ご注文の御柱織りは、used denimな風情です。
「穿き込んだジーンズのようなイメージなんですけど・・・作ってもらえませんか?」
昨年の染織こうげい浜松店さんでの作品展で、
iwasakiの『御柱織りシリーズ』の第一弾をご覧になって・・佐浦店長さん。

『御柱織りシリーズ』はiwasakiの着尺の規格のなかでも最太、重量級のもの。
デニムだったらヘビーオンスと言われるような、ハードタイプです。
なんといっても糸ぢから全開で、その贅沢な太さの絹糸一本の存在感を重視しています。
なので。
通常の着尺の規格では小さすぎて見えなくなってしまう、三つ崩し(算崩しともいいます)
で小さな籠目を、無地感覚で色違いでシリーズ化したいと思っておりまして。

佐浦店長さんも。職業柄とはいえ・・・いやいや、相当マニアックな織物好き(笑)。
これは結構タイヘンなリクエストをお受けしてしまったかもかも。。。
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まず初めに経てたタテ糸のブルーが綺麗すぎてしまいまして。
どうもイメージと合わなそう・・・。
佐浦店長さんのユーズドデニムのイメージを伺っていくと・・・。
淡いブルーはグレー寄りのものと若干黄色味のもの。濃いブルーは茶味を入れて・・・
三つ崩しになる縞ですが、淡いブルーは2種使いまして。
ユーズド加工のジーンズのようにはいきませんが、若干くすませながら。でも絹ならではの
透明感も大切にしつつ。悩ましいせめぎ合いを自分たちの中でしつつ。。。

更にヨコ糸の色と、入れ方を変えたサンプルを数種類織り、選んで頂きました。
結果、当初三つ崩しの予定でしたが。崩しではあるけれど三つ崩しではなくなりまして。
確かに・・・。縦落ち感のあるデニムのような風情になりました。

~浜松に颯颯紬有り~
学生の頃読んだ、古い『民藝』で紹介されていたその織物は、『ざざんざ織り』でした。
そのヘヴィーデューティーで、硬派で、ストレートにカッコイイ織物にずっと憧れていました。
いつかこんなふうに、素材力を活かした力のある織物を作りたいと思っていました。

それから30年経って。。。
ざざんざ織りが好きで、着潰すほど好き過ぎる(笑)佐浦店長さんのような方に、
ざざんざをリスペクトした『御柱織りシリーズ』を作ることが出来て・・・。
本当に。織物を続けてこられて幸せだと実感した一品となりました。

気掛かりは。
佐浦店長さんが心から気に入ってくださるかどうか・・・なのですが(汗)。

# by senshoku-iwasaki | 2019-03-17 19:21 | 着尺・帯
表も裏も無い、王子・狸家の『狸最中』。
「エツコさんハイ、私です。(笑)」
4月18日からの作品展の打合せに工房にいらして下さった、染織こうげいの社長さん。
「えっ!?開けてもイイですか???」私。
「どーぞどーぞ。」社長さん。
「ひえっ!!ひゃっ!!きゃーっ☆☆☆タヌキの整列!!」大興奮の私。。。
意匠系最中でも私、タヌキは初めましてでして。見た瞬間に釘付けの可愛らしさ。
ぽんぽんのお腹もユーモラスなお顔も、あれ?前も後ろも。


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向き合いながら整列しながら。香ばしい香りがたまりません。。。

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茶色の種(皮)には粒餡。
皮は厚めでしっかりと、ぱりんと香ばしく。餡はちょうどいい固さで美味しい粒餡です。
白いほうは、漉し餡ではなくて白餡です。
皮は、茶に比べるとやや柔らかく上品で。餡は滑らかな白漉し餡です。
茶狸も白狸も。それぞれに美味しいタヌキです。

染織こうげいさんは、iwasakiが作品展というカタチで毎年発表させて頂いている呉服店です。
帯地や着尺だけではなくて、ストールやショールなどの纏う布まで『iwasaki織物』全てを
iwasakiの仕事として、浜松と神戸のこうげいさんでご紹介いただいていまして。
今年で浜松店は6年目になりました。

生きていると、不思議なコトって多々ありまして。
8年前の今頃、iwasakiは南部町内で中心地の借家から郊外の築140年の古い家に引っ越し
をしながら取り掛かっていたのは、第1号の440シリーズでした。
子供たちも小3と小1になるので、時間のかかる帯、着尺にもチカラを入れたいと思っていました。
大師匠の仕事をリスペクトして、吉野格子の中にずらし絣で丸紋を入れた九寸帯地。
二人がかりで何度も話し合いながら、そのさなかに
あの震災があって。
それでもその後ようやくその帯地は出来上がり。その年の作品展をご覧になっていたのが
こうげいの社長さんと浜松店の店長さんでした。
もしかしたら、織物制作を続けていくことも難しいかもしれないと思った日に。
一番面倒なモノに取り掛かっていて。それが今iwasakiが生きているキッカケに繋がっていたとは。
本当に感謝しかありません。。。

呉服店の主というと・・・。時代劇とかでもどうしても狸親父なイメージが・・・(笑)。
あらあらでもでも、この狸最中は裏も表もありません。。。
そっかぁ~。それで社長さん「私です」っておっしゃっていたのか~。

今年の染織こうげい・浜松店さんでの展覧会。
素材力・糸ヂカラをガッツリと感じられる新作を揃えまして挑みます!

社長さん、いつも驚きの美味しい差し入れをありがとうございます!ご馳走様でした。





# by senshoku-iwasaki | 2019-03-11 23:14 | 最中
新しいhands,hands,handsも、間違いなく(!?)愛おしい系織物です。
iwasaki夫婦の中で、このところ流行っているカラーはグリーン!
それもチョット懐かしい、深い山里のような緑です。。。

冬に、仕事の合間合間に手つむぎしたマーブル糸も程よく貯まりまして。
この着尺に取り掛かれるところまで辿りつけました。

hands,hands,handsのテーマのイメージは、使い込まれて手油でトロトロテカテカになった家具。
古い小さな教会の木製のベンチのような・・華美とは程遠く、簡素なんだけれど美しい。
一年や二年じゃ、到底作り出すことの出来ない美しさがテーマだったりします。
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美しいって、感性のものだから。それは人によって、土地によって、人生経験によっても様々かと。
艶やかでしなやかで端麗な美も。
健やかで丈夫で無骨な美も。
iwasakiはどちらも好きです。あ、でも・・どちらかというと後者寄りが強いかもかも(笑)。

このシリーズは、完全に後者の美を目指しています。
簡素を作り出すって、実は結構面倒臭くて(笑)。
グリーン、金茶、こげ茶に染めたまわたと白のままのもののミックスでつむいだマーブル糸の他に。
白茶、ベージュ、小豆色、グリーンと。ヨコ糸だけでも5色で小さな格子を構成しています。
健康的で、堅牢で、ちょっぴりブサイク(!?)な豆格子は、
クセになる愛おしさで制作中の私(エツコ)をメロメロにしてきます(笑)。

前回のhands,hands,handsもそうでしたが。
このシリーズ、仕立てると全体にぼわーんとマーブルつむぎ糸が浮き出てきます。
その、ぼわーんが今回は金茶でして。
深いグリーンに金茶。
私のアタマの中は、30年前に織りを学びに行った郡上八幡の風景と。
大師匠の作品の数々が・・・。
このグリーン、大師匠が好きな色だったのかもしれません。。。







