カテゴリ:着尺・帯( 390 )
緯吉野着尺『ゼリーのミルフィーユ仕立て』。
コロナ渦で作品展が中止になったり、町会のイベント
も取り止めとなったりで。
iwasakiいつもよりもじっくりと、時間のかかる組成
の仕事に取り掛かっておりまして。

5月はこの緯吉野の着尺、6月は経吉野の着尺を織り
上げて。湯のしも上がって、トロンと良き風情です。。。

緯吉野着尺『ゼリーのミルフィーユ仕立て』。_f0177373_18380725.jpg
『ゼリーのミルフィーユ仕立て』は(前回のタイプ
のもそうでしたが)着尺となれば特に。
組成の凹凸感と、色数はあるものの「うるさくない」
を念頭に制作いたしました。

着物は、たっぷりと織り地が見えるもの。
お手持ちの帯にも合うように、そして何より・・・
飽きない着物となるように。
永くお召し頂けるものとなるように。
単調ではないけれど、やり過ぎにはならないように。
それはiwasaki結成のときからのテーマ。

織りの着物の魅力は、日によって明るさによっても
見え方が違うことだと思っていまして。
一番シンプルな平織りであっても、糸味の違いや
色、縞や格子によってもかなり変化します。
それが綾織りになったり、こうやって緯吉野の組成
だったり、経吉野となれば尚。。。
それぞれの織りの特徴を、出来れば最大限引き出し
たいのです。それもやり過ぎないで(笑)。
キモノは、着る人と着物と帯と、帯揚げ帯締め履物
にバッグといった小物類・・全部のバランスのモノ。
やっぱり着る人が一番輝かないと。

この緯吉野の『ゼリーのミルフィーユ仕立て』とは
対照的な感じで、経吉野で無地ライクの渋い『織り
小紋』も。色違いでシリーズ化出来るような第一号
を次回はご紹介いたします!






by senshoku-iwasaki | 2020-07-12 22:21 | 着尺・帯
『阿波藍とアイボリー』イワサキ式ドロップス八寸帯地を広げて。
染織こうげいさんでの作品展から戻ってきた
帯、着尺などを仕舞うために巻き直しながら。。
今回も実は(!?)結構新しい試みがイロイロ。
しみじみ眺めて、自分で作っておきながら・・
おぉぉそうだった!と改めて(笑)。

新型コロナウイルスの影響で。
残念ながら今回の作品展では、あまりご覧いた
だくことの出来なかった新作たちでしたが。
今現在制作中のモノたちも含めて、近いうちに
蔵前の、年に数回のiwasakiのshop「増孝商店」
でもご紹介できたらと思っております!
また日程が決まりましたら、このブログでも
ご案内させてくださいませ。

『阿波藍とアイボリー』イワサキ式ドロップス八寸帯地を広げて。_f0177373_19075909.jpg
イワサキ式ドロップスは、空羽の緯吉野。
少し透け感のある爽やかな縞の部分は、徳島の
森くみ子さんに阿波藍で染めていただいた玉糸
です。


『阿波藍とアイボリー』イワサキ式ドロップス八寸帯地を広げて。_f0177373_19082702.jpg
50歳の年のときに50本の半巾帯を作ろうと、
どうにか作り終えてふと。
iwasakiの半巾を組み立てている、八寸帯地
のときの残糸が底を尽き始めたことに気づき。
あれれ、私たち今年51歳ということは?
来年はiwasaki結成30周年になるのかぁ。。。
ふむむ。
『30周年に30本の八寸帯地つくる!』企画を
したらまた半巾もいっぱい作れるなぁ。

かがるだけの八寸も。
半巾と同じ、織りっぱなしでも帯になる織地。
ミミもカワイイ見どころのひとつ。
うむむ。。。
性懲りもなく(!?)
新たな目標が、生まれてしまったかもかも。







by senshoku-iwasaki | 2020-06-17 23:04 | 着尺・帯
梅雨入りとともに『雨音拍子』な経吉野着尺に掛かりました。
『ゼリーのミルフィーユ仕立て』な緯吉野の着尺を
織り上げてすぐに。
クニヒサとあれこれ考えながら、今度は経吉野着尺。

今回は実験的に小さな縞をたてまして、その上に
ちょうど組織がかかるように・・・。
静かな雨音の拍子のような着尺です。
梅雨入りとともに『雨音拍子』な経吉野着尺に掛かりました。_f0177373_17210059.jpg
縦長な楕円が、雨垂れのようにも雫のようにも。
タテ糸が飛ぶ部分と、そうでない部分の光沢が
違うので緯吉野とはまた違う奥行きがあります。

