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2017・秋の『ゼリーのミルフィーユ仕立て』は、三姉妹。
10月12日から始まる、染織こうげい・神戸店さんでの展覧会に向けて・・・。
先日織り上がった秋の新作九寸帯地は、なんとなくムーミン谷です。。。
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これは最後に織り上がった末っ娘。
凍った湖に、スニフとミーの声が聞こえてきそう。

息子が3歳くらいの頃、とにかく毎日のように図書館から借りてきた『楽しいムーミン谷』のビデオを
しつこーく何度も観ていたのを思い出して。
なんだったか、こちらのほうはすっかり内容がごちゃ混ぜになってしまっているのだけど・・・。
ニョロニョロたちが、キラキラと噴水のように飛び出して遊ぶシーンが浮かんだり。

過ぎてしまえば何もかも。
キラキラとした真っ白い光のように・・・
見えそうで見えない、思い出せそうで思い出せない、ステキなモヤモヤになってゆくのかも。

ステキなモヤモヤの真っ最中は、落ち込んだり笑ったりの連続なのに。
毎日って、そんなに変化に富んでいるわけではなくて。
こんな風に。
同じような、違うような、ちょっと変わりダネが入ってきたりしながら・・・重なっていって時となり。
積み重なったゼリーたちが、かけがえのない月日たちとなりますように。
そんなことを考えながら
思った以上に急に細くなったり、太くなったりする座繰りの玉糸に戸惑いながら、魅せられながら。
ポコンポコンと。丸いあぶくのような、ステキなモヤモヤ・・じゃなかった、ゼリーを織り重ねました。




by senshoku-iwasaki | 2017-09-23 22:48 | 着尺・帯
ご注文いただいた、銀河絹の山形斜文八寸帯地2種。
春に展覧会をさせて頂いた、染織こうげい浜松店さんで・・・。
iwasaki定番の山形斜文をご注文くださった、MさまとKさま。秋までに、とお約束して。
お二人とも別の日に、それぞれお好みとご希望を伺ってお承ったのですが。
偶然タテのお色が同じだったので、今回はお二人分の制作となりました。。。
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Mさまは、ヨコ糸にツルツルの少しセリシンを残した生糸を使って。
キリッとシャキッとスッキリと。
タテは宮坂製糸さんの銀河シルクを紺色に染めて、ヨコはライトグレーです。
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Kさまは、着付けの先生をされておられて。
普段は半巾帯を締めることが多いから・・・と。
前回は、やはり銀河絹の山形斜文で半巾帯をご注文くださいまして。「それがとても良かったの。」
「本当にヘビロテで使っていても、へたらないし。あの時に八寸を見て半巾をお願いしたから、今度は
初めから八寸でお願いしようと思って。この着物に合う色目を相談しようと思ってね・・・。」と。
落ち着いたラベンダー色の、お着物の端切れをお持ちくださって。。。
写真ではこれまた分かりにくいのですが・・・ヨコ色は、紫っぽい淡いグレーなのです。
Kさまはヨコ糸にキビソのタイプ。でもあんまり厚みが出ないほうが・・・とのことで、在庫として
僅かにあるキビソ糸の中からなるべく細めのカセを選んで。
どうにかこの帯のヨコ糸分に細めのキビソが足りてヨカッタ・・・。

キビソを入れた銀河絹の山形斜文八寸帯地は、まだ何点かご注文分がありまして。
それらを制作すると、キビソ糸のストックは尽きてしまいそうです。
Mさまのタイプのような生糸バージョン、ほわっとした風合いになるビス糸を入れたバージョン・・・
新しい定番をアタマに置きつつ・・・クニヒサ、今日織り上がったこの帯地を機から下して。
MさまとKさまの、イメージに近い帯地になっていることを祈りながらの検品でした。
気に入ってくださると良いのですが。。。







by senshoku-iwasaki | 2017-09-19 22:24 | 着尺・帯
夏の終わりの来客。
ちょっぴり過ごしやすくなって、カメちゃんは外で日光浴(!?)中。
私(エツコ)は、緯吉野の九寸帯地を・・・2本目は、ムーミン谷の12月って感じだなぁ~なんて。
いつもの如く、勝手な妄想をしながら織っておりますと。。。
あれあれ、我が家の土間をピョコピョコ歩くのは・・・ひょっとしてクワガタ?
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いつの間に?どこから入ってきたの?結構立派なサイズでございますが・・・。

我が家の土間は、カメちゃんも寛ぐ場所だけど。今までにもヘビやトカゲ、雨が降れば沢蟹も。
床下の板を突き破って(!?)アナグマがやって来たことも!

