カテゴリ:着尺・帯( 337 )
ステンドグラスのような『色硝子』半巾帯も春色です。
半巾帯、第2弾は綾織りです。
今月はクニヒサ、絹糸の精練、染色、糊付け・・・をしながら半巾帯を制作しておりました。
f0177373_19312859.jpg
『色硝子』のシリーズは、今までにも何点か制作しています。
その都度タテ糸の配色から・・・もちろんヨコ糸も色味を変えて、同じモノはありません。
だけどなんとなく。似た印象(笑)。
今回はタテの黄色が春っぽいです。

iwasakiでは、半巾帯の場合は大抵・・・。
八寸帯地を制作してから残った糸で作るコトが多いのですが。
今回は逆で。
これを制作してからクニヒサ、この感じをとても気に入って。(完全に自画自賛・笑)
使い切ってしまった黄色の糸も、また染めて。
今はこの半巾に似た感じの八寸帯地を制作中です。
そうすると、また半端に余る糸が出来たりするので・・・。いつかの半巾帯になります。

こんなふうに。
ぐるぐるぐると廻って回って。
「なんとなくいつも似た印象」を、作り続けるコトが出来たら!何よりも嬉しいです。

私(エツコ)のほうも。
ナカナカ捗らないっ!(涙)とボヤキながら。ショールsunriseと、万筋の紬着尺制作と。
ちょっとずつは進んでいたようで。(笑)
立春までには次の仕事に移れそう。。。




by senshoku-iwasaki | 2018-01-31 21:09 | 着尺・帯
全然違う銀河絹の山形斜文、半巾帯と角帯と。
クニヒサが年末から年始にかけて取り掛かっていたのは、銀河絹の山形斜文。
菱の大小でも見え方の変わる、スタンダードで飽きのこない山形斜文のシリーズ。
今回は、対照的な二種を。

f0177373_19424277.jpg
たくさんの色が入ったこの半巾帯、イメージは裂き織り。
一見三枚目。「垢抜けなくて田舎臭い」がテーマです。なんだけれど。
織物の奥深いところは・・・こういったモノこそ、恐ろしく化けるところでしょうか・・・。
合わせる着物によって織物力が溢れ出す、摩訶不思議なものでして。
これを知ってしまったら、もう抜け出せませんで(笑)。
ただ、どうも・・・。この手に現る神様には、出会える人と出会えない人があるようで。
要は好き嫌いがハッキリと分かれるモノなのかもしれません。。。
もちろん、iwasakiは大好きな手なのですが。
半巾帯自体が八寸帯地の残糸を中心に制作しているということもあり、今のところ年間に20本ほど
の少量生産の中のレア(!?)な一品でもあります。
こういった手は、同じものが作れないので・・・。
展覧会などでお気に入りに出会ったら、捕獲(!?)をおススメいたします(笑)。
f0177373_19425540.jpg
そして・・・。同じ組成とは思えない(!?)シャープでストイックで二枚目な山形斜文。
こちらは銀座にお店があります、『銀座 庵』(ぎんざいおり)さんのオリジナル角帯です。
昨年からiwasakiの帯地などを一部取り扱っていただいております。
庵さんで扱うiwasaki製のモノは、庵さん別注のもので指定のカラーで、規格も一部変えています。

かっちょいいハンサムボーイも、ブサかわい子ちゃんも。
どちらも実は同じで。
どちらの魅力も最大限に引き出せるように・・・。
スタンダードな組成だけに、織物力、素材力を信じて取り組んでいきたいと思っております。




