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by senshoku-iwasaki
| 2020-08-19 23:46
| 工程
6月末から5回にに亘って織りました、ストールショール類。 巾も細巾から広幅まで、織りも織ったり40枚ほど。 そして先週。 仕上げの房のヨリヨリを、よりにもよって(!?)何本房を撚ったかはワカラナイほど。 久々にランナーズハイのようなテンションで。 私(エツコ)の両手の人差し指と親指の指先の指紋はすり減って(笑)。 ![]() 終わってしまうと、なんかチョット寂しいキモチもありますが。。。 ひとまず第一弾として・・・8月中に終わってホッとして。 夏休みの工作が間に合った気分! どれもこれも。 永く付き合えば付き合うほどに見えてくる、第一印象とは違う魅力が出てくる仕掛け付き(笑)。 10月の染織こうげい・神戸店さんでの作品展に向けて。 クニヒサが新作の帯地に掛かる間も、私はこれらをせっせと織り続けておりましたので。 そろそろまた、着尺や帯地が恋しくなりまして。 神戸店さんでご注文頂いております、Rさまの『お柱織り』の制作が楽しくて・・・。 やっぱり。 イロイロ作るモノがあると、それぞれがその時々とても新鮮なキモチです。 今日は神戸店での作品展の打ち合わせに、染織こうげいの社長さんが工房にいらして。 新作のこのショールたちもいっぱい写真を撮ってもらいました! ヨリきって悦びの山。 願わくばどの子にも・・素敵な出会いがありますように。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2019-08-30 21:37
| 工程
hands,hands,handsは、iwasakiのラインナップの中でも最も自家織物色の強い着尺のひとつ。 どうってことない?いやいや、実はどうってことある、ぼやーんと感ある・・・ 絣では出ない奥行きのある色味は、こうしてまわたを何色かに染めてからミックスして手つむぎして。 独特のマーブル糸には、今年は金茶が光ります。 今年のiwasakiの隠れ(!?)テーマはゴールド。 2020東京オリンピックも近づいて。 ココロにゴールドを。懸命に生きている全ての人に金メダルを。 iwasaki夫婦がこの世に出てくる5年前に行われた1964東京オリンピック。 ちょうどその頃でしょうか。糸味たっぷり、節糸系紬の黄金時代も。 ![]() この半世紀でどれだけ時代が変わっても。 世界中にどれだけ同じモノが溢れてても。 iwasakiは古今東西、妄想の瞬間移動を繰り返しながら・・・今だからこそ作れる、昔っぽい黄金時代 の手織物を彷彿とさせる、できたらそれ以上の唯一無二の手織物を目指して。 もちろん(妄想の中では)首から金メダルをぶら下げて(笑)。 糸つむぎはまだまだこれからも続きます。 今この時この瞬間、地球広しといえども・・・。この原始的な久米島式まわたつむぎ台を使って、こんな マーブル絹糸を手つむぎしているのは私(エツコ)だけかもしれない・・・とか思いながら。 材料の糸が出来るまでにもえらく時間をかけて、hands,hands,handsはえらくどうってことない(笑) 金メダル級の(!?)地味な紬着尺になる予定です。。。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2019-01-23 22:12
| 工程
『ピコタン』と勝手に私(エツコ)が呼んでいるこの子たちは、 タテ糸を経てる「整経」という作業のときの副産物。 iwasakiの織物は、整経は全てクニヒサがしております。 整経を終えて最後、裁ちばさみでチョキンと糸の束を切ると・・最初に糸をかけた部分が残ります。 その最初の部分がピコタン。 うっかりすると。 クニヒサは捨ててしまうので、結成当初から私がせっせとゴミ箱までチェックして拾い集めて。 別に何にするでもないのですが、ムショーにカワイイのです(笑)。 ここにあるのは蔵前工房に越してきてからのピコタン。 今は整経台の隣りに(置いた椅子の上に)ブリキ製の繭皿を置いて、その中に。 私たちがちょうど小学生のころ流行ったピコタンは、ガチャガチャのおもちゃで手をつなぐ人型のもの。 このピコタン手はつなげないし、この成りがカワイイから解いて繋ぐつもりもないけど。。。 たくさん集まるとまるで宇宙のようで。 糸屑が星屑たちのように輝きだします。 ああ、確かにこれらの親分たちを織ったんだわ・・・と。 願わくば、この子たちの親分が大當の人気者になりますように。。。 ![]() ▲
