1 年の瀬も迫った明日28日より・・・。 今年も静岡カントリー浜岡コース&ホテル・カルチャーフロアにて『染織iwasaki展』始まります。 今回は、最新作のこの『平織と綾織のショール』や、シルクバージョンの『模紗のマフラー・ロザ』 など・・・。春を先取りの細番手の絹糸を使ったショールのほかに、勿論ウールのマフラー、ショール 薄手、厚手、とっても厚手(!?)と。纏う布を中心に出品しております。 ![]() こちらの会場での展覧会は、なんと12年目。 毎年での展覧会は、おそらく今回が最後になります。。。 iwasakiの20代は、ナカナカ厳しい時代でした。 織物だけでは食べていけず、二人アルバイトをしながらの制作でしたが。30代は織物だけで! と、一大奮起して29歳のときに南部町に移住をしてきまして・・・早20年。 強く願うと、夢は叶うものなのかもしれません。。。 南部町に移ってから・・・どれだけの方々に支えられたかしれません。 カルチャーフロアの企画をされている、小林さんとの出会いも。 まだ我が家の子供たちが3歳と1歳だったから、保育所に預けている間に搬入をして。 第2東名も無かったから、御前崎から大急ぎで帰って。 それから毎年。 こちらの会場でiwasakiも育てていただきました。 今日12回目の搬入をさせて頂いて。 来年の春から・・・蔵前の岩崎の母と、一家で一緒に暮らすこととなりましたので。 東京の高校を受験する息子の話になったりして、つくづく月日の早さを感じました。 カルチャーフロアは、長い催事でして。 今回はひと月チョット・・・2月12日までの開催です。 ◆糸と糸の交差 色と色の交差 染織iwasaki展 2017年12月28日(木)~2018年2月12日(月・祝) 静岡カントリー浜岡コース&ホテル・カルチャーフロア 静岡県御前崎市門屋2070-2 TEL 0537-86-2025 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-27 21:36
| 展示会・お知らせ
お能を観て(あ、いや・・感じて・笑)きました。 観世流シテ方能楽師の鈴木啓吾は、研究公演として97年から『一乃会』を主宰しておりまして。 毎年公演しており、今年は『融』でした。 鈴木啓吾は、私(エツコ)の6歳上の次兄です。 学生の頃から能に魅せられて、そのままお能の世界へ旅立ち30余年・・・。 お能はさっぱりワカラナイ(涙)残念な私ですが、そんな私でも凄味を感じる舞台でした。 兄も私も。18、9の頃に好きになってしまったモノに取りつかれてしまった半生。。。 無知な私にとってお能は、格式と形式と決まり事と、とても窮屈な世界に思っていたのですが。 古文を、演じ手の読み解きと見解で・・厳しい制約の中での自由がある奥深さなのかも!? だとすると、織物とも通じるなぁ。。。なんて思いながら。 制約の中での自由といえば。 3月に国立能楽堂で、兄が特別公演いたします『復曲能・鈴木三郎重家』。 全国の鈴木姓のルーツとされる紀州藤白の鈴木本家は、昭和17年に第122代といわれる鈴木氏が 亡くなられてから途絶えまして。 その鈴木氏が住んでいた鈴木屋敷はその後、藤白神社が管理をしてきましたが。大規模な修復が 必要となり、藤白神社・海南市を挙げて復元プロジェクトに取り組んでいるそうです。 また、鈴木屋敷の存在とその現状を広く知ってもらえるよう平成10年から「全国鈴木サミット」と 称した開催して・・・支援の輪を広げることに尽力されていることを知って兄は。。。 能楽に携わる「鈴木」として何か出来ることはないか・・。の思いから藤白鈴木氏出身の、 鈴木三郎重家、亀井六郎重清兄弟の事績を扱った古曲『語鈴木』を、『鈴木三郎重家』として 復曲。全国200万人の鈴木さんに、また一人でも多くの方々に興味関心を持っていただいて、ご支援 を仰ぐ「勧進能」として上演をすることになったそうです。 この『鈴木三郎重家』の元となる能『語鈴木』は、室町時代後期に作られて江戸時代まで上演記録 が残っているものの、現在は廃曲となっているそうで。 時代の落ち葉に隠れてしまった演目のひとつ。 屋島の合戦、壇ノ浦の合戦で活躍しながらも『平家物語』に語られることがなかったために、 ほとんど知られていない鈴木三郎重家と亀井六郎重清の兄弟。 もちろん(!?)私も全く知りませんでした~(笑)。 普段見聞きしているものや、生活する現実からフワッと・・・別の世界に。 鈴木啓吾が出演・節付・演出いたします『鈴木三郎重家』。皆様に興味関心を持っていただけたら 元鈴木姓を名乗っていた私も嬉しいです。 ◆第19回一乃会特別公演 『復曲能 鈴木三郎重家』 平成30年3月29日(木) 午後6時半開演 千駄ヶ谷・国立能楽堂 お問い合わせ・チケットの申し込みは一乃会・鈴木啓吾まで。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-25 22:15
