新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・
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これまでに制作した『蔵前の炭酸水』シリーズよりも温かみのある、チョット鄙びた・・南部町の工房のある『市小路』シリーズとなりました。。。 20代の終わりに山梨に移住をして、30代で家族が増え何よりあの地で子育てが出来たことが私(エツコ)にとっては全てが宝物で。「お山のお家」から子供たちと毎朝約1キロ町営バスのバス停まで歩いた日々が只々懐かしくて(涙)。木苺、風船みたいなカラカサタケ、食パンみたいなオオノウタケ、大きな鹿の角、野兎に雉、小鹿にニホンカモシカ、穴熊にキツネ・・・発見や出会い(!?)も多いステキな通学路でした。 そんな景色や、なんかちょっと可笑しなチビッコたちとの会話も思い出しながら・・・楽しく織り出したものの。オヨヨ・・今回はいつも以上に時間がかかってしまいました。(笑)
今回も細番手の超長綿を使って。密度をたてて杉綾織で。小さな縞の中に赤が一本、ヨコの段も小さく切り返すことで一筋の赤が見えたり隠れたり。。サルと小鳥がライバル!と言っていた娘の秘密の場所を思い出しながら。。。超長綿を使った綾織り木綿着尺、つるりとしてしなやかで薄手なんだけど丈夫な唐桟をお手本に制作しています。。。織物を作り続けて30年が過ぎても、何が正解って結局のところワカラナイのです。50を過ぎても学生のときに感じた、手織りの意味や意義っていつも考えちゃうし。正しいか正しくないかはいつでも悶々としてしまうから(我ながら面倒くさいのだけど)子育て中の自身の歯切れの悪さといったら(笑)。それでも息子も娘もたぶん、同じ頃の自分よりもずっとちゃんとしてるので・・安心(笑)。 正解の無いのが正解、な織物。人生もまた然り。。
by senshoku-iwasaki
| 2022-09-13 23:43
| 着尺・帯
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岩崎 訓久・悦子
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