![]() 昔から、「百鼠、二百茶」という言葉があります。 iwasakiでも 植物を煮出して絹糸を染めますが、煮出した染液はたいてい黄色から茶色。 灰汁や明礬といった、アルカリ媒染で本来の黄色から茶が染まり、おはぐろなどの鉄媒染で グレーになります。 百鼠。ほんとに、染める度 違うその色はどれも魅力的。 温かみのある赤味の強いグレーも、知的でクールな青味のグレーも。 ・・・の中間という感じが、どうやら私達は好きなのだということに最近気がつきました。 植物染めだけにコダワッテル訳でもなく、じゃぁどうして枝を刻んで、煮出して・・・こんなことしてるのかなぁ・・?時間もかかるし、思いどおりの色には決してならないのに・・・。 デキル人といわれる人たちは、オンとオフの使い分けが上手だと。 ・・・これが、iwasaki、夫婦揃ってオンもオフも使い分けられません。 日曜日にどこか出かけたからといって、気分転換でリフレッシュ!みたいなこともないし。 私自身、中学くらいから「勉強も部活も、それぞれ一生懸命!」みたいな、爽やかさんとは無縁でしたが・・・。それにしても、夫。 「私はねぇ・・月曜から金曜。そして半ドンの土曜。で、日曜。という、一週間にどうも違和感を感じまして、中学はほとんど行かなかったなぁ・・・。」 「えっ!?行かなかったってどうしてたん?」と私。 「うーん・・・。ほとんど、ウチに。自分の部屋かな・・・」平静な夫。 「いっ!?それは、もしかして・・・『引きこもり』とか『不登校』と言われるヤツでは・・!?」 「あー、そうかな・・・。そのころはそんな言葉もなかったけどね、一応 病気もしてたのよ。ハハハ・・・」 ハハハじゃないよー。 このごろ ものすごく夫に似てきた息子。来年から小学校なので、急に不安になり・・・。 「ちょっと~!あーた、保育園どうなの?楽しい?」 最近、一人オセロにハマッっている息子は、オセロに向かいながら・・・ 「うーん・・・。めちゃくちゃ楽しいかっていうと、そんなこともないんだけど。じゃ、めちゃくちゃつまんないかっていうと、そんなこともないから。まぁ、ふつうかな」 なんともグレーなお答え。 「プププー(笑)。アイツらしい言い回し。」夫。 アイツらしいって・・・あーただってば。もっと、6歳らしい発言をせい! 「あー。んもう!かぁたんが変なこと聞くから、白が勝っちゃったじゃんよ~!」 「白が勝っちゃったって・・。一人オセロ面白いの?」 「うーん。だれかとやるよりかはつまんないけど・・・・」 出たっ!この特有の言い回し・・・まったく、なんとかなんないのかしら!?と思っていたら・・・。 「白にも勝たせない、黒にも勝たせない、ちょうど引き分けにするのが難しくて、面白い・・かな」 ムムムッ・・・。 グレー道、奥深し。 それにしても、来年から始まる長い学校生活。 息子よ、どうか・・・日曜と月曜の間に違和感を感じても、違和感を感じながら学校には行ってくれ。 そしてお父さんのような、立派な鼠男になるならなってくれ。時々母の言うことも聞いてくれ。頼みマス。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-29 20:28
| 骨子・背景
![]() この部屋にユニットバス、洗面、トイレが入る予定。 下にわたっている木が太く、ユニットバスが入らないということでチェーンソーで削る などなど・・・・・ 業者さん泣かせな現場。ですが、 みなさん やさしく 我慢強い方ばかりでして、ありがたいかぎりです。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-28 20:20
| 工房改築
▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-25 20:55
| 纏う布・暮らしの布
![]() 今年 入手した 養蚕桑活器と文字のはいった小さなビン。 中身がどういうもので、どのように使われていたか分かりません。 それにしても 不安定なフォルム。 この形が 用途のポイントかも・・・そうでないかも・・・。 iwasakiのかいこ趣味、まだまだ続けます。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-24 09:51
| iwasakiの持ち物
お尻が・・・。痛くてぇ・・。
お尻・・といっても、正確にはお尻の下。太ももの付け根あたり。 いつも 平織りのときには、そんなに痛くないのだけど。 平織りは上糸と下糸の交差だけなので、足も右、左、と順番にいきますが。 綾織りの場合は、綜絖(そうこう)が4枚で、踏み木と呼ばれる足で押すペダルも 4本。右足と左足が平均的に動けば、きっと疲れ方も違うのかも・・とは思うものの。 哀しいかな、私の場合。パソコンのキーボードのタッチと同じで(笑)利き足の右ばかりが よく働き・・・。気がつくと、左は一番左側の踏み木を踏むときだけでして・・・。 (キーボードの場合も私の左手は、Aしか押してません・・・。トホホ・・・。) 体重の移動が悪いのか、こんな調子ではイカンと、せっせと左足も使うように試みてはいるのですが・・・痛い・・・。 なんせ、機に腰をおろすとはいっても、私達の座っているのは、巾10センチ、厚さ1~2センチの板切れで、そこに浅く腰掛けていないと織れないので。 もう10年くらい前になりますか・・・。 私達がどうしても欲しくなってしまって、買ってしまった北欧の椅子。 一人ソファのような、贅沢な椅子。 ビンボー作家が持つようなものじゃないかもしれませんが、これがヨカッタ・・・。 中古品だけど、それから少しずつ増えまして。 今は、イワサキの応接間にドスンとおります。 お昼を食べて、また織って・・・。 2時半を少し過ぎたころ・・・・私のお尻は悲鳴をあげて応接間に・・・・。 クマのような椅子に深々と腰をおろすと、15分必ず記憶がなくなります・・・。 「エツコさん、寝てないで織ってください。私だって痛いんです。」 ハイハイ・・・。夫の吉野間道は、6枚綜絖。あーたのほうがもっと、右足働くわねぇ・・・。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-22 21:59
