプと革タイプがあります。
写真は革タイプ。サカタのステッチがカワイイです。

今回の『フタタビノフクロ』用裂き織り地は、全てクニヒサ
が織ったものですが、不思議なコトに!?
私(エツコ)がいつも織っている、『楊柳のストール』に
リンクしています・・・。

次回は、新作の『大きな楊柳のストール』を紹介したいな
と思っています。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-25 20:40 | 纏う布・暮らしの布
染織iwasakiとekka ゆきかうものⅩⅣ
ギャラリー工さんでの14回目の展覧会です。
iwasakiが14年前に、はじめて織物を発表させていただいたのが、こちら工さんでして。
サカタとのコラボでekkaのコートも毎年、制作してきています。
今年は3月の地震で、サカタの東京アトリエの工業用ミシンが倒れて破損・・・修理が終わったのが秋だったりと。
ekkaの新作コートは、来年にお預けになってしまいました。
そんな今年は、あらためてじっくりと(!?)iwasakiの織りを見ていただこうと思っております。
今回のDM写真は、440シリーズから大師匠へのオマージュとして作った九寸の帯地。
吉野格子の中に、ずらし絣で丸紋を描き出したものです。故・宗廣力三氏が晩年制作されていた技法です。
先日伺った、郡上の日置先生もこの師匠の技法にももちろん関わっておられたので。
出来上がったこのDMを見て、大変喜んでくれました。陶芸などで言うところの『写し』になりますが
大師匠のこのシリーズは、作られている方を知らないので、クニヒサが挑戦したものの・・あんまり見かけないワケがわかりました(笑)。思ったとおり・・・タイヘンでした~っ(涙)!
古きを訪ねて新しきを知る・・・。2011年のiwasakiのコレクションアイティム的存在になりました。
これからブログ上で少しずつ、今回のゆきかうもの展に出品する織物を紹介してゆきたいと思います。

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by senshoku-iwasaki | 2011-11-24 20:56 | 展示会・お知らせ
会えて嬉しかった・・・郡上尾崎のパン屋さん、平和パン。
f0177373_19535081.jpg今から23年前のこと。実は同じ歳だけど、1年後輩で郡上
にやってきたクニヒサに、先輩面して教えられるコトは郡上の
B級グルメくらいだった私(エツコ)・・・。
「あーた、『尾崎のパン』行ってみて。そりゃ、スゴイから」
「エツコさん。たしかにあそこはスゴイです。だけど、看板も
無いのによく見つけましたね~。」クニヒサ。
「フフ~ン。あたしゃ、臭覚と自転車漕ぎでこの町を回ってる
のよーん。あと、職人町の先にあるお豆腐屋さんもオススメ。
そこは豆腐の看板があるからわかりやすいわよん。・・・」
てな具合で。四半世紀前は、『クウネル』感たっぷりだった
iwasaki青春の、郡上八幡町でしたが。
学校を卒業して郡上を離れてから、名古屋に続く高速道路
が出来・・・便利になって少しづつ変わってゆく町。
日置先生のお宅は、『大和インター』を降りてすぐだけど、
『郡上インター』は、私が最初に下宿させてもらっていた民宿
『奥美濃荘』の近くだし、その近くにこの『尾崎のパン屋』
さんがあるから・・せめてそこだけは覘きたい・・せっかく
郡上八幡まで来たんだもの・・。
クニヒサが学校新聞で、郡上の名物を紹介することがあった
ときに取材させてもらったのもこちら・・。
たしか・・ご主人は、戦争中に兵隊仲間からパンの製法を習
い、戦後から奥様と始められたと聞いたような・・。
大正12年生まれ・・・って、一体いまおいくつに?

