昨年Oさまよりご依頼いただいた着物地は、経吉野の組織が、平織りの中にリズムを刻みながら紫陽花の花々に落ちてゆく雨粒のようです。。。 ご自身が色差し体験をされたという、素敵な型染めの帯地の一部をお持ちになって。大体のご希望をおっしゃって、後はほぼ私たちにお任せで制作させてくださいました。
当初は絵羽で・・とおっしゃっていたOさまでしたが。絵羽よりも、幅の違う三種の段を背縫いでずらすことで軽やかな動きのあるお着物になるのでは・・と提案したところ快く受け入れてくださって。 お若いOさまに、長く永く・・お召し頂きたいなぁと心から願いながら私(エツコ)が織りまして。繊細なお色味だし、緊張感はあるのだけれど本当に。織っていて楽しくて。Oさまのお召し姿が浮かぶのです。こういう時は必ず織り上がりまでスムーズに進みまして。 先日無事Oさまにお引渡しが出来ました。紫陽花はとてもお好きな花だとお聞きして、これまた嬉しくなってしまいました。 ロートン織りとも呼ばれる、経吉野。同じような織り柄でiwasakiには多い緯吉野がありますが。緯吉野はヨコ糸が出るのに対して、経吉野はタテ糸が出るので見え方が違います。。。幾度となく織っている組成なのだけど、その都度発見がありまして。クニヒサが今掛かっている最新の八寸帯地は経吉野です。 6、7月はご注文の着尺や帯地に集中していたiwasakiも。8月に入ってからは秋冬の作品展に向けての織物に。立秋も過ぎ・・焦り始めてきている老夫婦(笑)。
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by senshoku-iwasaki
| 2023-08-09 22:34
| 着尺・帯
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by senshoku-iwasaki
| 2023-07-31 23:17
| 岩崎のある日
クニヒサ、あったか~い織物をせっせと。 私(エツコ)は6月にOさまの経吉野の着尺を、7月に入ってからNさまの経吉野の着尺を制作中。どちらも同じ経吉野(ロートン織り)とも呼ばれる組成ですが、全然違いまして。かなーり無口になりながら(笑)自分で作った長ーい設計図と睨めっこしながら織っております。。 その間に、クニヒサが4枚分のブランケットを織り上げ・・また整経して。二人がかりで機にセットして・・・ムムム。。。私のほうはあんまり進んでいないのだけど。昨日は3回目のタテ糸を機にセットしました。 英国ウールの、最初はちょっとハードな質感が好きで使い込むほどに馴染むタイプのブランケットを今までもiwasakiでは制作してきましたが。今年はまた深みのある色味と、織り用に紡績された糸が今までとは違うブランケットになっております。。。
ブランケットは、糸は太いので織り進みは早いのだけど幅があるので織るのはアーチのあるクニヒサでも一苦労。あまり根を詰めず、前回織り上げた房をヨリヨリする作業も取り込みながら。整経もヨリヨリも糸を触りっぱなしなので暑い・・そんな光景もあづい・・・。ブランケットは仕上げも暑くて(笑)。浴室を使って湯通しするのですが、これも2枚ずつとか少量生産で。そして最後はアイロンで。クニヒサの真夏の荒行は続きます。。。
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by senshoku-iwasaki
| 2023-07-19 23:13
| 纏う布・暮らしの布
リネンとシルクの織り半襟を織っていました。春夏にも秋冬でもアリといえばアリな風情です。
いつの時代の?どこの国の?手織りだったの?そんな愛おしい裂たちになっております。(たぶん) 私(エツコ)の目指す織物は、何といっても多幸感!技術も色も柄も素材も、全部大事なんだけど。そんなことも全く感じないくらい、楽しいキモチにしてくれる織物があったらステキ。そんなモノがこの手から生み出せたら本当に幸せ。
着尺にかかれば、死ぬまでにあと何反織れるんだろ?と思い、帯地にかかれば、九寸はあと何本?八寸は?半巾は??同じようにこんな織り半襟だったり、ショールだったり。自分では織物マシンになってるつもりだったけど、そうじゃなかったみたいで(笑)。 私、かなりポンコツの織物マシンではありますが、毎日まいにち。今日一のHAPPYを織り込んで一越ずつ織り進めております!!
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by senshoku-iwasaki
| 2023-07-12 22:33
| 着尺・帯
ご注文の着尺や帯に掛かりながら、空いている大きな機には新しいブランケットを経てて・・・。 「糸の弾力とボリュームがかなりあって、いつもの幅が整経台のピンにギリギリ(汗)」クニヒサ。長さもブランケット4枚分なので11メートルほどだけどまるでアナコンダ(笑)。 「ノート見てたら昨年は7月8日に第1回目のブランケットの整経をしていましてね。そういや去年も暑かったなぁ。」クニヒサ。 さて今年はどんなブランケットが出来るでしょう?糸の太さは大体同じでも、撚り加減や素材でも膨らみや伸びが違うので・・。きっと初めましてな風情になるハズです。私たちも楽しみです。 明日も来年もフツーに有ると勝手に思い込んで気長な仕事をしているiwasakiですが。自然災害が各地で大変な爪痕を残す度に・・・今日無事に仕事が出来ているだけでも本当に。奇跡かもしれないと思い知らされます。。。毎日を、過去一イイ仕事の出来たと思える日にする覚悟(!?)で過ごしたいです。
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by senshoku-iwasaki
| 2023-07-04 23:20
| 工程
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岩崎 訓久・悦子
by senshoku-iwasaki
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