2017・絞り絣 『縞花』
織り上がった『縞花』はこんな感じです。
タテに経てたランダムでカラフルな縞が、菱綾で浮き立ってくるとイイなぁ・・・と。

20日から始まる、染織こうげい・浜松店さんでの展覧会に向けて制作しました。
浜松は古くからiwasaki夫婦の大好きな、自家織物的な産地の織物が根付いている土地。
こうげいさんのお客様も、織物好きな方のとても多いのが特徴で・・・。

iwasakiらしい織物を、ご覧頂きたいなぁ・・・と常々思っておりまして。
う~ん、iwasakiっぽいとなると。さっぱりとした・・豊かな無駄かもしれない・・・(笑)。
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タテ絣だと、こんな風になりません。絵絣だと際の縫い目のポチポチは出ません。
まだまだ。
やってみないとワカラナイことがいっぱいあります。

iwasakiは、クニヒサとエツコの二人っきりの、たった25年の新参の織物工房です。
親たちから受け継いだのは・・・健康な身体と、不器用な手先(笑)、チョット温かめ(!?)のオツム。
失敗は、今まで数知れずなので(トホホ・・・)。
ただ、織物は。
織る、というところに辿り着くまでに、やたらと工程が長いものだから。
長い工程の中での失敗は、とにかく落ち着いて失敗する前の工程まで戻ってやり直す!に尽きます。
何でもアリのiwasakiに。
特徴があるとしたら、どれも不確かな『自家織物』であるというコト。
工程の長い織物は、一人で制作するのと二人でするのとでは、出来る量が3倍違います。
なので、熟練の職人さんの手がたくさん関わって生産される、西陣を代表するような織元の手織物とは
その完成度と、量が決定的に違います。
分量や、精巧さ、技能は、どう頑張っても敵いません。
でも少量ずつだからこそ、織元の職人さんはしないような生産性の低い技法が出来ます。
個人規模なので、廃棄する糸はほとんど無く、必ず次に活かすコトが出来るのも『自家織物』の強み。

小規模ならでは生まれる、まだ知らない技法がひょっとしたら、あるかもしれない。
あったら是非とも取り入れたい!芸術作品ではなく、使うモノとして使える価格で少量生産したい・・・。
1970年代には出機(でばた)と呼ばれ、内職仕事として各地で盛んに作られた産地の織物のような・・・。
その土地土地と、家々の空気や気配も織り込んだ、産地の織物のような「健全ななんてことなさ」と。
無駄かもしれないけど(笑)、創意と工夫と時間をかけて無駄を作らない「今だからこその豊かな時間」を。
豊かな無駄を持つ『自家織物』をiwasaki、目指しております!






# by senshoku-iwasaki | 2017-04-17 22:40 | 着尺・帯
久々の南部町・本郷の千年桜。
先週の、娘の入学式から・・・ほぼ毎日雨降りで。
中3になった息子と、初めての制服で5年ぶりくらいにスカートをはいた娘と、一日だけ朝歩けたものの。
子供らにしてみれば、雨で車出してもらったほうが楽ちんだし、ゆっくり出来るのだろうけど。
それじゃ、私(エツコ)の運動にならないっ!(笑)
バス停までの1キロちょっと。途中の桜カーブで「あっ!せっかく桜咲いてるのに、カメラ忘れたっ!」私。
「なんで?」息子。
「だって来年はもう、この道みんなで歩けないじゃん。」私。
「それはこっちのセリフだよぅ。たった1年しかこっちの中学校に通えないのに、
部活決めなきゃならないなんて、ないよー。」いつもアニキのタイミングにテンション低い娘。
「あっ!来年といえば。本郷の千年桜、もう咲いたかも!」私。
「だから~。ババちゃんちの最寄りの中学には、女子ソフトテニス部が無いんだってば~。」娘。
「バス停までの1・3キロ歩くこと思ったら、他にも中学は2校くらいあるよ(笑)。」私。
「そーだよ。それにしょーこなら、ココの女テニなら1年でもそこそこ活躍出来るって。保障する!」
男子ソフトテニス部副部長のくせして、全然活躍したことないトホホな息子。
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久し振りに一日中晴れてた昨日。
アニキの学年は、3泊4日の修学旅行中。2年生は1泊の研修会。新入生だけ早下校。
クニヒサと20日からのこうげいさんでの展覧会を前に、実は大わらわなんだけど・・・。
バス停まで車で迎えるクニヒサに同乗しまして。
娘と3人で久し振りに、本郷の千年桜を見に行った夕方。
「美術部にして、チョットいい絵具とデッサン用の鉛筆セット買ってもらうのもイイなとも思ってたん
だけど・・・。(隣りの小学校からきた)Iちゃんにテニス部誘われてて。1年間でもIちゃんと一緒
もイイかなぁ~と思って。」娘。
「女の子って、環境が変わるたびに友達も替わるっていうけれど。できればそんな友達じゃなくて。
一緒に過ごすのはたった一年でも、ひょっとしたら一生の友達になれるかもしれないね。」私。
「まぁ、そうなったらもちろんいいけど。
そうなれなくてもイイね、兄ちゃんみたいに中学ライフを楽しめれば。」アニキと違ってクールな娘。
ここは人も少なくて。観光で来るような感じじゃないところが大好きでして。
県外からの車も、身延の桜見物の帰りに立ち寄る程度。
人知れずとも、千年花を咲かせるような人生にしたいもんだねーと娘と見上げて。
「かぁつん、今日は峠(のラーメン)のもやしって気分だわ。」娘。
アニキ抜きで立ち寄った峠のラーメンは、いつも裏切らない美味しさでした。





# by senshoku-iwasaki | 2017-04-14 22:36 | 岩崎のある日
今年の絞り絣は、縞がぱっと・・・『縞花』になりました。
染織こうげい・浜松店さんでの展覧会に向けて、今年の絞り絣を考えていたとき・・・。

『絞り絣』というのもiwasakiの造語なのですが。
『ほぐし絣』と呼ばれる技法で、一度織って布の状態にして板締めや、絞りで後染めをして。
染めと織りの中間のような独特のモノになります。
最中好きの私たち、なんでも『まんなか』が好きでして・・・(笑)。

先染めならではの織りの縞を、思い切って隠してしまうのも面白いかも!?と。
織りのタテ絣ではナカナカ作れない、花紋も面白いかも!?と。
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せっかくクニヒサが経てた、(結構面倒くさい整経の・笑)ストライプを消してしまって・・・。
前とお太鼓に作った、このお花の絞りの中だけに織りならではの『縞』がぱっと咲きます。
この後に、山形斜文で織りまして。結局しっかり『織り』が出てきまして。
こうなると。織りと染めの中間というより、やっぱり織り寄りの染めかもしれません。。。
いずれにしても。
少量生産でないと作れない、楽茶碗のような不確かな魅力を秘めているもののようにも思います。

新しいコトに取り組むときにいつもアタマをよぎるのは、やり過ぎて独りよがりになっていないかとか。
この手間が、実は余計な仕事で糸を痛めてはいないかとか・・・。
20年前の自分なら、だっせーなーって思うんじゃないか・・・とか(笑)。
でも25年やってこられた今だからこそ、技法や技巧を超えて・・・産地の、織元の仕事とは違う
より不確かな自家織物ならではの表現が出来るような気がしているのです。

今年の絞り絣、この『縞花』は色違いで2種。
まだ機にはもう一種、今度は絞りの部分だけストライプを消しちゃうタイプを・・・ギリギリまで
頑張って制作中です!





