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久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。
『ほぐし絣』とも呼ばれるこの技法。
一度仮にさっくりと平織りで織ってから絞り染め
をしまして。仮織りした際の木綿のヨコ糸を抜き、
染めた絹糸で本織りをします。

一度布にしてから絞った絣は、糸のときに括る絣
とは異なり、ざっくりとゆらぎのある大胆な絣に
なるのが魅力なのですが、普段の織物制作ではまず
無い「やり直しの出来ないドキドキの博打感」が
あります。。。(汗)

登り窯で偶然に出来た灰釉のような・・・
意図的に作ろうとしても作れない、奇跡の(!?)
「絣足」が今回も出来ていたら嬉しいのですが。。

久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18353322.jpg
今日はやっと一連の染めの作業が終わって、本織り
の準備までたどり着け・・・。クニヒサ、仮織りの
ヨコ糸を抜き取り。綜絖、筬通しをしてから本織り
に入ります。本織りは綾織り、山形斜文です。。。

久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18361729.jpg
さっくりとヨコに木綿糸で仮織りした帯地。
これはこれでキレイなんですけどね。。。
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18354251.jpg
白く抜けるところを先に括ってからベージュに
染めまして、白とベージュの部分を括ってこげ茶
に染めていきます。ポリエチレンロープの下には
きっちりとラップも巻いてあるのでまるで笹団子
かウインナーのようです(笑)
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18354956.jpg
染めているときはこんな感じで。
煮染めするので、染液がどれくらい括った部分にも
染み込んでしまうのかがワカラナイのが恐怖(笑)。
久々に『絞り絣八寸帯地』に取り掛かっております。_f0177373_18353860.jpg
こげ茶に染めてベージュ部分の括りを取ると。。。
おぉぉ。ちゃんと防染されている様子。この中の
白い部分の括りがちゃんと白く抜けていればOKなの
だけど。こればっかりは、開けてみるまでワカラナイ。。

今回は仮織り、絞り、括りまでを私(エツコ)が
染めと本織りをクニヒサが担当して、1本ずつ2本の
八寸帯地を色違いで制作します。
山梨工房のときには2本分で制作しましたが、手狭な
蔵前工房なので、少しずつ取り掛かります。

大らかだけど繊細な、染めと織りの中間のような
「モナカな八寸」を目指します!




by senshoku-iwasaki | 2022-09-20 21:59 | 工程
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