| いわさきのつながり
我が家の裏庭、山葵とクレソンの水路の上・・・。 ある朝、5メートルほどに渡ってゴゴゴゴゴーっと一直線に穴が! え!?誰?すっごい力持ちみたいだから、イノシシならかなりの大物かと思いきや。。。 荷物を届けてくれた郵便局のお兄さん。 「岩崎さん家の裏に、うり坊がいますね。3日前に配達に来たときにもピョコピョコと・・・。 コロコロしていて、すっごく可愛いかったですよ。」 ![]() そして昨日の朝、対面しました(笑)。 知らずに裏庭にやって来た私(エツコ)に、びっくりして逃げつつも。 しばらくきょとんとこちらを眺めて。 この土手は、いつも湿っていて。少しずつ水が染み出る、蕗と沢蟹とミミズがいっぱいの土手。 この上には・・・3年前の大雪のときに、バキバキと枝が折れてイワサキ家をビビらせた(!?) 大きな大きな樫の樹がありまして。今年はどんぐりがいっぱい落ちてきてます。 おぉぉ。考えてみたら、イノシシの好物だらけだった! このところの週末は、地元の猟友会の人の車がよく上がって来るので。 もしかしたらお母さんとはぐれちゃったのかも!? このうり坊、たぶんサイズ的にはパンダの香香と同じくらいかと・・・。 ・・・なわりに。凄い鼻のチカラ。まるで小さなショベルカーです。 裏の土手は、この家を手に入れる前の10数年空き家だった時代に。 本来の壁の部分からかなり家側に、落ち葉が降り積もって・・土砂が迫っていたもので・・・。 毎年冬に少しずつ溜まった土砂を払っている部分なのですが。 うり坊ちゃんが「ココが壁との境だよ~。」とほじってくれたので(笑)。 ついでにその怪力で、掻き出してくれたらイイんだけどなぁ。。。 そしたらイワサキ家の子になってくれても・・・。それはムリか。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-21 20:56
| 工房周辺
染織こうげい・浜松店さんでは、来年6月に展示会が決まっておりまして。 浜松のこうげいさんのお客様は、iwasakiの『いろんな』を楽しみにしてくださっているので。 機の合間を縫って・・・半巾帯も少しずつ。 左の半巾のような、三つ崩しのように見える八寸帯地に取り掛かっているクニヒサ。 半巾もあじろのような、三つ崩しのような。。。 一越ずつ杼(シャトル)を変えることで生まれるタテヨコです。 ![]() iwasaki、今年は結成25周年の節目の年でした。 クニヒサも私(エツコ)も。 何が好きって、一見どーってコトない、何の変哲もない、手織りの縞格子が好きなのです。 織物だから。 経糸と緯糸がしっかり感じられる、しっかり噛み合っている(!?)感じが好きなのです。 結成当初から、作家モノっぽい(!?)作風がありませんで(笑)。 人からよく『分かりにくい』って言われました(笑)。 ひと昔前の産地の織物のような、スタンダードでストレートで健康的な織物を目指して・・・。 現在はiwasaki夫婦が愛して止まないような、何の変哲もないのに、しっかりと仕事がしてある 手織物が絶滅危惧種だと思っておりまして・・・。 実はこれら、一見どーってないようで、意外と時間と手間のかかる種類のモノでして。 ならばあらためて。 昔から『愛される定番』の、あじろのような三つ崩しであったり、山形斜文であったり、 万筋、千筋、豆格子、微塵格子、sunriseのようなグラデーションも!・・・を、 iwasakiならではの糸使いとカラーリングで。 ただ、定番となると。 色違いだったり、質感違いだったり、・・・。ある程度数が無いと伝わりにくいものなので。 ひたすらに。 クニヒサも私も。せっせせっせと織りためております。。。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-19 21:16
