カテゴリ:着尺・帯( 345 )
ご注文の御柱織りは、used denimな風情です。
「穿き込んだジーンズのようなイメージなんですけど・・・作ってもらえませんか?」
昨年の染織こうげい浜松店さんでの作品展で、
iwasakiの『御柱織りシリーズ』の第一弾をご覧になって・・佐浦店長さん。

『御柱織りシリーズ』はiwasakiの着尺の規格のなかでも最太、重量級のもの。
デニムだったらヘビーオンスと言われるような、ハードタイプです。
なんといっても糸ぢから全開で、その贅沢な太さの絹糸一本の存在感を重視しています。
なので。
通常の着尺の規格では小さすぎて見えなくなってしまう、三つ崩し(算崩しともいいます)
で小さな籠目を、無地感覚で色違いでシリーズ化したいと思っておりまして。

佐浦店長さんも。職業柄とはいえ・・・いやいや、相当マニアックな織物好き(笑)。
これは結構タイヘンなリクエストをお受けしてしまったかもかも。。。
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まず初めに経てたタテ糸のブルーが綺麗すぎてしまいまして。
どうもイメージと合わなそう・・・。
佐浦店長さんのユーズドデニムのイメージを伺っていくと・・・。
淡いブルーはグレー寄りのものと若干黄色味のもの。濃いブルーは茶味を入れて・・・
三つ崩しになる縞ですが、淡いブルーは2種使いまして。
ユーズド加工のジーンズのようにはいきませんが、若干くすませながら。でも絹ならではの
透明感も大切にしつつ。悩ましいせめぎ合いを自分たちの中でしつつ。。。

更にヨコ糸の色と、入れ方を変えたサンプルを数種類織り、選んで頂きました。
結果、当初三つ崩しの予定でしたが。崩しではあるけれど三つ崩しではなくなりまして。
確かに・・・。縦落ち感のあるデニムのような風情になりました。

~浜松に颯颯紬有り~
学生の頃読んだ、古い『民藝』で紹介されていたその織物は、『ざざんざ織り』でした。
そのヘヴィーデューティーで、硬派で、ストレートにカッコイイ織物にずっと憧れていました。
いつかこんなふうに、素材力を活かした力のある織物を作りたいと思っていました。

それから30年経って。。。
ざざんざ織りが好きで、着潰すほど好き過ぎる(笑)佐浦店長さんのような方に、
ざざんざをリスペクトした『御柱織りシリーズ』を作ることが出来て・・・。
本当に。織物を続けてこられて幸せだと実感した一品となりました。

気掛かりは。
佐浦店長さんが心から気に入ってくださるかどうか・・・なのですが(汗)。

by senshoku-iwasaki | 2019-03-17 19:21 | 着尺・帯
新しいhands,hands,handsも、間違いなく(!?)愛おしい系織物です。
iwasaki夫婦の中で、このところ流行っているカラーはグリーン!
それもチョット懐かしい、深い山里のような緑です。。。

冬に、仕事の合間合間に手つむぎしたマーブル糸も程よく貯まりまして。
この着尺に取り掛かれるところまで辿りつけました。

hands,hands,handsのテーマのイメージは、使い込まれて手油でトロトロテカテカになった家具。
古い小さな教会の木製のベンチのような・・華美とは程遠く、簡素なんだけれど美しい。
一年や二年じゃ、到底作り出すことの出来ない美しさがテーマだったりします。
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美しいって、感性のものだから。それは人によって、土地によって、人生経験によっても様々かと。
艶やかでしなやかで端麗な美も。
健やかで丈夫で無骨な美も。
iwasakiはどちらも好きです。あ、でも・・どちらかというと後者寄りが強いかもかも(笑)。

このシリーズは、完全に後者の美を目指しています。
簡素を作り出すって、実は結構面倒臭くて(笑)。
グリーン、金茶、こげ茶に染めたまわたと白のままのもののミックスでつむいだマーブル糸の他に。
白茶、ベージュ、小豆色、グリーンと。ヨコ糸だけでも5色で小さな格子を構成しています。
健康的で、堅牢で、ちょっぴりブサイク(!?)な豆格子は、
クセになる愛おしさで制作中の私(エツコ)をメロメロにしてきます(笑)。

