1 昨年からご注文頂いていたNさまの御柱織りは。 赤味を帯びたチャコールグレーと、 やや青味のシルバーグレーの三つ崩しです。 赤味と青味でからか、遠目に見ると紫っぽい 上品なグレーの無地にも・・・。 そういえば私(エツコ)にとって・・・ このお色こそが、Nさまそのもののように感じて。 ![]() 初めてお会いした時からずっと変わらず。 いつお会いしても穏やかで、優しくて、ユーモアが あって、ナチュラルで。 ご注文で制作させて頂く場合、いつもこうして・・ その方のお顔を思い浮かべながら。 染織こうげい・浜松店さんでの作品展のための 新規格の帯地制作に、ギリギリまで時間がかかり。 こうげいさんに無事納品が済んでから、じっくりと 取り掛かりたいと思っていました。 iwasakiいつものことでたいへん恐縮なのですが、 長らくお待ち頂いて。 この秋にはお召し頂けるように織り進めております。 染織こうげい・浜松店さんでの 『糸ぢから・春帯夏帯』ですが、第二部として 5月7日(木)~17日(日)まで延長してご紹介 して頂けることになりました。 こうして織物制作を続けさせて頂けていること、 本当に感謝しております。 少しでも良い仕事をしたいと思っております。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-04-30 22:11
| 着尺・帯
入学式の前日に緊急事態宣言が出て、念願の(!?) 高校生活がまだ一日も始まらない娘。 推薦試験で一足早く、2月末から春休み状態にも かかわらず・・ちょうどその頃から新型コロナウイルス が影を落とし始めて。 小2の時に罹った川崎病の体験からか、日頃から 健康にかなり気を使っている娘は、卒業式からほぼ 家から出る事無くSTAY HOME.。 ヘルマンリクガメの万年(まね)ちゃんのお世話に 高校からの課題をこなしつつ・・・。 iwasakiはいつでも「手でワーク」なのでいつも通り 1階の仕事場でクニヒサと機を織っていると・・・。 上の階からトンカントンカン・・・あれれ!? 景気がイイねぇ、大工さんでも入ってるかい?ってな 具合のサウンドで(笑)。 あら、またお嬢さんの工作が始まったわねぇー。 年明けには始められる・・と聞いたはずのここのビル の下水管の工事が、業者さんの都合がつかず進まず。 1階のトイレが使えないので(笑)、一日に何度か 自宅階に階段を駆け上がるのが唯一の運動の私。 「かぁつん、出来た~!これで火傷知らずよ」娘。 毎朝使うミルクパン、火加減によっては取っ手がもの 凄く熱くなるコトがありまして。 あちゃちゃ~!と定期的に大騒ぎな私(エツコ)。 「おぉぉ。イイじゃん!あーた才能あるねー。」私 「STAY HOMEの才能でしょ(笑)。」娘 「あら、わかっちゃった?」私 「自分でもチョットそう思ってた(笑)。」娘 滑らない革の鍋つかみは、朝から気分も 上がりそう。どうってないけど、あると ココロが満たされる、どうってあるモノになる かもしれない「手でワーク」。 うっかり者の私への心遣いもウレシイ 娘の「手でワーク」。 ![]() ▲
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| 2020-04-27 23:12
| 岩崎のある日
今年もiwasakiの作品展のオファーを、 昨年から頂いていて。 この半年間、基本的に休日は無く取り組んで きました。 新しい試み、『糸ぢから春帯夏帯編』。 こんなときでなければ、ぜひ!と言いたいところ ですが。 写真は『イワサキ式ドロップス』の阿波藍とアイボリー バージョン。 スカッと爽やかなキモチのよい五月の風のような。。。 皐月といえば、旧暦だったら梅雨のころ。 子供のころ、近所の旧家のお庭に雨の中にぼわんと 幟を立てているお宅がありまして。 描かれた鍾馗さまが怖かったのを覚えていまして。 それに対してこどもの日のころ上がる、 幼なじみのコウちゃん家の、黒と赤と黄緑の大中小の ナイロン製の鯉のぼりがとても明るく見えて。 そのときに「五月晴れ」の由来を母から聞いたような。。 今は幟を見る機会は無いけれど、 旧暦の皐月の頃のイメージが『ぼわんとストライプ』の 新作の八寸だったのに対して この『阿波藍とアイボリー』は新暦の五月のイメージ。 時代は移っても。 我が子の健やかな成長を願う親のキモチは同じ。 蔵前に来てからは、こいのぼりも見られませんが。。 仕事中、外の通りをマスク姿でベビーカーのママさん の姿を見るたびに、赤ちゃんを持つ不安に更にこの 不安な事態・・つい、心の中でこいのぼりを振って エールを送ってしまいます(笑)。 はやく本当の五月晴れになりますように。。。 染織こうげい・浜松店さんでは細心の注意を払って 営業をされています。 今回はクニヒサの在廊は取りやめになりました。 『岩崎訓久・悦子作品展・糸ぢから春帯夏帯』4月23日(木)~4月27日(月) ▲
