新しい紬織り着尺『星屑静夜・ほしくずしずかなるよ』
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算崩しとか三崩しとも呼ばれる小さな崩しの網代は、濃淡の紺と薄茶で一越ずつ。杼(シャトル)は走る事なくゆっくりと織り進みます。満天の夜空がどこまでも続くよう。。。ほしくずしずかなるよ、略して星崩し。 こんな紬を、いつかつくりたいと思っていました。今までに制作してきた着尺の残り糸を中心に。タテ糸には濃淡で十色使っているので、淡い色が夜空の星々のように強く輝いたり、微かに光ったり。ヨコ糸には所々組成を変えて、ここにも1等星から6等星まで…。残り糸すべてがそれぞれにそれぞれの輝きで宇宙を形成しているかのように。。。
京葉工業地帯で生まれ育った私(エツコ)は、満天の 星空は学生時代郡上で過ごすまで見たことがありませんでした。子どもの頃の夜空は、いつもぼんやりと赤く明るく、特に秋は夜に喘息発作がよく出たりして。今思えばあれはきっと公害だったのだろうけど。当時は病院でもワガママ病みたいな言われ方をして…恨めしく赤い夜空を病院の酸素テントから見たのを覚えています。一番酷かったのは中学校の頃。当時は健康で病気知らずみたいなヤツが心からキライだったなぁ…。笑でもそのお陰で。今は健康の有り難みは人並み以上に感じているし、ヘタレな体質はよくわかっているので(笑)無理はせず、気長なこの仕事に出会えたことも。幸せを実感しているところです。 地味に輝くiwasakiの夜空。染織こうげい・神戸店さんでの作品展に出品いたします。ご覧いただけましたら嬉しいです。 岩崎訓久・悦子織物展『絲ぢから』11月9日(木)〜13日(月)染織こうげい神戸店
by senshoku-iwasaki
| 2023-11-01 23:25
| 着尺・帯
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岩崎 訓久・悦子
by senshoku-iwasaki
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