前回のhands,hands,handsもそうでしたが。
このシリーズ、仕立てると全体にぼわーんとマーブルつむぎ糸が浮き出てきます。
その、ぼわーんが今回は金茶でして。
深いグリーンに金茶。
私のアタマの中は、30年前に織りを学びに行った郡上八幡の風景と。
大師匠の作品の数々が・・・。
このグリーン、大師匠が好きな色だったのかもしれません。。。







by senshoku-iwasaki | 2019-03-08 23:46 | 着尺・帯
伊勢丹新宿店での『手技を愉しむ春の装い』、お陰様で終了いたしました。
お出で頂きました皆さま、誠にありがとうございました。

飯島桃子さんとiwasakiのコラボ企画の『ゴールデンキウイ』も、峯さんの帯締めと共に・・・。
素敵なユーザーさんの元にお嫁入りいたしまして。
近く『帯』となったゴールデンキウイに、ほんのりと緑がかったグレーから桜色に変化する
美しい峯さんの帯締めが乗るのかと思うと、ワクワクします。
峯さんの帯締めに使われる絹糸は、全て峯さんが草木で染めたもので色味が独特です。
綺麗なピンクは、ヘルナブンコというヴァイオリンの弓の材になる木の削りかすを染料にしたと
伺って。お客様と飯島さん、峯さん、iwasakiでそんな話にも花が咲きました。。。

今展でiwasakiの織物を身につけてお越しくださいましたユーザーさまのスナップを・・・。
毎回のことですが、嬉し過ぎる再会なのです。ありがとうございますっ!

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南青山のイトノサキさんでご注文くださった『銀河絹の山形斜文』の八寸帯を締めて。
実はお襟も、昨年神楽坂でのグループ展の際お求めくださったiwasakiの織り半襟をして下さって
お似合いだったのですが。写真がちゃんと撮れていなくて残念でした(涙)。


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お着物姿の飯島桃子さん。この半襟は!ウチの織り半襟です。。。あ、ありがとうございます!!

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緯吉野の『入り江の波』シリーズのお着物を着て下さってNさま。
この日の羽織りの裏地は、アトリエ紀波さんの石塚さんに注文された手描きのものでして。
長崎の有名な龍踊を唐子の猫たちが演じているもの。
「羽織を脱いでいただいてしっかり見せて頂きました(笑)。龍もとても可愛らしくて石塚さん
ワールドで猫たちが生き生きしていて素敵な羽裏でした。」クニヒサ。

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最終日にお友だちとお出で下さいましたFさま。
飯島桃子さんと初めてのコラボ企画の帯『緯吉野地に雪花』。
この帯地は南部町のシモツケで染めた金茶がベース。Fさまは南部町のご出身でして、なんだか東京
で暮らすFさまに故郷の草木も寄り添っている気がして・・・それもとても嬉しかったです!
「次に皆さんにお会いできるのは、三渓園の『日本の夏じたく』ですね!また伺いますね。」Fさま。
うわぁ。嬉しいです!今年の夏じたく展はご案内状も一新しまして、また一味違いますきっと。
ぜひぜひ。皆様のお越しをお待ちしております。頑張って制作しなきゃ(汗)。。。

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夏じたく展といえば、もう何年も皆勤賞のKさま。iwasakiの地紋の着尺に飯島さんの雪花の
刺繍が控えめに舞って。帯は、久保紀波さんの墨染めの絞り。そして峯さんのキノコ染めの
トルコブルーの帯締めが。「私も。夏じたく展、楽しみにでかけますね。」

皆さま、本当にありがとうございます。
そうです。久保紀波さん飯島桃子さんとは、次は5月24・25・26日の『日本の夏じたく』展で。
徳島の森くみ子さんとのコラボ『阿波藍シリーズ』も充実させて・・・と思っております。
早速今日からまた、機に座ったiwasaki夫婦です。

ありがとうございました。



by senshoku-iwasaki | 2019-02-27 23:22 | 着尺・帯
今年の日本刺繍の飯島桃子さんとのコラボは。
ゴールデンキウイ格子地にキウイフルーツの花の九寸帯地です。
2月20日(水)~26日(火)新宿伊勢丹での『手技を愉しむ春の装い』に向けて。

昨年伊勢丹の担当者の方々との打ち合わせの中で、「この時期全館あげて『花々祭』ですので、
なにか花にちなんだものを・・・。」とのことで。

一緒に出展する飯島さんに助けを求めたiwasaki夫婦。(いつものことながら・笑)
「あのぅ、ゴールデンキウイをモチーフにした格子地があるんですけど。」イワサキ
「キウイフルーツの花って見たことあります?カワイイですよ。」飯島さん

