![]() 昨晩Tさまより嬉しいメールをいただきまして。 >帯地のままの時、生成り色の縦糸は見えていましたが、 >今日切れ端の横糸がツツツーと少しほどけまして、 >初めてルビー色の糸そのものを見ました。 >単独だと、それぞれ味わいはありながらもシンプルだった糸が、 >縦糸と横糸になって織られることによって、こんなにも複雑な美しさの布に生まれ変わる。 >織物って素晴らしい! >一本の糸から広くて深い布という宇宙を作りだす、織り手さんてすごい!と思いました。 いやぁ・・・。制作者といたしましては、恐悦至極でゴザイマス・・・(汗・汗・汗・・・)なのですが。 iwasakiの織物、iwasakiの脳ミソと同じで(笑)・・・シンプルであります。実に。 山形斜文のような綾織りは、組成としてもシンプル。 そもそもこのシリーズ、まだ試験段階のころに見せていただいた・・・宮坂製糸所で手作りされている 『銀河シルク』という糸が、あまりにもキレイだったので。宮坂さんで生産されるようになってから、 ダイレクトにこの『キレイさ』を表現できる帯にしよう!と作り始めたものです。 なのでタテ糸に『銀河シルク』、ヨコにはさまざまな種類の糸を使ってきました。 タッサーナーシやのような、野趣あふれるタイプだったり。 この『ルビー』には、柞蚕(さくさん)種という野蚕系の生糸です。家蚕より、ギラッとした光沢の絹糸です。 時間帯や角度、照明の具合によっても光り方や見え方が変わる・・・そんな織物にしたかったのです。 iwasakiの織物は、絵のように表現するコトはありませんで。 一見何てコトないものばかり・・・。ですが、Tさまのようにココに宇宙を感じていただけたとなりますと・・・ iwasaki、何よりの喜びですっ!! 織物を表現する言葉って・・・昔の文献でも、研究者だったり文学者だったりするせいか・・・ やたら小難しい言葉の羅列だったり、思わせぶりだったりするコトが多いと私たちは感じておりまして。 iwasakiの場合は、小学生の目線で(!?)五感で感じる織物を作りたいと思っております! これから・・・。 この『ルビー』は帯として・・・Tさまに末永くお使い頂いて、Tさまの一部になってゆきますことを 願っております。Tさま、ありがとうございました!!
by senshoku-iwasaki
| 2014-06-23 20:47
| 着尺・帯
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