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5月23日、今日は「世界亀の日」なんだそうで。
仕事場の、タテ糸を木枠に巻く道具『ゼンマイ』に。
ホコリ除けも兼ねて、いつもはクニヒサのお気に入りの
スカッとしたストライプの久留米絣を掛けているのですが。

今日は久しぶりに亀柄の絣の布団表を掛けました。
おそらく明治期の山陰のものかと思われるモノで、
産地のモノではあるのでしょうが限りなく自家織物の
匂いのするモノで。
新婚時代の20代の頃、当時暮らしていた千葉の県営
住宅の壁を飾り・・iwasakiを自家織物の道に導いて
くれた(!?)カメなのです。

5月23日、今日は「世界亀の日」なんだそうで。_f0177373_17451633.jpg
亀がモチーフの絵絣というのは、割と一般的なのですが。
その場合もっと図案化されて縁起良く、しっぽが長く苔
がはえた(簑亀・みのがめ・というらしいです)立派な
タイプが多いのです。婚礼用の布団だったりするので、
鶴亀は定番といえば定番なのです。。。

ただ、これは。
縁起が良さそう・・というよりかは、リアルの追求と
いいますか、いやしかし、こんな布団で寝たいのか?
という素朴な疑問はゼッタイあるあるだろうけど(笑)、
そんなコトを言ったら、明治という摩訶不思議な時代
は語れないのかもしれない・・・とか。

織りの工程を知る人間からすると。
途轍もなく手間のかかるモノであるにも関わらず、
へ?このデザインでイイのぉー?な力の抜け感と、
亀好きには堪らない(!?)リアルな沼亀感に・・・。
私(エツコ)はもう、この作者の方に対して敬意と、
嫉妬すら覚えるくらいの大好きな逸品なのです。。。
5月23日、今日は「世界亀の日」なんだそうで。_f0177373_17453622.jpg
全長で24cmくらい。
ちょうどこの布団表を手に入れた頃我が家に
やって来た、ミドリガメのミドリちゃんは3㎝ほど
でしたが。25年経ってちょうどこのサイズです。

この時期の布団表の見どころは、愛おしさに尽きる
ところかもしれません。。。
センスがイイとか悪いとかを超越して。
ただただ健やかで。
それなのに傲慢さが無くて。

作る、という行為自体がどうしても独りよがりで
傲慢でもある事だと常に思っていて。
それでも作る事に仕え続けたいと、強く背中を押し
てくれた・・力強い亀に感謝を込めて。






by senshoku-iwasaki | 2020-05-23 19:14 | 岩崎のある日
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