今月は 娘(保育園)のおイモ掘りやら、息子(小学校)のイベントやらで・・・。
私(エツコ)は半日つぶれるコトにガッカリしながら・・・・。 ポケーっと!?車を運転しながら出た、結論。 着物や帯に限らずだと思うのだけど。 ただ色だけでコーディネイトすると、たぶんキット・・・飽きてきてしまわれるコトが多いのでは!? 紅葉した木の葉が美しいのは、いろんな色がいろんなふうに入り込んでいるからで、 たった1色で構成されているワケではない・・・ということだろうと。 植物で染めた糸を、1本ずつたくさんの色調でたてると、大抵 地味になります。 赤やピンクが入っていても、黄色や茶、グレーなんかにのみこまれちゃう感じで。 私自身は、そういう多色使いの『地味』も大好き。 逆に 初めから『地味な』色ばかりで構成した、『地味』も大好き。 たまには目の覚めるような『パッ!とした』明るい色もイイかも。 いろんな人がいるから、人が面白いように。 いろんな糸の特徴を活かして、調和がとれてるような、とれていないような・・!? そんな、ビミョーな織物も作ってみたいと思うのです。 最初はあんまり好きじゃなかった人が、いつの間にか大好きな人に変わっていた・・・みたいな出来事が、 織物にあったら、なんてステキなことかしら!? 一目惚れがずっと続いたら、それはそれでステキなコトですが、 iwasakiの織物が、後からしみじみ・・・コレ、ヨカッタじゃ~ん!みたいなコトになってくれたら最高だなぁ。 なくても全然困らない、贅沢品だからこそなんだけど(笑)。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-11-09 21:38
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ブランケット66、ブルーラインのシリーズを・・・私(エツコ)、快調に織り進めております。
なんとなく北欧っぽいナチュラル感・・・。チョット懐かしいような水色に、ジャコブウールの天然色のグレー。 我ながら・・・『なかなかイイじゃ~ん』なんて思ったものの・・・。 どこかで会った事あるような人に出会った気分・・・。はて・・・? 「あ~っ!!昔、お父が吸ってた『ハイライト』だ!」私。 「ウチのおやじも『ハイライト』だったなぁ・・・。」クニヒサ。 京葉工業地帯で生まれ育った私。 小・中の同級生のほとんどのお父さんが、ウチと同じ川崎製鉄に勤務・・・みたいなブルーワーカーな町。 『ハイライト』は、友達の多くのお父さんの胸のポッケに収まっていたような・・・? 川鉄城下町に住む、家族のほとんどがウチと同じ核家族で。 両親の出身地というのが 日本中、実に様々で楽しかったのを覚えています。 今ではゴーヤも珍しくないケド、ご近所で鹿児島出身のおばさんがいるお宅に『見たこともない、ブツブツのウリ』を発見した話を母にしたら、「西さんチね?ニガゴリいっぱいなってた?」と確認して・・・。 しばらくしたら、うれしそうに母がもらってきたことがあったり・・・。(母は福岡出身。) いろんな文化が混在して、いろんな価値観も混在していて、『父親の勤め先』ということだけが共通だったような町。 クニヒサの生まれ育った蔵前も、キットいろんな(面白い)おじさんがいっぱい働いていたんだろうなぁ・・・。 いろんなモノが混在・・・は、やっぱり面白いんだなぁ・・・と。 東京下町は、今でもいろんな人の匂いがして・・・魅力的な場所のひとつ。 「今度、70年代のたばこのパッケージカラーをテーマに 角帯を作ろっか!?」クニヒサ。 「イイね~!『ハイライト』に『セブンスター』に・・・。おじいちゃんとかが吸ってた、『エコー』や『わかば』・・・ カッコイイ色合いだったら、『ゴールデンバット』なんてどう!?」私。 なーんて、生まれつき喘息持ちのiwasaki夫婦、一度もたばこなんて吸ったこともないのにね(笑) ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-11-06 21:02
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「エツコさん、『スルメの仕組み』って、まさかアントニオ猪木の『風車の理論』じゃないよね?」クニヒサ。