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「えっ!?全部お任せですか??iwasakiさんいつものことですけど(笑)。」飯島さん
だって、この織地を飯島さんが見て触って感じたままを刺して欲しいから。それにいつだって
iwasakiの想像をはるかに上回る素敵なモノにしてくれるのが飯島さんなのです。。。
そして今回も。
愛らしくて伸びやかで自由な、飯島さんならではのキウイフルーツの花が咲きました。


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葉っぱも全部刺してある部分と、葉脈だけで織地を葉に見せている部分と。
飯島さんのお蔭で、とても奥行きのあるモノになりました。

このコラボ帯地は、今回の展覧会の特別なモノでして。こちらはこの一点限りです。
特別価格で出品いたしますので、ご興味がありましたらぜひ!
20日から伊勢丹新宿店本館7階・呉服・特選きもののコーナーにお出掛けくださいませ。
今回はクニヒサが会場でお待ちしております。



by senshoku-iwasaki | 2019-02-17 23:42 | 着尺・帯
緯吉野八寸帯地『朧雲・三彩』。
麻と絹の緯吉野八寸帯地『朧雲(おぼろぐも)』シリーズ。
こちらは段の三彩です。
何色か色が入ることで・・・ピントが合ったり、ややずらしたり。
織物らしさがより感じられる気がします。。。
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何か良い知らせを運んでくれそうな雲たち。
渋い色味でも、タテ糸が明るめのグレーなので春らしくもあります。
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この頃。。。
以前より増してシンプルなものに惹かれます。
なるべくシンプルに、ダイレクトに素材力を伝えるコトは出来ないかしらと考えてしまいます。
でも。
シンプルほど難しいものもなくて。。。
うっかりすると、チカラある素材をも殺すつまらないモノになってしまう諸刃の剣。
だからこそこれからは。
慎重に、それでいて大胆に攻めて(!?)いけたらと思っています。


by senshoku-iwasaki | 2019-02-14 22:14 | 着尺・帯
新しい八寸帯地『朧雲』シリーズ。
iwasasaki冬ごもり中に、春夏に向けた新しいシリーズが生まれました。
タテ糸は麻。ヨコ糸に絹。

一雨ごとに膨らむ蕾。
朝霧残る晴れた朝、開きかけた花を見上げれば春の空に漂う朧雲。
昨年まで過ごした南部町の工房周辺の、坂の途中の桜のカーブを思い出して。

緯吉野で織り出された絹の雲は、無撚りなのでキラキラと光ります。
タテの麻がそれを見せたり隠したり。。。
 
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定番の山形斜文のシリーズではタテの絹がキラキラと光りますが、このシリーズではヨコが光ります。
なんてことはないのだけれど、ただの白っぽい黒っぽいとはチョイと違います(だとイイなぁ・笑)と。

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この『朧雲』シリーズ、クニヒサがせっせと制作いたしまして。
この無地のタイプの他に、段の『三彩』と格子の『彩雲』と三部作です。

iwasaki二人でそれぞれに織りながら、糸を染めながら、糸を巻きながら次の準備を進めながらなので。
制作中は自分たちの見ている景色は、変化があるような無いような・・・?なものだから。
織り上げてタイトルをつけてからやっと、あぁぁ出来たのか。という気になります。二人して(笑)。

これから少しずつ冬ごもりの仕事を解凍(!?)してゆきたいと思います!

