1 先月末に織り上げたショール『繋げてゆく日々』の 房のヨリヨリやら、織り込んだ繋ぎ糸の結んだ糸端 の処理やら・・・。 織りの作業の合間とか、どうにもココロがざわめいて 落ち着かないときとかに進めています。。。 ![]() iwasakiの大好きな「何でもないフツーの日」を、 そのまま織物にしたようなショールです。 「ものすごく楽しいかって言われたら、そんな 訳でもないけれど。じゃ、つまんなかったのかっ て訊かれたら、そんなことはない毎日だよ。」 1歳から保育園にずっとお世話になっていた息子 が、たしか6歳の頃の保育園の感想。 それは高2になった現在も。ヘタクソな部活まで 含めて無遅刻無欠席で通う高校生活を尋ねても、 ほぼ同じ回答で(笑)。 「結局はそれが一番なのだと、つくづく思ったよ。 期末テストも無いまま突如休みになって、ラッキー って一瞬思ったけど、このままじゃなぁ。」息子。 こういう仕事をしていると、世の中の大抵のことに 疎くなるのですが。存続の危機に関わるような内容 になってくると、アタマよりもココロが反応して。 織物はなるべく同じテンションで、同じキモチで、 同じ打ち込みがベスト。 せっかちでイライラしいの本来の私(エツコ)の 性格には向かない手織りの仕事。 30年かかって、焦ったりイライラしてたらゼッタイ に良いものは作れないことを何度も思い知らされて。 ようやく現在に辿り着けまして。 とりあえず機に向かっているときが一番いつも通り。 何でもないフツーの日のキモチで。 ![]() グレーの中にもよーく見ると、ちっちゃく色んな色が。 織りを始めた時からずっと、切り糸を捨てることなく 繋いでは織物に戻してきましたが。 今回はとってもイイ感じに活きた気がしまして。 個人的に相当気に入っております(笑)。。。 ナカナカ繋ぐペースが追いつかず30年・・・。 ココロにどうしようもなく波の立つ最近の、寝る前の 30分の糸繋ぎが私の鎮静剤。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-03-28 18:37
| 纏う布・暮らしの布
娘の通う中学校の、今日は卒業式。 校庭の桜は2分咲きくらい・・。 コロナウイルスで休校中なので、 先生と卒業生と保護者のみで 在校生や、来賓は無しで短縮バージョン。 でも先生方の心づくしの温かな卒業式で。 ![]() 2年前の春に山梨・南部町からここ蔵前に。 山の中でサルのように育った娘だったから、 お街に来て悩むこと日々。彼女なりにきっと。 かなーりムリもして頑張って。 でも彼女にとって、私たちが思っていた以上に 台東区が癒しのひとつにもなったようで。 美術館に動物園、浅草橋周辺の皮革専門店、 パーツ屋さんに、浅草の製靴関係の工房・・・。 いつか自分も。つくる手をもつ人になりたくて。 どうしても入りたかった高校に、一足早く推薦 で合格出来てから矢継ぎ早に美術予備校の準備 をしていた娘。。。やけにムキになってるなぁ。 でも、熱は大事なのかなぁ。ま、仕方ないか。 と思っていたのだけれど、それもコロナの影響 で体験入学がことごとく中止に延期。 時間があっても美術館にも爬虫類館にも行けず。 南部町から遊びに来るって言ってたお友達も みんな出て来れず。 頂いたお祝いで・・・念願だったリクガメを (何故かクニヒサまで同行して・笑)購入。 ![]() ヘルマンリクガメの赤ちゃん、名前どうしよ?娘。 万年生きるように『マネ』ちゃんは?と言うと エデュアールマネみたいでイイかも。と採用(笑)。 小さなママは、マネちゃんの子守りに一日中。 涙目になればオロオロ病気かと心配し、ずっと スマホで確認。日光浴に温水浴、ゲージの温湿度 管理で手一杯。 おそらく25歳の我が家のミドリガメのミドリちゃん は遠目に新入りと、娘を眺めて(笑)。 そういやデッサンのこと言わないなぁ。。。 ![]() 卒業式の帰り、榊神社の桜。 「美術予備校はちょっと考えようかな」娘。 「あら、そーなの。」私。 「わかりやすい目標設定って、頑張った気になり やすいものなんだよねぇ・・・」娘。 「まずはこれから始まる高校生活を、目いっぱい 楽しんで。だってあーたの最終目標って、 台東区の靴の職業訓練校って言ってなかった?」 「えへへ。そーなの。でもデッサン巧かったら カッコイイなーって思って。でもね、カメちゃん のお世話してたら、もっと日々を、24時間を 無駄にすることなく楽しみたいと思ったの。」 そーか、そーか。 人生もカメちゃんもロングブレス。 良き卒業式でした。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-03-19 23:31