# by senshoku-iwasaki | 2017-04-12 22:11 | 着尺・帯
最新の着尺は、平織りで・・・。
染織こうげいの社長さんは、iwasakiの楊柳のストールを以前から面白がってくださっていて。
ぱかんぱかんと色や、糸味の違う糸が、竹の節のように変わるのですが・・・。
『patch up』や『 sunny days』というシリーズのストールを見ながら
「こんな感じで絵羽の着尺というのも、岩崎さんらしいんじゃないですか?」と。

というコトで。
今回はなんと!絵羽企画です。
絵羽というと・・・。仮仕立てをして、色柄の出方をどーんとお見せする、重厚な作品展示で・・・。
どうってことない無地感覚の織物ばかりを作っているiwasakiには、縁の無いジャンルだと。
勝手にそんな風に思っていたのですが。
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仮仕立てなんて、学生の頃にちょっと教わった程度だったので。
こうげい浜松店の、佐浦店長さんは、もともとは和裁士さんという経歴もお持ちと知り・・・。
3月初め・・・お時間を頂きまして、私(エツコ)の気掛かり(!?)だった箇所を教えて頂きまして。

取り掛かってみると、これが結構面白くて。
たしかに。
iwasakiらしい、絵羽企画になりそうです。
重厚な作品とは対照的な(笑)。春らしい軽いワンピースのような・・・。
タテに細い縞を、ヨコには細かい段で。だけど大胆に色が配置されます。

30年近く使っている色鉛筆、色が無いと単品でその都度買ったりして、それはそれで良かったのだけど。
お気に入のりクッキー缶に、ざらっと100本近く入れて・・・。ただ、探しにくいのよねぇ。。と呟いたら。
「三菱のuniの72色、取り出しやすいケース入り。今、Amazonで最底値よ。」文具好き娘。
「おぉぉ。確かに色を見つけやすくて使いやすいじゃんっ!」と、言われるままの衝動買いに満足の私。
「プロデュースしてくれたあーたも使ってイイからね。」私。
「ありがと!それも欲しかったから、しょーこはドイツ製にしたんだ~!」娘。
へ!?ファーバーカステル持ってた?だったらそれ貸してくれたらよかったって話じゃんっ!

娘にはしてやられましたが(笑)。この新シリーズは、どうしてもいつも多めに糸を染めないといけない
着尺の色糸。(なので結構な量余ってきます)それを逆算で活かすコトのできるシリーズになりそうです。
20日から始まる染織こうげい・浜松店での2年ぶりの展覧会に、雰囲気の違う2種の絵羽を出品します!









# by senshoku-iwasaki | 2017-04-09 22:45 | 着尺・帯
伊勢丹新宿店での『日本の手わざカルテット』お陰様で終了いたしました。
年度末初めのお忙しい中、お出でいただきました皆さま・・・ありがとうございました。
本日クニヒサも東京より戻りまして。
「あんまり写真が撮れていなくて・・・」とのことで、今回はお二方だけなのですが。
iwasakiの織りと、飯島桃子さんの刺繍のコラボ帯のお二方。
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昨年の伊勢丹での4人展で、iwasakiの『九寸帯地・graph』をお求めのOさま。
飯島さんとイメージの打ち合わせを重ねて・・・やわらかで伸びやかな花が。
シックなんだけど、春らしいステキなお仕度で。ありがとうございますっ!!
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こちらは以前、『日本の夏じたく』展で初めて八寸帯地に飯島さんとコラボさせて頂いたシリーズのもの。
Nさま、iwasakiの入江の波シリーズのお着物に合わせて。とても嬉しいです!

『日本の夏じたく』を通して・・・久保紀波さんや、飯島さんとの出会いから。
iwasakiの仕事にも、飯島さんの蔓のように・・・生き生きと広がりが出て。
たくさんは出来ないけれど、これからも飯島さんが可能であれば・・・!
こういったコラボ企画も少しずつ、作っていけたら幸せだと思っております。

今回もありがとうございました。次回は5月の『日本の夏じたく』で!
久保紀波さん、飯島桃子さんとご一緒いたします。
今年は染織のジャンルが充実しておりますので、お出かけいただけましたらウレシイです。






# by senshoku-iwasaki | 2017-04-05 22:46 | 展示会・お知らせ
伊勢丹新宿店での『日本の手わざカルテット』始まりました!
本日より伊勢丹新宿店本館7階・呉服・特選きものにて。4月4日(火)までです。
今回もiwasakiは、クニヒサが会場におります。
久保さん、飯島さん、峯さんの、春を感じる新作をぜひ!ご覧いただけたら嬉しいです。
iwasakiも冬の間に織りためた新作を、出品しております。


留守番組は・・・。
春休みだというのに、部活だ、生徒会活動だ、春期講習だ・・・と、
何かと忙しい中学生の息子に振り回され。
朝早くから弁当作らされたり、送り迎えに苦手な(涙)車の運転を強いられて(トホホ・・・)。
関係ないフリをして(笑)、朝寝坊を貫こうとする娘にも。
この春からスマホを手に入れたお友達からしょっちゅう・・・朝から電話が。
「う~ん・・・午後からでイイ?・・・っていうか、午後専門にしてぇ~」と布団の中から(笑)。
私(エツコ)は今回も。
クニヒサにたっぷりと宿題を出されていまして・・・(汗)。
ちょうど今、掛かっているものが珍しく(!?)設計図どおりに織らないといけないものなので。
間違えないように、何度も自分に確認しながら(自分が一番あてにならないので・・・涙)
一歩一歩進めております。。。