by senshoku-iwasaki | 2019-02-11 22:10 | 着尺・帯
新しい地紋のある無地着尺は、翡翠のような青磁色です。
写真ではとても分かりにくいのですが・・・。
タテの生糸は少ーし緑がかったライトグレー、
ヨコには宮坂製糸さんの横挽き座繰り玉糸を、青磁色に染めて。
生地が揺らぐと・・・。地紋の丸と、グレーのような翡翠のような玉虫色も揺らぎます。
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地紋のシリーズは、一越ずつ越し数を数えながら織るので無口になります。
10越し10越し8越し8越し6越し4越し6越し・・・。
こういう時に電話が鳴ると、キリのいいところで出ることは出来ますが。
しゃべり掛けられると一番困っちゃいます。クニヒサなら当然(!?)無視しますが(笑)。
容赦ないのは年寄りたちで(涙)。
特に母(笑)。
息子(クニヒサ)に話してくれと心で思うものの。なんでか自分の息子はスルーして
ヨメのところまでお構いなしにしゃべりながら突進してくるものだから(笑)。
彼女が買い物からそろそろ帰ってくる頃だったり、夕方階段から降りてくる気配を察しては
区切りのいい箇所で止めて、糸巻きをして待機出来るようになりまして。
相撲中継があった先週は、夕刊を取りがてら母が降りてくる時間は早い時間。
何かとやって来る(笑)、隣りの小父さん(御年89歳)は歩くより自転車のほうが楽のようで。
降りるのはつらいから、用があると外で自転車のベルをチンチン鳴らします。
4時くらいだとせっかちにチンチンチン・・・!と連打
ハイハイ。小父さんも相撲中継大事だものね・・・。

初場所も終わったので、両年寄りの時間帯も変わりました(笑)。
そういえば。
今場所優勝の玉鷲関のまわしもこんな色だったような・・・。



by senshoku-iwasaki | 2019-01-29 21:32 | 着尺・帯
クニヒサが取り掛かっているのは・・・。
ちょっぴり懐かしい、70年代に見たことあるようなストライプの半巾帯です。
これに似た『色硝子』シリーズ、今までは山形斜文で織っておりましたが。
今回は同じような綾織りですが、杉綾です。
どう違うって、大して違わない(笑)。
切り返したときに出来る菱の山がピタッと一致するのが山形斜文で、ずれるのが杉綾。
どっちがいいも無いのですけれど、たぶんクニヒサの今回の気分が杉綾かと。。。
今週末の『小さな増孝商店』に間に合いそうです。
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これに掛かりながら先週末は、南部町の家の集落のお神楽で。
南部町内でもお神楽が残っているのは、とうとう2集落だけになってしまったそうで。
東京に戻る際、お神楽メンバーからも脱退のつもりだったクニヒサだけど・・・。
「家を残すなら、小正月くらいこっちに帰ってきなよ。そんで一緒にやろうや。」と言っていただいて。
お正月にすっかり仕事が滞ってしまった(涙)私(エツコ)に、風邪気味の娘、部活の息子は同行できま
せんでしたが。クニヒサはひとりレンタカーで山梨へ。。。

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「今回は行けないので(お料理とかも出来ないので・・)舞ってもらうのも大変だから獅子には
お口パクパクしてもらうだけでイイからね。」私の希望通りパクパクしてもらったそうで。
ウチの土間で一休みの獅子ちゃん。
この地区の獅子は女の子の獅子だそうで。舞いも女形だからかちょっとカワイイ動作なのです。
なんだけど。
「『最近随分と髪が薄くなっちまって・・・。増毛してもらったほうがいいよなぁ。。』なんて話
をみんなしてましたよ。」クニヒサ。
髪の悩みは、クニヒサも含めたお神楽メンバーだけじゃなくて(笑)、獅子もでしたか。

今年も。
蔵前工房は、お向かいの第六天榊神社のお札で。
南部町市小路の家は、お神楽で。しっかり(!?)悪除けして頂いて。
良い一年を過ごすことが出来そうです。。。





by senshoku-iwasaki | 2019-01-16 18:05 | 着尺・帯
衣裳らくやさんでの作品展、お陰様で終了いたしました。
師走の慌ただしい頃でしたが・・・。
お出で頂きました皆さま、衣装らくやの皆さま、本当にありがとうございました。
2年ぶり2回目の衣裳らくやさんでしたが、前回とはまた違う出会いに感謝の思いでいっぱいです。
細々とだけど、織物を続けてきてホントにヨカッタ。。。
また明日から頑張ろう!とエネルギーもフル充電となりました。

らくやさんに数日在店していたクニヒサから、嬉し過ぎる再会フォトを・・・。

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昨年制作させて頂いた、手つむぎマーブル糸を散らした万筋の紬をお召しになってSさま。

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よーく見ると。
シャリンバイとヤマモモで染めたベージュのまわたと白のまわたとのマーブルがイイ景色に。
Sさまのお婆さまが作られたまわたが、時を経てお孫さんであるSさまの『なんてことない』縞の
お着物になって。こんなに嬉しい『なんてことない』はありません。ありがとうございますっ!

