緯吉野九寸帯地『ゼリーのミルフィーユ仕立て』に掛かっております。
ぷっくりとゼリービーンズのような緯吉野の段。
ベースのヨコ糸は、かなーり太い細い激しい・・・
扱いはムズカシイけれど愛おしい、とっておき
の赤城の節糸を使っています。

iwasakiの帯地は基本的に全通柄でつくることが
ほとんどです。私たちの好みなんですね。(笑)
一枚の布に戻したときにもずっと柄は続く感じ。
途切れることない呼吸のように。
緯吉野九寸帯地『ゼリーのミルフィーユ仕立て』に掛かっております。_f0177373_18104801.jpg
今回のミルフィーユは、三つのブロックで構成して
います。ヨコ糸の越し数は大体決めていても。
一筋縄ではいかない、太い細い暴れ(!?)糸。
ムズカシイけれど愛おしい・・・。

ゼリーも若干の大きい小さいを織り交ぜながら
ブロックの巾を何となく帳尻を合わせていくのが
ムズカシイけれど楽しいのです。。。

主軸は変えないのだけど、リズムはチョットずつ
変化していくジャズのように(!?)。
赤城節が今回もコブシをきかせて(!?)ゼリー
をぷるぷる、ココロまで震わせてくれたら嬉しい
なぁ・・・と思いながら制作中です。



# by senshoku-iwasaki | 2022-09-28 22:52 | 着尺・帯
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。
『ほぐし絣』とも呼ばれるこの技法。
一度仮にさっくりと平織りで織ってから絞り染め
をしまして。仮織りした際の木綿のヨコ糸を抜き、
染めた絹糸で本織りをします。

一度布にしてから絞った絣は、糸のときに括る絣
とは異なり、ざっくりとゆらぎのある大胆な絣に
なるのが魅力なのですが、普段の織物制作ではまず
無い「やり直しの出来ないドキドキの博打感」が
あります。。。(汗)

登り窯で偶然に出来た灰釉のような・・・
意図的に作ろうとしても作れない、奇跡の(!?)
「絣足」が今回も出来ていたら嬉しいのですが。。

久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18353322.jpg
今日はやっと一連の染めの作業が終わって、本織り
の準備までたどり着け・・・。クニヒサ、仮織りの
ヨコ糸を抜き取り。綜絖、筬通しをしてから本織り
に入ります。本織りは綾織り、山形斜文です。。。

久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18361729.jpg
さっくりとヨコに木綿糸で仮織りした帯地。
これはこれでキレイなんですけどね。。。
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18354251.jpg
白く抜けるところを先に括ってからベージュに
染めまして、白とベージュの部分を括ってこげ茶
に染めていきます。ポリエチレンロープの下には
きっちりとラップも巻いてあるのでまるで笹団子
かウインナーのようです(笑)
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18354956.jpg
染めているときはこんな感じで。
煮染めするので、染液がどれくらい括った部分にも
染み込んでしまうのかがワカラナイのが恐怖(笑)。
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18353860.jpg
こげ茶に染めてベージュ部分の括りを取ると。。。
おぉぉ。ちゃんと防染されている様子。この中の
白い部分の括りがちゃんと白く抜けていればOKなの
だけど。こればっかりは、開けてみるまでワカラナイ。。

今回は仮織り、絞り、括りまでを私(エツコ)が
染めと本織りをクニヒサが担当して、1本ずつ2本の
八寸帯地を色違いで制作します。
山梨工房のときには2本分で制作しましたが、手狭な
蔵前工房なので、少しずつ取り掛かります。

大らかだけど繊細な、染めと織りの中間のような
「モナカな八寸」を目指します!




# by senshoku-iwasaki | 2022-09-20 21:59 | 工程
新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・
これまでに制作した『蔵前の炭酸水』シリーズよりも
温かみのある、チョット鄙びた・・南部町の工房のあ
る『市小路』シリーズとなりました。。。

20代の終わりに山梨に移住をして、30代で家族が増え
何よりあの地で子育てが出来たことが私(エツコ)に
とっては全てが宝物で。「お山のお家」から子供たち
と毎朝約1キロ町営バスのバス停まで歩いた日々が只々
懐かしくて(涙)。木苺、風船みたいなカラカサタケ、
食パンみたいなオオノウタケ、大きな鹿の角、野兎に
雉、小鹿にニホンカモシカ、穴熊にキツネ・・・発見
や出会い(!?)も多いステキな通学路でした。

そんな景色や、なんかちょっと可笑しなチビッコたち
との会話も思い出しながら・・・
楽しく織り出したものの。オヨヨ・・今回はいつも
以上に時間がかかってしまいました。(笑)