# by senshoku-iwasaki | 2017-03-29 23:29 | 展示会・お知らせ
6年間が・・・
あまりにもあっという間に過ぎ去ってしまったと。
先日・・・娘の小学校の卒業式で、ほぼ後悔のキモチで娘を眺めていた私(エツコ)。
ふたつ上の、ダメダメアニキの時には、オヨヨ・・・と涙涙だったのだけど。
娘のほうは、生まれたときから手が掛からなかったものだから・・・。

気がつけば。
いつの間にか考え方や、趣味までも大人みたいになっていて。
5年間通った保育園を卒園のときには、ウサハナやキティのキャラものから一切卒業してしまって。
(娘のお下がりの、キティちゃんのメモ用紙やかきかたえんぴつは、私たちが現在も使用中・笑)
2年生からずっと彼女が自分で買って愛用している鉛筆は、トンボの8900。緑色の昔からあるやつ。
「なんで?」って聞いたら
「ダース箱のデザインがカッコイイから。」
5年生のときには3色ボールペンの、ジェットストリームの木軸タイプに目覚め・・・。
「なんで?」って聞くと、驚きの(笑)・・・
「経年変化を楽しめるから。」
経年変化って!?あーた生まれてまだ10年そこそこでしょーが・・・。
6年生になると、筆箱がステッドラーの革製ペンケースに。
「なんで?」って聞くと
「筆箱の中で、鉛筆やペンがガチャガチャ当たるのがイヤなの。」
中2のアニキのほうは、今でも新幹線のかきかたえんぴつも、娘が景品でもらったけど使いにくい
から要らないといった蛍光ペンも、定規も、プーマの筆箱も!平気で使用中なんだけど。

勉強はキライ。でもカッコイイ文具は、気分だけでも盛り上げてくれる重要なアイティムらしく。
机の上も下も引き出しも、鞄の中もぐっちゃぐちゃのアニキとは対照的に。
いつでも整理整頓、ファイリングもバッチリ。グッズも国内外のド定番セレクトで間違いないけど。
「それと勉強がデキルというのは、全然別問題なんだよねー。」他人事のように娘。

6年前の春の日が、なんだか急に懐かしくなってしまった私。
アニキとはまた違う、楽しい中学生活を送ってほしいものだわと願うだけの私。
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写真は2011年4月11日ブログにあげた、入学直後のころの娘と息子。
バス停まで1キロ。毎日歩いて、このころ軽度肥満だった息子もすっかりヤセに。(デブは私だけ・笑)
最近は二人ともこの1キロが速いっ!デブの母、ついていくのがやっとでゼーゼー(笑)。
まだまだもう一年、ここに暮らすうちは今年も朝は、歩き(遅刻気味でほぼ走っているのが現実)ますっ!




# by senshoku-iwasaki | 2017-03-26 22:24 | 岩崎のある日
最新作の吉野格子九寸帯地は、ハーシーズの板チョコのような・・・。
シックな濃い茶がベースです。
タテにもヨコにも。ちょっぴりピスタチオや、ソーダの香りも・・・。
銀紙をめくって・・・パキンと折って食べたくなって!?いやいや、銀紙の部分はシルバーグレー。
この他に、フランボワーズの入ったタイプと2種制作しました。

クニヒサがこの帯地に取り掛かったのは、3月初め。
我が家の遅咲きの梅の木に、ひとつふたつ花が咲き始めたころ。
その前に制作した、440シリーズの丸紋の吉野格子九寸帯地が、明るい色目のベースだったので。
今度は春色のお着物に映える、シックなタイプにしようと・・・二人で決まったのですが。
以前にもチョコレートシリーズの吉野格子をつくりまして。その時には同系色のみの格子でしたので。
今回は少し違うタイプにしてみました。

29日から新宿伊勢丹で始まります『日本の手わざカルテット~染・織・繍・組~』に出品いたします。
カカオ成分高め(!?)な大人の、新作チョコレート吉野格子九寸帯地もぜひ!ご覧ください。

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☆『日本の手わざカルテット~染・織・繍・組~』
3月29日(水)~4月4日(火) 伊勢丹新宿店本館7階=呉服・特選きもの

久保紀波/アトリエkinami 染色
岩崎訓久・岩崎悦子/染織iwasaki 染織
飯島桃子 日本刺繡
峯史仁/工房野の人 高尾野草染め組紐


# by senshoku-iwasaki | 2017-03-24 22:13 | 着尺・帯
3月29日から伊勢丹新宿店で・・・。
久保紀波さん、飯島桃子さん、峯史仁さんと『日本の手わざカルテット』~染・織・繡・組~
と題しまして、今年も開催いたします。

iwasakiの『杉綾の間道九寸帯地』にやって来たのは、飯島さんの青い鳥。
春の訪れとともに、幸せを運んできてきてくれました!
iwasaki冬籠り中に生まれた、灰シリーズ三姉妹の杉綾織りの着尺や、地紋のシリーズ。
八寸や、最新の九寸(は、久々にチョコレートな吉野格子ですっ!)などなど。
二人して。
あまりにも日々いっぱいいっぱいなものでして(笑)。画像を撮ったりアップしたりも出来ず。
恐ろしく不器用なチームiwasaki、3つ以上のコトは、本当に出来ないのです(涙)。
ひたすらに沈黙の作業を続けておりました。
ぜひ、会場で。
iwasakiの冬籠りを、ご覧いただいたいですっ!!

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☆日本の手わざカルテット~染・織・繍・組~
3月29日(水)~4月4日(火)
伊勢丹新宿店本館7階・呉服・特選きもの


# by senshoku-iwasaki | 2017-03-20 21:37 | 展示会・お知らせ
加古川・春光堂の『あいたた最中』。
春は出会いと別れの季節。
お世話になっている、染織こうげい・神戸店さんから、昨晩届いた包み。
なんだろう?中の小さなメッセージカードに・・・。うるうる涙がこぼれた私(エツコ)。
神戸店オープンからスタッフの山口さんから。
お義母さまの介護で、こうげいさんを退社されるとのことで。なぜか私たちにまで!!
「・・・小さな紙には書きつくせないです。岩崎さんの着尺の出来上がりを楽しみにしていらっしゃる方が
いらっしゃいます。・・・これからも神戸店をよろしくお願いします。・・・」
こんなふうに、エールを送っていただいたら、・・・もうiwasaki、もっともっと頑張らなくちゃ。
電話番号があったので、今日クニヒサに電話をかけてもらって。
途中代わってもらって・・・実は私はお会いしたことが無くて、お電話も初めましてだったのですが。
「地元のお菓子屋さんで『鹿児のもち』が有名でお入れしたのですが、エツコさんといえば最中だわと・・・。」
オヨヨ・・・。申し訳ありません。。。
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それにしても『あいたた最中』って、変わったお名前ですが。
「あいたた観音」と呼び親しまれている、ご近所の鶴林寺のご本尊で重要文化財の「金銅聖観音立像」が
由来とのことでして。