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衣裳らくやの斉藤さんは、前回の作品展で黒い山形斜文の八寸をお選びくださって。
この日は黒っぽい大島紬に合わせてくださって。

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翌日は個性的な段のお着物に・・・。こちらも大島紬なのだそうで、残糸で構成された大胆な段に
黒い山形斜文の八寸をスッキリと。どちらもカッコイイお召姿でした。

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地紋のあるシリーズの無地の紬に、日本刺繍の飯島桃子さんに雪花の刺繍を散らしてもらって。
この日のKさまは、久保紀波さんの絞りの染め帯に、峯史仁さんの帯締めで。
「この着物にも合うiwasakiさんの九寸をね、丸紋で作っていただきたいと思って・・。」
うわぁ。久々の440シリーズ・・となると、じっくり四つに組まないと二人がかりでも負けて
しまうので(涙)。覚悟して来年取り掛からせていただきますっ!(汗)

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前回の作品展のときに、らくやさんの着付け教室に通われていて目にとめて頂いた『メンデストライプ』
の半巾帯を。なんと今は、らくやさんのスタッフさんに。。。素敵な「ご使用の一例」のiwasaki半巾に
嬉しいやら恐縮やら・・・。ありがとうございますっ!

2年半といったら、iwasakiにとってはあっという間なのですが。
この2年半の間に、数は多くはないのですが・・・生まれたiwasakiの織物たちもそれぞれに旅立って。
可愛がっていただいている姿にもう、感謝しかありません。。。
今年も。
自分では目一杯頑張ったつもりでも、大した仕事は出来ていないのが織物なのだけど(涙)。
いやいや、今回も勇気をたくさん頂いて。
残り僅かな今年も。そして来年も。
命続く限り織り続けたいと思います。ありがとうございました。




by senshoku-iwasaki | 2018-12-17 23:50 | 着尺・帯
地紋のある『木洩れ陽』モノクロバージョン、出来ました。
衣裳らくやさんでの作品展までに間に合わせたくて・・・先月中に織り上げたのがこちら。
クロ・グレー・ライトグレー・シルバーグレーのブロックで作るマル。
太陽の周りに光の環が見えるハロ現象のよう。
シルバーグレーが氷の粒になって光を輝かせて。
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学生の頃からずっとお世話になっていた、郡上の湯のし屋さんが体調を崩されて。
仕事を畳むことにしたとお手紙が。
丁寧なお仕事と、控えめだけど聞けば色々教えてくれる・・私(エツコ)にとって心から頼りにして
きた職人さんのおひとりで。
あまりに急だったもので、なんでなんで??やだやだ・・ってキモチと同時に、これはきっと。
はっきりとした理由と、覚悟がある上で決められたコトなんだと悟ったものの。
お声を聞きたかったのと、
もし可能であれば・・これを含む今年最後の着尺3反だけはお願い出来ないかしらとお電話して。

いつもよりも小さなお声で
「私の身体も、親の代からの古い機械も。もうええ加減なんやと思います。」
私(エツコ)としては、この湯のし屋さんと反物が行き交う事が辛うじて。。。
自分たちを織物づくりに育ててくれた郡上八幡との唯一の繋がりだったものだから。ぽっかりと。
「いつもより時間をいただくかもしれませんけど、そのお仕事だけは引き受けさせてもらいます。」

催促は出来ずに、たしかにいつもよりも長い日数が経って・・・でもいつも通り綺麗に湯のし上がって。
「こちらこそ、長い間たいへんお世話になりました。
岩崎さんのこれからの、更なるご活躍を心からお祈りいたします。」のメッセージに泣きそうになって。
やっぱり辞めないで!と心で叫びながら・・・。そうだった。
いつかお話ししたときに何気なくおっしゃっておられた一言を思い出して。
「湯のしもやけど、ウチみたいに小さな町で知った顔の方々の悉皆の仕事をさせてもらっとると。
心身ともに元気で健康な内だけやね。みっともない仕事は出来ないから。」

ピリオドは自分で打つ。幕は自分で引く。
カッコイイ先輩たちにiwasakiはいつもいつも育ててもらって、まだまだ発展途上ですが(涙)。
この業界は特にかもだけど、いつまでたってもまだまだiwasakiは最若手だったりするので(笑)。
ずっと目標の太陽のような先輩方の光のチカラを借りて(!?)周りに輝くハロになりたいです。




by senshoku-iwasaki | 2018-12-12 22:46 | 着尺・帯