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彫刻屋 近正 の木彫とコヨミ『一緒に暮らしたい彫刻たち』
小津和紙ギャラリーさんで、12月3日(月)~8日(土)開催されます!

彫刻屋 近正10周年となる展覧会だそうです。
近正匡治さんの木彫と、近正千広さんのカレンダー「コノミノコヨミ」。
今回は干支の兜をかぶった「ムシャ人形」のほかにも、肖像彫刻や新作小品も出品されるそうです。

近正ご夫妻の世界は、近正ご夫妻じゃなきゃ絶対に作り出せない世界でして。
iwasakiもお二人の大ファンなのです。。。
大好き過ぎて千広さんに、今年の『日本の夏じたく』展ではiwasakiの扇子(織物工程絵図)を
無理言ってお願いしてしまったくらい・・・(笑)。
もちろん大のお気に入りで♡、そのモチーフでiwasaki便箋も作って頂きまして。
仕事上お手紙添えるコトが多いのですが。
最近は漢字が思い出せなかったり、文章が書けなくて(涙)ブルーなキモチ続きだったので、
ステキなオリジナル便箋にキモチが上がっている日々です。
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「ポスターを作ったので貼ってもらってもいいですか?」と千広さんからお預かりして。
キャー(≧∇≦)。いのししカワイイ!すぐに工房のガラスに貼りまして。
ご案内ハガキも横に。。。
午前中に近所の保育園からお向かいの「御蔵前公園」に園児たちを連れて遊びに来るのですが。
チビッコたちにこのポスターが大反響。
毎日必ず同じ子が、指さしてギャハハ・・・ってウケている姿を見ると、子供もツボがあるみたい(笑)。

会場の小津和紙さん、蔵前からもほど近い日本橋本町です。
実はiwasakiも。7日から浜町の衣裳らくやさんでの展覧会なのですが。(只今悪足掻き中・汗)
近正さんの展覧会は是非とも!拝見したいと思っています。


by senshoku-iwasaki | 2018-11-30 22:38 | いわさきのつながり
縹藍紺 JAPAN BLUE 2018 第9回 森くみ子展ー深遠なる蒼い時間ーに行ってきました。
銀座のギャラリー新居東京さんで昨日から始まりました。

森くみ子さんの深いブルーの世界に、更に今回は。
森さんの約40年に亘る阿波藍の謎解きを『阿波藍のはなし』という1冊の本にされまして。
これがまた大変興味深い日本の歴史でもありまして。
蓼藍や、藍建ての方法にももちろん触れていますが、
そういった技法書とは一線を画す森さんならではの切り口なのです。。。

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森さんとはコラボを進めておりまして。
iwasakiの織物に、森さんが染められた阿波藍の絹糸を使って・・・。
今までに「阿波藍とアイボリー」というシリーズでは制作しておりますが、これから少しずつ。
来年の『日本の夏じたく』展までに考えている阿波藍の新シリーズをカタチにせねば!と思いました。

第9回 森くみ子展ー深遠なる蒼い時間ー
2018 10月5日(金)~10月20日(土)
11:00-19:00(土曜・10/8祝は18:00まで)日曜休廊

ギャラリー新居東京
〒104-0061
東京都中央区銀座1-13-4 銀座片桐ビル5F
Tel 03-6228-7872





by senshoku-iwasaki | 2018-10-06 22:47 | いわさきのつながり
今年の『日本の夏じたく』展の特別。
今回の夏じたくでは扇子展も開催されます。
出展者もそれぞれ趣向を凝らして。