by senshoku-iwasaki | 2018-01-29 21:53 | 着尺・帯
せっせせっせと・・・織りためて。
染織こうげい・浜松店さんでは、来年6月に展示会が決まっておりまして。
浜松のこうげいさんのお客様は、iwasakiの『いろんな』を楽しみにしてくださっているので。
機の合間を縫って・・・半巾帯も少しずつ。
左の半巾のような、三つ崩しのように見える八寸帯地に取り掛かっているクニヒサ。
半巾もあじろのような、三つ崩しのような。。。
一越ずつ杼(シャトル)を変えることで生まれるタテヨコです。
f0177373_19240760.jpg
iwasaki、今年は結成25周年の節目の年でした。
クニヒサも私(エツコ)も。
何が好きって、一見どーってコトない、何の変哲もない、手織りの縞格子が好きなのです。
織物だから。
経糸と緯糸がしっかり感じられる、しっかり噛み合っている(!?)感じが好きなのです。
結成当初から、作家モノっぽい(!?)作風がありませんで(笑)。
人からよく『分かりにくい』って言われました(笑)。
ひと昔前の産地の織物のような、スタンダードでストレートで健康的な織物を目指して・・・。

現在はiwasaki夫婦が愛して止まないような、何の変哲もないのに、しっかりと仕事がしてある
手織物が絶滅危惧種だと思っておりまして・・・。
実はこれら、一見どーってないようで、意外と時間と手間のかかる種類のモノでして。
ならばあらためて。
昔から『愛される定番』の、あじろのような三つ崩しであったり、山形斜文であったり、
万筋、千筋、豆格子、微塵格子、sunriseのようなグラデーションも!・・・を、
iwasakiならではの糸使いとカラーリングで。

ただ、定番となると。
色違いだったり、質感違いだったり、・・・。ある程度数が無いと伝わりにくいものなので。
ひたすらに。
クニヒサも私も。せっせせっせと織りためております。。。








by senshoku-iwasaki | 2017-12-19 21:16 | 着尺・帯
染織こうげい・浜松店さんに行ってきました。

今年春に展覧会をさせて頂きました、染織こうげい・浜松店さん。
来年も6月に作品展のお話しをくださいまして、先日お伺いさせていただきました。

お客様のご注文や、お問い合わせの打合せや、来年に向けて取り組み始めた新しいシリーズについて
のお話しをさせて頂いたり。
今週月曜日まで開催されていた、「染織こうげい展」をぜひ拝見させて頂きたかったのと。

こうげいさんで取り扱う品々は、私たちが学生の頃から第一線で活躍されている大先輩の先生方の
作品でして・・・。
やっぱり。
大変刺激になりました。
最近老眼が進んでよく見えなーいとか、首筋が張ってキモチ悪ーいとか(笑)。
失敗ばかりでヘタレっぱなしの私(エツコ)でしたが。先輩たちに喝を入れられた気分になりました。

先輩方の力作、それもあのボリュームで目にする機会は滅多に無いと思います。。。
48歳でも。手織りの業界ではまだまだ若手。頑張らなくてはっ!

こうげいさんで、また嬉しいお客様のお話しをたくさん伺いました。
お陰様でエネルギーを充填出来ました。
f0177373_19255047.jpg
春の展覧会でTさまがお選びくださった『patch up』シリーズは、iwasaki初の絵羽のシリーズ。
細い縞に細い段。青木間道をモチーフにしたときの組織が。ツギハギのように柔らかな大きな色の段
が入ります。
この『遊山噺』には私の妄想話がありまして・・・。
時は江戸後期。お江戸長屋暮らしの達つぁんは、両隣の夫婦喧嘩だったり子どもの泣き声だったり
うるせぇ日常に嫌気がさしまして、ある日東海道の旅に出ます。途中の山里の静かで色鮮やかな景色
にトキメキながらも実は。小田原辺りでとっとと引き返してしまいます。
落ち着かねぇけど、この長屋が一番落ち着く(笑)と痛感しながら、長屋の衆に旅の話を聞かせる
達つぁんの幸せの物語。
Tさま、とてもお似合いでホントに嬉しいですっ!
『patch up』シリーズ、こうげいさんにもう一種制作しました。そちらは『お伽噺』。
遊山噺は和の物語でしたが、お伽噺のほうは洋の物語(といっても私の妄想・笑)。
カエルの王子が、人間のプリンセスに本気で恋をしまして。素敵な魔法にかけられて・・・。
こちらもハッピーエンドの物語です。
f0177373_19235006.jpg
そして・・・。秋向けカラーで制作した、小弁慶シリーズの半襟と帯揚げを早速お召しくださった
別のTさま。こちらのTさまは、お若い方なのですがざざんざ織りがお好きな方で。流石は浜松!
もちろん、私たちも大好きです!
今年iwasakiで取り掛かった、初の超太織り規格の三つ崩しをご覧になって。それは平織りでも
1キロの重さのあるものなのですが、それを綾織りで出来ませんか?と。
Tさま、長身でもあるので・・・出来ますが1・5キロくらいになっちゃうかもしれませんが・・。
とお話しすると。「重いのは大丈夫です!」と。
お話しをお伺いしているだけでも・・ワクワクするくらい!かなりマニアックな織物好きのTさま
という方が伝わってきまして。Tさまの着尺を制作させていただけることが、とても嬉しいです!

