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吉野格子九寸帯地・『板チョコに銀紙』の第2弾。
原糸布を彷彿させる・・・八寸帯地を織り上げて。
クニヒサ、今日から取り掛かりましたのは吉野格子の九寸帯地です。
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春に『板チョコに銀紙』という九寸帯地を制作したのですが、今回は前回よりもストイックに(!?)。
より、板チョコっぽい格子になりました。
今回のヨコ糸は、玉糸でも前回のときよりも太い細いがハッキリしているので、ややざっくりと。
秋らしい質感になっているように思います。

「1本目はこんな感じで、波長の違う色は入れないつもりなんですけどね。
2本目はどうしようかなぁ・・・と思って。」最近織る時だけ眼鏡を累進レンズの近々にしたクニヒサ、
違和感があるのか眼鏡に手をあてながら。
「たまに生協で出るんだけど、アタシ『大人のチョコレート』っていうのがあって好きなの。
クーベルチュールチョコにブルーベリーに全粒粉のビスケットチャンクが入ってて・・・。」私。
「いつの間に?知らないところでコソコソとつまんでるからエツコさん、益々大きくなってますよ。。。
そんな話じゃなくて、私の話を聞いていました?」クニヒサ。
「ちゃーんと聞いてるって(笑)!だから~、大人のご褒美といったらブルーベリーだってば。
このチョコ色に、シックな差し色といえばブルーベリーのような紺もイイんじゃない?って話。」私。
「あぁ。なるほど。じゃ、最初からそう言ってくださいよ。ブルーベリーね。」クニヒサ。

Rさまの杉綾織りの着尺を、ようやく織り上げるところの私。
タテ色が濃紺だったせいもあり・・・タテ糸がナカナカ糸が見えにくくて。
おまけに連日の暑さと、夏休みに入ったもののそれぞれに忙しい子どもたちの予定に振り回されて・・
織り進みのペースは、かなり落ち気味(涙)。
こうなると。
お眼目にもどんより気分の私にも優しい、ブルーベリー入りの『大人のチョコレート』で補給しないと!





by senshoku-iwasaki | 2017-07-29 20:53 | 着尺・帯
Iさまの『絹と麻と科の緯吉野八寸帯地』。
Iさまにご注文いただいていた・・・自然布のような八寸帯地は、無地ライクで。
タテに赤城の節糸、銀河シルク、リネン。ヨコにはキビソ糸に銀河シルク、苧麻、科と。
真夏に締められるよう、透け感を持たせて。
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自然布とか原糸布とか呼ばれるものには、芭蕉、藤や葛、科・・といったものがありますが。
どれもまず糸を績むのが大変時間のかかるものなので、糸として殆ど流通していないものたちです。
今回Iさまは、最初にお話しを伺ったときに「科布のような・・・」とおっしゃっていたので。
僅かに手に入った科の糸を散らして。
「iwasakiらしく」となると、やはり絹との交織かと。
科だけよりもしなやかで、糸感がさまざまに見えると・・・複雑な光も見えてきまして。
緯吉野で、赤城の節糸を使ったボコボコとした八寸は、『アカギブシノコブシ』や『brown sugar』
といったシリーズを作ってきましたが。今回はまたひと味違う質感です。。。

今回の『絹と麻と科の緯吉野八寸帯地』、Iさまのこの帯ともうひとつ。
段を入れたより・・iwasakiっぽいタイプをクニヒサ、制作いたしました。
素材感たっぷりの夏向け八寸、梅雨は明けてしまいましたが・・・。
Iさまのイメージにピッタリだとイイなぁ・・・。

by senshoku-iwasaki | 2017-07-24 21:30 | 着尺・帯
その手は千葉の(笑)、やき蛤。
大坂屋さんは、私(エツコ)が生まれ育った千葉市にある、老舗のやき蛤屋さんです。
実家ではお盆と暮れの季節になると・・・贈り物に、そして自宅用に。
呑兵衛の父はやき蛤があると、嬉しそうにいつもより更に(!?)呑んでいたのを・・・思い出します。

先日思いもかけず・・・千葉に暮らす上の兄から届いたのは・・・。
なんと!大坂屋さんのやき蛤の缶詰!
何度か登戸の本店に伺ったコトもあったけど、初めて見ましたっ!なんともステキなパッケージ♡
あぁぁ。にっちゃん(兄)もこのパッケージにやられて(笑)、私に送ってくれたのか・・・と。
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「おっかさんに頼まれて、大坂屋の入ってるペリエに連れて行ったのよ。そしたらひっそりと。
置いてあったのよ、この缶詰のギフトセット。オレも初めて見たんだけど(笑)。
手づくり感半端ないこの感じを見た瞬間、えつが浮かんで。おっ!あいつ誕生日じゃんっ!と思って。」兄。
「えぇ~っ!ウレシイよぅ。祝う歳でもない、アタシも48よ。人生50年よ・・・」私。
「おぉぉ。48か。オレも還暦間際なわけだ(笑)。」兄。
・・・なんて淋しい会話を、久し振りにしまして。