# by senshoku-iwasaki | 2019-03-08 23:46 | 着尺・帯
春風と小弁慶。
『帯揚げにもなるストール・小弁慶』は、ギンガムチェックのような弁慶格子。

今年はスカッとブルーのストライプに、イエローが添えられて。
あぁ春だなぁ。
南部町のお山のお家からここ、東京蔵前に工房を移してもうすぐ1年です。
今年の春は、爽やかで柔らかで少しシャリ感もあって、そして少し眠たい(!?)こんなストールを。
首元に、はたまた帯揚げとして帯周りのアクセントになったらイイなぁ。。。

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今年で6年目となる、染織こうげい・浜松店さんでの展覧会が4月18日(木)~22日(月)なのですが。
お越し頂くお客様に、毎年新しい発見があるとイイなぁ・・と思いながら(願いながら)制作しています。

iwasakiの織物は夫婦二人っきりで作っているものなので、頑張っても少量生産です。
だけど『一点モノ』と謳うような立派なモノではなくて。
何でもないフツーの日にフツーに愛して頂けるような肩の張らない、でも愛おしいモノを目指しています。

染織こうげいさんのお客様は、普段の着物・・それも織物好きの上級者さんが多くいらっしゃるので。
iwasakiも。
こうげいさんでの展覧会では、今まで色々・・新しい技法だったり、色だったり取り入れてきました。
もちろん。
素材のチカラを信じて。
今年は。
技法は出来るだけシンプルに。光沢だったり、マットなつや消しだったり。
素材の一番良いところを際立たせて。
織物ならではの奥行きは、こんな格子のストールにも。
ぱっと見、じっと見、じわじわとやって来る(ハズの・笑)後味。

今日は啓蟄。
冬ごもりをしていた虫たちが土から出てくるように・・・。
工房の3台の機には全部タテ糸がかかって。iwasaki夫婦もパタパタ手足に羽も(!?)動かして。
春に向かってフル稼働です。






# by senshoku-iwasaki | 2019-03-06 22:19 | 纏う布・暮らしの布
東京マラソン 2019
「東京マラソンの日は江戸通りが通行止めだし、横断も出来ないから買い物は前日中にしとかないと。」
毎日のようにバスを利用する、岩崎の母から幾度となく聞いてはいたけれど・・・(笑)。
不思議と。
あまりにも何回も聞かされると、逆に耳から頭に入ってこないのは残念な私だけ!?
おっとぉ~!それって今日なのね。。。クニヒサと作業中ではあるけれど。
生でマラソン選手なんて見たこと無いし、じゃ、ちょいと様子を見てくるか。
表通りに出てみると、冷たい雨にもかかわらず・・もう沿道には大勢の人が。
ちょうど給水地点の辺りで、ボトルを並べ始めている瞬間を目にするのも初体験でして。
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ちょうど私たちの前のあたりは長テーブルの左端。もうすぐ右方向から男子の先頭集団がやって来る頃。
後で番号をよーく見ると、この真ん中は前田穂南選手のものだったようで。込められたパワーを感じます!
なんと右は本日優勝の、ルティアガ選手のものでした。

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あっという間に男子の先頭集団がやってきまして。速い速い・・・。
あっ!大迫さん跳んでいます。南部町では、走ることを跳ぶと年配の方々は言っていたけど。ホントだ。
凄いなぁ。と、思った瞬間に消え去ってていく選手の人たち。
この時は先頭集団の中にいた大迫選手でしたが。この後、銀座あたりで棄権されたと。このときにも
具合が悪かったのかなぁ。。。

このあとすぐまた仕事場に戻り。
作業の続き、クニヒサは次に掛かる着尺の綜絖通しを。私(エツコ)はその着尺に散らすまわたつむぎを。
はじめたiwasaki夫婦でしたが。
僅か2時間で40キロを駆け抜けるマラソン選手に比べて。あらまぁ。iwasakiの2時間って。
ほとんど景色が変わらない・・・(涙)。
手織りほど『のろまなカメ』を実感するジャンルもないかもだけど。
いやいや、30年近くカメを飼っている私の実感としては・・・カメは動くときは結構素早い(笑)。
そして織物制作も。
あっという間に一日が過ぎ去る、ランナーは私ではなく時間側(笑)。

マラソン選手にとっての2時間の壁のように、iwasakiにとってはあと20年の壁。
70歳までにあとどれくらい作れるかしら。
少しでも織り進めたくて、自分では跳んでるつもりで走行中。







# by senshoku-iwasaki | 2019-03-03 23:21 | 工房周辺
伊勢丹新宿店での『手技を愉しむ春の装い』、お陰様で終了いたしました。
お出で頂きました皆さま、誠にありがとうございました。

飯島桃子さんとiwasakiのコラボ企画の『ゴールデンキウイ』も、峯さんの帯締めと共に・・・。
素敵なユーザーさんの元にお嫁入りいたしまして。
近く『帯』となったゴールデンキウイに、ほんのりと緑がかったグレーから桜色に変化する
美しい峯さんの帯締めが乗るのかと思うと、ワクワクします。
峯さんの帯締めに使われる絹糸は、全て峯さんが草木で染めたもので色味が独特です。
綺麗なピンクは、ヘルナブンコというヴァイオリンの弓の材になる木の削りかすを染料にしたと
伺って。お客様と飯島さん、峯さん、iwasakiでそんな話にも花が咲きました。。。

今展でiwasakiの織物を身につけてお越しくださいましたユーザーさまのスナップを・・・。
毎回のことですが、嬉し過ぎる再会なのです。ありがとうございますっ!

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南青山のイトノサキさんでご注文くださった『銀河絹の山形斜文』の八寸帯を締めて。
実はお襟も、昨年神楽坂でのグループ展の際お求めくださったiwasakiの織り半襟をして下さって
お似合いだったのですが。写真がちゃんと撮れていなくて残念でした(涙)。


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お着物姿の飯島桃子さん。この半襟は!ウチの織り半襟です。。。あ、ありがとうございます!!

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緯吉野の『入り江の波』シリーズのお着物を着て下さってNさま。
この日の羽織りの裏地は、アトリエ紀波さんの石塚さんに注文された手描きのものでして。
長崎の有名な龍踊を唐子の猫たちが演じているもの。
「羽織を脱いでいただいてしっかり見せて頂きました(笑)。龍もとても可愛らしくて石塚さん
ワールドで猫たちが生き生きしていて素敵な羽裏でした。」クニヒサ。

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最終日にお友だちとお出で下さいましたFさま。
飯島桃子さんと初めてのコラボ企画の帯『緯吉野地に雪花』。
この帯地は南部町のシモツケで染めた金茶がベース。Fさまは南部町のご出身でして、なんだか東京
で暮らすFさまに故郷の草木も寄り添っている気がして・・・それもとても嬉しかったです!
「次に皆さんにお会いできるのは、三渓園の『日本の夏じたく』ですね!また伺いますね。」Fさま。
うわぁ。嬉しいです!今年の夏じたく展はご案内状も一新しまして、また一味違いますきっと。
ぜひぜひ。皆様のお越しをお待ちしております。頑張って制作しなきゃ(汗)。。。