来年に向けて。
嬉しくて楽しい目標がいっぱい出来ました。今年もいよいよあと30日(涙)。
まだまだ終わらない、終われない、いや追われっぱなし(笑)・・・。
iwasaki夫婦、全力で(でもノロいのだけど・笑)走りぬきますっ!!



by senshoku-iwasaki | 2017-12-01 23:23 | 着尺・帯
来春に向けての新シリーズは。
一見どーってコト無い、ありふれているようで実はありふれてはいない・・・。
iwasakiはいつもこんな感じですけれど(笑)、今回は特別。iwasaki夫婦の大好きな自家織物の凝縮版。
チョット懐かしくって愛おしい・・・紬のシリーズです。
f0177373_19405465.jpg
キャンディだったら、カンロ飴?純露?はたまたライオネスコーヒーキャンディ?バターボールかも?
先日郡上の湯のし屋さんが送ってくださった、懐かしい『肉桂玉』をクニヒサと口に含みながら・・・。
先月織らせていただいたSさまの紬のような、シンプルでダイレクトでストレートな、手織りらしい紬
って、そういえば近頃あまり目にする機会が無いなぁ。。。と。
流行っていないといえば、そうなのかも!?な話なのですが(笑)。

iwasakiでも生糸と玉糸の、キラキラとした綾織りの無地着尺のご依頼をよく頂いておりまして。
そういった織物は、手織り着尺でも献上品だったという過去を持つ種のモノですから別格といえば別格。
タテ糸の本数も、ヨコ糸の越し数も多いので、織り進みも悪く・・また綺麗なモノだけに織っていても
細心の注意を払いながらなので、かなり体力を消耗しまして。
私(エツコ)は、立て続けに3反以上はムリ!(笑)。全く別の織物を間に入れないと!!となります。

それでという訳ではないのですが。
今回の豆格子は、その対極にあるのかもしれません。
お殿様に献上するものではなく、愛する家族の為か、もしくは売って現金化して家族の生活費とした
ような・・・。私たちが、手織物の何に惹かれたかって言いますと、まさにこっち側でして・・・。
だって同じように見えて全く同じなんてあり得ない、まるで即興のジャズのように。
どこかの山里で。農閑期にお母さんや、お婆ちゃんが引いたり、紡いだ糸を織った反物のイメージで。

f0177373_19423181.jpg
このシリーズ、決め手になるのは原始的だけどスバラシイ道具であると、私は信じてる・・・
『久米島式まわたつむぎ台』を使って、私が手のひらだけで紡ぐこのマーブルなまわた糸。
学生の頃からこの、まわたつむぎに魅せられまして。ただ、これを活かしきる織物がナカナカ出来ない。
このパワフルな糸のチカラを、効果的に使うコトで健やかでiwasakiらしい、自家織物にしたくて。
結成から25年。ずっと悩みながら紡ぎながら。その都度ショールに入れたり、コート地に入れたり。
Sさまの千筋の紬に散らしたときに、この使い方が一番だと何故かやっと確信出来まして。。。