iwasakiはどうしても。
大好きな近正千広さんに織物工程絵図を描いて頂きたくて。
独特な世界観の木版画を描く近正千広さん。
千広さんの描く世界は、動植物やモノまでもが個性や魂を持って・・生き生きと動き出すような
エネルギーに満ちたものでして。
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『日本の夏じたく』展リーダーの久保紀波さんに分けて頂いた扇面に・・・。
こんな感じで絵図が仕上がってきたのが3月下旬。
そこから紀波さんより京都のほうで国産の骨を使って仕立てていただき・・・鶴翔閣玄関スペースに
並びます!(iwasakiもまだ完成品を見ていません)
近正千広さんによる、iwasaki織物工房の風を感じて頂ける扇子になったと思います!
税込み10,800円で、10本限定です。
織物好きに限らず楽しめるかと思いますが、芹沢銈介の機道具には出てこないけど、iwasakiはとても
大事にしている『筬通し』という小さな道具も入れてもらった、近正千広の『織物工程絵図』。
是非とも会場でご覧くださ~い!!

by senshoku-iwasaki | 2018-05-13 22:18 | いわさきのつながり
今年の締めくくりに・・・。
お能を観て(あ、いや・・感じて・笑)きました。
観世流シテ方能楽師の鈴木啓吾は、研究公演として97年から『一乃会』を主宰しておりまして。
毎年公演しており、今年は『融』でした。
鈴木啓吾は、私(エツコ)の6歳上の次兄です。
学生の頃から能に魅せられて、そのままお能の世界へ旅立ち30余年・・・。
お能はさっぱりワカラナイ(涙)残念な私ですが、そんな私でも凄味を感じる舞台でした。
兄も私も。18、9の頃に好きになってしまったモノに取りつかれてしまった半生。。。
無知な私にとってお能は、格式と形式と決まり事と、とても窮屈な世界に思っていたのですが。
古文を、演じ手の読み解きと見解で・・厳しい制約の中での自由がある奥深さなのかも!?
だとすると、織物とも通じるなぁ。。。なんて思いながら。
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制約の中での自由といえば。
3月に国立能楽堂で、兄が特別公演いたします『復曲能・鈴木三郎重家』。

全国の鈴木姓のルーツとされる紀州藤白の鈴木本家は、昭和17年に第122代といわれる鈴木氏が
亡くなられてから途絶えまして。
その鈴木氏が住んでいた鈴木屋敷はその後、藤白神社が管理をしてきましたが。大規模な修復が
必要となり、藤白神社・海南市を挙げて復元プロジェクトに取り組んでいるそうです。
また、鈴木屋敷の存在とその現状を広く知ってもらえるよう平成10年から「全国鈴木サミット」と
称した開催して・・・支援の輪を広げることに尽力されていることを知って兄は。。。
能楽に携わる「鈴木」として何か出来ることはないか・・。の思いから藤白鈴木氏出身の、
鈴木三郎重家、亀井六郎重清兄弟の事績を扱った古曲『語鈴木』を、『鈴木三郎重家』として
復曲。全国200万人の鈴木さんに、また一人でも多くの方々に興味関心を持っていただいて、ご支援
を仰ぐ「勧進能」として上演をすることになったそうです。

この『鈴木三郎重家』の元となる能『語鈴木』は、室町時代後期に作られて江戸時代まで上演記録
が残っているものの、現在は廃曲となっているそうで。
時代の落ち葉に隠れてしまった演目のひとつ。
屋島の合戦、壇ノ浦の合戦で活躍しながらも『平家物語』に語られることがなかったために、
ほとんど知られていない鈴木三郎重家と亀井六郎重清の兄弟。
もちろん(!?)私も全く知りませんでした~(笑)。

普段見聞きしているものや、生活する現実からフワッと・・・別の世界に。
鈴木啓吾が出演・節付・演出いたします『鈴木三郎重家』。皆様に興味関心を持っていただけたら
元鈴木姓を名乗っていた私も嬉しいです。