息子がまだ小さかった頃、「かぁたんとにっちゃんは似てる」と。「そお?どこが?」って聞くと、
「ポンコツ好きなとこ!」と言われたコトがありましたが(笑)。確かに面白いと思うツボは同じかも。
この缶詰めは、勿論ポンコツではありませんが。
手焼きの高級なやき蛤を、さも高級でゴザイマスなパッケージにせず・・・なんともアジアンテイストな
レトロなデザインの巻紙を張り付けているあたり・・・かなーり惹かれます。

『カモメ印』というのも。本店のある千葉市登戸のあたり、国道14号は兄の生まれた
昭和30年代は海で。大阪屋さんはちょっと高い所にあり、海辺のお店だったそうなのです。。。
私が生まれた頃には・・・もっと海の中だったところまで!団地だらけのニュータウンとなっていましたが。
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缶を開けてビックリ!ぎっしりと。なんと串焼きのあのやき蛤がキレイに詰められています。
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一缶に20本以上の、やき蛤。大坂屋さんのあのお味。
暑いこの季節、冷たいお茶漬けにもピッタリです。
旨味と郷愁がいっぱい詰まった、大坂屋さんのやき蛤。味だけでなく缶好きの私のハートまで串刺しに。


by senshoku-iwasaki | 2017-07-21 22:13 | 岩崎のある日
Rさまの杉綾織りの着尺。
昨年、染織こうげい・神戸店さんで、iwasakiの銀河絹の山形斜文八寸帯地と、
この杉綾織りの着尺をご注文くださったRさま。

春に先に八寸帯地を制作させていただいて。
その際には「先日こうげいさんでいただきました。とても嬉しいです・・・着尺もお待ちしております」と、
ほんとうに。恐縮してしまうほどうれしいお便りを頂戴いたしまして。
先週からRさまの着尺を、クニヒサと機にセットしておりました。
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タテが渋めの紺で、ヨコは玉糸のシルバーグレーなので、光沢感があります。

実はこの着尺。
クニヒサが綜絖通し、筬通しがほぼ終わるころ・・・私(エツコ)は中学生の子供たちの三者面談で。
『三代目豆象』と呼んでるサンバーで、ご近所で不注意な自損事故を起こしてしまいまして(涙)。
電柱にぶつかり、豆象は廃車になってしまったものの。私は軽い打ち身で済みまして・・・。
駆け付けたクニヒサの第一声が、「とりあえず手が無事でヨカッタ!!」
まったく何てことだ・・と、これ以上落ち込めないくらい自分自身に対して落ち込みまして・・・。
でも。有り難いことに手が無事でしたから、翌日からこの着尺に取り掛かることが出来まして。
一週間が経ち、ひしひしと。
Rさまの着尺を織ることが出来る喜びで、立ち直っていることに気づきました。

この着尺に助けられましたから、精一杯心を込めて(打ち込んで)織り上げたいと思います!!
あ・・でも、これからは更に運転には気をつけて(汗)。




by senshoku-iwasaki | 2017-07-19 21:35 | 着尺・帯
きつつき工房・華子さんに作って頂いた消しゴムはんこで・・・。
商品タグを、空いた時間にペタンペタン・・・。
iwasakiの着尺や帯には、織り生地に証書の類は一切貼り付けておりません。
ナントカの証とか伝統的手織り工芸品とか・・・そんな有難い肩書もありませんし(笑)。
何より、せっかく織った生地。
終り部分とはいえ、ベタベタ糊くっつけて紙を貼る気にならない・・・のが本心でして。
iwasakiの反物は、なるべく織り柄のまま最後まで。
仕立てて残った生地は、たとえどこの誰が織ったモノかわからなくなってても。
できればその着物や帯が、直してでももっともっと!着たいものとなってくれていて。
全ていつの日かの補修用に使えるように・・・と希って。
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なので。
iwasakiの帯・着尺についているのは、このきつつき工房・華子さんの消しゴムはんこが押された紙に。
私(エツコ)が、20年以上愛用の『筆DEまんねん』でタイトルと材質や価格等手書きした、
アナログなタグが・・・これまた織りの残り糸で、下げてあるだけです。