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夏じたく展といえば、もう何年も皆勤賞のKさま。iwasakiの地紋の着尺に飯島さんの雪花の
刺繍が控えめに舞って。帯は、久保紀波さんの墨染めの絞り。そして峯さんのキノコ染めの
トルコブルーの帯締めが。「私も。夏じたく展、楽しみにでかけますね。」

皆さま、本当にありがとうございます。
そうです。久保紀波さん飯島桃子さんとは、次は5月24・25・26日の『日本の夏じたく』展で。
徳島の森くみ子さんとのコラボ『阿波藍シリーズ』も充実させて・・・と思っております。
早速今日からまた、機に座ったiwasaki夫婦です。

ありがとうございました。



# by senshoku-iwasaki | 2019-02-27 23:22 | 着尺・帯
本日より伊勢丹新宿店本館7階・呉服・特選きものにて・・・。
『手技を愉しむ春の装い』展が始まりました。
今日の東京の陽気も、まるで4月のようでしたが。。。
会場のほうもすっかり春です!なんせ花々祭です!

iwasakiは、質感と色味で春を感じて頂けるような新シリーズを出品しておりますが。
飯島桃子さんの刺繍、久保紀波さんと廣瀬公子さんの染めは華やかで心も踊り出します。。。
もちろん、峯史仁さんの色と組み方が様々な帯締めも!
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iwasakiは、クニヒサが会場におります。
12時頃~17時頃までは出展者全員がほぼおります。

一日中立ちっぱなし・・なんて普段は無いことなので、初日を終えてぐったり(!?)(笑)。
運動不足解消になるかもしれません。。。

26日(火)までの開催です。是非とも5工房の春を感じにお出かけ頂けましたら幸いです。




# by senshoku-iwasaki | 2019-02-20 22:17 | 展示会・お知らせ
今年の日本刺繍の飯島桃子さんとのコラボは。
ゴールデンキウイ格子地にキウイフルーツの花の九寸帯地です。
2月20日(水)~26日(火)新宿伊勢丹での『手技を愉しむ春の装い』に向けて。

昨年伊勢丹の担当者の方々との打ち合わせの中で、「この時期全館あげて『花々祭』ですので、
なにか花にちなんだものを・・・。」とのことで。

一緒に出展する飯島さんに助けを求めたiwasaki夫婦。(いつものことながら・笑)
「あのぅ、ゴールデンキウイをモチーフにした格子地があるんですけど。」イワサキ
「キウイフルーツの花って見たことあります?カワイイですよ。」飯島さん

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「えっ!?全部お任せですか??iwasakiさんいつものことですけど(笑)。」飯島さん
だって、この織地を飯島さんが見て触って感じたままを刺して欲しいから。それにいつだって
iwasakiの想像をはるかに上回る素敵なモノにしてくれるのが飯島さんなのです。。。
そして今回も。
愛らしくて伸びやかで自由な、飯島さんならではのキウイフルーツの花が咲きました。


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葉っぱも全部刺してある部分と、葉脈だけで織地を葉に見せている部分と。
飯島さんのお蔭で、とても奥行きのあるモノになりました。

このコラボ帯地は、今回の展覧会の特別なモノでして。こちらはこの一点限りです。
特別価格で出品いたしますので、ご興味がありましたらぜひ!
20日から伊勢丹新宿店本館7階・呉服・特選きもののコーナーにお出掛けくださいませ。
今回はクニヒサが会場でお待ちしております。



# by senshoku-iwasaki | 2019-02-17 23:42 | 着尺・帯
緯吉野八寸帯地『朧雲・三彩』。
麻と絹の緯吉野八寸帯地『朧雲(おぼろぐも)』シリーズ。
こちらは段の三彩です。
何色か色が入ることで・・・ピントが合ったり、ややずらしたり。
織物らしさがより感じられる気がします。。。
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何か良い知らせを運んでくれそうな雲たち。
渋い色味でも、タテ糸が明るめのグレーなので春らしくもあります。
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この頃。。。
以前より増してシンプルなものに惹かれます。
なるべくシンプルに、ダイレクトに素材力を伝えるコトは出来ないかしらと考えてしまいます。
でも。
シンプルほど難しいものもなくて。。。
うっかりすると、チカラある素材をも殺すつまらないモノになってしまう諸刃の剣。
だからこそこれからは。
慎重に、それでいて大胆に攻めて(!?)いけたらと思っています。


# by senshoku-iwasaki | 2019-02-14 22:14 | 着尺・帯
新しい八寸帯地『朧雲』シリーズ。
iwasasaki冬ごもり中に、春夏に向けた新しいシリーズが生まれました。
タテ糸は麻。ヨコ糸に絹。

一雨ごとに膨らむ蕾。
朝霧残る晴れた朝、開きかけた花を見上げれば春の空に漂う朧雲。
昨年まで過ごした南部町の工房周辺の、坂の途中の桜のカーブを思い出して。

緯吉野で織り出された絹の雲は、無撚りなのでキラキラと光ります。
タテの麻がそれを見せたり隠したり。。。
 
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定番の山形斜文のシリーズではタテの絹がキラキラと光りますが、このシリーズではヨコが光ります。
なんてことはないのだけれど、ただの白っぽい黒っぽいとはチョイと違います(だとイイなぁ・笑)と。

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この『朧雲』シリーズ、クニヒサがせっせと制作いたしまして。
この無地のタイプの他に、段の『三彩』と格子の『彩雲』と三部作です。

iwasaki二人でそれぞれに織りながら、糸を染めながら、糸を巻きながら次の準備を進めながらなので。
制作中は自分たちの見ている景色は、変化があるような無いような・・・?なものだから。
織り上げてタイトルをつけてからやっと、あぁぁ出来たのか。という気になります。二人して(笑)。

これから少しずつ冬ごもりの仕事を解凍(!?)してゆきたいと思います!

# by senshoku-iwasaki | 2019-02-11 22:10 | 着尺・帯
福は内。
日曜日だった節分の日。
お向かいの榊神社からは討ち入りのようなドンドンドン・・・と太鼓が鳴りまして。

たまたま部活もオフで家でまったりしていた高1息子。
「今日は何かあるの?」息子。
「そりゃあーた、節分とくりゃ豆まきでしょ。」私。
「豆まくだけでこんなに続々とママチャリに乗ったママとチビッコたちがやってくるの?」息子。
確かに。30分前くらいからどこからともなく・・・。
いつもでは考えられない、前後にチャイルドシートのついたママチャリがずらっと所狭しと並んで。
「そういえば。あーた、神社やお寺の豆撒きって行ったことなかったっけ?」私。
「ないよ。」息子
「そーか。1歳で保育園に入ってから小学校はずっと放課後学童保育で中学からは部活だったか。」私。
「なんかイイことでもあるの?」息子。
「ココはアタシも初めてだから、ちょいと覗きに行ってみる?」私。

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「やっべぇ人じゃんっ!こんなん拾えないでしょ(笑)。」息子。
「ほんと!こんなに賑わうんだね~」私。

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奇跡的に息子の足元に福豆が落ちてきたそうで。戦利品はひとつきり(笑)と思っていたら。
「4時から鳥越神社なんだって。ちょっとリベンジしてくる(笑)」息子。

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豆撒きに参加した、隣りの小父さんに写真を頼まれていたクニヒサが大きな福豆と、
「小父さん、ウチには神棚無いから訓ちゃんとこで飾って(!?笑)って。。。」とお札を持って。
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こちら息子のリベンジの(!?)鳥越神社の福豆。
「いやぁ~ビックリした。もっと人が多くてぇ~。更にいかにもガキ大将と、その部下みたいな
3人組の小学生がオレの前にいてさ~。3人で虫取り編み持って来てんの。
鳥越は当たりの福豆は袋の色が違うみたいなんだけど。それが飛んでくると、オレの目前で虫網が
キャッチすんのよ。んで、彼らが避けた白袋ですわ。。。さすが都会のガキは違うわ。」息子。

息子初体験の神社の豆撒きは、合計6つの福豆をゲット。
家族4人分と、ばぁばちゃん二人分をしっかりと確保してくれまして。
昨日は私の実家の母にも届けましたから、きっとみんな元気に過ごせそうです。。。
福は内。
頑張ってはいるみたいなのだけど・・・。
元々の運動音痴で(笑)ナカナカ上達出来ない息子の部活のほうにも・・・小さくていいから花が
咲きますように!!