「ん!?そういえば・・そういうのがあったわね・・・。ハイ、『風車の理論』とは?」私。 「たしか・・・風が強ければ強いほど風車もよく回ることから、相手の力を限界以上に引き出した上で、 自分がさらにその上の力を出して・・・・」クニヒサ。 「それっ!まさにそれや~っ!!」私。 「・・・・やっぱり。」クニヒサ。 「ソレって、どれ!?」たまたまやってきた息子。 「あーたの好きな、ワンピースの白ひげのモデル(と勝手に私が思ってる・・・)の人のお言葉よっ! まずはですね。iwasakiの織物を身につけることで、その身につけた方自身の魅力を最大限に引き出す・・・」 ここまで言ったところで・・・何故か息子は退散。 「コラ、話はまだ途中!身につけた方の魅力を最大限引き出すことで、なんとiwasakiの織物がキラリと光る・・。 つまりですね、自分だけでなく相手も輝かせるという、猪木さんの理論がそのまんまなワケなのですヨ!」私。 「・・・・。なんかエツコさん、本気ですか?」クニヒサ。 「いーえ。イノキです!大マジです。そして私はゲンキです!」 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-09-23 20:43
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携帯電話とデジカメが水没して。
電話はとりあえず新しいものにしたものの・・・。 ここは山間。携帯なのに、外付けのアンテナで電波を拾っていたのだけれど。 おや、そのアンテナが効かない!! うぅっ(泣)・・まったくいろんなコトが降りかかるiwasaki。 まぁ、携帯自体の感度が前のものよりイイようなので、工房内でうっすら電波の立つところに置くしかないか・・・。 カメラも。新調することで、厄を落とそう!(・・・と、自分に言い聞かせ・・・) 前向きついでに 最近イロイロ考えている着尺の構想を、はた織りしながらクニヒサと・・・。 飽きのこないモノって? そんなモノは、ひとそれぞれ。 iwasakiの織物は、できたら長く永く使い続けて欲しいから 単衣で丈夫。そして温か。も理想。 綾織りの紬を 自分で作って使ってみて、この丈夫さとしなやかさは かなりの魅力だと・・・。 黄八丈には 綾織りのタイプがあるけれど、丈夫さ、というより織り模様の柄ゆきに重きがあるような・・・。 それはそれでもちろん、イイと思うのだけど、 もっとシンプルに。デニムが綾織りのように、デニム感覚の紬だからこそ綾織りはナイスだと。 産地の織物にも、個人の作家の織物にもあんまりなかった、綾織り。 平織りに比べると、糸もたくさん使うし、時間もかかるのだけれど。 色 柄だけではない、織物の魅力。 我が家の携帯電話のアンテナのように、うっすらぼんやりですが(笑) 今までもiwasakiではやってきていたことだけど、またあらためて、道が見えてきたような・・・。 まったくもっての普段着に、バカみたいな手間をかけて『なんてことのない』キモノを織る。 うーん。人知れずの贅沢を、作れることの贅沢。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-09-21 22:15
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Kさんのご注文の着尺は、以前織った『乳灰色の紬』という、甘い片撚りの絹糸をたて糸に
密度をたてて・・・。よこ糸には、まわたのつむぎ糸に 細ーい生糸を合わせた、きれいめの紬のお色違い。 よこ糸よりも たて糸のしっとりつやつや感が、抑えた光沢で、パールのような質感のものです。 iwasakiの仕事は、 二人で企画・制作しているから、藤子不二雄さんみたいだけれど(そんな素晴らしいもんじゃなかったか・・笑) 『作品性・・・』はどうかはわかりませんが、 『作家性』がもし、あるとしたら、色、柄だけではない織物表現かと思っています。 同じような 絹の着尺でも、使う糸のとり方、太さ、撚り加減、撚りの方向、蚕の種類・・・と。 iwasakiが使っている絹は、その都度違ったりします。 たて糸の表情を出すのか。 よこ糸の風情を出すのか。 そのどちらもなのか、またはどちらも敢えて糸感を消して、機械的なクールなものにするのか・・・?。 どれがイイのか。 それは、どう着るのか?ということにとてもかかわってきます。 「貴方さまには こちらがお似合いです」と呉服屋さんに勧められるまま・・・もイイのかも!?ですが、 キホン、袷の勝負服なのか?袷の日常用なのか? 私のように、単衣の日常用であり、勝負服でもある。ということもあれば尚。 なんてことのない無地こそ 目を凝らして(!?)よく見てください。 iwasakiの真髄は たぶんキット、そういうところに こっそりと潜んでおります。 ▲
