今年のiwasakiの新シリーズ、透ける夏帯地として・・・。 前回ブログに登場した『白い雲 藍の雲』と 『白い雲 銀の雲』の前に取り掛かったもの。 ミントグリーンのギンガムチェックに浮かぶ雲? もしくは眼鏡? ![]() この夏帯地シリーズ制作のためにお願いした糸は、 タテヨコともに宮坂製糸さんで双子の玉繭を、 座繰りで引いて頂いたものです。 雲の部分は『御柱織り』で使用している、やはり iwasakiにとって・・・宮坂製糸さんのとっておき の玉糸です。 ![]() 糸ぢから全開で。 だけどふわーっと軽ーくなるように。。。 あれやこれや考えながら浮かばせた雲たちです。 日傘が似合う、夏のお着物姿を思い浮かべて。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-04-18 22:59
| 着尺・帯
ザーッと、スーッと、ほわーっと落ちる滝の ようなイメージの縞です。 小さめの山形斜文の大小で。 今回の山形斜文八寸帯地、タテもヨコも群馬県の 碓氷製糸さんの絹糸です。。。 ![]() タテ糸は『ふい絹』という、無撚りの絹糸で。 iwasakiの銀河絹シリーズは、長野の宮坂製糸さんの 『銀河シルク』を使っていますが。 糸のつくり方は、どちらも同じように沢山の繭を、 ゆっくり旋回させながら撚りをかけずにひくそうなの ですが両者はやはり違いがありまして。 今回はこのために碓氷製糸さんに細めにつくって 頂いたものです。 ![]() ヨコ糸はキビソということなのですが、とても 綺麗に揃ったキビソ(緒糸)です。 タテもヨコも細めの糸で構成してますので、 繊細な感じの仕上がりになりました。 キラッとしつつマットな落ち着きもあって。 今回のタイプも絹のさまざまな表情が楽しめます。 素材のチカラ無くしてiwasakiの織物は出来ませんで。 沢を上って美しい滝を見つけたときのような 静かに織物力を感じるような八寸帯地に・・・ なったらいいなぁ。と思いながら織りました。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-04-13 21:49
| 着尺・帯
昨年、グレーの無地の吉野格子九寸帯地を制作させて 頂いたNさま。 2月に「itonosakiさんで撮って頂いたの」と画像を お送りくださいまして。 ![]() その日は結城紬に合わせてくださったそうで・・・。 シックな中に、温かみのあるNさまの着こなしで。 帯締めと帯留めに、ふんわりとやがて来る春が。 そしてもうお一方。 itonosakiさんでiwasakiの八寸帯地『色硝子』を お求めくださいましたお客様。 素敵な笑顔とともにitonosakiさんからのお写真を 3月に頂いて。 ブログ掲載のご承諾を最近頂きまして。 あらためて着物ってイイなぁ。 こんな時だからこそかもしれませんが、私たち自身 のココロが満たされてゆく思いになりまして・・。 このタイミングでアップさせていただきました。 itonosakiさんでは 4月17日(金)~5月2日(土)の日程で 「大人の半幅・初夏揃え2020」という企画展を 当初より予定されておりまして。 iwasakiも半巾帯を出品いたします。ただ、この 緊急事態中ですのでネットでの展示会に準備中 とのことです。。。 今年iwasakiは、半巾帯50本を『日本の夏じたく』 で展示しようと準備をしてきましたが、 新型コロナウイルスで中止となりました。 その半巾帯たちは、2本は『日本の夏じたく』のオンラインショップで。それ以外はitonosakiさんの この展示会と、染織こうげいさんでの作品展に ご紹介させていただくことになりました。 これからどうなってしまうのか、誰にも見えない 未来だけれど。素敵なユーザーさんのお姿に iwasaki、励まされまして。私たちに出来ること は織物づくり以外何もありませんので(涙)。 出来る限りのことを、精一杯頑張りたいと思います。 ▲
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| 2020-04-08 23:26
| 着尺・帯