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| 2020-04-22 23:22
| 展示会・お知らせ
『大人の半幅帯・初夏揃え 2020』と題して、 itonosakiさんセレクトの手仕事の品々が並びます。 ですが、今年は。 新たに出された緊急事態宣言を踏まえて、南青山の itonosakiさん店舗は、5月のGW明けまで臨時休業 となっておりまして。 「イトノサキ・エキシビジョン」として instaglamネット展示会という新しいカタチで 開催中です!@itonosaki_exhibition ![]() 昨年に引き続き・・今年もイトノサキさんから iwasakiも半巾帯の出品依頼を頂きまして。 今年の『日本の夏じたく』で並べようと制作し ていた「半巾50+」の中から10点をお預けして おります。 昨年から「夏じたくまでに半巾を50本織りためる」 ことを目標に制作してきまして。 今年2月の段階で『日本の夏じたく』の中止が 決まり、いつもよりイロイロなバージョンの 半巾が生まれておりましたので。 ![]() 例えばこんなレアなタイプも。 普段の素材は、ほとんど絹なiwasakiですが。 これはタテがリネン、ヨコは茶綿の杉綾織り。 茶綿は手紡の糸なので不均一さが良くて。 織りの切り返しで菱を出したり、リネンと 茶綿を一越ずつ入れることで、ぐしぐしと 運針のように見えるのも気に入っております。 デッドストックの昔の手織物のような。 実はこう見えて。 このタイプは制作に時間がとてもかかるので 4本しか作らなかったうちの1本です。 「半巾50+」。正直なところまだ40本しか 織り上がっておりませんで(笑)。 このレアタイプの兄弟(!?)を含めて 染織こうげい・浜松店さんでの作品展にも お預けいたします。。。 ・・・結局。 半巾50本ズラリと並べた姿は、私たち自身 今年も見るコトが出来ませんでした(笑)。 来年の夏じたく展までには・・・!? ▲
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| 2020-04-20 23:21
| 展示会・お知らせ
今年のiwasakiの新シリーズ、透ける夏帯地として・・・。 前回ブログに登場した『白い雲 藍の雲』と 『白い雲 銀の雲』の前に取り掛かったもの。 ミントグリーンのギンガムチェックに浮かぶ雲? もしくは眼鏡? ![]() この夏帯地シリーズ制作のためにお願いした糸は、 タテヨコともに宮坂製糸さんで双子の玉繭を、 座繰りで引いて頂いたものです。 雲の部分は『御柱織り』で使用している、やはり iwasakiにとって・・・宮坂製糸さんのとっておき の玉糸です。 ![]() 糸ぢから全開で。 だけどふわーっと軽ーくなるように。。。 あれやこれや考えながら浮かばせた雲たちです。 日傘が似合う、夏のお着物姿を思い浮かべて。 ▲
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| 2020-04-18 22:59
| 着尺・帯
ザーッと、スーッと、ほわーっと落ちる滝の ようなイメージの縞です。 小さめの山形斜文の大小で。 今回の山形斜文八寸帯地、タテもヨコも群馬県の 碓氷製糸さんの絹糸です。。。 ![]() タテ糸は『ふい絹』という、無撚りの絹糸で。 iwasakiの銀河絹シリーズは、長野の宮坂製糸さんの 『銀河シルク』を使っていますが。 糸のつくり方は、どちらも同じように沢山の繭を、 ゆっくり旋回させながら撚りをかけずにひくそうなの ですが両者はやはり違いがありまして。 今回はこのために碓氷製糸さんに細めにつくって 頂いたものです。 ![]() ヨコ糸はキビソということなのですが、とても 綺麗に揃ったキビソ(緒糸)です。 タテもヨコも細めの糸で構成してますので、 繊細な感じの仕上がりになりました。 キラッとしつつマットな落ち着きもあって。 今回のタイプも絹のさまざまな表情が楽しめます。 素材のチカラ無くしてiwasakiの織物は出来ませんで。 沢を上って美しい滝を見つけたときのような 静かに織物力を感じるような八寸帯地に・・・ なったらいいなぁ。と思いながら織りました。 ▲
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| 2020-04-13 21:49
| 着尺・帯