| 着尺・帯
中途半端に残った糸を中心に(笑)、私(エツコ)が工房中を総チェック。 今年もよくがんばりました。(誰も言ってくれないので、自分で自分に言い聞かせて・笑) この大管には、着尺のヨコ糸の紡ぎ糸の残りを巻きまして。 九寸帯地や、ショールに使ったチョイ太めの生糸は、木枠にあげて。 小管にはたくさんの色を。杼(シャトル)は10丁以上・・・。 なんせsunriseは、一越一越。色と、ツヤと、太さの違いからの凹凸と。 二つと同じが作れない、また、イロイロ作っていないと生まれない、手織りならではのsunriseなのです。 刻一刻と変わる、日の出の頃の空気のように。 この景色は私しか知らない、私にしか織れない景色だと・・・思いながらのsunriseなのですが。 とにかく織り進まない(涙)。一日かかって1メートル織れないシリーズでもあるので。 「んがぁ~っ!!」と、私が壊れないように(!?)いや、万全に両方楽しく織り進められるように、 クニヒサ、平行して私の大好物(!?)のまわたつむぎも含めた、万筋の紬も別の機に準備中。 ![]() 洗濯物を取り込んで、空を仰ぐと。 まるで真綿の紡ぎ糸のような、飛行機雲が。 お空の上でね、カミナリさまの奥さんが雲の真綿を紡いでね、パンツの生地をトントントンって織ってる のかもしれないね~。なーんて子供たちと雲を眺めていた頃が急に懐かしくなっちゃって。 昨夜、「流星群、まだいっぱい見えるよ。」の息子の声に、娘も外へ・・・。 「ホント、すっごい見える!」クニヒサ。 風呂上がりに湯冷めしないように、いっぱい着込んでブランケット被って私も参戦しようとしたところ・・ みんな家に入ってきて。 ひとり夜空のこの辺りを見上げて。星はホントに降ってきて。一緒に見たかったなぁ。。。 でも今は。風邪だけはひきたくない(笑)。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-15 21:26
| 工程
『秋・優しく包むニットとストール展』、先週末に終了いたしまして。 お運びいただきました皆さま、雅趣kujiraさん、本当にありがとうございました。 この秋は何かと慌ただしく。。。息子の学校のことやら、蔵前の家のことやら、仕事のことやらで 毎週末のように上京せねばならなかったりして。 今回は会期中にkujiraさんにお伺いすることが出来なかったことが残念でした。 今年は写真の『模紗のマフラー・ロザ』のシリーズは、主にナチュラルカラーで制作しました。 ウールにキラキラと。タテ糸とヨコに散らしたシルクが、ちらほら舞ってきた粉雪のようです。 これを織っていた・・・まだ残暑の頃でしたが、このマフラーが欲しい季節には少し余裕が出来て いるかもかも!?温泉にでも浸かっているかも!?なんて期待していたものの・・・。 やっぱり今年も大晦日まで・・・。とても終わりそうにない、いつものiwasaki(涙)。 入浴剤だけが寂しく充実してゆく・・我が家のお風呂場。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-11 20:44
| 展示会・お知らせ
今年は町内の紅葉が美しく。 我が家の同檀つつじもモミジも、燃えるようなグラデーションで。 おぉぉ。まるで京都!? 晴れていれば、工房は日向の縁側が暖かく、ちょうど3時くらいのお茶の時間までベストポジション。 お茶の時間といえば。うふふ♡ 珍しい、山形の栗ぎっしりの栗蒸し羊羹とか、芋羊羹とか。 そして東京の鉢の木の、こちらの最中とか、これまた栗蒸し羊羹とか。 ありがたい頂きモノの美味しいお菓子たちが充実しておりまして。 火鉢で沸いた鉄瓶で淹れる、お茶にも力が入る私(エツコ)。 こちら『鉢の木』さんの最中は、意外なくらい皮(種)が厚く香ばしく。。。 餅をしっかりと感じつつ、大納言小豆の粒あんはさっくりと軽めなのです。 そう、どちらかというと種を楽しむ最中!あぁ~幸せ。あぁ~美味し。 こちらを送ってくださった、「布きれやました」の山下さん。今は子育てに大奮闘しながらの制作で。 先日お嬢さんの3歳のお参りには、ここの工房にいたときに山下さんが織った着物をお母さまが着て、 山下さんは卒業制作で織った帯を締めて、お嬢さんも着物を着て・・・と。