外と内との境があんまり無い、この土間は小さな虫や、それを追ってトカゲやヘビも。
今はクモが多くて・・・朝になると、いろんなところに糸が張り巡らされて。
お彼岸の頃まで続く、生命力溢れる我が家の土間です。

中3息子は、この写真を見て「あぁ、やっぱりミヤマクワガタだな。ここはミヤマが多いんだ。」
「へ!?そーかな?これはノコギリクワガタじゃない?」クニヒサ。
「いや、父ちゃん違うのよ。このバッファローのような角は、ミヤマでしょう。」息子。
ん~。どっちでもいいんだけど、なーんか、どこかテキトーっぽくて嘘くさいのが気になる(笑)。
息子は小さい時から興味を示したのは、ウルトラマンくらいなもので。。。
昆虫も鉄道もロボットもスルーだったから。
何かひとつでも彼にあったらのならなぁ。。。工業系とか向いていたらよかったのに。
「あ、母ちゃん、夏休み明けの模試が返ってきたんだけど。。。」
「げっ!!前回よりも下がってるし。あーた、どーすんのよ!」塾代返せと角が出る私。
高校受験が近づいて。
優でも秀でもない、普通の普通。
あぁぁ・・。並なのは、タネも畑もですけれど(涙)。
持って生まれた生命力の強さで、もうこうなったらそれだけで(笑)!!どーにかこーにか
進路を切り拓いて欲しいと・・・切に願う私。









by senshoku-iwasaki | 2017-09-14 22:45 | 岩崎のある日
機から下したばかりの、新作八寸帯地は。
オールニッポン、全部がジャパン!?
青木間道をモチーフにしたシリーズなのですが、『新しい』が織り込まれています。
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iwasakiが八寸帯地のヨコ糸に使用してきました、キビソ糸とも呼ばれる緒糸が在庫僅かとなりまして。
国産のキビソ糸はほぼ無く、中国のものを購入してきましたが・・・。それも底が見えてきて。。。
新しく長野の宮坂製糸所で作り始めた、『トルネードシルク』と名付けられたビスと呼ばれている
部分の糸を試験的に使ってみました。

キビソは、生糸をとる際に糸口を探す・・最初の繊維で作った糸。
ビスは、生糸をとった後のキレイな糸のとれない・・蛹の周りの最後の部分で作った糸。
どちらも再生の絹糸になるので、以前はB級とされていましたが。手間がかかるので現在はA級な糸です。
しかも今回は。
宮坂さんの社長さん自ら試行錯誤を繰り返して生まれた、見た目はB級。されど心意気はA級。
今回タテ糸には、やはり宮坂さんの銀河シルクなので・・宮坂尽くしな一品に。

ただ、まだ課題もありまして。
ビスはキビソに比べてどうしても柔らかく、そしてまだ太さも安定しておりません。。。
これには、こちらでピッタンコな(笑)規格をよーく考えて。また、宮坂さんも私たちが使いやすい太さを
作ってくださるとのことで・・・もっと進化したいと思っているけれど。
今は精一杯の糸力(いとぢから)を信じて引き出したつもりです。

『トルネードシルク』が届いたとき、当たり前のように「チョーチョッパ有り」「チョーチョッパ無し」と
メモ書きがされていまして。チョーチョッパ?ああ。糸にちょんちょんとついた眉の蓋のような部分のこと
かな、とは思ったのですが。
先日社長さんからお電話をいただいたので、それを伺うと・・・。
「蝶々の羽のようなので、『ちょうちょうは』それがいつの間にか『チョーチョッパ』って(笑)。
業界用語になってるかもしれませんね。みんな普通にそう呼んでいました(笑)。」