| 岩崎のある日
ご注文の御柱織りに取り掛かっています。 染織こうげい・浜松店の佐浦店長さんの リクエストで生まれた『used denim』。 1969年生まれのiwasaki夫婦なので。。。 ジーンズといえば、着古したリーバイスの ヘヴィーオンスのジーンズならではの、たて落ち感 は、カッコイイ!というのが条件反射なのです(笑)。 それは古い紬などにもいえまして。 着こんでゆくうちに、ほんのりと縞がたってくる・・ 昭和50年代の郡上紬もまさにそんな織物たちでした。 佐浦店長が愛してやまない、古いざざんざ織りや、 伊兵衛織りもそういった織物たち。 もちろん!iwasakiはそれらすべてをリスペクト。 ![]() 御柱織りは、iwasakiの織物のなかでも一番 ヘヴィーデューティーなシリーズですから。 織り進んでくると、織り手前はどんどん膨らみます。。 双子の繭の節がたっぷりと。 味わい深いけれど、織りにくいのがこの織物の特徴で。 糸は太いのだけど、サクサクとは織り進まず・・・。 ちょっとずつ。 この4月から高3になる息子は最近、ファッション通!? おしゃれ情報収集に余念がない様子(笑)。 何をするにも取りあえず知識からの楽屋師匠タイプ。 彼のおしゃれ理論からすると、 たて落ち感ある、本当のビンテージセルビッチデニム は円熟期の大人にこそ似合うものだそうで。。 若者には細番手で織られた、たて落ちしないタイプ のほうが魅力的なのだそう。 「ただね、 着たい服と体型が合わないのが問題でさ。」息子。 「ほぅほぅ、なるほど。それはわかる。」私。 「そりゃ、わかるでしょーよ。 あーたの骨格のせいでしょーが!」息子。 私(エツコ)の家系、ジーンズは絶望的な純血の!? 日本人体型(笑)。う~ん、ひょっとしたら着物 だったらワンチャンス・・・やっぱり無いかぁ(笑)。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-03-16 22:38
| 着尺・帯
藍の研究家でもある、徳島の森くみ子さんに iwasakiで厳選した糸を藍染めして頂いているシリーズ。 今年で4年目となりました。 今までに生紬着尺、八寸帯地、九寸帯地、半巾帯と制作 してきましたが、夏用の九寸帯地はお初です。。。 ![]() タテに赤城の節糸、ヨコに宮坂製糸さんの玉糸と 赤城の節糸。 ここ数年、赤城の節糸は入手困難となっていまして。 iwasakiでは、何年か前に購入したストック分を 染めて頂いたもので、 織りはスウェディニッシュレース織りという 技法を用いています。 4月23日(木)~4月27日(月)に今年も。 染織こうげい・浜松店さんで作品展をさせて頂きます! 今回は、透ける帯地をイロイロ・・・。 夏向けのiwasaki定番シリーズになるとイイなぁと。 でも第一弾は、いつだって悪戦苦闘のiwasakiなので。 オヨヨ…と二人であたふた繰り返しながら生まれる 新作たちを、これから少しずつアップしたいと思って おります!! ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-03-09 23:08
| 着尺・帯
5月22日~24日まで予定しておりました今年の『日本の夏じたく』ですが、 新型コロナウイルスの終息状況が現時点で予測出来ないことから・・・。 中止ということになりました。 今年は園内の古建築を使って、出展者各自でお話会や、ワークショップを 予定しておりました。 iwasakiも蓮華院という、三渓も愛した茶室で50本の半巾帯を並べて・・・ 自家織物好きのiwasakiならではの視点で作られる、iwasakiの半巾帯の お話会の準備を進めていたところでした。 ![]() ![]() ここが原三渓が自らの構想で大正6年に建てたという茶室。 2畳半のこのスペースを、三渓はこよなく愛したと言われています。。。 今年は叶いませんでしたが、来年は! パワーアップした『日本の夏じたく』と、パワーアップした iwasakiで皆さまにお目にかかりたいと思います。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-03-02 22:59
| 展示会・お知らせ
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