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Nさまの『夏格子着尺』と『阿波藍とアイボリーのもじり織り八寸帯』。
それぞれに仕立て上がって、先週お納めできました。

どちらも。なんてなんてことないんでしょう!(笑)
そして、なんてiwasakiらしいんでしょう。。。

一見どうってないモノほど、実はいろんな「どう?」
を詰め込んでいたりします。
ぱっと見ではわからなくても。じっと見でじわじわと
糸感と、タテとヨコで織りなす色感を感じて頂けたら
いいなぁ・・・と思いながら。

iwasakiの織物のデザインソースは、江戸~明治大正
そして昭和の自家織物にありまして。この組み合わせ
はまさに!


Nさまの『夏格子着尺』と『阿波藍とアイボリーのもじり織り八寸帯』。_f0177373_18322521.jpg

セリシンを少し残した、シャリ感のある夏用の着尺は、
透ける盛夏タイプ、透けない5月~9月の夏単衣タイプ
と今までに制作してきまして。
Nさまはやや透け感のある『チョコミント格子』を
ご愛用頂いております。

「お茶のお稽古によく着たものだから・・・」とNさま。
背縫いの膝下のふくらはぎのあたりと、お尻のあたりの
生地が一部寄ってしまった事があり。修理をさせて頂い
たものの、規格を見直して糸を変えて今年作らせて頂き
ました。宮坂製糸さんの玉糸、碓氷製糸の玉糸と生糸、
駒撚りの絹糸と。紺地に白茶とシルバーグレーの小さな
格子。なんてことないけど、玉糸の節が小雪のように
光ってiwasakiらしい小格子になりました。Nさまにも
気に入って頂けて、それだけで嬉しかったのですが。

なんとNさま「これに会う帯を・・・」と。
お選びくださったのは、森くみ子さんに染めて頂いた
阿波藍の糸を使った古い対馬麻をイメージした、縞自体
はいたってシンプルなもじり織りの八寸でした。

永く傍にあるものは、カッコよすぎない
チョット足りない八分目くらいのデザインのものが
心地よかったりして。
着物は、帯揚げや帯締めや履物までプラスの要素もある
ものなので。。。Nさまらしいこの組み合わせ、何より
も嬉しいです!




by senshoku-iwasaki | 2022-07-27 23:55 | 着尺・帯
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