◆第19回一乃会特別公演 『復曲能 鈴木三郎重家』
   平成30年3月29日(木) 午後6時半開演
   千駄ヶ谷・国立能楽堂

お問い合わせ・チケットの申し込みは一乃会・鈴木啓吾まで。


by senshoku-iwasaki | 2017-12-25 22:15 | いわさきのつながり
森くみ子さんのアトリエに伺いました。
今回の旅の目的のひとつ。
森くみ子さんは、徳島で阿波藍を建て染めて。研究者でもある方です。
藍染めというと、さまざまなイメージが人それぞれあるかと思いますが。
工房に伺って。
あぁ。やっぱり。森さんだ・・・。と二人で納得しました。
計算された設計で、特注の藍甕はステンレス製。甕の周りは、驚くくらいキレイです。
20年以上・・・ここで日々、藍染めをしているとは思えない、シミひとつ無い床です。
こちらは森さんの御祖母さまが暮らしていたお家だそうで。東京・千葉で育ち、東京で暮らしていた
森さんが御祖母さまの介護に徳島に戻られたのが・・・藍とのきっかけになったそうなのです。

徳島の街の中心地。
ご近所にはデパートや、ホテル、マンション・・・。
とても藍染め工房のあるような雰囲気ではないのだけれど・・・。
あぁ。なるほど。森さんの藍の建て方なら、込み入った住宅地でも大丈夫だろうと。
臭いがほとんど無いのです。
藍液の中は、多くの菌が働いているので・・・雑菌が増えれば異臭もするし、ハエも発生するはず。
森さんは慎重に、でも確実に眼で藍液の調子を見極めながら管理しています。
なんせ、この染め場の隣がダイニングですから。
そのダイニングのほうでいただいた、お庭の柿の実を昨年凍らせたもので作ってくださった・・・
デザートが美味しくて。丁寧で、豊かなお暮しがわかります。。。
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森さんとのプロジェクトの第一弾となる、森さんと私(エツコ)の生紬を2反織りまして。
縞なので、ほとんど姉妹のようにそっくりなのですが(笑)。お好きな方を選んでいただいたり、
藍のお話をうかがったりしている間・・・なんと我が家の二人の子供たちに藍染め体験をさせて
くださいまして。
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三木文庫で、藍の葉っぱからすくもを作って、すくもに灰汁と石灰とふすまでこの藍液を作る・・・。
という工程は眺めてきた子供たちでしたが。実際は不思議がいっぱい。
子供たちには、森さんのような大人も初めてのタイプの大人。

今回森さんのアトリエにお伺いして。
やっぱり、森さんが情熱を注いでいる阿波藍を、森さんが建て染めたものだからこそ!使ってみた
いし、iwasakiの商品としていいものを作りたいと心から思いました。

晩秋ころから始まる、森さんの今年の仕込みから本格的に糸染めをお願いする予定です。
シリーズタイトルはもう決まりました!
フツフツ・・・と沸いてくる、藍の中の妖精のような菌たち。
森さんには見えているのかもしれません。
私もこれから・・・目を凝らして(!?)その妖精たちと一緒に仕事が出来るのが楽しみです!!
by senshoku-iwasaki | 2016-08-09 23:45 | いわさきのつながり
森くみ子さんとのプロジェクト・報告8
森さんは、ご自身の作品のなかで・・・木綿や麻の藍染め着尺を制作されています。
驚くことにそれらの作品は、ほとんど襦袢や帯に色移りしないというのです。

『藍染め』と呼ばれるものの中には、インド藍や、琉球藍のように還元建てして染めるもの。
すくもから天然灰汁と石灰、ふすまで地獄建てで染めるもの。苛性ソーダやハイドロといった
薬品を使うもの。合成藍で染めたもの・・・。
森さんも私も。
どれがホンモノで、どれがニセモノとか。だれが正直で、だれが嘘つきだとかとか。。。
そんなコトには、そもそも全くキョーミが無いのです(笑)。