昔、泥棒がこの観音さまを盗み、金を溶かして取ろうとして失敗。腹を立てて槌で腰のあたりを叩いて
壊そうとしたところ、「あいたたっ!!」って観音さまがおっしゃって。泥棒が改心してお堂に戻したと。
なんとこの観音さま、白鳳時代に造られた青銅に金箔を貼った金銅仏で、白鳳仏の傑作として有名なもの
だそうで。スリムなボディにくねっとしたウエスト、穏やかな微笑み・・・。

この最中は、その観音さまの胸元の切り取りなんですね。
つるんとしたこの丸みは、スリムな観音さまを彷彿させます。。。
ぱりんと香ばしい皮(種)に、しっかりした甘さの粒あんがとても調和して。

鶴林寺、なんと聖徳太子が建てたという由緒正しいお寺。
建築とともに、数多くの重要文化財を所蔵され・・・。観音さまも建物もかなり興味深く、実際この眼で
拝見したい!と思いました。。。
文化は西からやって来たんだねぇ・・と、つくづくクニヒサとつぶやきながら。
美味しいお茶の時間を過ごさせていただきました。

山口さん、本当に今までありがとうございました。そして、ごちそうさまでした。
どうかお元気で。
またお目に掛かれる日まで・・・iwasaki、精進いたしますっ!!




# by senshoku-iwasaki | 2017-03-17 22:25 | 最中
Hさまの薄墨桜が咲きました。
濃淡3色でサンプルを織りましたところ・・・Hさま、今回はイイ意味で悩んでくださいまして。
ヨコ色は濃いグレーに決まり。(実は私が一番イイなぁ~と思っていた組み合わせで!)
嬉しいなぁ。。。
なんといっても、ピンクなんだけれど、グレーのイメージという難しいテーマだったので。
やっとHさまのイメージに辿り着けた喜びと、お色味の優しさと織物ならではの奥行きと。
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タテがさくら色のような淡いピンク。
ヨコに若干赤味を帯びたグレー。
杉綾織りなのでより、見る角度によって見え方が変わります。
グレーのようにも、藤色のようにも、さくら色も!
日没後の満開の桜の木の下のような着尺になりました。

こちらの着尺も、ヨコ糸は玉糸で細めでしたから・・・織るのに時間がかかりまして。
こういった無地は、ほぼ全身運動でして・・・。
一日がんばっても約5尺弱。(2メートルは織れないのが哀しいところ・涙)
翌日に響くので残業は出来ず。中2の息子より早く寝床に入り、小6娘より先に寝入る・・・(笑)。
よーく眠れる杉綾織りの、薄墨桜が織り上がりました。




# by senshoku-iwasaki | 2017-03-13 21:54 | 着尺・帯
藍染めの絹糸。
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先月・・・徳島の森さんから届きましたのは、頼んでいた約5キロの絹糸たち。
それぞれ森さんにいい色に染めて頂きまして。藍の奥深さが、また一層伝わってきます。

森さんとのコラボ。
作りたい織物は、何種かありまして。6種の絹糸をお願いしました。
糸の太さ、撚り、セリシンの残り具合・・・。それぞれ原糸も違う分、クセもそれぞれ・・・。
森さんは約4ヶ月かけて、それらを本当に丁寧に藍染めされまして。
森さんの藍建ては、すくもと灰汁とふすまだけなので。
染め上げた後の灰汁抜きに、かなりの時間をかけて水洗いをしてくださったそうで。

それにしても。
美しいなぁ。どの色も。
こんなに美しい糸だもの。色と糸を、活かした織物にしなければ!

毎日この糸たちを眺めながら。。。
あぁぁ。
早く取り掛かりたいっ!というキモチを温めながら、イメージをめぐらして。
今はまだ。
クニヒサと、染織こうげいさんでの展覧会に向けた新作づくりに追われていまして。
今回も。
iwasakiにとっては初めましての、でもiwasakiらしいシリーズ化出来そうな・・・
そんな新しくて懐かしい、新企画に取り組んでおりますっ!

森さんとのコラボも。
天然藍という高いハードルを、どうにかしてiwasakiらしい藍のシリーズに・・・。
と、楽しく思案中です。




# by senshoku-iwasaki | 2017-03-09 22:07 | 素材
雅趣kujiraさんでの展覧会、お陰様で終了いたしました。
お運び頂きましたお客様、kujiraさん、ありがとうございました。
「連日・・・お客様と楽しい展覧会でした。」とkujiraの清水さんからご連絡いただきまして。
私たちもとても有り難く、また嬉しく思っております。

kujiraさん、今年は11月にショールなどの暖かい織物の展覧会を予定しておりまして。
iwasakiもショールや、ブランケットを出品させていただくことになっております。。。
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今年は上半期に展覧会が集中してしまった・・・iwasaki。
昨年末からkujiraさんに向けて、新宿伊勢丹に向けて、染織こうげい浜松店さんに向けて・・・と。
二人で無い知恵を搾り出し・・・時間と段取りを駆使しながらずっと制作中です。
食事の準備以外で、一度に二つ以上のコトがナカナカ出来ない私(エツコ)ですが(涙)。
毎日日記をつけながら、今日の織り以外に次の下拵え、更にその次の下拵え・・・と時計を見ながら。
あ、今月卒業式の娘の小学校の最後の授業参観もあったっけ・・・とか。
そんなふうにアタマを使うコトが、今まであんまり無かったもので(笑)。もう限界かもかも。。。
伊勢丹は3月下旬。こうげいさんは4月下旬。
まだまだ・・・。
ポンコツな自分を、無理にでもスパークさせて(!?)山道を上っております!!