| 工程
私達と同業の吉田美保子さんがDMを送ってくれました。
~美しく透ける~ 「e-glass」 毛利夏絵 「染・織」 吉田美保子 9月1日~9月20日 DADAKO(東京・南馬込) AM11:30~PM5:00 日曜日休廊 この展示会ではストールを出品されるそうです。 吉田さんとは、10年前ぐらいから知り合いですが 今年久し振りにお会いしまして 「お互い よく 生きてたねぇ。」とエールの交換をしました。 染織を仕事にして生活をする その大変さ、難しさ、・・・・楽しさは、(どの業界もそうでしょうが) やっている人でないと伝わらないものだと思います。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-20 20:54
| いわさきのつながり
▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-19 19:33
| 着尺・帯
![]() さかたのコート地。 今年のギャラリー工さんでのekka展。11月21日(金)~27日(木)です。 さかたかずみとiwasakiの3人で「ekka」という、ユニットを組んではや10年。 iwasakiの手織り地を、さかたがデザイン、縫製したコートやジャケットを作ってきました。 ・・・が、紺屋の白袴。 「自分達のために自分達で作ったことって・・もしかしてないよね!?」 ・・・というわけで。 今年のテーマは、「kazumiとiwasakiのおあつらえ」に決まりました。 さかたの希望は、ウール×シルクでヘリングボーン。色は、なす紺みたいな・・・。 だったので、そんなイメージで、経糸はジャコブウールの黒。緯糸はエリ蚕という、 ウールっぽい質感の絹のつむぎ糸を紺に染めて。やっと、今日から織り始めました。 いつも平織り専門のわたし。 綾織りだと・・・ちょっとイヤなんだけどなぁ・・・。と、思いつつ。 夫はもっと厄介な(私はデキナイ)吉野格子の帯地に取り掛かってしまったので、 仕方なく(!?)いつもより無口に織っております・・・。 さかたは、私と正反対の四角四面の几帳面。 どんな小さな織りミスだって、気づかぬわけがなく・・・。 もう、20年ちかくのつきあいだから、大抵のことはお互い察しがつく、いいような悪いような・・。 この生地で、さかたらしい、カチッとしたPコートが出来るらしいです。 私は・・・・。 とろんとした、平織りの、キモノにも洋服にもOK!みたいなゆるい感じのコートを作ってもらう 予定です。そして・・多分、この展覧会には間に合わないだろうけど(笑)夫には、ジャケットを と、さかたは思っているそうで。 夫の、カッチョイイ ジャケット。さて・・どんな織り地にしようか考え中です。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-18 20:20
| ekka
![]() 電気を送る二本の線。 白い碍子と黒い梁のコントラストと平行に並ぶラインが気に入っており、 ここだけ 昔のまま残しています。 「ここは残す、ここは変える。」 は、残すと変えるの中間にあるものをどうするかがむずかしい。 iwasakiは、中間のものは・・・・残します。・・・いや・・・どうしようか、変えようか。 ぱっと電気が走り明かりがついた時、判断。 っとは、なかなかいきません。 が、そんな白でもない黒でもない・・・グレーな感じでとどまっている風 嫌いではありません。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-17 09:51
| 骨子・背景
![]() 「おと~さ~んっ!秋明菊は切らないでね~っ!」 先日、「グイーン」と草刈機をまわし始めた夫に声をかけ・・・。 工房のまわりには秋明菊がたくさん自生しておりまして。 私は白いのが好きなんだけど、なぜかここにでてくるのはみんな赤紫のタイプ。 でも、地味ながらもこの花がいっぱい裏の土手を飾る姿がとても好き。 工房の裏には、猫の額ほどの池(!?)があり・・・。 昔はこんこんと水が湧いていたらしいけど、今は山からの水が少し溜まっている感じ。 そこにヤゴとかイモリとかモリアオガエルとか・・・(どれも私的には苦手だったりするんだけど) たっくさんいて。息子は気に入っているし、工房の屋号「井戸端」の由来だったりするものだから、この水辺を残しつつ生活しようと思っております。 この夏はあまりにも暑く・・・。 自宅は道路に面しているせいか、同じ町内でも山の上の工房に比べるとめちゃくちゃ気温が上がって・・・夜もエアコンつけっぱなし・・なんてことも多いので。 土日は、工房に一家でよくお泊りしておりましたが・・・。 工房のまわりにはセミがたくさんたくさんおりまして。 ビックリするくらいいるんです。 せっかく夜涼しいのに。朝4時くらいから起こされる、ヒグラシの大合唱。 秋明菊が咲く頃には、み~んないなくなっちゃうのかと思うと、なんか寂しくもあり・・・。 お盆に入ってからは、ツクツクボウシがにぎやかでして・・・。 もうそろそろ・・・ヒグラシに起こされる心配もないなんて思っていたら、 夜中、ビックリするくらいの大音量の虫の声。 冗談みたいにでっかいバッタが・・・またまたいっぱいデス。 田舎の夜は、昆虫コンサート。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2008-08-15 17:39
| 工房周辺
|
ファン申請 |
||