江戸時代に確立された、阿波藍の極上のすくもから江戸時代と同じ方法でシンプルに藍を建て
染める森さん。藍液の微生物の栄養となるのは、ふすまだけ。森さんはお酒も入れません。
「お酒を入れると、還元してしまうんです。
私は、その還元が色移りの要因のひとつに思えるのです。」森さん。
たしかに、私が以前作っていた沈殿藍も還元染めでしたが。
色止め剤を使っても、色移りがとまらない・・・それで自家製藍を諦めた口ですので(笑)。
麻や木綿と違って・・・動物性繊維の絹糸は、そもそも藍液のアルカリで糸が痛むのではないかとか。
と繊維の周りに藍が付着するだけで、浸透しないのではないか・・・等々疑問がありまして。

藍の成分だけではなく、歴史の研究もされている森さんから
「絹糸のセリシンを残した生紬なら、糸を痛めることもないのでは?古い織物にも精練されていない
絹糸を藍で染められているものがあります・・・」のお話しになるほど!

今回はまず森さんと、私(エツコ)の実験台!?プロトタイプです。
あえて色移りが一番しそうな(!?)濃い藍色で。
プロジェクトと言っているのは、早期の商品化を前提としているから。
iwasakiが商品として・・・この森さんが手掛けた、美しい藍の色バリエを楽しめる手織物を作るなら
時間のかかる織物とはいえ、作りやすいものでなければいけません。。。
段取りと下拵えとシュミレーション、工房の機と、仕事のローテーション。今まで(子供の急な病気とか、
予期せぬ事態も踏まえて・・・)予定プラス10日という、余裕をもって計画してきましたが。
今年に入ってから・・・余裕時間、休日無しでキッチリ予定日上げでなんとか・・・。の日々(汗)。

今、このプロトタイプを織っております!
今度の日曜日に・・・東京で森さんと、この反物を持って打ち合わせをするべく・・・・。尻カッチリで(笑)。
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報告8
『微妙な薄い色を染めるには藍液の濃度の具合が適さず、保留にしていました縹色のバリエーションを
染める順番になりました。
藍建てしてから3ヶ月が過ぎ、濃い色は染まらなくなり、折り絞りや込み入った絞りの襞の中の藍液は
酸化しにくい状態になりました。
この間藍瓶には麸を2回、石灰を7〜15日毎に、1〜2番灰汁(PH14前後)が藍液の減り具合に
合わせて投入されています。
藍の色を上手く布、糸に染め付かせるのは、藍液の状態に合わせて素材(絞の種類、布の厚さや
密度、糸の細さや撚りの強さ、繊維の種類など)を的確に判断して染めることが必須です。
藍液は日々変化しますので、特に絹や細糸の布は変化した色が如実に表れます。
欲しい色を染めるためにも藍の管理に気を使います。
藍分(インジゴ)の含有量も染める毎に減っていきます。以前数人で工房を運営し染めていた時は、
だいたい3〜4ヶ月で藍分が無くなり廃棄していました。
今は1人ですので毎日の使用量も少なく、藍菌の負担も少ないからでしょうか、最終的には2年ほど
藍液の中に藍分が残っています。
そのころには何度染めても「瓶覗」といわれるごく薄い青色しか染まらなくなります。


絹糸にとっては石灰も多く入りよい環境ではないのですが、薄い色を染めるには1回藍液に浸しても
それ程濃くならず、2回と3回染めたものの色の違いも左程ではありません。
瓶覗、水色、浅縹、浅葱色などを染めます。
染まる力も弱いので液の中にゆっくり浸して、糸を硬く絞りよく酸化させます。


「60中x3玉糸」は水色、花浅葱「42中x5玉糸」は縹、瑠璃色「110中x2玉糸」は水色、浅縹、瑠璃色
に染めました。
前回と同じ糸の同じ色名もありますが、微妙に違う色に染まっていると思います。染まった色に合わせて
13段階の色名で都合上識別していますが、毎年、毎回、同じ色に染まらないのが藍染です。
良さでもあり短所でもありますが、色名で注文をいただいても同じ色に染めるのは大変難しいです。
商業ベースでは欠陥技術の扱いになりますね。
染織iwasakiさんとのお仕事は、欠点でもある揺らぎのある藍糸が個性的な織物になると楽しみにしています。』 
2月1日