# by senshoku-iwasaki | 2017-03-06 21:50 | 展示会・お知らせ
新宿伊勢丹・呉服で開催中の『帯楽会~帯の博覧会』にiwasakiも2点出品しています。
本日3月1日(水)より14日(火)まで。
新宿伊勢丹本館7階・呉服 特選きものコーナーで開催の『帯楽会~帯の博覧会~』にて。
iwasakiもこちらの最新作の440シリーズを出品しております。

ミミに髭(!?)があるのは、この丸紋の絣がずらし絣と呼ばれる技法だからでして。
この髭一越は、iwasaki夫婦の呼吸のようなもの。
息を止めて絣を括りまして、息を殺して絣糸をぼかしながら染めまして、息をのんで織り込みます。
写真のアイボリーベースに茶の絣のタイプのほかに、ライトグレーベースにダークグレーの絣のタイプ
の2品を制作いたしました。

『帯楽会』は、伊勢丹呉服の伝統的な催事とのことで。
フォーマルからカジュアルなものまで、まさに博覧会のごとく様々な帯が並びます。
よろしければぜひ!お出かけくださいませ。

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# by senshoku-iwasaki | 2017-03-01 21:50 | 着尺・帯
今年の絞り絣は、縞がぱっと・・・。
浮かび上がる仕掛け(!?)にしたいと思っておりまして。
4月の、浜松の染織こうげいさんでの展覧会に向け・・・下拵え中です。
絞り絣は、ほぐし絣と呼ばれる技法で一度仮に織った後、絞りや板締めで後染めをして。
せっかく『生地』になったモノをまた・・・ほどいて織り直す、回りくどい技法です(笑)。
その回りくどさが、『織り』と『染め』の中間の面白さを引き出すような気がして。
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織物って難しいなぁ・・・と、25年もやってきてやっぱり思います。
やり過ぎても、足りな過ぎても結局ダメなのです。
作ってるほうは精一杯の仕事をしてるんだけど、見た目はちょっと足りないくらいがちょうどイイ。
それがiwasakiの思うベストなところです。
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この縞も。
そうは見えないかもだけど、実は結構面倒くさいんです(笑)。
整経は、結成当時からクニヒサが担当していますが。
作りやすいかチョット面倒とか・・は、お互い直ぐにわかるのですが・・・。
最近は。
チョット面倒な方向に進んでしまいます。
それをいかに何でもない感じに落とし込むか・・・なーんて。

昨年の生紬『island』からの縞のシリーズ。
今年は、小さな島からもう少し成長して(!?)島国にしたいと思っております!
この絞り絣の他にも、縞が生まれる予定です。


# by senshoku-iwasaki | 2017-02-26 22:06 | 工程
2017・440シリーズは。
吉野格子の中に、ぼわーんと丸ひとつ。
今回マルは、前とお太鼓にひとつずつのリクエストがありまして。
ひとつずつだから、絣括りの量は少なくて済みますが。。。
自称ククラー(括らー)の私(エツコ)にとっては、なんか物足りなくもありますが(笑)。
少ないからこそ、お互いそれぞれ掛かっている・・・帯地を織りながら、合間に小カセに分けて。
合間に括って、合間に染めて、こうして合間に括りを解きまして。
解き終わったらすぐ、クニヒサにバトンじゃなかった、絣をタッチ。
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ぼわーんとした、春の月のようなマルは
絣足をばわーんとぼかした絣と、ぼかさない絣を1越しずつ入れるコトで生まれます。
大師匠が生み出した丸紋の技法。
故・宗廣力三先生へのオマージュとして、iwasakiのカラーで制作しております。
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3月29日~4月4日まで開催される、伊勢丹新宿店でのグループ展でのお知らせも込めて(!?)
3月1日から伊勢丹新宿店呉服での伝統催事でもあります『帯楽展』に、出品いたします。
一昨日どうにか織り上げまして・・・。超特急で検品をして。
iwasaki、いつもお願いしている郡上の湯のし屋さんに送りまして。。。
間に合うとイイんですが(汗)。




# by senshoku-iwasaki | 2017-02-23 21:42 | 着尺・帯
愛知豊田市・まつ月『 井桁家もなか』
雅趣kujiraさんでの展覧会で・・・。
「初日にお出でくださった、iwasakiユーザーのお客様からのお預かりものです。」
と頂きましたのは、なんとこちらの最中!
ぎょぎょぎょっ・・・ずみまぜんっ(汗)。
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包みを開けると、箱に『つぶきらり 最中』と力強い筆文字で。
おぉぉ。どストレートな入口にワクワクいたします。。
井桁家さんとだけあって、井桁のマークが美しいデザインのスクエアな最中です。
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皮(種)は香ばしくしっかりむっちりと厚めでして。こうして手で割ってもポロポロしません。
そして確かにキラッキラの大納言が!あわわ・・・。きんつばのようですぅ。

「ここ、まつ月さんの最中は、ほんと美味しいですよ。って、kujiraの清水さんもおっしゃってました。
きっと有名なんでしょうね。」クニヒサ。

こ、これは間違いなく・・・美味しくて有名店だと思いますっ!
種も。餡も。
本当にシンプルに、そしてダイレクトに餅と小豆を味わえます。
それにしてもこの餡、たまらなく美味しいです。素材の良さがあの、箱書きのどストレート感と合致!
とても健やかで真っ直ぐな、つぶきらり 最中。
ごちそうさまでした。




# by senshoku-iwasaki | 2017-02-21 20:46 | 最中
雅趣kujiraさんでの展覧会、始まっております。
15日から始まりまして。
16・17日とクニヒサ、kujiraさんにお邪魔してきました。
初日・16日は久保紀波さんもいらして、kujiraさんとお客様と楽しいひとときだったようです。。。
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3人展ですので、こんな風にコーディネイトして頂いたりして・・・。とても新鮮です!
初日はiwasakiの八寸帯を締めて、お出でくださったお客様もあったそうで・・・。
お目に掛かれず(留守番の私・エツコも、いつもクニヒサの写真で会場に行った気になってます)
残念でした。次回は是非にお目にかかりたいです!!
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雅趣kujiraさんの清水さんは、iwasakiユーザーのおひとりでして。
この山形斜文の八寸もご愛用頂いております。。。
清水さんの織りの半襟は、中島いつ子さんのもの。ざっくりとした独特の表情です。
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赤城の節糸を使った緯吉野の『brown sugar』は、初めて清水さんにお会いした時に
お選びくださったもの。
こうしてお使いいただいて、ご紹介いただいて・・・。
ほんとうに。
有り難く・・・感謝しております。ありがとうございます!

雅趣kujiraさんでの『お洒落な帯と着物まわりの展覧会』、3月4日(土)まで開催中です。









# by senshoku-iwasaki | 2017-02-18 21:24 | 展示会・お知らせ
無地といえば・・・の、銀河絹山形斜文八寸帯地。
タテヨコ同色のタイプも制作しました。
山形斜文は、タテとヨコの色のコントラストが強いほうが菱がよく見えまして。
(そのぶん、織りやすかったりもするのですが・笑)
今回はあえて無地のものも。
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『銀鼠』は、シルバーグレーに染めた銀河シルクの光沢が美しく。
降り注ぐ光の加減で・・・菱の大小が見えたり隠れたり。
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『紺』は、深い海のよう。
セリシンの残った銀河シルクは、濃い色に染めると柔らかくなってしまう確率が高く。
となると、この八寸のタテに向かなくなってしまうのですが。
以前、墨色を制作したときにもその辺り・・・かなり気を付けて取り組みまして。今回も。
糸染めにクニヒサ、かなり注意を払って掛かりました。
銀河シルクに限らず、絹糸全般にいえることなのですが・・・。
光沢は淡い色のほうがあるように思いますが、濃い色の輝きもキレイです。
こちらも。見る角度や、日差しの加減で菱が見え隠れします。

先染めの織物は、無地といっても無地では無い、奥行きがあると思っています。
その奥行きが愛おしくて。
愛おしさ余って(!?)織っているときにも格子に見えてしまいます(笑)。

無地も格子も縞も。
織物力たっぷりで。
一越一越、今日も織り進めております!