本格的な梅雨入り前日の晴れの日に。
ひと月ぶりに千葉の実家のお掃除に行きまして。
一人暮らしの母は、今年米寿を迎えます。。。
2ヶ月間お休みをしていたリハビリテーション。
出掛けることが面倒臭くなって、このまま
やめようかな・・と言う母に、頼むから週1で
いいから行って欲しいとお願いして。
布団に洗濯もの・・干せるもの全て干して(笑)。
草だらけの庭の草刈りと。

クッタクッタにくたびれて。
コロナの影響で2月から行けていない山梨の、
南部町の家も。草が凄いことになってるのだろ
うなぁ。。。
梅雨入りとともに『雨音拍子』な経吉野着尺に掛かりました。_f0177373_17200943.jpg
実家のあじさいを一枝貰って帰って。
南部町の町の花は、紫陽花だったなぁ。

この『雨音拍子』の着尺が織り上がったら
梅雨の晴れ間をめがけて何としても!
一度、150歳の南部町の家のお掃除にも
行かないと。。。



by senshoku-iwasaki | 2020-06-12 22:51 | 着尺・帯
『半巾50+』の50本目とうとう織り上げました。
iwasaki夫婦、ともに50歳のときに
50本の半巾帯を作ろう!と始まった企画。

iwasakiにとって半巾帯は特別な存在。
なんといっても
iwasakiの大好きな『何でもないフツーの日』の
とびっきりのアイティムだと思っていて。
着尺や帯地を織った残りの糸から生まれることが多々。

白洲正子さんの著書の中で
「織物の魅力は良くも悪くも同じものがないことだ」
という一節があって。
私たちが目指す自家織物は、まさにそれでして。
定番としてシリーズ化して似たようなモノを作ること
はあっても、全く同じは存在しない。
それは
今日と昨日は似てるけど違うのと同じなのです。。。

この50本の中でも。「以前制作したあの感じで」など
お客様からリクエスト頂いて作ったものもカウント
しています。
この50本目も。Tさまにリクエストされていたタテ糸
の姉妹です。
『半巾50+』の50本目とうとう織り上げました。_f0177373_21314817.jpg
紺とピンクのはっきりとしたツートンで以前制作
した『色硝子』のサンプルからお好みを伺って。
今回はグレーを挟んだのはTさまの雰囲気がそんな
感じだったから。
柔らかで優しいTさま仕様の『色硝子』のタテに。
ヨコ糸の配色を変えて。

リクエストといえば。
iwasakiの半巾を何本もお持ちのSさまも。
昨年制作した『阿波藍とアイボリー』の半巾帯を
リクエストしてくださいまして。
緊急事態宣言が解除された先日、お着物姿で
お出でくださいました。それもiwasakiの緯吉野
の半巾帯を締めて!!


『半巾50+』の50本目とうとう織り上げました。_f0177373_21312926.jpg
うは~!ウレシイですぅ!
とってもお似合いでした。
Sさま、お仕事もずっとテレワークだそうで。
お家でも毎日お着物生活なのだと伺いまして。
「半巾、大活躍です」Sさま。
ありがとうございます!

『半巾50+』の50本目とうとう織り上げました。_f0177373_21320407.jpg
Sさまの『山形斜文の阿波藍とアイボリー』は菱が
細かく変化するタイプ。
この『山形斜文の阿波藍とアイボリー』は、ほぼ
同じように阿波藍の段が入ったものがもう1本作り
まして。それは若干菱が大きく変化しています。
ものすごく似ているけれど、やっぱり違うのです。。


『半巾50+』の50本目とうとう織り上げました。_f0177373_21311359.jpg
Sさまの後ろ姿。
私(エツコ)の、半巾帯が好きな理由のひとつに
織りっぱなしでそのまま(仕立てることなく)帯に
なることでして。こうして生地感のある締め方は、
より織物の全貌が見えるようで・・・しみじみと。
あぁ。やっぱりヨカッタなぁ。と自画自賛してしま
います。。。
Sさま、ありがとうございました。




by senshoku-iwasaki | 2020-06-07 00:34 | 着尺・帯
ちょっと贅沢な織り半襟を再び作っています。。。
緯吉野のミルフィーユな着尺を、私(エツコ)が
掛かっている横の機では。。。

