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紫陽花のようなOさまの経吉野着尺。
昨年Oさまよりご依頼いただいた着物地は、
経吉野の組織が、平織りの中にリズムを刻みながら
紫陽花の花々に落ちてゆく雨粒のようです。。。

ご自身が色差し体験をされたという、素敵な型染め
の帯地の一部をお持ちになって。
大体のご希望をおっしゃって、後はほぼ私たちに
お任せで制作させてくださいました。

紫陽花のようなOさまの経吉野着尺。_f0177373_17582690.jpg
当初は絵羽で・・とおっしゃっていたOさまでしたが。
絵羽よりも、幅の違う三種の段を背縫いでずらすことで
軽やかな動きのあるお着物になるのでは・・と提案した
ところ快く受け入れてくださって。

お若いOさまに、長く永く・・お召し頂きたいなぁと
心から願いながら私(エツコ)が織りまして。
繊細なお色味だし、緊張感はあるのだけれど本当に。
織っていて楽しくて。
Oさまのお召し姿が浮かぶのです。こういう時は必ず
織り上がりまでスムーズに進みまして。

先日無事Oさまにお引渡しが出来ました。
紫陽花はとてもお好きな花だとお聞きして、これまた
嬉しくなってしまいました。

ロートン織りとも呼ばれる、経吉野。
同じような織り柄でiwasakiには多い緯吉野がありますが。
緯吉野はヨコ糸が出るのに対して、経吉野はタテ糸が出る
ので見え方が違います。。。
幾度となく織っている組成なのだけど、その都度発見が
ありまして。
クニヒサが今掛かっている最新の八寸帯地は経吉野です。

6、7月はご注文の着尺や帯地に集中していたiwasakiも。
8月に入ってからは秋冬の作品展に向けての織物に。
立秋も過ぎ・・焦り始めてきている老夫婦(笑)。



by senshoku-iwasaki | 2023-08-09 22:34 | 着尺・帯
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