# by senshoku-iwasaki | 2019-02-05 22:53 | 岩崎のある日
新宿伊勢丹で『手技を愉しむ春の装い』2月20日から始まります。
iwasakiは今年初めてのグループ展は。
伊勢丹新宿店本館7階・呉服 特選きものコーナーにて2月20日(水)~26日(火)の一週間です。

今回も日本刺繍の飯島桃子さんとのコラボ出品がありまして。
ゴールデンキウイがイメージのiwasakiの格子の帯地に、飯島さんが刺繍したお花は。。。
なんとキウイフルーツお花!ぽってりとした可愛い花が、伊勢丹全館あげて花々祭の
今回のテーマでもある賑やかな花のひとつになりました。

織物で具象的なものを表現するのはムズカシイので・・・。
iwasakiは春らしい質感の新作をいくつか作りました。
たとえば朧雲(おぼろぐも)と名付けられたシリーズの八寸帯地は、麻と絹の交織です。
なんてことないけれど、絹の絹らしさが麻と組み合わせることでより、引き出されたiwasakiらしい一品。
華やかな染めの着物に合わせてもお楽しみいただけると思います!

あれよあれよと今年もひと月が去って。。。
およよおよよと慌てるiwasaki夫婦。
明後日は立春。でももう少し冬ごもりをして・・春らしい新作を織り上げたいと思っております。
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# by senshoku-iwasaki | 2019-02-02 22:06 | 展示会・お知らせ
新しい地紋のある無地着尺は、翡翠のような青磁色です。
写真ではとても分かりにくいのですが・・・。
タテの生糸は少ーし緑がかったライトグレー、
ヨコには宮坂製糸さんの横挽き座繰り玉糸を、青磁色に染めて。
生地が揺らぐと・・・。地紋の丸と、グレーのような翡翠のような玉虫色も揺らぎます。
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地紋のシリーズは、一越ずつ越し数を数えながら織るので無口になります。
10越し10越し8越し8越し6越し4越し6越し・・・。
こういう時に電話が鳴ると、キリのいいところで出ることは出来ますが。
しゃべり掛けられると一番困っちゃいます。クニヒサなら当然(!?)無視しますが(笑)。
容赦ないのは年寄りたちで(涙)。
特に母(笑)。
息子(クニヒサ)に話してくれと心で思うものの。なんでか自分の息子はスルーして
ヨメのところまでお構いなしにしゃべりながら突進してくるものだから(笑)。
彼女が買い物からそろそろ帰ってくる頃だったり、夕方階段から降りてくる気配を察しては
区切りのいい箇所で止めて、糸巻きをして待機出来るようになりまして。
相撲中継があった先週は、夕刊を取りがてら母が降りてくる時間は早い時間。
何かとやって来る(笑)、隣りの小父さん(御年89歳)は歩くより自転車のほうが楽のようで。
降りるのはつらいから、用があると外で自転車のベルをチンチン鳴らします。
4時くらいだとせっかちにチンチンチン・・・!と連打
ハイハイ。小父さんも相撲中継大事だものね・・・。

初場所も終わったので、両年寄りの時間帯も変わりました(笑)。
そういえば。
今場所優勝の玉鷲関のまわしもこんな色だったような・・・。



# by senshoku-iwasaki | 2019-01-29 21:32 | 着尺・帯
菓匠花見の三越限定「雷音最中」。
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「三越オリジナルのライオンの最中ご存知でした?」とKさまがくださった最中は!
あのスフィンクスのようなライオン像のカタチ。
「そんな限定アイテムあったんですか?」クニヒサとほぼ同時にハモリながら私(笑)。

三越のライオンを模って、というのは分かるんだけど。
最中で、というのが今の時代かなり硬派かと。
最中好きの私(エツコ)みたいな人は、たぶん少数派じゃないかなぁ・・・とか
余計なことを考えたりしたものの。あ、菓匠花見さんって、まん丸のカワイイお菓子「白鷺宝」のお店。
餡の美味しい菓匠花見さんの、それも三越限定!私の期待値は上がります。。

3色のライオンたち。
三色最中というと、大抵は白が漉し餡で赤が白餡で茶が粒餡・・というのがお約束だったりしますが。
この雷音最中は違いました。
白も茶も大粒の美味しい小豆餡(粒餡)なのですが、食味が全然違うのです。
それは皮(種)の違いでした!
このライオン型の皮(種)は、かなり厚めでしっかりしていまして。
香ばしいお餅を感じる茶皮と、上品な白皮では同じ餡でも全く別モノに感じます。
紅皮は、これまた美味しい隠元豆が粒々の、お豆の白餡。
さすが百獣の王、ライオンです。
雷音最中、スゴイです。特に最中好きではないという方でも最中の概念が変わるかも。
Kさま、おご馳走様でした。



# by senshoku-iwasaki | 2019-01-26 21:48 | 最中
次作のhands,hands,handsの、まわたつむぎもしています。
hands,hands,handsは、iwasakiのラインナップの中でも最も自家織物色の強い着尺のひとつ。

どうってことない?いやいや、実はどうってことある、ぼやーんと感ある・・・
絣では出ない奥行きのある色味は、こうしてまわたを何色かに染めてからミックスして手つむぎして。
独特のマーブル糸には、今年は金茶が光ります。

今年のiwasakiの隠れ(!?)テーマはゴールド。
2020東京オリンピックも近づいて。
ココロにゴールドを。懸命に生きている全ての人に金メダルを。
iwasaki夫婦がこの世に出てくる5年前に行われた1964東京オリンピック。
ちょうどその頃でしょうか。糸味たっぷり、節糸系紬の黄金時代も。

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この半世紀でどれだけ時代が変わっても。
世界中にどれだけ同じモノが溢れてても。
iwasakiは古今東西、妄想の瞬間移動を繰り返しながら・・・今だからこそ作れる、昔っぽい黄金時代
の手織物を彷彿とさせる、できたらそれ以上の唯一無二の手織物を目指して。
もちろん(妄想の中では)首から金メダルをぶら下げて(笑)。

糸つむぎはまだまだこれからも続きます。
今この時この瞬間、地球広しといえども・・・。この原始的な久米島式まわたつむぎ台を使って、こんな
マーブル絹糸を手つむぎしているのは私(エツコ)だけかもしれない・・・とか思いながら。
材料の糸が出来るまでにもえらく時間をかけて、hands,hands,handsはえらくどうってことない(笑)
金メダル級の(!?)地味な紬着尺になる予定です。。。








# by senshoku-iwasaki | 2019-01-23 22:12 | 工程
年に数回のiwasakiのshop『小さな増孝商店』お陰様で終了いたしました。
まったくの不定期オープンで、しかも3日間のみ・・・の僅かな時間でしたが。
お出でいただきました皆さま、心より御礼申し上げます。
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なんせ狭いスペースですので、「皆さまお誘い合わせてお越しください!」とか・・・。
とても言えない(笑)『小さな増孝商店』。ご案内状も作れずに、告知もこのブログのみでしたが。。。
次回は6月頃を予定しております。
おひとりさま大歓迎の『小さな増孝商店』、今後ともよろしくお願いいたします!!