クニヒサが取り掛かっているのは、経吉野。

吉野織りには、タテ糸が密になる経吉野と。
ヨコ糸が密になる緯吉野。
そして
タテヨコともに密になる吉野格子があります。

どれも凹凸が出来る組成になるので、仮に無地
であっても無地ではない、糸味の出せる魅力が
あります。

ただ経吉野、実はiwasakiではまだシリーズ化
したことがありませんで。
新しいシリーズの開発中なのです。。。

ちょっと贅沢な織り半襟を再び作っています。。。_f0177373_17582758.jpg
ただのサンプルではつまらないので、ならば!
織り半襟を作ろう・・となったのですが。

随分と前から
Aさまから江戸小紋にある「茣蓙目」のような
地紋が出来ませんか?とリクエストを頂いていて。
そんな文様が織りで出来たらイイなぁ、と。

Aさまは永らくiwasakiの織物をご愛用頂いている
ユーザーさんのおひとり。このブログも始めた頃
よりずっとご覧いただいておりまして。
トホホ過ぎる子育ても仕事も、iwasakiの歴史も
まる見えのこのブログですが(笑)。
iwasakiの憧れだったり、持ち物だったりに被る
コトが度々。学生の頃から憧れていて結局買えな
かった鳥取民芸家具や、つい先日も。
山陰のリアルな亀の絵絣の、全く同じ亀の絣の
座布団をお持ちと知り・・・。ビックリ!
iwasaki夫婦と同じツボを持つ!?Aさまの
イメージに近いものが出来るとイイなぁ。。。









by senshoku-iwasaki | 2020-06-02 22:53 | 着尺・帯
ゼリーのミルフィーユな着尺を織っています。
緯吉野の『ゼリーのミルフィーユ仕立て』。
制作しました。
そうそう、贅沢な織り半襟も。。。

今回は秋に向けて。
タテ糸は茶に、こげ茶、紺色等々いろんな色。
ヨコ糸には、3種のチャコールグレーに、
マダムグレーにピスタチオ。
この組成は。
織りならではの、糸と色の交差で生まれる奥行き
のある不思議な色味が生まれます。。。

ゼリーのミルフィーユな着尺を織っています。_f0177373_18182585.jpg
今回タテ糸に使った糸は、座繰りの玉糸や生糸。
着尺や帯地の時に使った残糸を中心に構成しまして。
ヨコ糸は、かなり節のある座繰りの玉糸に生糸を
絡めた糸がメインです。
色だけじゃなくて、糸味も見どころ。

このシリーズ、キレイな色のゼリーがキラキラと層
になっているイメージなのです。
緯吉野は楕円のように出る部分と、ヨコ糸が詰まって
見える部分が、主旋律と副旋律のようで・・・
同じヨコ糸でも見え方が変わります。
それを全体で捉えると、きっと感じ方で印象の色が
人によって違うのも面白いのです。

着尺のように長い面積で纏うと、絹量の多さからの
光沢感が、垂れモノのような贅沢感です。
・・が、ヨコ糸をしっかり食べる組成ですから・・
織り進みはとってもゆっくり(涙)。
機は腰板と呼ばれる板一枚に乗って織るのですが。
私(エツコ)のお尻の付け根、太ももの上には。
真一文字にあざが。。。
「お尻が痛いんだわよ。」私
「知ってますよ。
つい3分前にも言いましたよ。」クニヒサ
「水着の仕事が入ってなくてよかったわ」私
「ハイハイ。よかったですね。」クニヒサ
こんなしょうもない会話もミルフィーユのように
積み重なってゆくコトになってしまいます。。。





by senshoku-iwasaki | 2020-05-28 22:35 | 着尺・帯
夏向けの九寸帯地、白い雲シリーズに新色です。
今年の夏の新シリーズ、透ける九寸帯地です。

染織こうげい・浜松店さんでの作品展に向けて

糸感と、透け感がとても気に入っていまして。
今回は、『白い雲 銀の雲』の第二弾として
ターコイズの空も・・・。

夏向けの九寸帯地、白い雲シリーズに新色です。_f0177373_18585317.jpg
今回もタテ糸ヨコ糸ともに、宮坂製糸所さんの
座繰りの玉糸です。かなり節のある、味わい深い
けれどかなり織りにくい(笑)糸です。

今回は地に、アイボリーバージョンと
水色のようなグレーの2種を制作中です。
今回のほうが糸が前回よりも若干細く・・・。
クニヒサ、ため息をつきながら織っています。

