新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・
これまでに制作した『蔵前の炭酸水』シリーズよりも
温かみのある、チョット鄙びた・・南部町の工房のあ
る『市小路』シリーズとなりました。。。

20代の終わりに山梨に移住をして、30代で家族が増え
何よりあの地で子育てが出来たことが私(エツコ)に
とっては全てが宝物で。「お山のお家」から子供たち
と毎朝約1キロ町営バスのバス停まで歩いた日々が只々
懐かしくて(涙)。木苺、風船みたいなカラカサタケ、
食パンみたいなオオノウタケ、大きな鹿の角、野兎に
雉、小鹿にニホンカモシカ、穴熊にキツネ・・・発見
や出会い(!?)も多いステキな通学路でした。

そんな景色や、なんかちょっと可笑しなチビッコたち
との会話も思い出しながら・・・
楽しく織り出したものの。オヨヨ・・今回はいつも
以上に時間がかかってしまいました。(笑)


新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・_f0177373_18121112.jpg
今回も細番手の超長綿を使って。密度をたてて
杉綾織で。小さな縞の中に赤が一本、ヨコの段も
小さく切り返すことで一筋の赤が見えたり隠れた
り。。サルと小鳥がライバル!と言っていた娘の
秘密の場所を思い出しながら。。。
新作の杉綾織の木綿着尺は、山梨の工房周辺を思い浮かべながら・・・_f0177373_18120608.jpg
超長綿を使った綾織り木綿着尺、つるりとして
しなやかで薄手なんだけど丈夫な唐桟をお手本に
制作しています。。。
織物を作り続けて30年が過ぎても、何が正解って
結局のところワカラナイのです。
50を過ぎても学生のときに感じた、手織りの意味
や意義っていつも考えちゃうし。
正しいか正しくないかはいつでも悶々としてしまう
から(我ながら面倒くさいのだけど)子育て中の
自身の歯切れの悪さといったら(笑)。
それでも息子も娘もたぶん、同じ頃の自分よりも
ずっとちゃんとしてるので・・安心(笑)。

正解の無いのが正解、な織物。人生もまた然り。。





# by senshoku-iwasaki | 2022-09-13 23:43 | 着尺・帯
秋の新作八寸は落ち着いた赤系の、菱とクロスの秘密裏です。
きものサロン秋冬号に掲載して頂いた新作の帯地。
『西方の布』と名付けたiwasakiでは珍しく(!?)
赤系なのです。。。

2022年はiwasaki結成30年の節目の年でしたが。
新型コロナウイルスや、気候変動による自然災害、
そして戦争・・・と。心穏やかではない日々。

病も災害も争いも。長い長い歴史の中で幾度とな
く繰り返されたことだけど。
お金もチカラも無い小市民は、一所懸命に生きて
祈ることくらいしか出来ないもので。

幾多の時を経て有るような、深みの赤に・・・
現世もそして来世でもの幸せを、伝統的なクロス
の入った綾織りに願いを込めて制作したシリーズ
です。

秋の新作八寸は落ち着いた赤系の、菱とクロスの秘密裏です。_f0177373_17544468.jpg

太古の昔より人が暮らす上で無くてはならない布は、
織機が確立される以前から獣毛で糸を紡ぎフレーム
に糸を張り、縫うように布を作り出していました。

アンデスの遺跡から発掘された、ワリ文化のそれは
小さな布を赤や青、緑に絞り染めをし、はぎ合せて
死者を葬ったというもので、力強いその布に魂の
再生を願う人々の強い思いを感じます。

秋の新作八寸は落ち着いた赤系の、菱とクロスの秘密裏です。_f0177373_17543591.jpg
iwasakiにとってこのアンデスの布は、生きること
と、織物を作り続けるということ、日々精一杯、
イッパイイッパイ手一杯(!?)で過ごしきれと
檄を飛ばしてくれたり、全然ダメだわ自分(涙)
と落ち込んでいるときは「もっと大らかでええで」
(なぜか関西弁!?)で励ましてくれる不思議な布。

この頃は励まされてばかりの私(エツコ)ですが、
ひょっとして1000年ほど前にこの布の一部を織った
のかもしれない・・・なんて思ったり。
これにくるまれていた高貴な人物では無いことだけ
は確かな気がする・・・(笑)。


# by senshoku-iwasaki | 2022-09-06 22:39 | 着尺・帯
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。
『紬、愛しや ー私だけの一枚を探してー』という
テーマの中で「あの人の紬が着たい」とのコーナー
で有難いことにiwasaki織物、三種も取り上げて頂い
ております。。。
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。_f0177373_18520838.jpg
御柱織りの三崩しの着尺。
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。_f0177373_18480023.jpg
こちらの八寸『菱とクロス』は、秋に向けての新作。
iwasakiでは珍しい赤系です。これについてはまた
後日このブログで触れたいと思っています!
「きものサロン・秋冬号」には、iwasakiの御柱着尺と八寸帯地、半巾帯をご紹介いただきました。_f0177373_18475622.jpg
綾織りの半巾帯『色硝子』の新しいバージョンは
平織りの部分があるタイプ。ヨコの色の見え方が
変わります。