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全身iwasaki尽くしでお越し下さったKさま。
「今日は北風が強くって、岩崎さんの着物はあきらめたの。」
お召しのダッフルコート地は、iwasakiが織ったもので。首元にはiwasaki定番の楊柳のストール。
真田紐のように・・タテ糸の密度を経てた部分の縞がアクセントになっておりまして。
このダッフルもですが、ストールも制作してから随分と久しいのですけれど。
とてもきれいにお使い頂いている様子で。。。本当に嬉しいです!
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前はこんな感じ。iwasakiの裂き織りバッグ『フタタビノフクロ』も、一番最初のプロトタイプ
革手バージョンを。これまた丁寧にお使いくださって・・・。感激です。
コートや『フタタビノフクロ』シリーズを一緒に制作してきたサカタが体調不良の為・・・
あまり制作することが出来なくなってしまって。コートなどのekkaは、現在お休み中ですが。
『フタタビノフクロ』はこれからも。
少しずつ生まれる予定ですので、またそのときにはブログにアップしたいと思います。

私(エツコ)の好きな和菓子屋さんの代々の教訓に「-見栄を張らず、意地を張らず、欲張らずー」
という言葉がありまして・・・。iwasakiも常にそれを心がけているのですが更に「無理をせず」
ゆるゆると、織りも『小さな増孝商店』も続けてゆこうと思っております。

ありがとうございました。



# by senshoku-iwasaki | 2019-01-20 18:55 | 増孝商店 KM
クニヒサが取り掛かっているのは・・・。
ちょっぴり懐かしい、70年代に見たことあるようなストライプの半巾帯です。
これに似た『色硝子』シリーズ、今までは山形斜文で織っておりましたが。
今回は同じような綾織りですが、杉綾です。
どう違うって、大して違わない(笑)。
切り返したときに出来る菱の山がピタッと一致するのが山形斜文で、ずれるのが杉綾。
どっちがいいも無いのですけれど、たぶんクニヒサの今回の気分が杉綾かと。。。
今週末の『小さな増孝商店』に間に合いそうです。
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これに掛かりながら先週末は、南部町の家の集落のお神楽で。
南部町内でもお神楽が残っているのは、とうとう2集落だけになってしまったそうで。
東京に戻る際、お神楽メンバーからも脱退のつもりだったクニヒサだけど・・・。
「家を残すなら、小正月くらいこっちに帰ってきなよ。そんで一緒にやろうや。」と言っていただいて。
お正月にすっかり仕事が滞ってしまった(涙)私(エツコ)に、風邪気味の娘、部活の息子は同行できま
せんでしたが。クニヒサはひとりレンタカーで山梨へ。。。

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「今回は行けないので(お料理とかも出来ないので・・)舞ってもらうのも大変だから獅子には
お口パクパクしてもらうだけでイイからね。」私の希望通りパクパクしてもらったそうで。
ウチの土間で一休みの獅子ちゃん。
この地区の獅子は女の子の獅子だそうで。舞いも女形だからかちょっとカワイイ動作なのです。
なんだけど。
「『最近随分と髪が薄くなっちまって・・・。増毛してもらったほうがいいよなぁ。。』なんて話
をみんなしてましたよ。」クニヒサ。
髪の悩みは、クニヒサも含めたお神楽メンバーだけじゃなくて(笑)、獅子もでしたか。

今年も。
蔵前工房は、お向かいの第六天榊神社のお札で。
南部町市小路の家は、お神楽で。しっかり(!?)悪除けして頂いて。
良い一年を過ごすことが出来そうです。。。





# by senshoku-iwasaki | 2019-01-16 18:05 | 着尺・帯
1月の小さな増孝商店のお知らせ。
昨年の9月以来の、iwasakiの工房shop「小さな増孝商店」。
来週18(金)・19(土)・20(日)の3日間openいたします。

狭い工房内ですので、数人でいっぱいになるようなスペースですが。。。
最新作や、これから取り掛かるためセットしかけているものや、木枠に巻き始めた糸たち・・・。
現在進行形のiwasakiも感じて頂けましたら幸いです。
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写真は、先日機から下したばかりのショール『sunrise』。
昨年末から今年にかけての日の出です。

たくさんの色で作る「大きな色」は複雑な色。
それは目には見えない時間の色であったり、心の色のようにも。
一刻一刻の時の色のように、心の動きのように一越一越少しずつ変化してゆきます。

平成がもうすぐ終わろうとしています。
そういえば昭和から平成に移る頃、私(エツコ)は郡上で織物を勉強していました。
いつか誰かの心を動かすような織物が作りたいと思っていました。
それは「キレイね~!」なのかなぁ?「ステキね~!」なのかなぁ?「スゴイね~!」なのかなぁ・・?
あれから30年。
不器用だからやめることも出来ずに(笑)。バカだからずっと同じコトを繰り返し考えて。
あぁ、なるほど。
最近ようやく気がつきまして。
キレイだけでもステキだけでもスゴイだけでも違うのかも・・・。
ジョンレノンの「LOVE」が急に聴きたくなりました。

30年かかって少しずつ変化するiwasakiの色。
小さな増孝商店でチョットだけ感じて頂けたら嬉しいです。





# by senshoku-iwasaki | 2019-01-11 23:20 | 展示会・お知らせ
昨年末の最中納めは意匠系。六花亭の「ひとつ鍋」と亀屋の「招福もなか」。
暮れの同じ日に蔵前工房で打合せが2件ありまして・・・。
1件目は2月20日~26日に予定の、新宿伊勢丹でのグループ展について。
2件目はNさまよりリクエスト頂いている、グレーの無地の吉野格子のお色味についてで。

1件目は伊勢丹の担当者の方が3名様と、コラボ出品する日本刺繍の飯島桃子さん。それからリーダーの
アトリエkinamiの久保紀波さんにiwasaki夫婦。
狭い工房内でひしめきながら(笑)の打合せとなりましたが。
制作工程の一つ、整経作業を動画撮影したりして。会場でのショートムービーとなるそうです。
伊勢丹7階・特選呉服のスペースでのグループ展、今回のテーマは『花』です。
iwasakiの帯地に、飯島さんに刺してもらう『花』は何でしょう?まだヒミツです(笑)。
久保紀波さんは『日本の夏じたく』展のリーダーでもあるので、今年の夏じたくの打合せも。

