Kさんのご注文の着尺は、以前織った『乳灰色の紬』という、甘い片撚りの絹糸をたて糸に
密度をたてて・・・。よこ糸には、まわたのつむぎ糸に 細ーい生糸を合わせた、きれいめの紬のお色違い。 よこ糸よりも たて糸のしっとりつやつや感が、抑えた光沢で、パールのような質感のものです。 iwasakiの仕事は、 二人で企画・制作しているから、藤子不二雄さんみたいだけれど(そんな素晴らしいもんじゃなかったか・・笑) 『作品性・・・』はどうかはわかりませんが、 『作家性』がもし、あるとしたら、色、柄だけではない織物表現かと思っています。 同じような 絹の着尺でも、使う糸のとり方、太さ、撚り加減、撚りの方向、蚕の種類・・・と。 iwasakiが使っている絹は、その都度違ったりします。 たて糸の表情を出すのか。 よこ糸の風情を出すのか。 そのどちらもなのか、またはどちらも敢えて糸感を消して、機械的なクールなものにするのか・・・?。 どれがイイのか。 それは、どう着るのか?ということにとてもかかわってきます。 「貴方さまには こちらがお似合いです」と呉服屋さんに勧められるまま・・・もイイのかも!?ですが、 キホン、袷の勝負服なのか?袷の日常用なのか? 私のように、単衣の日常用であり、勝負服でもある。ということもあれば尚。 なんてことのない無地こそ 目を凝らして(!?)よく見てください。 iwasakiの真髄は たぶんキット、そういうところに こっそりと潜んでおります。
by senshoku-iwasaki
| 2010-07-25 21:33
| 骨子・背景
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