高尚な有り難い要素はゼロのiwasakiタグですが。ここにこそiwasakiが凝縮されています。
ブランドではなく、iwasaki夫婦の眼と手で選んだ素材と、それに最良だと思う組成で!
全力で制作しています。
質実剛健で堅牢なんだけど固過ぎない、イマドキでもあるんだけど懐かしくもある。
一見どうってコトないんだけど、実は結構考えて(笑)。
どうってコトある(と信じてる・笑)iwasakiの織物。

イチオシ!の太鼓判の証書は、ユーザーさんのココロに貼られますように!!


by senshoku-iwasaki | 2017-07-14 22:47 | 骨子・背景
師匠の手紙。
日置先生は最近、墨絵のほかに版画を描いたりもされているので。
三渓園での『日本の夏じたく』展に、徳島で和紙を漉く中村功さんが出展されるようになった4年前から
味わいのある紙を、少し分けて頂いては日置先生にお送りしておりまして。

今年は紙漉きの一日の最後にしか出来ない、『サデ紙』と中村さんは呼ぶ紙を。
サデる、というのは方言で「落とす」という言葉らしいのですが。
もう漉くことが出来なくなった最後の液を、そのまま枠に落として一晩水を切って。
昔の紙漉きは、自家用としていたものらしいという・・・楮の皮の量も紙の厚みも違う、まるで太織りの
ような紙を送りましたところ、大変喜んでくださいまして。
先日・・郡上から好物の郡上ハムとともにこのお手紙が。
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先生のお手紙・・・。私(エツコ)、学生の頃より何度か頂いているものの。
まず一読では解読出来ませんで(オヨヨ・・・)。
3回読み返して、一晩寝まして。翌日また読んで・・・。
なので届きましたのお電話は、必ず翌日になってしまいます(笑)。
今回は、以前お送りした杉の紙に、梵字が書かれたものも同封されていて。
お手紙によるとその文字は、江戸初期の真言宗の澄禅(ちょうぜん)律師が書かれたものを写したとの
ことで。先生は、真言宗という厳しい戒律の中にあっても、梵字を美しいアートにまで独自に高めた・・
澄禅律師の規格外の美意識と、遊び心にとても惹かれているとありまして・・・。
中村さんのゴツゴツとした杉の和紙に、日置先生が手探りで作った杉の木のヘラのような筆で。

あぁ。
やっぱりどこまでも日置先生なのだなぁ・・・と。写しをしても日置先生なのです。
『超える』という言葉を大切にしていた、大師匠の宗廣力三氏もまた同じで。お二人とも既存の概念には
囚われない、柔軟さを持ち合わせた方々。先生のお便りで初めて知ったけど、きっと澄禅律師も。

日置先生のお便りは、常に進化していて。いつまでたっても追いつけません。

by senshoku-iwasaki | 2017-07-08 23:37 | 岩崎のある日
両耳つきの、織り半襟『小弁慶』。
春に、染織こうげい・浜松店さんで『帯揚げにもなるストール・小弁慶』を出品させていただいたのですが。
展覧会直前で6枚しか作れなかったこともあって、浜松店のお客様に好評をいただいて・・・。

「この感じで半襟をつくりませんか?大変なら広幅で織ってミシンがけでもアリですよ。」社長さん。
「ゼッタイにイイですよ。欲しいです。カワイイです!」店長さん。

すごくカワイイとかイイとか言われると・・・すぐ嬉しくなっちゃう(笑)単純な私(エツコ)。
ご注文の杉綾織りの着尺のタテ糸が、お天気が悪くてナカナカ染められないのと。
それにかかると、しばらく集中が続くので・・・その前に、一枚110㎝ほどの妄想旅行に出かけていました。
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社長さんはミシンでも・・・とおっしゃってくれたけど。
どーにも手織りの人間には、織り布を縦に切るというコトが出来ませんで。。。
実は以前にも。iwasakiでは織り半襟を作ったことがありましたが、その時もそして今回も。
やっぱり結局、両耳で!僅か16㎝ほどの幅の中に、弁慶格子になるストライプと無地の部分と。

古今東西今回も。
私の妄想の旅は、空飛ぶ弁慶の高下駄に乗って・・・(!?)まだ旅から戻れなくなりまして(笑)。
第2弾の経糸が、織り上がったすぐの機に今日かかりまして。
生紬の残糸、九寸帯地の残糸、着尺の残糸、残り糸に福来る。
小品なのに、意外と時間のかかるものだけど。手が慣れてきましたから・・・第2弾は少しテンポを上げて。
妄想旅行から戻る頃には・・・。
クニヒサが綾織りの着尺の糸染めと、糊付けから糸巻き、整経まで。Iさまの八寸帯地と並行しながら。
お日様を縫うように進んで(・・・くれていないとヒジョーに困る!)いるハズ。



by senshoku-iwasaki | 2017-07-04 21:59 | 着尺・帯