今年はふわりとエアリーな、透け感のある九寸帯地 を作りたいと。 クニヒサ、この規格について糸の太さや、練り具合 密度などなど・・・。ずっと悩みまして。 ようやく透け感のある雲がふわふわと。 ひとつめは『阿波藍とアイボリー』バージョンです。 組成は「めがね織り」という技法でiwasakiおなじみの 緯吉野に似ているのですが、よーく見ると違います。 裏ができるのがめがね織りです。 ![]() 森くみ子さんに染めて頂いた阿波藍の雲が浮かびます。 ふたつめは『白い雲と銀の雲』。 ![]() 銀鼠の雲が浮かぶバージョンです。 このタテ糸が無地のタイプの前に、ギンガムチェック のような格子の中に雲を浮かべたタイプを作りまして。 その第一号と、八寸、半巾など数点を 4月9日(木)~4月13日(月)染織こうげい・神戸店 さんの「染織こうげい展」に出品いたします。 写真のタイプは染織こうげい・浜松店さんで。 4月23日(木)~4月27日(月) 「岩崎訓久・悦子作品展・糸ぢから春帯夏帯編」に。 手織りはとにかく時間がかかるもの。 この「春帯夏帯編」のためにこの半年間ずっと・・・。 土日もなく現在進行形で織り続けています。 暗い出来事が続く昨今ですが、 素材力に生かされているiwasakiならではの「糸ぢから」 に、光を感じてくださる方がいらしたら・・・ 織物力を信じて織り進めます! ▲
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| 2020-04-04 23:35
| 着尺・帯
ご注文の御柱織りに取り掛かっています。 染織こうげい・浜松店の佐浦店長さんの リクエストで生まれた『used denim』。 1969年生まれのiwasaki夫婦なので。。。 ジーンズといえば、着古したリーバイスの ヘヴィーオンスのジーンズならではの、たて落ち感 は、カッコイイ!というのが条件反射なのです(笑)。 それは古い紬などにもいえまして。 着こんでゆくうちに、ほんのりと縞がたってくる・・ 昭和50年代の郡上紬もまさにそんな織物たちでした。 佐浦店長が愛してやまない、古いざざんざ織りや、 伊兵衛織りもそういった織物たち。 もちろん!iwasakiはそれらすべてをリスペクト。 ![]() 御柱織りは、iwasakiの織物のなかでも一番 ヘヴィーデューティーなシリーズですから。 織り進んでくると、織り手前はどんどん膨らみます。。 双子の繭の節がたっぷりと。 味わい深いけれど、織りにくいのがこの織物の特徴で。 糸は太いのだけど、サクサクとは織り進まず・・・。 ちょっとずつ。 この4月から高3になる息子は最近、ファッション通!? おしゃれ情報収集に余念がない様子(笑)。 何をするにも取りあえず知識からの楽屋師匠タイプ。 彼のおしゃれ理論からすると、 たて落ち感ある、本当のビンテージセルビッチデニム は円熟期の大人にこそ似合うものだそうで。。 若者には細番手で織られた、たて落ちしないタイプ のほうが魅力的なのだそう。 「ただね、 着たい服と体型が合わないのが問題でさ。」息子。 「ほぅほぅ、なるほど。それはわかる。」私。 「そりゃ、わかるでしょーよ。 あーたの骨格のせいでしょーが!」息子。 私(エツコ)の家系、ジーンズは絶望的な純血の!? 日本人体型(笑)。う~ん、ひょっとしたら着物 だったらワンチャンス・・・やっぱり無いかぁ(笑)。 ▲
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| 2020-03-16 22:38
| 着尺・帯
藍の研究家でもある、徳島の森くみ子さんに iwasakiで厳選した糸を藍染めして頂いているシリーズ。 今年で4年目となりました。 今までに生紬着尺、八寸帯地、九寸帯地、半巾帯と制作 してきましたが、夏用の九寸帯地はお初です。。。 ![]() タテに赤城の節糸、ヨコに宮坂製糸さんの玉糸と 赤城の節糸。 ここ数年、赤城の節糸は入手困難となっていまして。 iwasakiでは、何年か前に購入したストック分を 染めて頂いたもので、 織りはスウェディニッシュレース織りという 技法を用いています。 4月23日(木)~4月27日(月)に今年も。 染織こうげい・浜松店さんで作品展をさせて頂きます! 今回は、透ける帯地をイロイロ・・・。 夏向けのiwasaki定番シリーズになるとイイなぁと。 でも第一弾は、いつだって悪戦苦闘のiwasakiなので。 オヨヨ…と二人であたふた繰り返しながら生まれる 新作たちを、これから少しずつアップしたいと思って おります!! ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-03-09 23:08
| 着尺・帯
杉綾織の帯地のシリーズ『色硝子』。 テーマはステンドグラス。 光を受けて、蓄えて、放って、輝いて。 祈りの場のそれは崇高で美しくて。 趣味の空間にあるものは愛らしくて。 昨年春に惜しまれつつ閉店した浅草の喫茶店。 「アンジェラス」にも愛らしいステンドグラス がありました。 屋根裏のようなその空間が好きだったけど、 お店はいつも混んでいて。ナカナカその辺り の席には案内されずに遠目に眺めて・・・。 iwasakiの『色硝子』もそんな愛らしいものに なったらなぁ・・・と。 ふんわりと明るいカラーの今回の『色硝子』。 カサカサとしたキビソ糸のタイプと、 ツルツルのこの生糸のタイプと。 同じ絹でも表情はかなり変わります。 ![]() ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-02-18 22:42
