<< 京都と長崎の最中・仙太郎の『釣... 『半巾50+』を作ったことで。 >>
3年ぶりに『440シリーズ』にかかっています。
『440』は、シショー(師匠)シリーズ。

iwasakiで初めて吉野格子が生まれたのは、
息子の5歳の晴れ着を作ったのがキッカケです。。。

大師匠である、故・宗廣力三氏の代表作でもある
ずらし絣の丸紋は、吉野格子の中にありまして。
そういう技術技法を、オマージュとして制作すること
で大師匠の仕事の伝承にもなるのかもしれない・・と
10年前から取り組んでいるシリーズなのですが。
工房が山梨から蔵前に移ってからは、まだ制作して
いませんで。

というのも。
やはり『440』ならではの難しさが。iwasaki夫婦で
手分けして二人がかりで取り組むのですが、並行し
てお互い進めている織物との兼ね合いと、仕事場の
動線と。それと集中できる環境がないと!(笑)

町会などの用事で駆り出されるコトがやたら多い(涙)
地元ならではだったりなのだけど。今年はコロナで。
なんと集中して仕事が出来ています!

Kさまにかねてからご注文いただいている、丸紋の
吉野格子の九寸帯地。
ようやく絣を括るところまで来ました。
絣の入る部分の糸量を割り出して、小綛を作って、
丸く柄にならない部分を括って染まらないように
して・・・。まだまだ作業は続きます。

3年ぶりに『440シリーズ』にかかっています。_f0177373_19172611.jpg
絣括りは、指先の力加減が重要で。
私(エツコ)の担当部門なのですが、約3年ぶり
なので勘が戻るまでオタオタしてしまいます。。。
吉野格子を織るのはクニヒサ。

今回Kさまの丸紋の他に、宝珠のような玉葱のよう
な新たな文様の絣も考えております。

えっと、えっと・・・とオタオタ息子の晴れ着を
織ってから13年。あの時はそのお陰で他の仕事が
全て止まって、自家織物を自家用にするって大変!
と痛感しましたが(笑)。
子供たちがチビッコのうちは落ち着いて早く集中し
たいと思っていたのに。
子供たちが成長したときには、なんでか年寄りたち
が集中させてくれず(笑)。
おまけに自身のボケボケも進んで(涙)。

440シリーズ、なんとかいつか・・・生きてるうちに
iwasakiならではのものに昇華させたいと希って・・。
せっせとしこしこと手指を動かして。



by senshoku-iwasaki | 2020-08-19 23:46 | 工程
<< 京都と長崎の最中・仙太郎の『釣... 『半巾50+』を作ったことで。 >>