織物は奥行きのあるものでして。
色だけでも、糸の太さだけでもなくて。
デザインや配色の向こうにある、曖昧で不確かでモヤモヤとした中に、小さな神様が見え隠れします。
とっても小さな神様なので、声もちっちゃいから耳を澄まして。
小さな神様のちっちゃな「ココじゃ!」を素早くキャッチして(笑)、織り込みます。

不思議なもので。
献上系の織物にやって来る神様と、自家織物系にやって来る神様は大きさは同じくらい小さいのですが。
たぶん、違います(笑)。




by senshoku-iwasaki | 2017-11-27 21:46 | 着尺・帯
Sさまの着尺が織り上がりました。
Sさまのご注文の紬は、つむいでいても織っていても本当に楽しくて、楽しくて。
気がつけば。あっという間の数日間でした。

iwasakiは、もともと何てことのない縞や、格子の紬が好きでして。。。
産地の匂いがする、そこに自家織物っぽいhandsを感じるものであれば私たちにとって・・最上級!
今回のSさまのリクエストは、そんなiwasakiにスイッチが入ってしまいましてぇ~。
f0177373_20023143.jpg
Sさまがお持ちになった『こんな感じ』の写真は伊兵衛織りでしたので、2本2本の『万筋』でしたが。
ご希望の紬の質感は、iwasakiのいつものタイプでしたから・・・糸が細い分4本4本の『千筋』に。
f0177373_20193810.jpg
Sさまのおばあ様が、お母さまのお嫁入りに持たせたという真綿を私(エツコ)が手つむぎしまして。
約1センチ度に散らします。
右は本来は糸に紡げない、最後の屑の部分からも無理やり・・糸にしました。ゴツゴツとして、着尺には
向きませんが、おまけの1尺ほどに・・これを入れました。
おばあ様手作りの角まわたを、余すことなく使い切りたかったのです。。。
趣味でパッチワークのように帯を仕立てたりもされるSさまなので、きっと何かにしてくださるのでは?
f0177373_20031840.jpg
タテ糸に入った玉糸も、所々ぽつぽつと表情があります。
これからいつもお世話になっている・・・郡上の湯のし屋さんで湯のしをしてもらって完成です。

Sさまの着尺を制作させて頂いて。
私の、久米島式まわたつむぎ台を使っての手つむぎ糸も、こんな風に散らすとやはり・・・。
よりhandsを感じます。
四六時中どっぷりと、手織りの長い工程の中で仕事をしていると。
落としどころが分からなくなるコトがあります。
手をかければかけるだけ・・織物として良くなるかというと、そうではないコトもあります。
ヨコ糸を、全部私の手つむぎ糸にしても、この着尺のような良さが出ないのです。
その分の付加が無ければ、商品としてコンスタントに作るコトは出来ないし・・・。とか。
私もクニヒサも。
とにかく作り続けたいのです。
なので、これからは。
杉綾織りの着尺とはまた違う、ざっくりとした平織りにマーブルの手つむぎ糸を散らした
『愛される定番』としての紬らしい紬のシリーズも。
今までに作ってきた縞の『小径シリーズ』のほかに格子も含めて・・・。
handsを感じる、iwasakiならではの「何てことない、気負いのない」日常着の新シリーズを。
2018年春までにいくつか・・・。作ろうと。実は胸が躍っているのです。。。



by senshoku-iwasaki | 2017-11-03 22:24 | 着尺・帯
またまた・・・銀河絹の山形斜文八寸帯地も織っていました。
クニヒサが昨日織り上げたのは、iwasaki定番の銀河絹の山形斜文八寸帯地。
手前の青磁色は、お世話になっている青山のitonosakiさんでご注文いただいたKさまのもの。
f0177373_20065533.jpg
タテの銀河シルクはライトグレー、ヨコのキビソ糸は青磁色。
なんとも上品で、やわらかな一品となりました。
こういった色味の山形斜文は、今までにも何度か制作してきましたが。
タテのグレーが赤味か青味か、濃いか薄いか・・・ヨコの青磁色ももう少し深くなると、
全く印象が変わります。
iwasakiに「全く同じ」は作れませんで。
もちろん、毎回データはとってありますが、絹糸自体がその時々で違うので。淡い色は特に。
前回と同じ濃度の染料を用意しても、使い切らないうちに上げてしまう事も、その逆もあります。
要は、相手が天然のものだから、こっちも天然力(!?)をフルに発揮して(笑)、「今回はココっ!」
というのを見極めないといけないのです。。。
「ココ!だよね?ココだね!」と二人がかりで摺合せして。