6月からiwasaki工房は秋冬にシフトチェンジして
いまして。まだまだ続いております。。。
秋風が少し感じられると、チョット待て待て・・
と焦るのは、まるで夏休み最後のカツオくんか
まる子ちゃんのようだけど。(笑)
毎年のことながらトホホな夏の終わり。(涙)
憧れの熟練の技が身に着く前に、なんだか老化の
ほうが先にやってきているような・・・??
そんなこんなで予定通りに仕事がこなせず、
てんやわんやな私(エツコ)。


# by senshoku-iwasaki | 2022-08-31 23:41 | 着尺・帯
『美しいキモノ・秋号』に、iwasakiの織り半襟をご紹介いただきました。
今号も。
素敵!がいっぱいの盛りだくさんな充実の
内容の紙面のなかに、「現代半襟考」という
コーナーで取り上げてくださいました~。
『美しいキモノ・秋号』に、iwasakiの織り半襟をご紹介いただきました。_f0177373_18352739.jpg
『美しいキモノ・秋号』のページを開きながら
あらためてキモノは奥が深いなぁ・・・と感じます。
様々な楽しみ方があって、ハレの日のものも。
iwasakiのもののようなケの日のものも。これだけ
多種多様な技法で手仕事で作られたものを、着る
コトが出来るというのは夢があるなぁ。。。
こういうジャンルとして染めや織りが残っていると
いう事も。この国に生まれてヨカッタなぁ。。。

さてさて。
写真の経吉野の織り半襟は、染織こうげい・神戸店
さんで11月に開催のiwasakiの作品展に出品いたします。
こうげいさんの作品展に向けて、新シリーズの着尺
や帯地のほかに、織り半襟や帯揚げにもなるストール、
明るいカラーのブランケットなどなど・・・汗だくで
7,8月に取り掛かったものの房や、仕上げの湯通し
などを並行して進めております!






# by senshoku-iwasaki | 2022-08-23 23:11 | 着尺・帯
久々の「かいこ趣味」な切り糸入れ。
先日ようやく工房の糸を収納するボックスやら棚やら
念願の大片付けが出来まして。

結成当初から一度も捨てたことのない、織物をつくる
と必ず出る、切り糸を繋ぐために系統別に入れている
クッキー缶などの缶かんも。あまり入らない缶などは
私(エツコ)断腸の思いで一部資源ごみに(涙)。

その代わりに晴れ晴れしく(!?)切り糸入れとして
デビューした缶は、新入りなのに大御所の風格。
大きな水玉模様の黒缶はあの、『絹石鹸』!
あぁシルクさん、おかえりなさーいのお気に入りです。

この缶のパッケージ、私を含めてある一定の年齢の方々
には見覚えがあるんじゃないかしら・・・・

実は昨年このブログにも登場した、池之端のEXPOさん
で小さいサイズのこの絹石鹸の空き缶があり・・・。
飛びつきたいキモチを必死で抑えまして(笑)。
糸を入れるには若干小さいかもとか、サビが出てる
から糸は入れられないか・・とか。
物好きガラクタ好きの自身なれど、与えられたスペース
と残りの寿命の許容範囲を少し考えられるようになり。
久々の「かいこ趣味」な切り糸入れ。_f0177373_18452826.jpg
久々の「かいこ趣味」な切り糸入れ。_f0177373_18451807.jpg
いや、しかし。
うぅぅ。。。サイズがなぁ、サビがなぁの私の独り言
がクニヒサに筒抜け(!?)というか、状態の良いの
を探してくれという指令(!?)に聞こえてしまった
ようで(笑)。大きなサイズを探してくれました。
しかもなんと!中身入り!一個だけ欠けてました。
久々の「かいこ趣味」な切り糸入れ。_f0177373_18452389.jpg
フタを開けた姿もイイですねぇ。。。
絹のお肌に 絹石鹼。懐かしいなぁ・・・ただ、
ひとつだけ使ってそのままだった秘密って?ほほう。
この芳しい昭和の香りだったりして。これもまた
何ともノスタルジックです。

我が家の洗面所で手洗いに使いながらも。この紙箱
がまた愛しく、捨てられず飾ってしまいます(笑)。

それにしても月日はあっという間に過ぎ去るもの。
私のクッキー缶も、この30年の間にもはや存在しな
いメーカーも。。。
切り糸たちも貯まり過ぎないうちにせっせと繋いで。
ただ、居間の明かりでは糸繋ぎまで出来なくなって
しまったお婆ちゃんの私(涙)。






# by senshoku-iwasaki | 2022-08-16 22:26 | iwasakiの持ち物