その久保紀波さんから頂いてしまった最中は、なんとお鍋です!
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立体的な意匠系。
皮(種)が同じカタチで合わせた中に餡が入っているのが最中のイメージだったので、鍋型は新鮮です。
蓋を開けることは出来ませんでしたが、中には小さなお餅が二つとたっぷりあんこ。
餡は、小倉と白あんとこしあんの3種。
餡、種、求肥のお餅が一体化してとても美味しいです。
さすが六花亭、チョコレートやマルセイバターサンドを代表するマルセイシリーズだけじゃない
こんな銘菓もあったのかぁ~。
たしかに、小豆も手亡豆も大福豆も。北海道は産地だもの。美味しい訳だと納得。


2件目のNさまは、『日本の夏じたく』展の初期の頃よりのお客様のおひとりで。
アトリエkinamiさんのお客様でもあり、飯島桃子さんのお客様でもあり、iwasaki織物のユーザーさま
でもありまして。「午後にお見えになるんですよー」なんてお話しをしたら、久保さんも飯島さんも
「あら、お目にかかりたいわ~」。「でもお時間はわからないので・・。」とかお話ししながら駅まで
歩いていたら浅草橋駅のほうからやって来たNさまとバッタリ!
凄いタイミングでお会いすることが出来てビックリ。


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Nさまは豪徳寺のお近くにお住まい。
豪徳寺といえば招き猫。
こちら亀屋さんの招福もなかは以前にも頂いたことがありまして、ブログ登場は2回目です。
いつ見てもカワイイ。
3色は白がこしあん、赤が白あん、茶が粒あんです。
そういえばこの招き猫型も。(お鍋ほど違いませんが)前と後ろは違うカタチ。
珍しい系の意匠系が同じ日にやってきました。
後ろにいる木彫りの招き猫は、彫刻屋近正さんの「まねきん猫」。やはり昨年12月の近正さんの
展覧会でわけて頂いたもので、普段は工房入り口に鎮座しております。
招福まねき。
昨年末は縁起の良さそうなこの招き猫に、キモチひとつのひとつ鍋で温かい最中納めでした。
久保さん、Nさま、ご馳走さまでした!!

さて。
私(エツコ)のお腹(の周り!?)には小さな最中の神様たちが居残って(笑)。
今年もきっとたくさんの福を招いてくれそうです。私はまたひと回り大きくなりそう(笑)。





# by senshoku-iwasaki | 2019-01-05 23:43 | 最中
2019 明けましておめでとうございます
関東は穏やかな晴天続きの年越しで。
ここ数年・・・南部町の六地蔵公園から隣保の方々と毎年拝んでいた初日の出が懐かしいです。

代わりに、と言ってはなんか不思議ですが。
初めて母と岩崎の甥っ子たちを迎える側になり・・・暮れの買い出しやら新年の支度やら(笑)。
私(エツコ)は機に向かう夢は叶いませんでしたが、クニヒサのほうは大晦日も元旦も。
合間合間に織り進めておりまして・・・それを羨ましく思うのは、やっぱり。
もう自分たちにはコレしか出来ないからのだとつくづく痛感しておりまして。

人生100年時代といわれても。
眼や手や足に頭が、いつまで機能するのかワカラナイから。
正常なうちは一越でも織り進めたい、幾度となく繰り返してもまだある日々の発見に触れたくて。

会うたびに大人になってゆく甥っ子たち、いつの間にか年とっていく自分たちに兄弟姉妹に母。
あらあらこれも。
まるで織物のようだわとあらためて再発見。

出来上がるまでに手間と時間のかかる手織物には、どうしてもココロが宿ってしまいます。
特にiwasakiの目指すイイ感じの自家織物は、「日常とどっぷりリンクしている感」こそのモノでして。
日常が幸せでないと、iwasaki的にサイコーのモノは作れませんから(笑)。
今年も。
ココロハレバレ。HAPPYなiwasaki織物を目指します!

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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# by senshoku-iwasaki | 2019-01-02 12:27 | 岩崎のある日
来年に向けて。
コラボを進めている森くみ子さんの阿波藍染めの絹糸に、今年最後の糊付け作業。

来年は新色グリーンが入ります。
iwasakiで先に刈安で黄色に染めた上に藍をかけてもらったものです。
「そんなに濃い黄色ではなかったのですが、藍を乗せたら思った以上に黄色が強くて・・・。」森さん。


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『阿波藍とアイボリー』シリーズでまだ制作していなかった九寸帯地を、この糸を使って。

このシリーズは、ベースになるのが主にヤマモモで染めたアイボリーでして。
この藍を、時にぼんやりかき消してみたり。時に際立たせてみたりして。

いつでも少し物足りないかも(!?)なiwasakiの織物の中でも
このシリーズは特に腹八分(!?)を意識しているシリーズでもあります。
それはやっぱり。
森さんの藍の色が美しいから。

やり過ぎてしまうと見えなくなってしまう小さな神様たちが宿っている気がして。
余計な手を加えられなくなってしまう、神々しいような森さんの藍染め糸。

来年の『日本の夏じたく』展では、
森さんが今年出版された本『阿波藍のはなし』のお話し会を予定しております。
それまでに
森さんの藍の糸を使った新作を、モリモリ作りたいiwasakiなのですが・・・。
さーて。どれだけ作れるかしら?(汗)
たくさん作れないのが手織りのいいところ。

見え隠れする小さな神様たちと一緒に、今年も(いつもと同じ)大晦日も元旦も。
チョットでも機に座ることが出来たらいつも通り。
仕事をしながら年越えが出来たら本当に幸せ。







# by senshoku-iwasaki | 2018-12-27 22:28 | 素材
お洒落な最中「HIGASHIYAの最中」。
暮れも押し迫って。

iwasaki毎度のことながら・・・。先ずは仕事が終わらない。片付けられない。
時間が無いけど同居の母の間の大掃除だったり、
実家の大掃除だったりは(せざるを得ず!?)したりして。

とにかく織らないことには進めないから、工房に入ると機に座ってしまうので。
ムムム・・・。片付けたいけど片付けられないモヤモヤで、なんかつい、イライラ。
そうなるとタテ糸をくぐってしまったり、間違ってしまったり、進みは悪く・・・。

「あっ!エツコさん、染織こうげいの社長さんから先日頂いたすっごい最中ありますよ。」クニヒサ。
パッケージからして物凄くスタイリッシュ。高級板チョコが入っているような箱を開けると・・・。
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はぁ~、ほっそいスティックタイプの手作り最中です。。。
オサレ過ぎて(笑)、この最中に合う器が見当たりませんで。なんせ1㎝×20cmくらいの皮(種)に、
こちらは丹波粒餡のタイプなのですが、餡の入った袋の角を小さく切って絞り入れます。
不器用な私(エツコ)、ナカナカ綺麗に餡を収めるコトが出来ませんが・・・(笑)。

おぉぉ。。
細いのでサクサクと。前歯で味わう最中というのも初めてです。
私個人的には・・種と餡は一体化のタイプのほうが、断然好みではあるのですが。
おそらく視覚的にも、またこのやや緊張を伴いながらの行為にも、雑多な日常から一瞬だけ脱出しました。
ははぁ~なるほどぉ~。
香ばしい種と、美味しい餡と、カタチの魔法。

やっぱり明日は。
一度仕事の手を止めて、工房の大掃除を決行します(笑)。
HIGASHIYAさんを見習って(!?)ストイックな緊張感ある仕事場を・・・あ、それはムリかもだけど。
いやいやチョットだけでも目指して、歳神様を迎えたいなぁ。。。

いつも美味しいモノを通して・・・。仕事の在り方を教えて頂いているような気がします。
染織こうげいの社長さん、ご馳走様でした。
ゆく年も、くる年も。
ちっとも変わらないようでいて、ちっとだけ(!?)進化したく・・頑張りたいと思います!