年を取ると。
眼はショボショボだし、感覚は鈍いし、集中力は続かないし・・・。落ち込むことばかり。
せっかくiwasakiを信じて・・ご注文くださるお客様が現れてくださっているのに。
そんなお客様を、がっかりさせてしまうコトだけはゼッタイしたくないので。。。
こう見えて(!?)実は、日々は必死(笑)。
「あの頃がピークだった」なんて過去は作りたくないので、なんとか今日が一番、
何がっても今が一番を心がけて。ひとつひとつ。
どうかKさまのイメージに近いものであって欲しいし、Kさまにとって愛おしい帯のひとつになって欲しい
と願うばかりです。

銀河絹の山形斜文八寸帯地は、ヨコ糸にキビソ糸を入れたタイプのほかにも生糸のタイプもありまして。
写真奥は、その生糸タイプ。
ライトグレーに、ヨコのこげ茶がシャッキリと。同じタテ糸で、小粋なお姉さんが生まれています。

何度制作しても、毎回初めましてな発見がある・・・それはとても幸せな仕事かと。
たぶん、私(エツコ)が認知症でなければ!(汗)。


by senshoku-iwasaki | 2017-09-29 23:17 | 着尺・帯
2017・秋の『ゼリーのミルフィーユ仕立て』は、三姉妹。
10月12日から始まる、染織こうげい・神戸店さんでの展覧会に向けて・・・。
先日織り上がった秋の新作九寸帯地は、なんとなくムーミン谷です。。。
f0177373_20032818.jpg
これは最後に織り上がった末っ娘。
凍った湖に、スニフとミーの声が聞こえてきそう。

息子が3歳くらいの頃、とにかく毎日のように図書館から借りてきた『楽しいムーミン谷』のビデオを
しつこーく何度も観ていたのを思い出して。
なんだったか、こちらのほうはすっかり内容がごちゃ混ぜになってしまっているのだけど・・・。
ニョロニョロたちが、キラキラと噴水のように飛び出して遊ぶシーンが浮かんだり。

過ぎてしまえば何もかも。
キラキラとした真っ白い光のように・・・
見えそうで見えない、思い出せそうで思い出せない、ステキなモヤモヤになってゆくのかも。

ステキなモヤモヤの真っ最中は、落ち込んだり笑ったりの連続なのに。
毎日って、そんなに変化に富んでいるわけではなくて。
こんな風に。
同じような、違うような、ちょっと変わりダネが入ってきたりしながら・・・重なっていって時となり。
積み重なったゼリーたちが、かけがえのない月日たちとなりますように。
そんなことを考えながら
思った以上に急に細くなったり、太くなったりする座繰りの玉糸に戸惑いながら、魅せられながら。
ポコンポコンと。丸いあぶくのような、ステキなモヤモヤ・・じゃなかった、ゼリーを織り重ねました。