by senshoku-iwasaki
| 2018-11-28 22:02
| 工程
秋らしい陽気になって、織り半襟もざっくり規格で新登場です(笑)。 外は雨交じりでも・・・湯通しは屋内作業ですので、最新の御柱太織り着尺と半襟も。 来月に。 お世話になっている、染織こうげい・神戸店さんでの展覧会が控えておりまして。 こうげいさんでは毎年発表させていただいているので、キモチとしては昨年から準備しているつもり なのだけど。 うむうむうむ。。。 あれあれあれ。。。 一年って、あまりにも。あっという間に過ぎ去ってしまいまして。 こうげいさんの浜松店さんと、神戸店さんとで季節も違うし内容も変えたい!とも思って。 ご注文で頂いた仕事を進めさせて頂きながら・・・地味に新作(!?)を。 新作ではあるんだけど、あんまり代り映えしないのがiwasakiの芸風なものだから(笑)・・・。 おぉっ!!と目を引く新作はまだ出来ていないかもかも。 クニヒサとの作戦会議は、今朝湯通ししたこの織り半襟を干しながら。 「やっぱり。新しい八寸の企画やってみますか!」クニヒサ。 「シリーズ化させるには、第一弾の色味って大事だったりするのよねぇ。」私。 ガラス越しに見たことあるような男性が通ったような・・・? 「うわっ!!ビックリした~!」クニヒサ。 「えぇっ!?」私。 「お二人ともビックリしすぎですよ(笑)。」 笑いながらひょいとやって来てくれたのは、染織こうげいの社長さんでした。 「コレ、知ってます?」 セブンイレブンの袋から取り出したのは、生キャラメルならぬ生ミルキー。 お口です~っと溶けてしまうママの味に浸りながら・・・。 社長さん帰られた後も、次に機に掛かる糸を準備しながらアタマの中は新企画を。 まだ社長さんには話せなかったけど。もう少し頭を整理して・・間に合うとイイんだけどなぁ。。。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2018-09-14 22:40
| 工程
切れ端のような水色は、神戸のRさまの杉綾織りの着尺のタテ糸になります。 昨日の大型台風は、神戸・大阪にも大きな被害をもたらして。 お世話になっている染織こうげい・神戸店さん、Rさまはじめお客様や皆さまのことを・・・ 思いめぐらしながら、ニュースを見ながらそわそわ。 富士宮市の一時間の最大降水量が120ミリを超えたと聞けば、南部町の家も心配になり。。。 そんな曇り気分を吹き飛ばすかのように・・・昨日クニヒサが染め始めたのがこの水色。 今朝のり付けをしまして。 ぐんぐんとお天気の回復とともに乾きはじめまして・・・。 パンパンと、カセをさばくクニヒサも大忙し(笑)。 あっという間にパラリとキレイに乾きあがりまして。 昨日の大嵐は何だったのと、憎らしいほどの青空に。。。 ![]() 昭和製のゼンマイと呼ばれる糸巻きで、ぐるぐると一度木枠に巻き上げまして。 ここからは手動で、回転数で長さを確認しながらクニヒサが巻き返すのですが。 それがガラガラと。 この機械よりよっぽどうるさいので、別の作業中の私・・考え事も出来ません(笑)。 Rさまの杉綾織りの着尺。 この青空をタテに、ヨコには淡いグレーの予定です。 今日のお天気のように、被災された全ての方々にどうか一日もはやく青空が戻りますように。
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by senshoku-iwasaki
| 2018-09-05 23:37
| 工程