# by senshoku-iwasaki | 2018-12-20 22:55 | 最中
衣裳らくやさんでの作品展、お陰様で終了いたしました。
師走の慌ただしい頃でしたが・・・。
お出で頂きました皆さま、衣装らくやの皆さま、本当にありがとうございました。
2年ぶり2回目の衣裳らくやさんでしたが、前回とはまた違う出会いに感謝の思いでいっぱいです。
細々とだけど、織物を続けてきてホントにヨカッタ。。。
また明日から頑張ろう!とエネルギーもフル充電となりました。

らくやさんに数日在店していたクニヒサから、嬉し過ぎる再会フォトを・・・。

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昨年制作させて頂いた、手つむぎマーブル糸を散らした万筋の紬をお召しになってSさま。

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よーく見ると。
シャリンバイとヤマモモで染めたベージュのまわたと白のまわたとのマーブルがイイ景色に。
Sさまのお婆さまが作られたまわたが、時を経てお孫さんであるSさまの『なんてことない』縞の
お着物になって。こんなに嬉しい『なんてことない』はありません。ありがとうございますっ!

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衣裳らくやの斉藤さんは、前回の作品展で黒い山形斜文の八寸をお選びくださって。
この日は黒っぽい大島紬に合わせてくださって。

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翌日は個性的な段のお着物に・・・。こちらも大島紬なのだそうで、残糸で構成された大胆な段に
黒い山形斜文の八寸をスッキリと。どちらもカッコイイお召姿でした。

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地紋のあるシリーズの無地の紬に、日本刺繍の飯島桃子さんに雪花の刺繍を散らしてもらって。
この日のKさまは、久保紀波さんの絞りの染め帯に、峯史仁さんの帯締めで。
「この着物にも合うiwasakiさんの九寸をね、丸紋で作っていただきたいと思って・・。」
うわぁ。久々の440シリーズ・・となると、じっくり四つに組まないと二人がかりでも負けて
しまうので(涙)。覚悟して来年取り掛からせていただきますっ!(汗)

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前回の作品展のときに、らくやさんの着付け教室に通われていて目にとめて頂いた『メンデストライプ』
の半巾帯を。なんと今は、らくやさんのスタッフさんに。。。素敵な「ご使用の一例」のiwasaki半巾に
嬉しいやら恐縮やら・・・。ありがとうございますっ!

2年半といったら、iwasakiにとってはあっという間なのですが。
この2年半の間に、数は多くはないのですが・・・生まれたiwasakiの織物たちもそれぞれに旅立って。
可愛がっていただいている姿にもう、感謝しかありません。。。
今年も。
自分では目一杯頑張ったつもりでも、大した仕事は出来ていないのが織物なのだけど(涙)。
いやいや、今回も勇気をたくさん頂いて。
残り僅かな今年も。そして来年も。
命続く限り織り続けたいと思います。ありがとうございました。




# by senshoku-iwasaki | 2018-12-17 23:50 | 着尺・帯
地紋のある『木洩れ陽』モノクロバージョン、出来ました。
衣裳らくやさんでの作品展までに間に合わせたくて・・・先月中に織り上げたのがこちら。
クロ・グレー・ライトグレー・シルバーグレーのブロックで作るマル。
太陽の周りに光の環が見えるハロ現象のよう。
シルバーグレーが氷の粒になって光を輝かせて。
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学生の頃からずっとお世話になっていた、郡上の湯のし屋さんが体調を崩されて。
仕事を畳むことにしたとお手紙が。
丁寧なお仕事と、控えめだけど聞けば色々教えてくれる・・私(エツコ)にとって心から頼りにして
きた職人さんのおひとりで。
あまりに急だったもので、なんでなんで??やだやだ・・ってキモチと同時に、これはきっと。
はっきりとした理由と、覚悟がある上で決められたコトなんだと悟ったものの。
お声を聞きたかったのと、
もし可能であれば・・これを含む今年最後の着尺3反だけはお願い出来ないかしらとお電話して。

いつもよりも小さなお声で
「私の身体も、親の代からの古い機械も。もうええ加減なんやと思います。」
私(エツコ)としては、この湯のし屋さんと反物が行き交う事が辛うじて。。。
自分たちを織物づくりに育ててくれた郡上八幡との唯一の繋がりだったものだから。ぽっかりと。
「いつもより時間をいただくかもしれませんけど、そのお仕事だけは引き受けさせてもらいます。」

催促は出来ずに、たしかにいつもよりも長い日数が経って・・・でもいつも通り綺麗に湯のし上がって。
「こちらこそ、長い間たいへんお世話になりました。
岩崎さんのこれからの、更なるご活躍を心からお祈りいたします。」のメッセージに泣きそうになって。
やっぱり辞めないで!と心で叫びながら・・・。そうだった。
いつかお話ししたときに何気なくおっしゃっておられた一言を思い出して。
「湯のしもやけど、ウチみたいに小さな町で知った顔の方々の悉皆の仕事をさせてもらっとると。
心身ともに元気で健康な内だけやね。みっともない仕事は出来ないから。」

ピリオドは自分で打つ。幕は自分で引く。
カッコイイ先輩たちにiwasakiはいつもいつも育ててもらって、まだまだ発展途上ですが(涙)。
この業界は特にかもだけど、いつまでたってもまだまだiwasakiは最若手だったりするので(笑)。
ずっと目標の太陽のような先輩方の光のチカラを借りて(!?)周りに輝くハロになりたいです。




# by senshoku-iwasaki | 2018-12-12 22:46 | 着尺・帯
本日より『衣裳らくや』さんでの作品展、始まりました。
12月7日(金)~16日(日)までの9日間(※12日(水)は定休日)。
2週とも金土日はクニヒサが会場におりますので、皆さまにお目にかかれたら嬉しいです。。。

蔵前に工房を移してから制作した新作も増えまして、iwasakiの「いろんな」があります。
ただの無地でもただの格子でもないゾ!との想いで作ってはいますが、出来てしまうと
ただの何てことない織物たちに。でもこれこそがiwasakiの目指すところのものでもありまして。
意志を持っての「何てことない」たちをご覧いただけたらと思います。

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衣裳らくやさん、住所は日本橋浜町ですが・・人形町の街並みの近くにありまして。
蔵前からもほど近いので、クニヒサは日頃の運動不足の解消に(!?)徒歩で通っています。
人形町界隈は、専門店の多い楽しい街・・・。
イワサキの母もよくお使いに出掛けるので、私(エツコ)もお供についていく度に発見があります。
寒くなってくると・・・。
美奈福のおでん、柳屋の鯛焼き、今半のメンチカツ、ちとせ屋の煮豆、鳥近の卵焼きに焼き鳥・・・
岩崎家の好物ばかりの街です。(笑)

# by senshoku-iwasaki | 2018-12-07 22:28 | 展示会・お知らせ
12月7日(金)より衣裳らくやさんで『染織iwasaki展』はじまります。
iwasaki今年最後の作品展です。
12月7日(金)~16日(日)※水曜定休 
於 衣裳らくや  東京都中央区日本橋浜町2-5-1
11:00~19:00 


一昨年前に「衣裳らくや」さんで初めて展覧会をさせて頂いてから2回目の作品展となります。
前回は6月でしたので、今回は冬にもおススメなiwasaki織物もたっぷりと(!?)ご紹介いたします。
御柱織りの新作も出品いたしますので、暮れの慌ただしい頃ではございますが・・・。
よろしければぜひ!お出かけくださいませ。
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iwasaki定番の山形斜文の八寸帯地のシリーズも、薄手厚手中口(!?)タイプと様々です。
それは着尺も同じでして。
同じ杉綾織りのシリーズでも、ヨコ糸が玉糸バージョン、つむぎ糸バージョンと2タイプ並びますので。
その質感と見え方の違いを感じて頂けたら・・・嬉しいです。

ギリギリまで取り掛かっていた最新の半巾帯のほかに・・・。
絹とエキストラファインウールの楊柳のマフラーなど着尺、帯地以外のものも並びます!