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| 2010-07-25 21:33
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継続はチカラなのだと・・・。
wiiのカンタンなゲームが5歳の娘に勝てない。 小2の息子には 付き合ってももらえない。 ・・・なんで!? クリスマスプレゼントだったハズの たまごっちのゲームが たったの半年で、こんなにまで上達してしまうのぉ~!! 若い人には敵わない。 若い人に教わっていかないと・・・。 はたおりの世界では 30代まではまだまだ若手!みたいなところがありましたが、 いやいや・・・ 40代にどっぷり入ってくると、若い人の仕事がとても新鮮で魅力的に感じます。 でも 続けてさえいれば、そんな若い方とも出合っていけるわけだし、 子供らのゲーム力も、日々の精進のたまもの(!?)だと思うし、 衰えはあっても がんばろっと。 ゲームはともかく。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-07-08 20:55
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「~あなたは稀有な人。」
私の紬の大師匠、故・宗広力三氏に言ってもらった言葉でして。 高校受験に失敗してから・・・およそ何もかもがうまくいかなかった、私の後半のティーン時代に(笑) 郡上で 大師匠に言ってもらったこの一言と、飛騨高山の古道具屋『田舎』(・・だったと思うのだけど)の オヤジさんに言われた、「えっちゃんが男だったら、絶対イイ古道具屋になれる」の一言は、 後々・・・どれだけ救われたかしれない、『たったの二言』 妙な言葉で 人は救われたり、絶望したりするものだけど。 染織を志す 女性に多い、マジメさもなく、大した根性もないのだけど、ちょっと変わってる貴方は、 意外と飽きずに同じことを続けられる人かもしれない・・・ということだったような・・・!? 大師匠の言うことは、私たちの先生たちも一言一句 メモをとってたりしていたのに、 私は ただポッカ~ンと聞いていたような気がします。 もう一つの 古道具屋のオヤジさんの言葉も。 古美術、といわれるような 敷居の高いものだけじゃなくても、古道具といわれるなかでも マジメな人ほど、予備知識が多くて 自分が無い人が多いらしく・・・。 学生の私がバイト代費やして、「アタシ、これ好きっ!」と選ぶ道具類は(もちろん、価値のあるものなんて なんにもありませんが、今でもそれらは工房で現役です)好みが一貫していて 実にスバラシイと・・・。 大師匠のように 機織りで、人間国宝を目指したいわけでもないし。 『田舎』のオヤジさんのように 味のある古道具屋を営みたいわけでもないけれど。 作りたいもの、作ったものと、その生き方に 一貫性があるような・・・ そんな 染織iwasakiのエツコさんになれていたらいいんだけどなぁ・・・。 私も もうすぐ41歳。郡上を離れてから20年になりますか・・・。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-07-05 20:55
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というものは ワカラナイけど。
派手とか地味とかでいうところの、『好み』でいえば多分・・・地味好き。 赤とかピンクとかがキライなワケではないけれど、まず自分ではなかなか取り入れないカラーではあります。 着るものともなれば尚のこと・・・。 私自身のコトだけど。 iwasakiでつくる織物は、そのほとんどが どなたかのご注文ではなくて自分たちが作りたくて作ってる織物。 自分達のなかでは そのつど規格だって違うし、糸だって絹でもいろんな表情のもの使ってるし・・・ それぞれが 劇的には違わないけど、違うのです。確かに・・・。 あんまり考えたくないけれど、もし、もしずーと売れ残っちゃったら、 「アタシが着るっ!」(半分ヤケクソ!?)覚悟で作っているので(笑)どうしても私たちの好みの色になってしまいます。 でも・・・。 たまには ヴェルナー・パントンをモチーフにした帯とかもイイかな!(いっきにここまで飛びます!) 赤に紫、黄色にブルー。 iwasaki的、カラフルな着尺や帯・・・・。 70年代っぽい感じが好きなんだけどなぁ・・・。 と言うことは・・・、 iwasakiが織るものがiwasaki的ということで。 ![]() ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-06-07 20:30