南部町の築140年の木造家屋では、昭和製モーター付きの『ゼンマイ』を稼働させると「ブオォォ~ン」と 大丈夫かしら!?と心配になる音がしましたが。 築49年だけど鉄筋コンクリート造のこのビルでは、ものすごく静音。 奥の機では私(エツコ)が昨年からご注文頂いている『御柱太織り』に取り掛かりながら。 クニヒサのほうは、次に掛かる黒っぽい杉綾織りの羽尺の準備。 こちらは男性の方で、「黒っぽい無地なんだけど織り文様が出る」リクエスト。 綾織りはヨコが出る組成なのでタテ糸は濃いグレーで、ヨコ糸に黒を考えておりまして。 ![]() ![]() 今日はお向かいの神社から今年初のミンミンゼミの声を聞きながら。 早くも夏バテ気味のクニヒサの整経は、ややゆっくり。 実は夏バテは私も。 南部町にいた頃は、夜はエアコン無しで寝ていたのに・・朝から夜中までずっとエアコンが切れずに。 表に出れば猛暑。カラダもアタマもこの温度変化についてこれずに・・・。 高1の息子、部活中に右ひざの捻挫でこちらも動けずに自宅軟禁(笑)。 「せっかくの連休なのにぃ・・まずこのビルの3階の自宅から階段が降りられない(涙)の真実を、 たぶん部活の先輩も仲間も。みんなウソだと思ってるんだろうなぁ・・・。」息子。 息子の部活停止のお蔭で、5時半に起きなくても良い私も。少しゆっくりと。 不甲斐ないイワサキ家の面々(笑)。 それぞれ自分の不甲斐ないカラダを労わりながら・・・ゆるゆると、だけど歩みは止めずに進行中。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2018-07-14 22:47
| 工程
少しずつですが、糸染めも始めまして。 クニヒサが次にかかるのは、吉野格子の無地の着尺。 6月の浜松の染織こうげいさんでの展覧会に出品しようと準備中なのです。 狭いスペースでの糸染めで、1反分ずつの糸染めならどうにか可能な感じ。 糸を干すのは、店先のほんの僅かなスペースに。 ![]() ここ『増孝商店』は、お向かいがお庭の樹々が美しい第六天榊神社でして。 お山のお家が恋しくなっても、むせるような樹々の初夏の匂いに癒されます。。。 糊付けは、少しずつ乾かしながら馴染ませながらが重要なポイント。 意外にも・・・お山のお家と違う、アスファルトの地面は乾きが早く仕上がり上々。 ただ人通りがあると、なんかやりにくいらしく(笑)。 クニヒサ、誰もいなさそうな時と糸の乾き具合を見ながら・・・外に出て糸のカセをパンパンと叩いて。 私(エツコ)は連休前にどうしても。 5月17日・18日・19日の『日本の夏じたく』展のご案内の発送を済ませるためにしこしこと。 宛名書きをしながらガラス越しのクニヒサをチラ見。 日差しは確実に夏の眩しさ。
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by senshoku-iwasaki
| 2018-04-29 22:46
| 工程
中途半端に残った糸を中心に(笑)、私(エツコ)が工房中を総チェック。 今年もよくがんばりました。(誰も言ってくれないので、自分で自分に言い聞かせて・笑) この大管には、着尺のヨコ糸の紡ぎ糸の残りを巻きまして。 九寸帯地や、ショールに使ったチョイ太めの生糸は、木枠にあげて。 小管にはたくさんの色を。杼(シャトル)は10丁以上・・・。 なんせsunriseは、一越一越。色と、ツヤと、太さの違いからの凹凸と。 二つと同じが作れない、また、イロイロ作っていないと生まれない、手織りならではのsunriseなのです。 刻一刻と変わる、日の出の頃の空気のように。 この景色は私しか知らない、私にしか織れない景色だと・・・思いながらのsunriseなのですが。 とにかく織り進まない(涙)。一日かかって1メートル織れないシリーズでもあるので。 「んがぁ~っ!!」と、私が壊れないように(!?)いや、万全に両方楽しく織り進められるように、 クニヒサ、平行して私の大好物(!?)のまわたつむぎも含めた、万筋の紬も別の機に準備中。 ![]() 洗濯物を取り込んで、空を仰ぐと。 まるで真綿の紡ぎ糸のような、飛行機雲が。 お空の上でね、カミナリさまの奥さんが雲の真綿を紡いでね、パンツの生地をトントントンって織ってる のかもしれないね~。