嬉しいお便りの封には、 山下さんがこの工房にいた10年前に当時3歳のウチの娘が描いたという、顔の絵のシールが。 懐かしくてウルウルしてしまいそう。 瞬く間に月日は過ぎて。 今はそんな頃のことすらも、物凄く前のコトのような気になっていたけれど。 赤ちゃんから1歳。怪獣のような2歳から、3歳で劇的に人間になって、おしゃべりも面白くなって。 我が家の場合は、小4くらいで同じレベルになって(笑)。中3中1になった現在では、まるで私に お婆ちゃんのような対応(!?)で、噛んで含んだ説明をするように(涙)。 山下さんはウチとはまた全然違う、親子関係になっていくんだろうなぁ・・・楽しみだなぁ。。。 そういえば。 10年前の青葉の頃この工房にやって来た山下さんは、紅葉の頃に東京に戻ったんだっけ。 楽しかったなぁ。。。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-06 21:18
| 最中
今年春に展覧会をさせて頂きました、染織こうげい・浜松店さん。 来年も6月に作品展のお話しをくださいまして、先日お伺いさせていただきました。 お客様のご注文や、お問い合わせの打合せや、来年に向けて取り組み始めた新しいシリーズについて のお話しをさせて頂いたり。 今週月曜日まで開催されていた、「染織こうげい展」をぜひ拝見させて頂きたかったのと。 こうげいさんで取り扱う品々は、私たちが学生の頃から第一線で活躍されている大先輩の先生方の 作品でして・・・。 やっぱり。 大変刺激になりました。 最近老眼が進んでよく見えなーいとか、首筋が張ってキモチ悪ーいとか(笑)。 失敗ばかりでヘタレっぱなしの私(エツコ)でしたが。先輩たちに喝を入れられた気分になりました。 先輩方の力作、それもあのボリュームで目にする機会は滅多に無いと思います。。。 48歳でも。手織りの業界ではまだまだ若手。頑張らなくてはっ! こうげいさんで、また嬉しいお客様のお話しをたくさん伺いました。 お陰様でエネルギーを充填出来ました。 春の展覧会でTさまがお選びくださった『patch up』シリーズは、iwasaki初の絵羽のシリーズ。 細い縞に細い段。青木間道をモチーフにしたときの組織が。ツギハギのように柔らかな大きな色の段 が入ります。 この『遊山噺』には私の妄想話がありまして・・・。 時は江戸後期。お江戸長屋暮らしの達つぁんは、両隣の夫婦喧嘩だったり子どもの泣き声だったり うるせぇ日常に嫌気がさしまして、ある日東海道の旅に出ます。途中の山里の静かで色鮮やかな景色 にトキメキながらも実は。小田原辺りでとっとと引き返してしまいます。 落ち着かねぇけど、この長屋が一番落ち着く(笑)と痛感しながら、長屋の衆に旅の話を聞かせる 達つぁんの幸せの物語。 Tさま、とてもお似合いでホントに嬉しいですっ! 『patch up』シリーズ、こうげいさんにもう一種制作しました。そちらは『お伽噺』。 遊山噺は和の物語でしたが、お伽噺のほうは洋の物語(といっても私の妄想・笑)。 カエルの王子が、人間のプリンセスに本気で恋をしまして。素敵な魔法にかけられて・・・。 こちらもハッピーエンドの物語です。 ![]() そして・・・。秋向けカラーで制作した、小弁慶シリーズの半襟と帯揚げを早速お召しくださった 別のTさま。こちらのTさまは、お若い方なのですがざざんざ織りがお好きな方で。流石は浜松! もちろん、私たちも大好きです! 今年iwasakiで取り掛かった、初の超太織り規格の三つ崩しをご覧になって。それは平織りでも 1キロの重さのあるものなのですが、それを綾織りで出来ませんか?と。 Tさま、長身でもあるので・・・出来ますが1・5キロくらいになっちゃうかもしれませんが・・。 とお話しすると。「重いのは大丈夫です!」と。 お話しをお伺いしているだけでも・・ワクワクするくらい!かなりマニアックな織物好きのTさま という方が伝わってきまして。Tさまの着尺を制作させていただけることが、とても嬉しいです! 来年に向けて。 嬉しくて楽しい目標がいっぱい出来ました。今年もいよいよあと30日(涙)。 まだまだ終わらない、終われない、いや追われっぱなし(笑)・・・。 iwasaki夫婦、全力で(でもノロいのだけど・笑)走りぬきますっ!! ▲
by senshoku-iwasaki
| 2017-12-01 23:23
| 着尺・帯
1 |
ファン申請 |
||