新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・_f0177373_18121112.jpg
今回も細番手の超長綿を使って。密度をたてて
杉綾織で。小さな縞の中に赤が一本、ヨコの段も
小さく切り返すことで一筋の赤が見えたり隠れた
り。。サルと小鳥がライバル!と言っていた娘の
秘密の場所を思い出しながら。。。
新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・_f0177373_18120608.jpg
超長綿を使った綾織り木綿着尺、つるりとして
しなやかで薄手なんだけど丈夫な唐桟をお手本に
制作しています。。。
織物を作り続けて30年が過ぎても、何が正解って
結局のところワカラナイのです。
50を過ぎても学生のときに感じた、手織りの意味
や意義っていつも考えちゃうし。
正しいか正しくないかはいつでも悶々としてしまう
から(我ながら面倒くさいのだけど)子育て中の
自身の歯切れの悪さといったら(笑)。
それでも息子も娘もたぶん、同じ頃の自分よりも
ずっとちゃんとしてるので・・安心(笑)。

正解の無いのが正解、な織物。人生もまた然り。。





# by senshoku-iwasaki | 2022-09-13 23:43 | 着尺・帯
秋の新作八寸は落ち着いた赤系の、菱とクロスの秘密裏です。
きものサロン秋冬号に掲載して頂いた新作の帯地。
『西方の布』と名付けたiwasakiでは珍しく(!?)
赤系なのです。。。

2022年はiwasaki結成30年の節目の年でしたが。
新型コロナウイルスや、気候変動による自然災害、
そして戦争・・・と。心穏やかではない日々。

病も災害も争いも。長い長い歴史の中で幾度とな
く繰り返されたことだけど。
お金もチカラも無い小市民は、一所懸命に生きて
祈ることくらいしか出来ないもので。

幾多の時を経て有るような、深みの赤に・・・
現世もそして来世でもの幸せを、伝統的なクロス
の入った綾織りに願いを込めて制作したシリーズ
です。

秋の新作八寸は落ち着いた赤系の、菱とクロスの秘密裏です。_f0177373_17544468.jpg

太古の昔より人が暮らす上で無くてはならない布は、
織機が確立される以前から獣毛で糸を紡ぎフレーム
に糸を張り、縫うように布を作り出していました。

アンデスの遺跡から発掘された、ワリ文化のそれは
小さな布を赤や青、緑に絞り染めをし、はぎ合せて
死者を葬ったというもので、力強いその布に魂の
再生を願う人々の強い思いを感じます。

秋の新作八寸は落ち着いた赤系の、菱とクロスの秘密裏です。_f0177373_17543591.jpg
iwasakiにとってこのアンデスの布は、生きること
と、織物を作り続けるということ、日々精一杯、
イッパイイッパイ手一杯(!?)で過ごしきれと
檄を飛ばしてくれたり、全然ダメだわ自分(涙)
と落ち込んでいるときは「もっと大らかでええで」
(なぜか関西弁!?)で励ましてくれる不思議な布。

この頃は励まされてばかりの私(エツコ)ですが、
ひょっとして1000年ほど前にこの布の一部を織った
のかもしれない・・・なんて思ったり。
これにくるまれていた高貴な人物では無いことだけ
は確かな気がする・・・(笑)。


# by senshoku-iwasaki | 2022-09-06 22:39 | 着尺・帯
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。
『紬、愛しや ー私だけの一枚を探してー』という
テーマの中で「あの人の紬が着たい」とのコーナー
で有難いことにiwasaki織物、三種も取り上げて頂い
ております。。。
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。_f0177373_18520838.jpg
御柱織りの三崩しの着尺。
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。_f0177373_18480023.jpg
こちらの八寸『菱とクロス』は、秋に向けての新作。
iwasakiでは珍しい赤系です。これについてはまた
後日このブログで触れたいと思っています!
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。_f0177373_18475622.jpg
綾織りの半巾帯『色硝子』の新しいバージョンは
平織りの部分があるタイプ。ヨコの色の見え方が
変わります。

6月からiwasaki工房は秋冬にシフトチェンジして
いまして。まだまだ続いております。。。
秋風が少し感じられると、チョット待て待て・・
と焦るのは、まるで夏休み最後のカツオくんか
まる子ちゃんのようだけど。(笑)
毎年のことながらトホホな夏の終わり。(涙)
憧れの熟練の技が身に着く前に、なんだか老化の
ほうが先にやってきているような・・・??
そんなこんなで予定通りに仕事がこなせず、
てんやわんやな私(エツコ)。


# by senshoku-iwasaki | 2022-08-31 23:41 | 着尺・帯