# by senshoku-iwasaki | 2017-02-14 21:46 | 着尺・帯
無地の着尺色々。
昨年末から今年にかけて・・・。織りも織ったり!(・・・と思っていたのは私だけ?笑)
あらためて、手織りは時間がかかるものなんだなぁ・・・と痛感(涙)。今更!?なんだけど、今更。
なんだかずっと。同じような景色を眺めながら、それでも少しずつ前へ前へ。。。
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増孝商店・冬場所でとりあえず織りたてのはやほやの杉綾織りの着尺、『灰』シリーズを並べましたが。
『乳灰色』『灰色』に続き、『青灰色』と淡い灰の3姉妹が出来ました。
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杉綾織りの着尺、そのほかにヨコ糸に新橋色ともいえるようなブルーを入れた『西方の玉』。
同じくタテに明るめの紺に、ヨコにサンドベージュ色のまわたつむぎ糸を入れた『砂とラピス』。
地紋のある着尺の新作は、『紅消鼠』と『千歳緑』の二色が。
綾織りも地紋も、見る角度のよって見える色や柄が変わる・・・織物らしい織物たちですが。
無地なので、合わせる帯や、シーンにも!そっと融けこむモノになるとイイなぁ・・・と。

iwasaki、結成当初から・・・一見どうってコト無いような織物ばかりを作ってきていますが。
着尺は特に、主張は控えめ!?でもでもしっかり意図は、糸味で。
つるつるの生糸は、密度によって太さも撚りも合わせる原糸の本数も違います。
赤城の節糸は、ごつごつとワイルドなタイプと、ごつごつ少なめの品のいいタイプと。
国産の繭、ブラジル産の繭、中国の繭。
どれがイイもどれがよくないも無い(と、iwasaki夫婦は信じてる・笑)それぞれのシルク力を。
ぱっと見では見えてこない、じわじわ感を。
じっと見と、手触りで。
それぞれの違いと良さを感じていただけたら・・・ウレシイです。








# by senshoku-iwasaki | 2017-02-11 22:28 | 着尺・帯
いよいよ来週から・・・。
愛知県刈谷市のギャラリー・雅趣kujiraさんでのグループ展が、15日より始まります。
今回で3回目になりました。
『日本の夏じたく』でもご一緒させていただいている、久保紀波さんとの展覧会も
今年はこちらから始まります。。。
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写真は『銀河絹の山形斜文八寸帯地・cream soda』。
立春も過ぎて、春が少しずつ近づいて・・・。
やわらかな新色の帯地や着尺を、年末からずっと制作しております。
まいにちまいにち。クニヒサと手分けをして・・・
織りながら、染めながら、糸巻きながら、機にかけながら少しずつの生産でして。
日々の景色は、さほど変わらないので(笑)。写真を撮るタイミングも無い作業が続きましたが。
ようやく何反か・・・着尺を湯のし屋さんに出して、それらが戻ってきまして。
搬入の準備をしながら、
これから少しずつ・・・2017年始まりからのiwasakiの新作をアップしていこうと思っております!

☆『お洒落な帯と着物まわりの展示会 同時開催・骨董の帯留展』
久保紀波・岩崎訓久・岩崎悦子・中島いつ子
2月15日(水)~3月4日(土)10:00~18:00 最終日は16:00まで (日・月曜日定休)
雅趣kujira 刈谷市御幸町1-301  phone 0566-25-9337

kujiraさん、大正時代の漆塗りの空間の素敵なギャラリーです。よろしければぜひ!お出かけくださいませ。




# by senshoku-iwasaki | 2017-02-08 21:38 | 展示会・お知らせ
最新の八寸帯地は、味わいたっぷりです。
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あじろのようにも見えるのは、タテヨコともに地色と隣り合わせの色が対照的な色だからなのですが。
今回はタテ糸に赤城の節糸を濃い茶に染めて。隣り合わせは、カラフルな生糸を。
ヨコ糸にはキビソ糸と1対1で、銀河シルクを中心にした繋ぎ糸を。
そうです。
今までに銀河絹の山形斜文八寸帯地を制作する度、織りつけと織り上げ時に出る切り糸を。
せっせせっせと暇を見つけては繋げておりました。
繋ぎ糸は、色がイロイロ入っているので。タテの影のカラフルな色の効果もあってか・・・。
光の加減で、グラデーションに織っているわけではないのに、機から下すときにこんな感じに見えまして。
ナカナカ面白い、自家織物チックな八寸になりました。

iwasakiの八寸帯地のヨコ糸に使用するコトの多いキビソ糸は、自動操糸機で生糸をとる際に繭から糸口を
見つけるときに取り出す、最初のジョリジョリっとした繊維の束を再生して糸にしたもので。
以前はB級とされていた糸でしたが、手間がかかるので今は国産のものは無く、絹紡糸などの加工用になるそうで。
中国産のものでもB級価格では無いのですけど、それすら今後の生産の見通しは悪いのが現状です。
20年ほど前に、初めて宮坂製糸さんをお訪ねした時。
宮坂社長さんが、ご自宅のお母さまのお部屋を案内してくださって・・・。
日当たりの良い、明るい暖かなお部屋のベッドに腰を掛けて、お母さまが繋げてらしたのはあのジョリジョリで!
「おばば様の糸と呼んでるんですよ。」と宮坂さんがおっしゃっていたのが一番印象的でした。
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iwasaki版、ババァの糸(!?)じゃありません(笑)。iwasakiならではのiwasaki yarn(糸)、えつ糸です。
iwasakiのMOTTINAI(もったいない)は、コンセプト重視のものではなくて。ガチでもありますから(笑)。
さり気なく、何気なく、当然のごとくいつの間にか(!?)に・・・また元に戻って次に繋がってゆくモノに
したいと思っておりまして。今までも何度か八寸帯地に入ってきました。
今回は、タテの節糸に負けない、味わいたっぷりの結び目も見どころのひとつになりました。