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by senshoku-iwasaki | 2016-06-21 22:46 | いわさきのつながり
長野・岡谷の宮坂製糸所さんに行ってきました。
学生の頃よりお世話になっている、宮坂製糸所さん。
平成26年8月に岡谷蚕糸博物館が移転と同時に、宮坂製糸所をまるごと併設という・・・
工場のfactoryと、シルクの真実factから、「シルクファクトおかや」としてシルクを五感で感じる
新しいタイプの博物館になった・・・と、お話しはうかがっていたのですが。
いつも糸をお願いしつつも、前回宮坂さんを訪ねたのはお引越しの前だったもので・・・。
今年こそは!と。
岡谷蚕糸博物館も初めてでしたので、なんと宮坂社長さんがご案内してくださいました。
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博物館に入るとすぐ迎えてくれるのは、明治初期フランスから輸入されたという、優美な繰糸機ですが。
こちらは、その後にイタリアから輸入された繰糸機。「おぉぉ・・・。このボックス部分はどうしてですか?」
「綛に上げた糸を、この箱の中を通った管に蒸気が走って、乾かすという装置がついてるの。」宮坂さん。
「なるほどぉ。・・・にしてもカッコイイですねー。真鍮打ち出しの槽や、金具は全部手づくり。フランス製と
いい、イタリア製といい、当時相当な高額品ですよね。」
「そりゃあ、高かったと思うよ~。船で運んでくるのも大変なもんだよねー。ただ、ここから急速に国内で
こういった道具を作り出して、発展していくんだよね。。。その後日本では自動繰糸機をつくりだしてね。
その装置は、今も基本的に変わらないんだよ。」宮坂さん。
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そして宮坂製糸所の工場に入ると。
上州式の手繰糸のエリアも、宮坂さんの諏訪式の手繰糸のエリアも人手が僅か・・・?いやいや、今現在
スタッフは、宮坂さんのお嬢さんとそのママ友も多くいらっしゃいまして。
「岩崎さん、今日は午後から中学の保護者会がありまして出ますが。ゆっくりしていってくださいね。」お嬢さん。
80代の超ベテランのお母さんから40歳のママまで。皆さん、宮坂製糸オリジナル手ぬぐいや、バンダナを
してお仕事されています。今は、春蚕の注文糸に追われていて・・・工場は大忙しなのです。
手ぬぐいもバンダナも大好きiwasaki、グッズコーナーでしっかりゲットしてきました(笑)。もちろん、宮坂
シルク石鹸も!こちらの洗顔石鹸とってもオススメなのは、その使い心地のよさに加えて『持ち』の良さ!
ナカナカ減らないのに、泡立ちよくてシルク成分でお肌もちもちなのです。
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シルクの美肌としか思えない(!?)宮坂社長さんと。
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今は、宮坂製糸所をほぼ引き継がれて奔走されている・・・高橋さんと。
駆け出しのときからずっと・・・変わらない、いつでも謙虚で温かい、本当に素敵なご一家です。
京都の下村撚糸の下村さんといい、私たちは若いときからずっと・・・憧れの心の支えのひとつ。
今回また、宮坂さんに糸をイロイロ・・・沢山お願いしてきました。保管場所を作らないと(笑)。
せっかくの宝石のような糸たちを無駄にしないよう、魅力的な織物にしたいと思います!
by senshoku-iwasaki | 2016-06-18 23:32 | いわさきのつながり
森くみ子さんとのプロジェクト・報告5・6・7
森くみ子さんの染めた藍染の絹糸。
糸の種類(撚り加減や本数、生糸と玉糸との違い、もちろん色の濃さ・・・)や、その日の湿度によっても
グルグルと綛(カセ)から木枠に巻き上げる手指に付く『青』が違います。
それにしても。自分たちが記憶している・・・藍染の絹糸にしては、手に藍が付きにくいように感じます。
柄は、「お任せします。」と森さん。うーむ。。。
格子と縞なら、どちらがイイですかね?には、「どちらかというと縞でしょうか・・・。」と森さん。うーむ。。。
なんといっても色味がどれもキレイ。
この糸は、森さんがストックされていた玉糸で『甕覗き』と呼ばれるお色。
こちらは一綛しかないので、ポイントとして使います。。。
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贅沢な『褐色(かちいろ)』をベースに、藍の研究家の森さんなら、iwasakiのなんてことない芸風(!?)を
好んでくださる森さんだから・・・。クニヒサと考えたのは、シンプルな昔の小倉縞を連想させるような縞でして。
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『褐色(かちいろ)』は糸違いで二種。『瑠璃色』『紺』『甕覗き』、そしてヤマモモで染めたアイボリーはアクセント。
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報告5
『昨日「60中x3玉糸」今日「42中x5玉糸」「42中x4」の染め重ねをしました。
「60中x3玉糸」は「褐色」(かちいろ ごく暗い青紫)まで濃く染めてみました。セリシンが少し除去されましたが、糸、色の状態はよいです。糸の痛みは少ないと思います。今週中はこの3種類の糸の色の調整をします。』 11月17日