f0177373_19541926.jpgあの頃とまったく同じ、ガラス戸の向こうにいらっしゃるのは
紛れも無く、あのご主人っ!うぅっ・・うれしいっす。(涙)
こちらの人気商品のメロンパンは、これからのようでしたが、
そんなコトはもう、どうだってよくなっちゃって。(笑)
とりあえずあったパン、全部いただいてしまいました・・・。
食パンも、チョコパンも、マヨネーズパンもおいしかった!
川に面した、こちらの工房兼お店兼、ご自宅。地下がご自宅
のようで、夕方伺うと地下から「いらっしゃい」って出てきて
くれるのだけど。当時からこの間取り、老夫婦に住みにくくは
ないのかしら!?と要らぬ心配をしましたが。やっぱり要らな
かった・・。始末よく、丁寧に生きている人に、バリアフリー
もバリアアリーも関係無いのだなぁ・・・と。
こちらのパン屋さん、名前がイロイロあるようです。(笑)
私がいた頃は、『尾崎(町名)のパン』か『平和パン』でした。
60年以上やっているんだもの・・。名前の二つや三つあって
もイイなぁ・・。
・・なんでだろう。『何も変わらない』に、涙がでるくらい
強く強く憧れます。それはあの頃以上に・・・。周りがどんだ
け変わっても、こちらのご夫妻のように、穏やかに『何ひとつ
変わらない』を貫いて生きてゆけたら・・・。
iwasakiもまだまだ・・あと三つくらい名前をつけられるまで
ガンバリたいと心から思いました。
どーか、どーか、お元気で!!また伺いますっ!
by senshoku-iwasaki | 2011-11-21 21:14 | 岩崎のある日
日置先生。
f0177373_22224583.jpg紬織りで初めて人間国宝になっ
た故・宗廣力三氏の右腕の職人
だったのが日置先生で。
彼の力なくして大師匠の仕事は
語れない、知る人ぞ知る御仁。
iwasakiが紬を学んだ学校の
先生方は、宗廣力三氏の愛弟
子たちでしたので、先生方も
大師匠の次に頼りにしていたの
が日置先生でした。
学校には当時、8つの藍甕があ
り、藍の具合が良くないと聞け
ば郡上八幡の隣町の大和から、
年季のいったトヨタのカリブで
すっ飛んで駆けつけてくれる・・
藍にも先生方にも、生徒であった
私たちにも・・無償の愛を注いで
くださった方。
大師匠が足柄に工房を移してから、日置先生は郡上紬を退職されてご自身で藍を種から育ててすくもを作り、藍を建て
実に伸びやかで力強い、絞り染めの作品を制作されていました。
また、仏教に造詣の深い日置先生は、羅漢さんや観音様、野の仏さんの墨絵を描かれたりと・・学生だった私(エツコ)は夏休みに泊り込みで藍建てについて個人的に教えていただりもしまして。
優しい奥様に、娘のように接していただいたのを今もはっきり覚えています。
卒業してからもずっと、先生と奥様にはお世話になって・・私たちが始めてギャラリー工さんで個展をひらいたときには
郡上から、はるばるお二人でいらしてくださった・・その3年後から奥様がご病気になって、11年。
この数年、日置先生は藍をつくることも建てることも、もちろん染めることも全て封印されて介護に専念されて。
今年のお盆に、子供たち孫たちみんなに見送られて旅立った・・とお便りと来年の手描きの暦と共にいただき
クニヒサと二人、日置先生に会いに行かずにはいられませんで。
昨日、何年ぶりなんだろう・・先生のお宅にお線香をあげに行かせていただきました。会って話をするだけなんだけど、
子供たちが学校から帰って留守番させるしかないから、ほんの2時間ほどなのに・・・日置先生に会えてヨカッタ!
郡上に行けてヨカッタ!私たち、この仕事続けててヨカッタ!・・まだまだ教えていただきたいコト山ほどアリマス。
これからは日置先生にもう一度、制作活動を始めて欲しい・・・と心から願って。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-19 23:12 | いわさきのつながり
書家の、小熊廣美さんの。
f0177373_21202375.jpg字なのです。
このブログのネームカードにも使わせていただいております。
小熊さん、ホームページが新しくできたそうで、見せていただいたら・・
カッコイイのです。・・・やっぱり書家、なんだなぁ・・と。

iwasakiは、生きること=つくること、食べること、おしゃべりすること
心動かされること、人とかかわること、ときに腹をたててみたり、
お腹を抱えて笑ってみたり、そしてゆっくり寝ること・・・


