昨年Oさまよりご依頼いただいた着物地は、経吉野の組織が、平織りの中にリズムを刻みながら紫陽花の花々に落ちてゆく雨粒のようです。。。 ご自身が色差し体験をされたという、素敵な型染めの帯地の一部をお持ちになって。大体のご希望をおっしゃって、後はほぼ私たちにお任せで制作させてくださいました。 当初は絵羽で・・とおっしゃっていたOさまでしたが。絵羽よりも、幅の違う三種の段を背縫いでずらすことで軽やかな動きのあるお着物になるのでは・・と提案したところ快く受け入れてくださって。 お若いOさまに、長く永く・・お召し頂きたいなぁと心から願いながら私(エツコ)が織りまして。繊細なお色味だし、緊張感はあるのだけれど本当に。織っていて楽しくて。Oさまのお召し姿が浮かぶのです。こういう時は必ず織り上がりまでスムーズに進みまして。 先日無事Oさまにお引渡しが出来ました。紫陽花はとてもお好きな花だとお聞きして、これまた嬉しくなってしまいました。 ロートン織りとも呼ばれる、経吉野。同じような織り柄でiwasakiには多い緯吉野がありますが。緯吉野はヨコ糸が出るのに対して、経吉野はタテ糸が出るので見え方が違います。。。幾度となく織っている組成なのだけど、その都度発見がありまして。クニヒサが今掛かっている最新の八寸帯地は経吉野です。 6、7月はご注文の着尺や帯地に集中していたiwasakiも。8月に入ってからは秋冬の作品展に向けての織物に。立秋も過ぎ・・焦り始めてきている老夫婦(笑)。
by senshoku-iwasaki
| 2023-08-09 22:34
| 着尺・帯
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岩崎 訓久・悦子
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