長野の宮坂製糸所さんで、デッドストックの節だらけの玉糸の原糸に出会ってから生まれた 『御柱織り』シリーズ。 イメージは、古き豊かな家内制手工業時代の素朴な太織りです。 この第一号は、糸の太さや密度・・規格を決めるのも、iwasakiの織物はすべてそうなのですが。 今後定番として作り続けたいから、柄だったり色だったり・・・一発目にどうするか?はいつも。 二人であれやこれやと・・・延々悩むところでして。 ざざんざ織りや伊兵衛織りをリスペクトしているからこそ、かつてのそれらには無いであろう カラーリングの崩しの柄に決まりまして。制作したのが2017年の今頃でした。 ![]() 昨年春の、染織こうげい・浜松店さんでの展覧会に出品いたしまして。 それまでにもiwasakiの八寸帯地『青木間道をモチーフにしたメンデストライプ』をお選びくださっ たり、淡墨桜のような杉綾織りの着尺を制作させて頂いた札幌在住のHさまが浜松店にいらして。 私たちもそのときに初めてHさまにお会いすることが出来たのですが。。。 Hさまがそのとき迷わず手に取られたのが、この『御柱織り』でした。 そして先日。 東京に来られるということで!こうげいさんの社長さんと工房にいらしてくださいまして。 ひとときでしたが、本当に楽しい時間を過ごさせていただきまして・・・。 Hさまが最初にお選びくださった『メンデストライプ』も、実はiwasakiの中では思い入れのある シリーズのひとつ。「どうってこと無いような・・でもたぶん、同じモノはゼッタイ無いだろうけど、 物凄くクセが強いかっていうと全然そうじゃない」がテーマ(笑)。 それは杉綾織りの着尺もそうでして。どうってない綾織りの無地、なんだけど角度によって日差し によって・・色味も光沢も驚くほど変化するのが杉綾織りの着尺のシリーズ。 Hさまはiwasakiの冬の定番ブランケットもお気に入りとのことで・・・。 あぁ嬉しい。 何気ない日常の、何気ない織物が、何よりも愛おしい日々の、かけがえのない景色と手触りと なってくれたなら。。。 iwasakiにとってこれほど幸せはありません。 後日Hさまから届いた画像を見て、二人でしみじみ嬉しくなってしまって。。。 Hさまらしい、なんとも爽やかなお召し姿で。 思い入れのある第一号の『御柱織り』が、Hさまにこんなに素敵にしていただいて。 Hさま、工房にいらしてくださったときも。 この春、iwasakiが一番チカラを入れて作ってきた・・・『阿波藍とアイボリー』シリーズの 八寸帯地と、楊柳のストールをお選びくださって。 生きるコトとつくるコトが一緒のiwasakiにとって、Hさまのチョイスは何より・・・。 iwasakiの存在理由になりまして、原動力となります!Hさま、ありがとうございました。
by senshoku-iwasaki
| 2019-06-07 22:25
| 着尺・帯
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