なーんて子供たちと雲を眺めていた頃が急に懐かしくなっちゃって。 昨夜、「流星群、まだいっぱい見えるよ。」の息子の声に、娘も外へ・・・。 「ホント、すっごい見える!」クニヒサ。 風呂上がりに湯冷めしないように、いっぱい着込んでブランケット被って私も参戦しようとしたところ・・ みんな家に入ってきて。 ひとり夜空のこの辺りを見上げて。星はホントに降ってきて。一緒に見たかったなぁ。。。 でも今は。風邪だけはひきたくない(笑)。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-15 21:26
| 工程
Sさまから着尺ご注文のご相談をお受けしたのは・・・2年ほど前の増孝商店で。 清野恵里子さんの本のなかの、細い縞のイメージで。 清野さんのその着尺は伊兵衛織りでしたので、同じような規格でお作りすることも出来ますが・・・。 糸が太いので重くなるとお話しをすると、iwasakiの通常の紬くらいの規格がお好みとのことで。 本では淡い茶にこげ茶のような縞でしたが、その後何度かSさまと増孝商店でお話しを重ねて。 縞は紫っぽいチャコールに決まりまして。 ちょうどそのときに(ほぼ暇な商店なので・笑)、私(エツコ)が愛用の久米島式まわたつむぎ台で マーブルのまわたつむぎ糸を紡いでいたもので・・・。 そのお話の中で「実家に確か・・祖母が作ったっていう、まわたがあったような・・・?」Sさま。 もしよければ、そのまわたからとった糸を散らしましょうか? 「ホントですか!?じゃ、こんど帰省したときに見つけてきます!」Sさま。 ![]() Sさまはいつお会いしてもナチュラルで、とてもやわらかな方。 ご希望のお色味も、どちらかというと渋めなので・・・。ベースの淡い茶は、工房庭のシャリンバイ とヤマモモで染めまして。そのまわたも! ![]() 染めない白いままのまわたと、濃淡に染めたまわたを合わせて・・・オリジナルの絹糸を。 Sさまにお預かりした、おばあ様の作った角まわたは約100g。 ヨコ糸のつむぎ糸は、全部でも400g無いくらいなので。分量としては少なくはないです。 紬のヨコ糸のベースに使うつむぎ糸よりも、チョットだけ太く紡いでいます。 一見では分かりにくいけど、実はひっそりと。おばあ様を主張させる作戦なのです。 Sさまのお母さまのお嫁入りのときに、おばあ様が作って持たせた角まわただそうで。 おそらく半世紀以上経っているかと思うのですが。 とってもキレイ。繊維はまったく傷んでおりません。。。 嫁ぎ先で娘が使えるように・・・。まわたは、布団にも着物にも絹ならではの保温材だもの。 おばあ様は、まだ見ぬ孫のSさまのことも想像しながらこの角まわたを作ったに違いありません。 きっと。 Sさまが生まれたときのお布団にも一部使ったんじゃないかなぁ・・・? 脈々と。 細く柔らかく繋がるこのまわたのように、今度はSさまの着尺になって。 Sさまは、二人のお嬢さんとまるで姉妹のように仲良しだもの。いつかお嬢さんたちも着たい! と思うような「何てことない」万筋の紬を目指しながら・・・。 結構な量の糸紡ぎ。久々で嬉しいのです。 なんといっても!休憩のティータイムには、こうげいさんに頂いた『ご存知仙太郎最中』に、 Rさまからも頂いてしまった・・・とらやの最中も! お陰様でずんずん捗っております。 神戸から戻った翌日・・・集落の御宮の秋祭り当番で雨の中準備をして。 その翌々日は、来年の『日本の夏じたく』の打合せと、蔵前の住まいの改修設計をお願いしている つみき設計施工社さんとの打ち合わせで上京しまして。 帰りに東名の事故渋滞で6時間かかって(涙)。クニヒサ、とうとうダウンしてしまいました。。。 お疲れ気味のクニヒサもしっかり休息をとって、美味しい最中を食べて(笑)。 いよいよSさまの紬に掛かります。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-10-20 22:31
| 工程
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