小熊さんにとっての『書』というのも、まったく同じなのだと思いました。

なんだかよくワカラナイのだけれど、織物をつくりながらいつも思うのは
『美しい』はいろんなところに潜んでいるのでは?と。
キレイな、ペン習字のような字は練習すれば書けるけど、人の心を動かす
のはたぶん、そういうキレイな字ではなかったり・・・。
キレイにお掃除されていて、なんにもない部屋は『キレイ』でも『美しい』
のとは違うように・・。

小熊さんの、多種多様な『書』は、とてもソウルフルで私たちは大好きな
のです。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-18 21:47 | いわさきのつながり
AP-28の張替え。
f0177373_2065773.jpgiwasakiの応接間!?に鎮座する3つの椅子は、デンマーク
のミッドセンチュリーデザイン。クマ一家なのです。
20代の終わりのころ、たまたま出会った『ベアチェア』という
椅子が、本当にクマの上に乗っかったみたいに(どんな?)
座り心地が良くって。ウェグナーなんて名前も知らなかったの
だけど・・どうしても欲しくなって・・。こういうビョーキは、大抵
クニヒサも同時進行。中古とはいえ、ビンボー染織作家夫婦
に手が出せるような価格ではなかったものの。
2週間ほど二人で大いに盛り上がり・・10年後にアレが似合
う暮らしを目指す為の買い物にしよう!とワケのわからぬ
言い訳を自分にして(笑)意を決してお店に尋ねると、なんと
売却済み。そのときに、「あれはベアチェアといって、お父さ
んなんだけど、ミニベアという子供と、ママベアと呼ばれる
お母さんがいるから見ます?」と・・・。
たしかにお父さんの面影のあるミニと、どこか色っぽいママ。
おんなじ張り地のグリーンが、なんとも発売当初(1954年
頃らしい)の明るめの色で愛おしく・・・。その日はとりあえず
ミニだけ連れ帰ったものの・・・。置いてきてしまったママが
気になって結局、ママとママと同色のオットマンまでウチに。
それから4年後には、1950年当時と同じ仕様でリペアされ
たお父さんも我が家にやってきて。フカフカのパパに比べて
やはりママの座り心地がいまひとつ。さすがに半世紀を経て
ウレタンが磨り減ったみたいで・・。リペアといってもなぁ・・
かかるだろうなぁ・・。
f0177373_2073580.jpgチョット聞いてみるだけ・・・?ベアチェアの張替えをするとき
に、ファブリックが日本製のものではウール100%に近い
ものが無くてデンマーク製にしたものの。これがイイのは
よーくわかっているのだけど(笑)。もしかして日本製で
安くて理に適っている新素材なんてのがあったら・・それ
もアリ!?とか思ったりもしたのだけれど。・・・結局。
デンマーク製の生地サンプルが届きました。
この生地も。そして今回の修理の見積もりも。高くは無い
のだというコトはたぶん、誰よりもワカッてはいるのです。
ただ・・イワサキ家にとってはヒジョーに大きい(涙)。
でも、これからの何十年と・・ママは働いてくれるのかと
思うと、そろそろお召し替えもイイのかな・・と。
半世紀働いたわりにはキレイなファブリック。ママの
抜け殻はあとでいただくコトにしました。洗って、裂き織り
のマットでも・・アタシの半幅帯にでもしようかしら!?
来年の春の工房展には、若返ったママベアが皆様をお迎え
できそうです・・・。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-17 20:22 | iwasakiの持ち物
明日から河口湖町にあるギャラリーComfyさんで始まります。
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iwasakiは、ブランケット、楊柳のストールを中心に
出品しております。


手仕事との対話 第11回
 
三工房 展

染織iwasaki・アトリエプラトー沙鷗窯
岩崎訓久、悦子・川合光、幸江・砂田政美


11月15日(火)~30日(水)(期間中は無休)
 11時~17時(最終日は16時)
Comfy コンフィー
山梨県富士河口湖町船津7289-1
tel 0555-73-3544
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川合さんと砂田さんのコラボ照明、ステキです。
by senshoku-iwasaki | 2011-11-14 20:13 | 展示会・お知らせ