| 着尺・帯
透け感のある、新しい夏向け八寸帯地に取り掛かって おりまして。 イメージはドロップス。 「サクマ式」ではなくて『イワサキ式』(笑)。 織物なんだけど、いつもとはチョット違う 所々で糸を絡めて。 生まれてくる、小さなしずくたち。 ![]() 私(エツコ)が織っているのは 濃い茶のベースにはピスタチオとハッカのしずく。 ![]() クニヒサが織っているのは グリーン寄りのターコイズブルーのしずく。 このドロップスたちも。 iwasakiおなじみの緯吉野の組成から。 今年は4月に「染織こうげい・浜松店」さんで作品展です。 昨年から今年のテーマは夏帯と思案していまして。 八寸のほかにも 透け感のある九寸もこれからかかる予定なのですが。 なんせ二人して不器用なものだから・・・。 新しい取り組みは、一発で上手くいくはずもなく(涙)。 オヨヨ・・・。 あれよあれよと1月も過ぎて。 間に合うのかなぁ?間に合わせねば。 カランカランとサクマのドロップス。 あれれ!?白いハッカばっかり? どうやらウチの子供らは、ハッカがハズレらしく。 この新作は どうかハズレになりませんように(笑)。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-02-01 22:24
| 着尺・帯
50歳の記念(!?)に半巾帯を50本つくろう!という ほぼ思いつきのようなノリで始まった企画。 iwasakiにおける半巾帯とは? 実はLIFEそのものなのかもしれないと作りながら痛感。 特に私(エツコ)にとっては。。。 私が取り掛かる場合は、 まずは残り糸を逆算するところから。 ほんのちょっぴり残った糸も、必ず効果的に使い切る ことを念頭に。 ![]() タテ糸の整経はクニヒサが、やはり残り糸から生む縞。 ヨコ糸の入れ方によっては、タテ色を消すことも。 タテを見え隠れさせるのも織物の凹凸感や、奥行きを 出すのに効果的になったりします。 ![]() 同じタテ糸でもヨコ色が変わればほら・・・。 上の黄色い半巾と同じタテの姉妹とは思えないほど。 同じタテから4本ずつ制作していまして。 クニヒサと私で代わる代わる・・・ちょうど道半ば。 只今25本目の半巾帯を織っております。。。 50本の半巾帯、今年の『日本の夏じたく』展で ずらりと並べるつもりでおりまして。 ひとつひとつ。 一越一越がまるで今日までの月日のようで。 今織っている奇跡。 これまで作ってこられたキセキ。 「増孝商店」開店中の空き時間にせっせと繋げた つなぎ糸たちも。 出来る限りの愛を込めて!最大限に活かせるように 散りばめています。 今現在もこれからも。 捨てることなく生み続けたい願いもこめて。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-01-24 21:50
| 着尺・帯
『青木間道をモチーフにした八寸帯地』です。 今までに制作してきたものとチョット違うストライプ。 真田紐のような部分がチャック!になっています。 いや、ファスナー?うん、ジッパー! チャックもファスナーもジッパーも。 どれも同じ。 お口をぎゅっとギュッとギュギュっと(!?)締めて。 ![]() でもiwasakiはおしゃべりだしなぁ。 もともとゲラだから、笑い出すと止まらないから。 シュルルーっと(!?)ぱっくりと(!?) 開かないようにグッと締まったお色も作りました。 ![]() 今織っているのはビターチョコレートのようなベースで。 ヨコにもファスナーのような段が活きます。 チャックという名称は、巾着からもじって尾道で生まれた と知り・・・う~ん、感慨深いなぁ。 尾道イイところだったなぁ。また行きたいなぁ。。 そんなコトを二人で話しているうちに・・・ 尾道の海のような ブルーがメインカラーになりました(笑)。 尾道レモンをハチミツに漬けて。 西から少ーしずつやって来る、春を待ちながら・・・ ♪~あかいスイートピーぃ~♪ 「・・・お口チャックでお願いします。」クニヒサ。 ハイハイ失礼いたしました。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-01-18 22:51
| 着尺・帯
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