# by senshoku-iwasaki | 2017-02-05 22:50 | 着尺・帯
静岡カントリー浜岡コース&ホテル・カルチャーフロアでの展覧会、お陰様で終了いたしました。
年越しで1ヶ月間の・・・長い展覧会でしたが、昨日無事終了いたしまして。
お出で下さいました皆さま、関係者の皆々さま、本当にありがとうございました。
お陰様で、11年も!こちらでご紹介頂いて。心より感謝しております。

この10年で、染織iwasakiも。変わらないようでいて、きっと少しずつ変化しておりまして。
今年初めてお目にかかったお客様で・・・。
10年前はキモノは着なかったけど、今はお嬢さんとキモノライフを一緒に楽しんでおられるそうで。
お二人で使うからと八寸帯地を選んでいたりして。
確かに。11年前は、我が家の子供たちも3歳と1歳でしたから。
この11年は、早いようで長い、長いようであっという間だったような日々です。

ここから。
終わることなく(!?)すでに始まっている(!?)iwasakiの2017年です(笑)。
どこまでもiwasakiらしく(!?)ゆるゆると。だけど直球を放り続けてゆきたいと思っております。


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# by senshoku-iwasaki | 2017-01-30 21:58 | 展示会・お知らせ
新作の着尺は、地紋のあるシリーズです。
タテに濃いチャコールグレーを経てまして。
ヨコに赤味の強いグレーを入れたタイプと、濃いグリーンを入れたタイプの2反制作しました。
このシリーズは、ヨコ糸の越し数を数えながら杼(シャトル)を入れるので・・・無口になります(笑)。
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グレーのほうはクニヒサが先に1反織りまして、そりゃぁもう!無口。
私(エツコ)は、そのとき杉綾織りの着尺を織っていたのですが。
いつもの机上ならぬ機上会議は、一切ナシ(笑)。
お互い仕事が捗ります。。。
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グリーンのほうは、今朝織り上がりました。
この地紋のシリーズは、正面で見るとマルがぼーわんぼわーんと。
斜めから見るとウネがぼわーんぼわーんと。
こちらはヨコ糸に赤城の節糸を使ったので、節と太い細いが激しくて。
越し数で入れるから、マルの大きさが大小さまざまになりまして。それが面白い感じになります。。。
クニヒサ、自分がこの地紋から離れると・・・。
「エツコさん、次なんですけどね。・・・あ、ごめんなさい。」
しばらくして・・・今度は糸染めの途中で、窓の外から。
「このくらいの色(の濃さ)でイイですかね?・・・あ、すいません。」
わざとかも!?とも思うものの。
わかっていても。
何か別のコトを考えたり始めたりするとスグ・・・ちょっと前のコトを忘れちゃうのは、私も同じ。
いや、私のほうが重症かも。
ナカナカ越し数が覚えられずに、毎回チェックしながらの自分が一番信じられない日々(涙)。




# by senshoku-iwasaki | 2017-01-25 21:35 | 着尺・帯
土間と縁側の仕事場。
グルグルグル~っ。ブッヲーンと、昭和のモーターは唸りをあげて。
木枠にタテ糸を巻いていきます。
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今年初の九寸帯地は、吉野格子でして。タテ糸は節のない生糸を使うので、『ぜんまい』が大活躍。
中古機料の小森虎さんがおっしゃってたように・・・本当に糸の振り具合、そしてこんな感じに糸口から
スルスルと出なくなってしまった時にも、決して糸が切れるコト無く!ピタッと停止。・・・素晴らしい。
手でグルグル巻き取ってもナカナカこうはいきませんで(涙)。ピシッと切れてしまったり。
タテ糸は結び目が無ければ無いほど、これから先の作業のストレスになりません。。。
結果・・・織りに反映されるので、重要なタテ糸巻きなのです。
それにしてもこの『ぜんまい』。
機械といっても昭和40年代製の、iwasaki夫婦と同世代のアナログなもの。
当時は西陣で、ガンガン仕事をしてきたのだろうと思います。この『ぜんまい』を制作した機屋さんは、
もう存在しませんが、まだまだ!iwasakiで一緒に働いてもらいます。
『ぜんまい』の置いてある場所は、工房に入りきらず(笑)、玄関開けてすぐの土間。
下からスースー冷たい風がやってきて、ストーブつけても寒いので・・・見た目に暖かそうなストーブを(笑)。
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シルバーの地に、紺、しび茶(カーキ)、水色の縞。
なんかイイものが出来そうな予感です!
そうそう、やっぱり工房に入りきらず(笑)整経台が置いてあるのは、元々は縁側部分の廊下です。
ここは日当たり良好で、昼間は特等席。隣りでは我が家のカメが甲羅干ししています(笑)。

昭和のモーター、iwasaki夫婦の手指、我が家のあっちこっちで!次なる織物の準備を進めております。
カメの手も借りたいくらい(!?)だけど、もう20年以上一緒に暮らしている2匹のカメたちは・・・。
最近はすっかりおじいちゃんみたくなっちゃって。昼間は、甲羅干しをしながらこっくりこっくり・・・。
夜は、ヒーターの入った温かい水槽でぐっすり。
カメは万年。まだまだ!iwasakiと一緒に年をとってもらいたいです。


# by senshoku-iwasaki | 2017-01-22 21:57 | 工程
次は吉野格子の九寸帯地と、薄墨の桜のような杉綾の紬です。
今の季節は、乾燥していて。
糸染めをしても、糊付けも!パらりとキレイに乾いていきます。
でもでも、冬の糊付けは。
北風に吹かれて、濡れてる糸は冷たくて。。。ピリピリするくらい!
それでも乾ききらないうちに・・・定期的に1カセずつ絞りながら・・・そしてパンパンとさばきます。
冷たいのは指先、手のひら、それから手首。
なので・・・。
糸染めと糊付けは、大抵クニヒサが担当です。(笑)
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これから掛かる九寸の帯地は、440シリーズも・・・と思っておりまして。
まずはノーマルタイプをクニヒサが織っている間に、私(エツコ)は絣の準備になりそうです。
その前に今織っている、地紋のある紬を織りあげないと。
年が明けてから。
休みなく毎日織っております。。。
杉綾織りの紬着尺に、八寸帯地の山形斜文に、地紋の着尺と。
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こちらはご依頼を受けてから・・・ずっと悩んでいる着尺のひとつ。
杉綾織りでイメージはピンク。なんだけどお話しをよく伺うと・・・どうやらグレー。
タテがグレーで、何度か試し糸を入れてみましたが・・・イメージとは違うご様子。
綾織りは、ヨコが出る組成なので・・・
ならば逆でタテに淡いピンクを経てて、ヨコにグレーを入れてみようかと。
この糸は濡れている状態なので、一色濃いですが。淡い桜色です。
薄墨桜のようなグレー!・・・なんじゃないかなぁ。こちらにもどーか、春よ来い!