いろいろなことがあるけれど。
こんな時こそ、空を見上げて。
キットソノウチイイコトアルサと天の声(笑)。

第一弾の
『白い雲 銀の雲』『白い雲 阿波藍の雲』と
『ギンガムチェックと眼鏡』は、引き続き
5月7日(木)~17日(日)まで第二部として
ご紹介いただいております!






by senshoku-iwasaki | 2020-05-08 22:42 | 着尺・帯
Nさまの御柱織りに取り掛かりました。
昨年からご注文頂いていたNさまの御柱織りは。
赤味を帯びたチャコールグレーと、
やや青味のシルバーグレーの三つ崩しです。

赤味と青味でからか、遠目に見ると紫っぽい
上品なグレーの無地にも・・・。

そういえば私(エツコ)にとって・・・
このお色こそが、Nさまそのもののように感じて。

Nさまの御柱織りに取り掛かりました。_f0177373_18452016.jpg
初めてお会いした時からずっと変わらず。
いつお会いしても穏やかで、優しくて、ユーモアが
あって、ナチュラルで。

ご注文で制作させて頂く場合、いつもこうして・・
その方のお顔を思い浮かべながら。

染織こうげい・浜松店さんでの作品展のための
新規格の帯地制作に、ギリギリまで時間がかかり。
こうげいさんに無事納品が済んでから、じっくりと
取り掛かりたいと思っていました。

iwasakiいつものことでたいへん恐縮なのですが、
長らくお待ち頂いて。
この秋にはお召し頂けるように織り進めております。

『糸ぢから・春帯夏帯』ですが、第二部として
5月7日(木)~17日(日)まで延長してご紹介
して頂けることになりました。

こうして織物制作を続けさせて頂けていること、
本当に感謝しております。
少しでも良い仕事をしたいと思っております。







by senshoku-iwasaki | 2020-04-30 22:11 | 着尺・帯
新作の夏九寸帯地『ギンガムチェックと眼鏡』。
今年のiwasakiの新シリーズ、透ける夏帯地として・・・。
前回ブログに登場した『白い雲 藍の雲』と
『白い雲 銀の雲』の前に取り掛かったもの。

ミントグリーンのギンガムチェックに浮かぶ雲?
もしくは眼鏡?
新作の夏九寸帯地『ギンガムチェックと眼鏡』。_f0177373_19310669.jpg
この夏帯地シリーズ制作のためにお願いした糸は、
タテヨコともに宮坂製糸さんで双子の玉繭を、
座繰りで引いて頂いたものです。

雲の部分は『御柱織り』で使用している、やはり
iwasakiにとって・・・宮坂製糸さんのとっておき
の玉糸です。


新作の夏九寸帯地『ギンガムチェックと眼鏡』。_f0177373_19312851.jpg
糸ぢから全開で。
だけどふわーっと軽ーくなるように。。。
あれやこれや考えながら浮かばせた雲たちです。

日傘が似合う、夏のお着物姿を思い浮かべて。


by senshoku-iwasaki | 2020-04-18 22:59 | 着尺・帯
新しい山形斜文は、『ぼわんとストライプ』です
ザーッと、スーッと、ほわーっと落ちる滝の
ようなイメージの縞です。

小さめの山形斜文の大小で。
今回の山形斜文八寸帯地、タテもヨコも群馬県の
碓氷製糸さんの絹糸です。。。
新しい山形斜文は、『ぼわんとストライプ』です_f0177373_18120437.jpg
タテ糸は『ふい絹』という、無撚りの絹糸で。
iwasakiの銀河絹シリーズは、長野の宮坂製糸さんの
『銀河シルク』を使っていますが。
糸のつくり方は、どちらも同じように沢山の繭を、
ゆっくり旋回させながら撚りをかけずにひくそうなの
ですが両者はやはり違いがありまして。
今回はこのために碓氷製糸さんに細めにつくって
頂いたものです。

新しい山形斜文は、『ぼわんとストライプ』です_f0177373_18113738.jpg
ヨコ糸はキビソということなのですが、とても
綺麗に揃ったキビソ(緒糸)です。
タテもヨコも細めの糸で構成してますので、
繊細な感じの仕上がりになりました。

キラッとしつつマットな落ち着きもあって。
今回のタイプも絹のさまざまな表情が楽しめます。
素材のチカラ無くしてiwasakiの織物は出来ませんで。

沢を上って美しい滝を見つけたときのような
静かに織物力を感じるような八寸帯地に・・・
なったらいいなぁ。と思いながら織りました。





by senshoku-iwasaki | 2020-04-13 21:49 | 着尺・帯