by senshoku-iwasaki | 2017-09-23 22:48 | 着尺・帯
ご注文いただいた、銀河絹の山形斜文八寸帯地2種。
春に展覧会をさせて頂いた、染織こうげい浜松店さんで・・・。
iwasaki定番の山形斜文をご注文くださった、MさまとKさま。秋までに、とお約束して。
お二人とも別の日に、それぞれお好みとご希望を伺ってお承ったのですが。
偶然タテのお色が同じだったので、今回はお二人分の制作となりました。。。
f0177373_20092708.jpg
Mさまは、ヨコ糸にツルツルの少しセリシンを残した生糸を使って。
キリッとシャキッとスッキリと。
タテは宮坂製糸さんの銀河シルクを紺色に染めて、ヨコはライトグレーです。
f0177373_20132153.jpg
Kさまは、着付けの先生をされておられて。
普段は半巾帯を締めることが多いから・・・と。
前回は、やはり銀河絹の山形斜文で半巾帯をご注文くださいまして。「それがとても良かったの。」
「本当にヘビロテで使っていても、へたらないし。あの時に八寸を見て半巾をお願いしたから、今度は
初めから八寸でお願いしようと思って。この着物に合う色目を相談しようと思ってね・・・。」と。
落ち着いたラベンダー色の、お着物の端切れをお持ちくださって。。。
写真ではこれまた分かりにくいのですが・・・ヨコ色は、紫っぽい淡いグレーなのです。
Kさまはヨコ糸にキビソのタイプ。でもあんまり厚みが出ないほうが・・・とのことで、在庫として
僅かにあるキビソ糸の中からなるべく細めのカセを選んで。
どうにかこの帯のヨコ糸分に細めのキビソが足りてヨカッタ・・・。

キビソを入れた銀河絹の山形斜文八寸帯地は、まだ何点かご注文分がありまして。
それらを制作すると、キビソ糸のストックは尽きてしまいそうです。
Mさまのタイプのような生糸バージョン、ほわっとした風合いになるビス糸を入れたバージョン・・・
新しい定番をアタマに置きつつ・・・クニヒサ、今日織り上がったこの帯地を機から下して。
MさまとKさまの、イメージに近い帯地になっていることを祈りながらの検品でした。
気に入ってくださると良いのですが。。。







by senshoku-iwasaki | 2017-09-19 22:24 | 着尺・帯
機から下したばかりの、新作八寸帯地は。
オールニッポン、全部がジャパン!?
青木間道をモチーフにしたシリーズなのですが、『新しい』が織り込まれています。
f0177373_19210990.jpg
iwasakiが八寸帯地のヨコ糸に使用してきました、キビソ糸とも呼ばれる緒糸が在庫僅かとなりまして。
国産のキビソ糸はほぼ無く、中国のものを購入してきましたが・・・。それも底が見えてきて。。。
新しく長野の宮坂製糸所で作り始めた、『トルネードシルク』と名付けられたビスと呼ばれている
部分の糸を試験的に使ってみました。

キビソは、生糸をとる際に糸口を探す・・最初の繊維で作った糸。
ビスは、生糸をとった後のキレイな糸のとれない・・蛹の周りの最後の部分で作った糸。
どちらも再生の絹糸になるので、以前はB級とされていましたが。手間がかかるので現在はA級な糸です。
しかも今回は。
宮坂さんの社長さん自ら試行錯誤を繰り返して生まれた、見た目はB級。されど心意気はA級。
今回タテ糸には、やはり宮坂さんの銀河シルクなので・・宮坂尽くしな一品に。

ただ、まだ課題もありまして。
ビスはキビソに比べてどうしても柔らかく、そしてまだ太さも安定しておりません。。。
これには、こちらでピッタンコな(笑)規格をよーく考えて。また、宮坂さんも私たちが使いやすい太さを
作ってくださるとのことで・・・もっと進化したいと思っているけれど。
今は精一杯の糸力(いとぢから)を信じて引き出したつもりです。

『トルネードシルク』が届いたとき、当たり前のように「チョーチョッパ有り」「チョーチョッパ無し」と
メモ書きがされていまして。チョーチョッパ?ああ。糸にちょんちょんとついた眉の蓋のような部分のこと
かな、とは思ったのですが。
先日社長さんからお電話をいただいたので、それを伺うと・・・。
「蝶々の羽のようなので、『ちょうちょうは』それがいつの間にか『チョーチョッパ』って(笑)。
業界用語になってるかもしれませんね。みんな普通にそう呼んでいました(笑)。」

今回3本の八寸帯地を織りまして、『トルネードシルク』を使ったのはこの1本のみですが。
小さな蝶々が羽ばたくように・・・少しずつ前に進んで行こうと思っております!







by senshoku-iwasaki | 2017-09-11 22:45 | 着尺・帯