sunriseは、移りゆく時の色。ココロの色。 織りでしか表現できない、絶妙な色の変化です。 二度と同じモノが出来ないのは、エスキースも 何も作らず、ただ心のままに杼(シャトル)を 走らせるから。 iwasakiにしか作れないと自負しているのは・・。 使う絹糸は全て、今までに着尺や帯地、ショール に使った糸たちで形成するということと。 何より私(エツコ)が織るわけなので、ほんの 少し残っている糸も確実に、更に効果的に・・ 使い切るということも重要なポイント(笑)。 今回は秋冬向けの『sunrise』なので、まわたの つむぎ糸も多めに入れようかと。。。 大管に、ベースになりそうな残り糸を巻いて。 ここに同系、反対色の細め太め生糸に玉糸・・。 あれもこれも・・と大体8~10色の杼が並び。 ほぼ一越ずつ変化するので・・・。 一枚約2メートルのショール、本体を一枚織る のに二日~三日かかりまして。 更に房のヨリヨリまで入れると・・・。 あらあら、iwasaki織物の中で 採算度外視枠ダントツの横綱です(笑)。 それでも作り続けたいと思ってしまうのは、 やっぱり。 自分でもキレイだなぁ、幸せだなぁと一番実感 させてくれるのも『sunrise』だったりするのです。 50を過ぎてから。 始末良く生き切ることが目標の私。 つくることと、生きることが一緒の私にとっては 糸も食材も道具もココロも全部一緒。 無駄にしない、無理をしない、ムキにならない、 今この一瞬の、移ろいゆく景色を閉じこめて。
by senshoku-iwasaki
| 2020-06-23 22:48
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