# by senshoku-iwasaki | 2018-12-03 22:44 | 展示会・お知らせ
彫刻屋 近正 の木彫とコヨミ『一緒に暮らしたい彫刻たち』
小津和紙ギャラリーさんで、12月3日(月)~8日(土)開催されます!

彫刻屋 近正10周年となる展覧会だそうです。
近正匡治さんの木彫と、近正千広さんのカレンダー「コノミノコヨミ」。
今回は干支の兜をかぶった「ムシャ人形」のほかにも、肖像彫刻や新作小品も出品されるそうです。

近正ご夫妻の世界は、近正ご夫妻じゃなきゃ絶対に作り出せない世界でして。
iwasakiもお二人の大ファンなのです。。。
大好き過ぎて千広さんに、今年の『日本の夏じたく』展ではiwasakiの扇子(織物工程絵図)を
無理言ってお願いしてしまったくらい・・・(笑)。
もちろん大のお気に入りで♡、そのモチーフでiwasaki便箋も作って頂きまして。
仕事上お手紙添えるコトが多いのですが。
最近は漢字が思い出せなかったり、文章が書けなくて(涙)ブルーなキモチ続きだったので、
ステキなオリジナル便箋にキモチが上がっている日々です。
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「ポスターを作ったので貼ってもらってもいいですか?」と千広さんからお預かりして。
キャー(≧∇≦)。いのししカワイイ!すぐに工房のガラスに貼りまして。
ご案内ハガキも横に。。。
午前中に近所の保育園からお向かいの「御蔵前公園」に園児たちを連れて遊びに来るのですが。
チビッコたちにこのポスターが大反響。
毎日必ず同じ子が、指さしてギャハハ・・・ってウケている姿を見ると、子供もツボがあるみたい(笑)。

会場の小津和紙さん、蔵前からもほど近い日本橋本町です。
実はiwasakiも。7日から浜町の衣裳らくやさんでの展覧会なのですが。(只今悪足掻き中・汗)
近正さんの展覧会は是非とも!拝見したいと思っています。


# by senshoku-iwasaki | 2018-11-30 22:38 | いわさきのつながり
大當祈願。
『ピコタン』と勝手に私(エツコ)が呼んでいるこの子たちは、
タテ糸を経てる「整経」という作業のときの副産物。

iwasakiの織物は、整経は全てクニヒサがしております。
整経を終えて最後、裁ちばさみでチョキンと糸の束を切ると・・最初に糸をかけた部分が残ります。
その最初の部分がピコタン。

うっかりすると。
クニヒサは捨ててしまうので、結成当初から私がせっせとゴミ箱までチェックして拾い集めて。
別に何にするでもないのですが、ムショーにカワイイのです(笑)。

ここにあるのは蔵前工房に越してきてからのピコタン。
今は整経台の隣りに(置いた椅子の上に)ブリキ製の繭皿を置いて、その中に。

私たちがちょうど小学生のころ流行ったピコタンは、ガチャガチャのおもちゃで手をつなぐ人型のもの。
このピコタン手はつなげないし、この成りがカワイイから解いて繋ぐつもりもないけど。。。
たくさん集まるとまるで宇宙のようで。
糸屑が星屑たちのように輝きだします。
ああ、確かにこれらの親分たちを織ったんだわ・・・と。
願わくば、この子たちの親分が大當の人気者になりますように。。。

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# by senshoku-iwasaki | 2018-11-28 22:02 | 工程
下町ブルース。
蔵前で暮らすようになってから半年が過ぎ・・・。
最近はマンションも増えて変わりつつあるとはいえ、この辺りは商業地。
朝は6時半から7時半頃、夕方なら6時から7時頃になると周辺から聴こえてくるシャッターのブルース。
物憂げなチューバのようにも、街外れにやって来たサーカス団からの象の鳴き声のようにも。。。

春に増孝商店のシャッターを見て頂いたご近所の業者さん。
「こちらのシャッターは全く問題無いですけど、玄関ドアのクローザーがもう限界のようなので取り換えた
方がいいですよ。」
どうりでそっとしてもバタン!と閉まっちゃうと思ってたんだわ・・・。
「このままだとガラス戸を痛めちゃいますから。でもこれは古いですね。現役最古かもしれません(笑)。」

そんなこんなで先日。ドアクローザーを取り換えて頂きまして。
「あのぅ・・。古いその部品、貰ってもいいですか?」私。
「コレをですか!?油だらけだけど、どうするんですか??」
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このビルはクニヒサが生まれた年に建ったものなので、ビルの扉は。

クニヒサが生まれた朝も。お爺さんが倒れた午後も。お父さんが逝ってしまった夏の日も。
扉を開けて、そして閉めて。岩崎家とともにずっと一緒に見守ってきた半世紀。

おぉっ!若き私(エツコ)が初めてこの家にやって来た日も知っているハズと思ったら、
なんだかとても愛おしいモノに見えまして。
このビルの破片たちと、南部町の工房の破片たちもトイレにディスプレイ(!?)して。

このビルがブルースを唄う日も近いかもしれません。。。


# by senshoku-iwasaki | 2018-11-24 23:11 | 岩崎のある日
残りの「今年」もフル回転です。。。
春のお引越しから・・・仕事場が変わって、勝手が違って。
蔵前工房の制作回転を少しでも滑らかにしたく・・・。日々足掻いてはいるのですが。
気がつけば、今年もあと40日!?オヨヨ・・・。
こうなってくると、息子や娘の学校の三者面談やら、PTA行事やらで欠ける時間すらキビシイ状況に(笑)。
工房の3台の機には常に経糸をかけて、用事で出かけても一目散に帰っては仕事に戻って。
今年お納め予定のご注文の着尺たちに取り掛かりながら・・・。

お世話になっている、染織こうげい・浜松店さんでは22日から。
『第7回 染織こうげい展』が開催されます。
諸先輩方の作品が並ぶ(すごい!)展覧会です。
iwasakiは、半巾帯「冨貴寄せ」シリーズから最新作を数点出品いたします。

◎第7回 染織こうげい展◎ 11月22日(木)~26日(月) 染織こうげい・浜松店

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木枯らしが吹き始めると、ふのりをつけた絹糸がパラリとキレイに乾きだします。
のり付けには適した湿気。でも手指も荒れやすいこの季節。
指先が荒れると(糸の)カセを乱すので、ハンドクリームが手放せない季節になりました。。。


# by senshoku-iwasaki | 2018-11-20 21:33 | 展示会・お知らせ