昨年、グレーの無地の吉野格子九寸帯地を制作させて 頂いたNさま。 2月に「itonosakiさんで撮って頂いたの」と画像を お送りくださいまして。 ![]() その日は結城紬に合わせてくださったそうで・・・。 シックな中に、温かみのあるNさまの着こなしで。 帯締めと帯留めに、ふんわりとやがて来る春が。 そしてもうお一方。 itonosakiさんでiwasakiの八寸帯地『色硝子』を お求めくださいましたお客様。 素敵な笑顔とともにitonosakiさんからのお写真を 3月に頂いて。 ブログ掲載のご承諾を最近頂きまして。 あらためて着物ってイイなぁ。 こんな時だからこそかもしれませんが、私たち自身 のココロが満たされてゆく思いになりまして・・。 このタイミングでアップさせていただきました。 itonosakiさんでは 4月17日(金)~5月2日(土)の日程で 「大人の半幅・初夏揃え2020」という企画展を 当初より予定されておりまして。 iwasakiも半巾帯を出品いたします。ただ、この 緊急事態中ですのでネットでの展示会に準備中 とのことです。。。 今年iwasakiは、半巾帯50本を『日本の夏じたく』 で展示しようと準備をしてきましたが、 新型コロナウイルスで中止となりました。 その半巾帯たちは、2本は『日本の夏じたく』のオンラインショップで。それ以外はitonosakiさんの この展示会と、染織こうげいさんでの作品展に ご紹介させていただくことになりました。 これからどうなってしまうのか、誰にも見えない 未来だけれど。素敵なユーザーさんのお姿に iwasaki、励まされまして。私たちに出来ること は織物づくり以外何もありませんので(涙)。 出来る限りのことを、精一杯頑張りたいと思います。 ▲
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| 2020-04-08 23:26
| 着尺・帯
3月のこと。 「・・・もうねぇ、ここのどら焼きはいつ行っても 人気で。買えなくなっちゃってねー。」 お世話になっている、染織こうげいの社長さん。 その日は東京オフィスから蔵前にいらしてくださって。 浜松店での作品展の最終打ち合わせと、新作状況の スナップ撮りに「ほい、エツコさん」。 ![]() うはっ!栗です!カワイイ丸味です! 「ここのね、栗羊羹も有名なのよ。とにかく 行列なのはどら焼きだけど・・」社長さん。 こちらの栗最中スゴイです。なんといっても 程よいサイズの栗がゴロゴロ、餡と渾然一体 となっておりまして。栗好きの私(エツコ) 感激!大きな一粒より、栗だけの餡よりも もっと栗と小豆の両方を堪能できるのです。。。 おおぉ。 こりゃ、栗羊羹も有名なわけだと納得。 ![]() そしてこちらは以前にも頂いた『小倉最中』。 いつ食べても香ばしさと餡のバランスが良くて。 シュッとした小粋さもステキです。。。 日本橋のどら焼きといえば、この清寿軒さんと うさぎやさんと言われていますが、私はまだ 清寿軒さんに行ったことが無いので。自転車で (方向音痴が困った私なのですが・涙)道に 迷いながら(笑)是非とも行きたい!と思いながら。 今は週2で最寄りのスーパーに食料の買い出し しか表に出ない私。 それにしても・・・。 ぐるぐるぶらぶらキョロキョロ・・・のんきに 出歩ける平和な日々が一刻も早く戻ってきて ほしいと願うばかりです。 ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-04-06 21:59
| 最中
今年はふわりとエアリーな、透け感のある九寸帯地 を作りたいと。 クニヒサ、この規格について糸の太さや、練り具合 密度などなど・・・。ずっと悩みまして。 ようやく透け感のある雲がふわふわと。 ひとつめは『阿波藍とアイボリー』バージョンです。 組成は「めがね織り」という技法でiwasakiおなじみの 緯吉野に似ているのですが、よーく見ると違います。 裏ができるのがめがね織りです。 ![]() 森くみ子さんに染めて頂いた阿波藍の雲が浮かびます。 ふたつめは『白い雲と銀の雲』。 ![]() 銀鼠の雲が浮かぶバージョンです。 このタテ糸が無地のタイプの前に、ギンガムチェック のような格子の中に雲を浮かべたタイプを作りまして。 その第一号と、八寸、半巾など数点を 4月9日(木)~4月13日(月)染織こうげい・神戸店 さんの「染織こうげい展」に出品いたします。 写真のタイプは染織こうげい・浜松店さんで。 4月23日(木)~4月27日(月) 「岩崎訓久・悦子作品展・糸ぢから春帯夏帯編」に。 手織りはとにかく時間がかかるもの。 この「春帯夏帯編」のためにこの半年間ずっと・・・。 土日もなく現在進行形で織り続けています。 暗い出来事が続く昨今ですが、 素材力に生かされているiwasakiならではの「糸ぢから」 に、光を感じてくださる方がいらしたら・・・ 織物力を信じて織り進めます! ▲
by senshoku-iwasaki
| 2020-04-04 23:35
| 着尺・帯
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