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「エツコさん、suicaって 都営浅草線も乗れるの?」
なんて、真顔で訊く、クニヒサは 実はかなりのシティボーイだったのだ。 お婿さんだった お父さんは、京都の四条生まれの四条育ち。 お母さんは、東京蔵前生まれの蔵前育ち。 私が岩崎家のヨメになったのは19年前。 写真で見る限り・・・クニヒサそっくりのお父さんは、すで亡くなられていてお会いできなかったのは残念だけど お母さんは、この20年ちかく何にも変わらない・・・・チャキチャキなのだ。 映画『男はつらいよ』のイメージとか、テレビドラマとかでもよく描かれる、下町の人間模様・・・。 「アレって、下町バカにしてるよ~。あんな人いないって・・・」っとずっと否定していたクニヒサだったけど。 実家を離れて20余年。 最近 冷静に実家も含めて ご近所のキャラクターの『独特な感じ』に気づいたようで・・・。 その『独特な感じ』・・・私はモチロン、イイ意味で(笑)『下町のブルースが聴こえる』と表現。 お母さんも気づいていないかも!?だけど、人情温かなご近所の皆さんに たまにやってくるヨメにまで優しくしてもらっている。これは本当。 「キィ~ッキィ~ッ」背後から自転車の気配。どかなきゃ・・・。 都会の人は 自転車に油とか注さないのかな?当初そう思っていた私。 いやいや・・・。 「チャリンチャリン・・」とベルを鳴らすより、なんとなく気づいてくれという合図かなぁ~。とクニヒサ。 (これは最近 私たちの間で、『下町の鐘』と呼んでいる。) 右に避けてるのに、まだ「キィ~ッ!」あれぇ・・?と思ったら・・・ 「あれぇ!?エツコさん、いつから来てたの?子供さんも一緒かい?」かなりの大声で(笑)お隣のおじさん。 「あ・あぁ・・・どうも。ご無沙汰してます・・・今回は私一人で・・・・」あれっ!!もういない・・・。 「子供さん、キュウリの漬物好きだから、後で持ってくよ!」 「あ・・・だから・・・こどもは金曜の晩に・・・」ありゃりゃ・・・行っちゃった・・。 と、思っていたら・・・ちゃんと、金曜の晩に漬物を届けてくれた。聞こえてたのぉ~!? 聞いてないようで、ちゃんと聞いている。 私のように 田舎ボケしている人間には 『下町の鐘』は鳴らせそうにない。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-03-01 21:12
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昨年末に、兄夫婦が 内祝いにiwasakiの織物をチョイスしたいと言ってくれ・・・。
兄たちは 今あるもの中で選んでくれるつもりだったそうなのだけど。 お贈り先が、兄のお能のお師匠さんとかだっりするものだから、 私たちのほうがあるものの中ではチョット・・・という気になってしまって、 新年から シックなマフラーに取り掛かりまして、やっと織り上がりそうです。 大島紬の絣糸を たて糸に散らし、よこ糸にカシミヤやリャマに絹糸を沿わせて・・・。 織物のオモシロさは、目の錯覚で糸の交差がいろんなふうに見えるというのも一つ。 「計算され尽くして至った、美しいデザイン」というものは、カタチあるものにありますが そういう、美しいモノを自分等が作ろうなんてことは、到底考えられませんけれど。 ちょっと昔に 家族の為に作られたような、自家織物には 稀にモノスゴイものがありまして。 絶対 計算なんかされてない、在り合わせの糸を使って織ったようなものの中に まるで後光がさしているような(!?)美しいものがあったりします。 そのときに、そこのお宅でしか作れないもの。 それが 自家織物のよさでしょうか・・。 シックなマフラーと平行して 大島紬の絣糸を、玉糸と呼ばれる、節のある絹糸と一緒にたて糸にした紬着尺に取り掛かりました。 再び生きる、と書いて再生ですが 再び。だけど、新しい、イワサキさん家ならではの織物。 そういうものを 改めて目指していきたいと思っています。 出来上がったものは 相変わらず、サッパリしておりますが・・・。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2010-01-08 20:37
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