報告6
『今日から「110中x2玉糸」を染め出しました。「60中x3玉糸」「42中x5玉糸」と比べたら渋い色に染まりました。
セリシンが多く残っているからでしょうか? 数日中に少し濃いめの濃淡に染めます。
引き続き「42中x4」は褐色まで染めます。』 11月22日

報告7
『全ての糸の染めが完了しました。揃って干したらなかなか表情があって美しいです。普段の布染めとは違う景色です。
この後灰汁抜きをして、仕上がりです。半年くらい寝かして(置いて)からの灰汁抜きの方が色も落着くのですが、軽くしときます。』 11月25日

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by senshoku-iwasaki | 2016-06-14 22:07 | いわさきのつながり
藤井美登利さんの著書『埼玉きもの散歩』
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川越の町雑誌『小江戸ものがたり』の発行者であり、NPO法人・川越きもの散歩の代表でもあり、
さいたま絹文化研究会(秩父神社・高麗神社・川越氷川神社)の会報担当もされている・・・
藤井美登利さんが、新たに『埼玉きもの散歩~絹の記憶と手仕事を訪ねて~』を出版されました。

東京生まれの藤井さんは、1985年から10年間、仕事で東京とロンドンを往復されていたそうです。
~バブル前後の浅草は、1週間留守にするとまち並みが変わっていました。かたやロンドンは、
古いまち並みが残る町。川越のシンボル「時の鐘」を見たときに、効率優先の都会で失われたもの、
蔵造りのたてもの、きもの、暮らしの歳時記や祭りが、川越では当たり前のように存在することに
驚きました。~
1969年に蔵前で生まれたクニヒサと、1992年に結婚した私(エツコ)も当時の蔵前・浅草の日々
の変貌は、よーく覚えております!

当時暮らしていた、浅草から川越に移住されて・・・約20年。
藤井さんはその間に、愛読されていた・・・谷中・根津・千駄木の町雑誌「谷根千」の主宰者である
作家の森まゆみさんに後押しされて・・・「川越むかし工房」を2001年に立ち上げ、川越の町雑誌
『小江戸ものがたり』を創刊されます。
現在13号まで発行されています。川越のチョット昔の歴史を紐解いて、さまざまな物語が浮かび
上がって、益々『今の川越』が輝いて見える・・・そんな『小江戸ものがたり』の埼玉決定版!という
感じの『埼玉きもの散歩』。大変興味深い内容ですっ!