# by senshoku-iwasaki | 2017-01-18 21:36 | 工程
今年も御神楽。
昨日は、恒例の御神楽。
いつの間にか・・・御神楽保存会会員(笑)のクニヒサも。
ピーヒャラピーヒャラ、先週は毎晩公民館で練習の甲斐ありまして。
今年は笛の音も、グッとそれっぽくなっておりました。。。
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♪どっこいきまった!ケヤキの根っこ♪

今年はiwasaki家のある集落からの始まりだったので、おつまみを作る私(エツコ)も早朝から。
どんと焼き用のお団子は、前夜に作ってカッチカチ(笑)。
それでも自分のお習字や、お飾りの火に・・・じっくり炙ってどうにか食べた子供たち。
「風邪ひかないとかよりも、歯が丈夫になるおまじないのようだけど・・・。」息子。

ご近所の(何かと相談役の)おかあさんに
「去年も岩崎さんにお団子の作り方教えてあげようと思ってただよ。」
と、ふっくらむっちり、つやっつやのまん丸だんごのコツを教えていただきまして。
ふむふむ。
ちょっとだけ、腕を上げたような(気になった・笑)小正月。




# by senshoku-iwasaki | 2017-01-16 21:50 | 岩崎のある日
シカ当たり。
年越しはいつもより暖かだったので、お隣の梅がポチポチと咲き出したお正月。
お隣には昨年まで・・・廃屋になってしまった草屋根のお家がありまして。
こじんまりとした、風情のいいお宅でしたが。荒れ果ててしまったので、取り壊されまして空き地に。
甘い香しさについ・・・
我が家の方に伸びた一枝を・・・拝借いたしましてぇ・・・。
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我が家の床の間に、クニヒサに挿してもらいまして。私(エツコ)は、ドロボーしただけ(笑)。
北側にあって、工房の脇の普段誰も使わない部屋なので・・・10日経ってもまだ大丈夫。
一緒に活けたハランは、奇跡の(!?)一枚。
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お節の仕分けに・・・と、年末ハランを切ろうとしたらビックリ!!
丸坊主に!!ハランドロボーの犯人はシカ!
お隣が無くなったら、すっかりシカの通り道になってしまいまして。
ハランが軸だけになって、日当たりが良くなったせいかしら!?
クリスマスローズはいつもより、大きな芽を出しています。
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興味深いのは、この写真の手前のハランはもっと深くかじられていまして。
裏山に近い側から無くなって。4株あったのですけど・・・きっと最後の株の写真奥も。
軸だけになるのは、時間の問題のようです。
建物が無くなって。風当たりだけじゃなく、シカ当たりまで強くなってしまった年初め。
# by senshoku-iwasaki | 2017-01-12 21:41 | 岩崎のある日
ekkaで制作した和のコート。
昨年の増孝商店・冬場所で、久々に再会のコート。
iwasakiとさかたかずみとの共同制作で、今までに何点か・・・制作してきました。
最近はナカナカ・・・作るコトが出来ないのですが。

生地が織り上がるまでに時間がかかり、尚且つ織れる組成や、幅にも限度があり、既成の服地なら
必須(!?)の、生地の後加工や処理が出来ないなどなど・・・
市販ではゼッタイあり得ないiwasakiの手織り地を、同じくらい時間をかけて地直しをして。
デザインをしてカタチにするさかたの仕事。
滅多に出来ない分、少ないけれど作るコトが出来て本当に良かったと思う日々です。
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Mさまは、打ち合わせの途中から・・・洋装用のインバネスコートから和装用のトンビコートに変更に(笑)。
エリ蚕のウールのような質感がトロンと。羽の落ち感もイイ感じでした。
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Kさまの羽織りコートは、タテが紺に染めたシルク、ヨコがリャマのナチュラルカラーです。
これは10年ほど前にお作りさせていただいて。Kさまにご愛用いただいております。

MさまもKさまも。iwasakiが活動し始めて間もなく・・・からの永いお付き合いを頂いております。
時間はかかるわ、気は利かないわ、安くはないわ・・・のiwasakiですが、
自家織物がこうして・・・さかたの手によってカタチになって、纏われて。また年月を重ねて。
これからも。
ユーザーさんと織物と、年月と経過を重ねてゆきたいから・・・。
とにかく健康で、一日でも永く・・・仕事を続けたいと思っております。


# by senshoku-iwasaki | 2017-01-09 22:42 | ekka
昨年末最後に織りあげた、杉綾織の紬は・・・。
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ちょっぴりエキゾチックなトルコブルーです。
タテ糸は宮坂製糸さんの生糸、ヨコ糸に赤城の節糸を。
昨年秋以降・・・杉綾織のシリーズに取り掛かり、乳灰色に白金色と。
ノーブルでフォーマルな感じのものでしたので、少しだけクセのある(!?)一品にしてみました。

生まれてこのかた・・・あらあら50年近くも!ずっと鎖国中の私(エツコ)ですが。
実はものすごく。
海の彼方に憧れがありまして。それも厄介なコトに(笑)、恐ろしく辺鄙な所ばかり興味がありまして。
ちょっとやそっとじゃ行けそうもない所ばかり。
秘境と言われるような不便な所ほど・・・自家織物のイイ匂いがしてきます(笑)。
生きるコトに精一杯な、過酷な地であればあるほど力強い、生命の花のような織物が。

手織りをしていると、ふと天のチカラを感じる瞬間がありまして。
それがココロと通じていると思えてならない不思議な感覚が、この掌にやってきます。
それはランナーズハイなキモチにも似ていて、アタマの中が空っぽになって織り進めているとき。
あぁ、なるほど。これは幸福感なのだと。。。
秘境といわれるような場所で作られた、生きるための織物たちからも・・・。
ちいさな幸福がいっぱい溢れ出して見えるから。
この幸福感を知らない、大きな国の誰かの利益のために・・・
暮らす場所が戦場になって、織物どころじゃない土地がどれだけあるのだろうと思うと。
なんとも切ないキモチになりまして。

何のチカラも無い私だけど・・・生命の花を感じるような織物力ある織物を、一見なるべく
どーってコトの無い、カタチの無いモノを!信じて作りたいと思っております。








# by senshoku-iwasaki | 2017-01-04 21:40 | 着尺・帯