今回3本の八寸帯地を織りまして、『トルネードシルク』を使ったのはこの1本のみですが。
小さな蝶々が羽ばたくように・・・少しずつ前に進んで行こうと思っております!







by senshoku-iwasaki | 2017-09-11 22:45 | 着尺・帯
2017・秋の『ゼリーのミルフィーユ仕立て』九寸帯地。
緯吉野の九寸帯地を織っています。
今回ヨコ糸は、太い細いがかなりある節糸です。
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凹凸を感じたり。光沢を感じたり。ちいさな縞を感じたり。
そしてほっこりと。秋も感じる温かみのある質感になっております。。。

昨年の年明けのころ生まれた『ゼリーのミルフィーユ仕立て』は、ゼリーが幾層か重なっているように
色がストンストンと乗っかっていきます。

緯吉野と呼ばれるこの織りは、糸の入れ方で見え方がかなり違って見えるところが気に入っています。
ぷっくりと膨らませてみせたり、かっちりとシャープにエッジを効かせたり。

今回は3本分のタテ糸を機にかけましたので。
3種の『ミルフィーユ仕立て』を制作します。

10月に今年も染織こうげい・神戸店さんでの展覧会がありまして。
今年の夏は、『絞り絣』はお休みして・・・新しい九寸帯地と、新たな八寸帯地にも!
クニヒサと。今取り掛かっているものの次の次の次(!?)の企画会議をしながら・・・増殖中です。



by senshoku-iwasaki | 2017-09-07 22:04 | 着尺・帯
少し乾いた、秋風に吹かれて・・・。
Kさまの杉綾織りの着尺を織り上げて。
次に掛かる九寸帯地のタテ糸が、機にかかるまでの間・・・。
織り上げた模紗のショール・ロザの房を、せっせとヨリヨリ。
出来た傍から仕上げを少しずつ。
クニヒサが織ったものは、私が織ったものとは少し雰囲気が違います。
でも織った本人でもこの頃は、どっちがどっちかワカラナイこともあるので(笑)。似てるから
これがわかったら、かなりのiwasaki通です。
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9月に入って。
少ーし空気が乾いて。
季節がゆっくりと冬に傾き始めるこの時期の、風の匂いが中学生の頃は大キライでした。
喘息持ちだった私(エツコ)は、秋は発作の季節。
気温、気圧、花粉に、当時は公害(!?)の変化激しいこの季節は、夜中の発作で。
気が付くと、病院のベッドの酸素テントの中・・・なんて真っ暗な中学時代を送っておりましたが。

有難いことに、大人になる頃にはすっかり元気になりまして。
今はこの、中途半端でビミョーな、暑いような涼しいような『間の季節』が愛おしくてなりません。

中3息子は、来週末に迫った文化祭の出し物の中で・・・江戸時代の寸劇があるそうで。
なぜか刀鍛冶職人に扮する息子と、侍役の子とののロケ地にイワサキ家と・・・。鍛冶といえば!
と巻き込まれてしまったのが、アトリエプラトーの川合さんで。(あぁぁ・・申し訳ないっ)
お忙しいなかを、仕事場に子供たちを入れてくれるよう片付けてくださって。
更に刀のように途中まで作っておいてくださって!
お陰様でとても本格的な画が撮れたそうで・・・。
イワサキ家の土間や、和室でも今日いろんなシーン撮りを。生徒会のメンバー8名と先生と。
和気あいあいと、そしてとても真面目に真剣に取り組んでおりまして。
そんな経験は共にゼロの(笑)、イワサキ夫婦は隣の工房で帯地を一緒に機にセットしながら・・・。
ちょっぴり羨ましく、いや、かなり照れ臭く(!?)親とは全く違う息子を隣室に感じて。

そういえば48歳の自分自身も。
中年とも壮年とも・・・うーむ。最近は、ちょっと老年にも近づいた実感もありまして。。。
人生の季節もゆっくりと。夏から冬に傾き始めている『間の季節』だからこその愛おしさなのかも。




by senshoku-iwasaki | 2017-09-02 22:22 | 纏う布・暮らしの布