☆藤井美登利 著 『埼玉きもの散歩~絹の記憶と手仕事を訪ねて~』
さきたま出版会 定価2,300円+税

こちらの本には、『日本の夏じたく』で今年もご一緒させていただいている、秩父銘仙の新啓織物
さんもご紹介されていますので・・・ぜひ。
iwasakiは、埼玉在住ではありませんのに、なんと!『繭からの顔の見えるきもの作り』のコーナー
で南部町の工房にいらしてくださったときや、蔵前の季節商店、『増孝商店』での写真つきで・・・
紹介してくだっております。。。(汗)。
by senshoku-iwasaki | 2016-04-15 23:36 | いわさきのつながり
森くみ子さんとのプロジェクト・報告3・4
森さんに染めていただいた絹糸、その後。
今回は写真上が、前回の紺よりやや青寄りの『瑠璃紺・るりこん』。
下がさらに青寄りの『御納戸色・おなんどいろ』だそうです。

糸は、森さんの生紬用にiwasakiで用意したもの。
「60中x3玉糸」とは中というのが絹糸の太さのことで、60デニールの
3本合わせで180デニールの玉糸という意味です。
玉糸とは、二匹の蚕が一つの繭を作ってしまって糸口が二つあることから
節のある・・・味わい系の糸のことです。
なので、「42中x5玉糸」のほうは、210デニールの玉糸。
同じ太さの糸でも、撚りの回転数や、何本合わせかで風合いは異なる
のでイロイロ染めていただいて、縞や段を考えましょう・・・というコトで。
お色のほうは、すべて森さん任せです。

糸たちが森さんより届いて、箱を開けた瞬間から感じたことなのですが。
いわゆる、『藍の匂い』がほとんど無いのです。
臭いくらいにプンとくる、藍の匂いがホンモノなのかと勝手に思い込んでいた
私にとって、ちょっと意外でした。
発酵状態が良好だからなのでしょうか。腐敗臭と発酵臭は違うということ
なのかもしれません。この辺りもこれから森さんに教えていただこうと思います。
灰汁のミネラルをいっぱい食べている、森さんの藍菌だからこそかもしれません。

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報告3
『今日、「60中x3玉糸」「42中x5玉糸」を染めました。
ゆっくり2回染めたのですが「千草色」(鮮やか青)くらいの色目に染まりました。
両方とも色の発色はよいと思います。
濃淡2種類をどのようなバランスにするのか悩むところです。
布染めと違い、小さなコントラストは織られてみないとわかりません。
初めての糸なので本当に実験という感じです。』   
11月13日

報告4
『今日、「42中x4」を染めました。
今回もゆっくり2回染めたのですが、少し不思議な色です。
セリシンの堅さからの斑も多いですが、「新橋色」(緑みの鮮やかな青)と
「御召御納戸」(暗い灰青)の混ざった綛に染まりました。
白い糸なのに濃い染液では微妙な色分けはできませんので、
今回は濃い色の濃淡にします。
乾いてからじ〜と見ていると興味深い色です。細い糸ではありますが、
表面の色が落ちやすい可能性もあります。
今後薄い色を染めてテストしてみると面白いかも知れません。
昨日染めた糸が完全に乾き(絹は乾くのが早くていいですね。
綿はなかなか乾きません)セリシンが少し取れ柔らかくなった感じですが、
「60中x3玉糸」の方が柔らかくなったような気がします。
色は透明感もあって綺麗です。
早く岩崎さんに状態を見ていただきたいです。
12日から今日までおよそ1Kgの糸を染めたのですが、
やはり染液のPHの低下が早いです。
セリシンのたんぱく質が染液の中に溶け出すのは想像していましたが、
綿糸や麻糸の管理とも違いそうです。
糸染めをした場合と布染めの場合とでは、染液の管理が違うように思います。
綛を動かすので酸素が多く入るからなのか、布と糸の染まる表面積が違うから
なのか、この10年布ばかり染めていましたので、はっきりと比較する事はできま
せんが、これから観察しながら試行しますね。
とはいっても、藍菌は今日も元気にしています。
灰汁のミネラルをいっぱい食べていてくれるうちは大丈夫です。』 
11月15日

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by senshoku-iwasaki | 2016-02-03 21:42 | いわさきのつながり