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新しい紬織り着尺『星屑静夜・ほしくずしずかなるよ』
算崩しとか三崩しとも呼ばれる小さな崩しの網代は、
濃淡の紺と薄茶で一越ずつ。杼(シャトル)は走る事
なくゆっくりと織り進みます。満天の夜空がどこまでも
続くよう。。。ほしくずしずかなるよ、略して星崩し。

こんな紬を、いつかつくりたいと思っていました。
今までに制作してきた着尺の残り糸を中心に。
タテ糸には濃淡で十色使っているので、淡い色が夜空
の星々のように強く輝いたり、微かに光ったり。
ヨコ糸には所々組成を変えて、ここにも1等星から
6等星まで…。残り糸すべてがそれぞれにそれぞれの
輝きで宇宙を形成しているかのように。。。


新しい紬織り着尺『星屑静夜・ほしくずしずかなるよ』_f0177373_20503854.jpeg
京葉工業地帯で生まれ育った私(エツコ)は、満天の
星空は学生時代郡上で過ごすまで見たことがありませ
んでした。子どもの頃の夜空は、いつもぼんやりと赤く
明るく、特に秋は夜に喘息発作がよく出たりして。
今思えばあれはきっと公害だったのだろうけど。
当時は病院でもワガママ病みたいな言われ方をして…
恨めしく赤い夜空を病院の酸素テントから見たのを
覚えています。一番酷かったのは中学校の頃。
当時は健康で病気知らずみたいなヤツが心からキライ
だったなぁ…。笑
でもそのお陰で。今は健康の有り難みは人並み以上に
感じているし、ヘタレな体質はよくわかっているので
(笑)無理はせず、気長なこの仕事に出会えたことも。
幸せを実感しているところです。

地味に輝くiwasakiの夜空。
染織こうげい・神戸店さんでの作品展に出品いたします。
ご覧いただけましたら嬉しいです。

岩崎訓久・悦子織物展
『絲ぢから』
11月9日(木)〜13日(月)
染織こうげい神戸店


新しい紬織り着尺『星屑静夜・ほしくずしずかなるよ』_f0177373_20505548.jpeg
 





by senshoku-iwasaki | 2023-11-01 23:25 | 着尺・帯
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